事故が起きる原因や防止策などについて、最新の事故事例などを題材として考えています。
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2011年4月29日3時4分にmsn産経ニュースから配信された記事に関し、
ブログ者は、福島原発事故がらみで3月16日、「リスク管理は本当に難しい」という記事を書いたが、同じ趣旨で、より的確かつ広範囲に問題点などを指摘した意見だと感じたので、転載します。
ジャーナリスト・東谷暁 東電叩きによる「人災」
もういいかげんに「東電叩(たた)き」をやめてはどうか。たしかに、今回の福島第1原発事故については東京電力にも責任があるだろう。しかし、そのことといま蔓延(まんえん)している陰湿な東電叩きとはほとんど関係がない。
まず、東電の「想定外」発言を批判して何から何まで「人災」だと言うのは、恐怖に煽(あお)られた短絡にすぎない。この世の危険には確率計算できるリスクと、計算できない不確実性があって、リスクについて東電はかなりの程度まで想定していた。
最終的に今回の事故の原因となった非常用ディーゼル発電機不起動の確率は1000分の1だったが、東電はこれを2台並列に設置して100万分の1の確率にまで低下させていた。しかも、非常用ディーゼル発電機は頑丈で津波にも拘(かか)わらず一旦は起動したが、この非常用ディーゼル発電機のサブ冷却系が津波にやられていたためオーバーヒートして途中で停(と)まったとの説は有力である。
なかには、巨大な津波が来ることは分かっていたのに、低い防潮堤しかなかったため事故が起こったのだから、東電が対策を怠ったことになるという人もいる。しかし、これまで14メートルを超えるような津波は三陸海岸のものであって、福島浜通りに来たという記録はない。また、最近おずおずと発言を始めた地震予知学者たちも、口を揃(そろ)えてマグニチュード9は想定していなかったという。それでどうして東電がマグニチュード9によって起こる巨大津波を想定できるのだろうか。
そもそも、たとえ東電が巨大津波を想定していたとしても、できる対策とできない対策がある。もし想定できることはすべて予防策の対象とすべきなら、岩手、宮城、福島3県の海岸に、巨大防潮堤を建設しなかった県および政府は、あれほど多くの被災者を、最初から見捨てていたことになるのではないのか。
私が東電叩きをやめろというのは、それが私たちにとって損だからでもある。東電叩きには、東電に責任があるから政府は援助をするなとか、東電を解体しろという主張すらある。しかし、これこそ、私たちに新たなリスクを負わせることになるだろう。
これまでも高度な技術をもった事業体を解体したさいには、巨大なリスクが生まれた。国鉄解体では組織内の技術が守られたかに見えたが、JR西日本では制御技術と技術者集団の継承性が損なわれて、福知山線事故という悲劇を生み出した。
また、JALについてはいま給与体系や親方日の丸体質ばかりが論じられるが、最終的に利用者の信用を失ったのは多発した事故だった。この場合も、半官半民から完全な民間企業への変身が強調されるあまり、整備という航空業のコアを外注してしまうことで、組織内に蓄積された安全技術が流出したからである。
原発という技術は、現代における最先端の技術の塊のようなものであり、ことに安全を確保するための制御技術は、設計者と使用者との間の連携が失われれば機能が低下してしまう。しかも、制御技術は組織そのものによって維持されている。これを東電叩きに乗じた怪しげな扇動によって解体してしまえば、新たな事故を招来しないともかぎらない。そうなってしまえば、今度こそ、東電叩きによる「人災」ということになるだろう。
もういいかげんに「東電叩(たた)き」をやめてはどうか。たしかに、今回の福島第1原発事故については東京電力にも責任があるだろう。しかし、そのことといま蔓延(まんえん)している陰湿な東電叩きとはほとんど関係がない。
まず、東電の「想定外」発言を批判して何から何まで「人災」だと言うのは、恐怖に煽(あお)られた短絡にすぎない。この世の危険には確率計算できるリスクと、計算できない不確実性があって、リスクについて東電はかなりの程度まで想定していた。
最終的に今回の事故の原因となった非常用ディーゼル発電機不起動の確率は1000分の1だったが、東電はこれを2台並列に設置して100万分の1の確率にまで低下させていた。しかも、非常用ディーゼル発電機は頑丈で津波にも拘(かか)わらず一旦は起動したが、この非常用ディーゼル発電機のサブ冷却系が津波にやられていたためオーバーヒートして途中で停(と)まったとの説は有力である。
