2013年11月27日23時4分に朝日新聞から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
山口県下関市消防局は27日、今月5日に救急出動した際に現場を誤って到着が10分遅れ、60代の男性が搬送先の病院で死亡した、と発表した。
到着遅れと死亡との因果関係は不明と説明している。
発表によると、5日午前0時57分、下関市の男性宅から119番通報があり、救急隊が午前1時18分に到着したが、同姓の別人宅と判明。
約100m離れた男性宅に到着したのは、それから10分後だった。
男性は同1時54分に病院に搬送されたが、その約50分後に心疾患で死亡した。
市は10月から、固定電話から119番通報を受けると、指令センターにある画面の地図上に通報場所が自動表示されるシステムを使用。
だが,今回は男性宅と同じ地区の施設を表示し、センター員が隣接する同姓の住宅を男性宅と思い込み、出動を指示したという。
市消防局は「システムへの過信があった。不調の原因は調査中」としている。
下関市では今月16日、消防局の隊員が救急出動した際に現場を勘違いして到着が16分遅れるミスがあった。この時に通報した男性(74)は、到着時に心肺停止しており、搬送先の病院で死亡が確認されている。
出典URL
http://www.asahi.com/articles/SEB201311270018.html
また、2013年11月28日2時3分に毎日新聞から、以下の補足的記事がネット配信されていた。
市消防局によると、119番は男性の家族が自宅の固定電話からかけた。
電話番号を基に指令センターの地図上に通報元が表示される位置情報通知システムでは、男性宅と異なる建物が表示されたため、担当者が周辺を探したところ、近くで同姓の住宅を見つけて救急隊員を出動させた。
しかし、男性宅は約100m離れた別の場所だったという。
指令員は、住所を基に正しい場所を確認する作業を怠っていた。
家族から「救急車が到着しない」と再度通報があり住所を確認し、ミスに気づいた。
男性は現場到着時に意識はあったが、搬送先の病院で死亡した。
16日の到着遅れが報道された後、「他にもある」との指摘が外部からあり、5日にも遅れがあったことを発表した。
消防局長は記者会見で「ミスが相次ぎ申し訳ない。現場を複数の方法で照合するなど再発防止に努めたい」と陳謝した。
出典URL
http://mainichi.jp/select/news/20131128k0000m040128000c.html
11月16日のトラブルについては、2013年11月17日21時28分に毎日新聞から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
下関市の市消防局は17日、同市の74歳男性の119番で出動した救助隊員の現場到着が16分遅れたと発表した。
救助隊員が、救急車両の地図端末に表示された建物を勘違いしたためで、男性は搬送先で心疾患による死亡が確認された。
記者会見で市消防局は「一刻を争う救急事案でこのような事態が発生し、深くおわびする」と陳謝。しかし、到着遅れと死亡との因果関係は不明としている。
市消防局によると、119番は16日午後8時49分、男性の携帯電話から発信された。
男性は1人暮らし。通報ではうめき声しか聞こえなかったが、消防指令センターは電話の発信地が分かるシステムと過去の通報履歴を基に男性の住所を何とか割り出し、救急車などを出動させた。
救急車両は同9時11分にマンションに到着した。
しかし、救助隊員が男性の部屋番号と同じ部屋に行くと施錠され、隣室住民から70代男性は住んでいないと言われたため、指令センターに確認。男性のマンションの約30m手前の別のマンションだったことが判明した。
現場に到着したのは、最初のマンション到着の16分後。通報からは約40分後の午後9時27分で、男性は到着時、既に心肺停止状態だった。
市消防局管内では、通報から現場到着までに要する平均時間は8.7分(2012年度)。
出典URL
http://mainichi.jp/select/news/20131118k0000m040042000c.html
本件、2013年12月4日22時47分に朝日新聞から、12月4日にもまた同じようなトラブルが発生した、原因はシステムの不具合、という下記趣旨の記事がネット配信されていた。
下関市消防局は4日、救急出動した救急車が要請先の男性(81)の家の特定を誤り、到着が5分遅れた、と発表した。
男性はその後、腸閉塞と診断されて手術を受けたが、命に別条はないという。
同消防局では先月にも、出動先を誤って到着が遅れるケースが2件あった。
発表によると、4日午前0時16分、腹痛を訴えた男性の家族から119番通報があった。
救急隊が同27分に到着した家は別人宅と判明し、男性宅に着いたのはその5分後だった。
市消防局は10月から、固定電話から119番通報を受けると、指令センターにある画面の地図上に電話番号のデータから通報場所が自動表示されるシステムを採用。
だが今回、現場から340m離れた場所が表示され、指令センターの職員も確認を怠ったという。
システムを調べたところ、電話番号のデータが地図上にない場合、類似場所を示すようになっていた。
市消防局は「理解が不足している面があった」として改修を検討する。
出典URL
http://www.asahi.com/articles/SEB201312040043.html
(2013年12月27日 修正1 ;追記)
2013年12月5日付の山口新聞紙面に、下記趣旨の記事が掲載されていた。
119番の発信場所の住所が地図データにない場合は、近くの候補地が表示される仕様になっていたことが判明した。
地図データにない住所は、消防司令センターが管轄する下関市と美祢市の約14万2千世帯のうち、約4万5千世帯にのぼるという。
システムの仕様については、運行開始前にメーカーが同局に説明していたが、局長は「結果的には理解できていなかったことになる」と陳謝した。
再発防止に向けて「夜間は消防司令センターを2人体制で運用していたが3人体制にして、1人が受報から指令までの動きを監視するようにする。システムは候補地を表示する機能を停止するか、明確に候補地と分かるように表示できるよう変更したい」と述べた。
その間、ずっと奥歯に挟まっていたのは、他社の事故情報がほとんど耳に入ってこなかったことです。
そこで退職を機に、有り余る時間を有効に使うべく、全国各地でどのような事故が起きているか本ブログで情報提供することにしました。
また同時に、安全に関する最近の情報なども提供することにしました。