なかには、巨大な津波が来ることは分かっていたのに、低い防潮堤しかなかったため事故が起こったのだから、東電が対策を怠ったことになるという人もいる。しかし、これまで14メートルを超えるような津波は三陸海岸のものであって、福島浜通りに来たという記録はない。また、最近おずおずと発言を始めた地震予知学者たちも、口を揃(そろ)えてマグニチュード9は想定していなかったという。それでどうして東電がマグニチュード9によって起こる巨大津波を想定できるのだろうか。
そもそも、たとえ東電が巨大津波を想定していたとしても、できる対策とできない対策がある。もし想定できることはすべて予防策の対象とすべきなら、岩手、宮城、福島3県の海岸に、巨大防潮堤を建設しなかった県および政府は、あれほど多くの被災者を、最初から見捨てていたことになるのではないのか。
私が東電叩きをやめろというのは、それが私たちにとって損だからでもある。東電叩きには、東電に責任があるから政府は援助をするなとか、東電を解体しろという主張すらある。しかし、これこそ、私たちに新たなリスクを負わせることになるだろう。
これまでも高度な技術をもった事業体を解体したさいには、巨大なリスクが生まれた。国鉄解体では組織内の技術が守られたかに見えたが、JR西日本では制御技術と技術者集団の継承性が損なわれて、福知山線事故という悲劇を生み出した。
また、JALについてはいま給与体系や親方日の丸体質ばかりが論じられるが、最終的に利用者の信用を失ったのは多発した事故だった。この場合も、半官半民から完全な民間企業への変身が強調されるあまり、整備という航空業のコアを外注してしまうことで、組織内に蓄積された安全技術が流出したからである。
原発という技術は、現代における最先端の技術の塊のようなものであり、ことに安全を確保するための制御技術は、設計者と使用者との間の連携が失われれば機能が低下してしまう。しかも、制御技術は組織そのものによって維持されている。これを東電叩きに乗じた怪しげな扇動によって解体してしまえば、新たな事故を招来しないともかぎらない。そうなってしまえば、今度こそ、東電叩きによる「人災」ということになるだろう。
(ブログ者コメント)
東谷氏とはいかなるジャーナリストか気になって、29日午後にネットで調べたところ、トップにウイキペディアが出てきた。そこで記載内容を見たところ、一番上の行の右端に「東電擁護派」と書かれていた。
これは一番上の行に書くようなことではない。ちょっとおかしいな?と感じたので同記事の改訂履歴を見たところ、28日20:31に書き込まれたものだった。なんと、上記記事が配信される6時間半前のことだ。これは偶然ではあるまい。配信前に記事を読むことができた人間が書き込んだものとしか思えない。
東谷氏が、過去にどのような論陣を張ってきたか詳しくは知らないが、ネットでざっと調べた範囲では、東電について書かれた記事は他にはなかった。よって、上記記事一本で「東電擁護派」とレッテルを貼られた可能性が高い。どんな輩が何のために?それを考えると心寒い思いだ。
ウイキペディアはどこの誰が書いているか分からないので信用してはダメだとは聞いていたが、それが実感できた書き込みだった。
ちなみに、30日朝に確認すると、再度、「東電の御用ジャーナリスト」と書換えられていた。
※以下は書き替え経緯。ウイキペディアの作られ方が垣間見えて、なかなか興味深いので参考までに紹介します。
※以下は書き替え経緯。ウイキペディアの作られ方が垣間見えて、なかなか興味深いので参考までに紹介します。
28日20:31 A(218.217.255.36)
「東電擁護派」と追記
29日 4:50 B(115.37.190.81)
上記の書き込みを太字に変更
29日 4:56 C(210.170.217.56)
カテゴリーに「東京電力」と追記
29日8:43 D(Kzr)
「東電擁護派」と「東京電力」の両方とも削除
29日12:21 A(218.217.255.36)
今度は「日本のジャーナリスト」を「東電の御用ジャーナリスト」と書換え
「東電擁護派」と追記
29日 4:50 B(115.37.190.81)
上記の書き込みを太字に変更
29日 4:56 C(210.170.217.56)
カテゴリーに「東京電力」と追記
29日8:43 D(Kzr)
「東電擁護派」と「東京電力」の両方とも削除
29日12:21 A(218.217.255.36)
今度は「日本のジャーナリスト」を「東電の御用ジャーナリスト」と書換え
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無題
東谷氏に関するウィキペディアの書き込みが、エントリにあるように 『上記記事一本で「東電擁護派」とレッテルを貼られた可能性が高い。』 というのは同意です。
が、ひとつだけツッコミを・・・!
ウィキペディアは協定世界時(UTC)を採用しており、編集履歴もUTCで表示されます。
日本時間(JST)で閲覧することは可能ですが、それには読者がウィキペディアのユーザーアカウントを取得し、ログインしてUTCとの時差を設定する必要があります。
日本時間(JST)は、『協定世界時(UTC)+ 9時間』 ですので、日本時間における実際の編集時間は、29日 05:31ですから、『29 03:04の記事を読んだ後の編集』 ですよ。
以前にも旧厚生事務次官宅殺傷事件に絡み、毎日新聞が11月19日付けで「事件の約6時間前にWikipediaに犯行を示唆する書き込みがあったことが分かった」などと報じた事がありますが、この 『システム時差』 を知らなかった事による誤報だったと、後で記事の削除&お詫び&訂正の3連コンボをしていました。
が、ひとつだけツッコミを・・・!
ウィキペディアは協定世界時(UTC)を採用しており、編集履歴もUTCで表示されます。
日本時間(JST)で閲覧することは可能ですが、それには読者がウィキペディアのユーザーアカウントを取得し、ログインしてUTCとの時差を設定する必要があります。
日本時間(JST)は、『協定世界時(UTC)+ 9時間』 ですので、日本時間における実際の編集時間は、29日 05:31ですから、『29 03:04の記事を読んだ後の編集』 ですよ。
以前にも旧厚生事務次官宅殺傷事件に絡み、毎日新聞が11月19日付けで「事件の約6時間前にWikipediaに犯行を示唆する書き込みがあったことが分かった」などと報じた事がありますが、この 『システム時差』 を知らなかった事による誤報だったと、後で記事の削除&お詫び&訂正の3連コンボをしていました。
ウィキペディア時間差解説御礼
荒角様
目からウロコの情報、有難うございました。
このようなツッコミ、大歓迎です。
ああいった意見を掲載する記者の仲間から、すぐに造反者が出るというのもおかしな話しだし・・・などと思っていましたが、これで疑問が氷解しました。
目からウロコの情報、有難うございました。
このようなツッコミ、大歓迎です。
ああいった意見を掲載する記者の仲間から、すぐに造反者が出るというのもおかしな話しだし・・・などと思っていましたが、これで疑問が氷解しました。
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プロフィール
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魚田慎二
性別:
男性
職業:
労働安全コンサルタント
自己紹介:
千葉県市原市在住
石油化学系の会社に勤務し、製造現場で安全に関する実務に従事すること、約20年。
その間、安全活動の推進、安全基準の制定、事故原因究明と再発防止策の立案などを担当しました。
また、それらの業務を通じ、火災爆発防止、静電気、粉じん爆発、ヒューマンエラー防止などに関する様々な知識を得ました。
現在は退職後、労働安全コンサルタントとして、各種相談に応じるとともに、事故を減らすための教育啓蒙活動に取り組んでいます。
石油化学系の会社に勤務し、製造現場で安全に関する実務に従事すること、約20年。
その間、安全活動の推進、安全基準の制定、事故原因究明と再発防止策の立案などを担当しました。
また、それらの業務を通じ、火災爆発防止、静電気、粉じん爆発、ヒューマンエラー防止などに関する様々な知識を得ました。
現在は退職後、労働安全コンサルタントとして、各種相談に応じるとともに、事故を減らすための教育啓蒙活動に取り組んでいます。

