事故が起きる原因や防止策などについて、最新の事故事例などを題材として考えています。
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(2011年3月16日 旧ブログ掲載記事)
東日本大震災で、東京電力に対するマスコミの論調が非常に厳しい。福島原発と計画停電で国民に多大なる不安を与え、不便をかけてしまったので致し方ないことだが、同じような装置産業で働いていた身としては、胸が痛むこと甚だしい。
なんとか早期に収束に向かうよう、祈るばかりだ。
さて、今回の地震でブログ者が一番知りたかったのは、三陸、田老地区の被害状況だった。というのは、数十年前、かの地に旅していた際、巨大な堤防が小さな集落に設置されているのを見て不思議に思い、なぜかと尋ねると、チリ地震津波の教訓で、二度と同じ被害を出さないため・・・といった説明をされた記憶があったからだ。それが、14日になってやっとテレビで報道されたが、なんと他の地区と同様な被害を被っている模様だ。
あの巨大堤防でさえも防ぐことができなかった今回の大津波。それは全くの想定外であり、その強大な力によって福島原発の非常用冷却設備をも破壊してしまったのだろう。大津波さえなければ、非常用冷却設備は、あそこまでの壊滅状態にはなっていなかっただろうと思われてならない。
すでに中電浜岡原発では高さ10mを超える堤防建設の検討を始めたと報道されているが、おそらくは、他の原発でも同様の検討が進められるだろう。
従来、原発のような最重要設備は、100年に一度の地震にでも耐えられるというキーワードで造られてきた。
最近100年で日本周辺で起きた地震のマグニチュードは、最大で8.2が2回、次が8.1で、これも2回だ。目を転じると、今回の地震は869年に起きた「貞観地震」とよく似ているとの記事もある。
http://sankei.jp.msn.com/affairs/news/110312/dst11031206120078-n1.htm
http://sankei.jp.msn.com/affairs/news/110312/dst11031206120078-n1.htm
しかし、それでもマグニチュードは8.3。いかに今回の地震がケタ外れだったかがわかる。世界的にみても、1900年以降、今回を上回る地震は、チリの9.5とアラスカの9.2しかない。
こう見てくると、今回は1000年に一度、起きるか起きないかといった規模の大地震。国内外の学者、専門家が、まさか起きることはないだろうと思っていた地震が起きてしまったのだ。
リスク管理は本当に難しい。想定を厳しくすればするほどコストが嵩んでしまうからだ。隕石が落ちてくることも想定すべきリスクの一つだが、そこまで想定に入れているところは世界中、どこを探してもないだろう。どこで折り合いをつければいいのか?その答えの一つが、地震については100年に一度の大地震に耐えられるということだったが、その想定では甘かった。
今後は、原発に限らず重要な建築物に対しては、1000年に1度の地震にも耐えられるものが求められるだろう。
人間が想像できる範囲のことは起こり得る、といった趣旨の言葉があるが、まさにその通りだ。しかし、想像できること全てに対応をとっておくことは不可能。起きる確率が高いと思われるものなど、優先順位をつけて対応するしかないが、事故というものは、えてして想定しなかったところで起きるものだ。いや、想定しなかったからこそ起きるのが事故なのだ。
対応したつもりでいても、起きる可能性がある事故。どこまで対策をとっておけばいいのか?その答えを出せる人は誰もいないが、強いて言えば、責任もって安全を管理する立場の人だろう。安全に関する専門知識を持ち、また現場にも精通している人が、剣道の見切りのように、ここまで対応すると決定する・・これが正解だとは思わないが、その程度しかブログ者には思い浮かばない。
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プロフィール
HN:
魚田慎二
性別:
男性
職業:
労働安全コンサルタント
自己紹介:
千葉県市原市在住
石油化学系の会社に勤務し、製造現場で安全に関する実務に従事すること、約20年。
その間、安全活動の推進、安全基準の制定、事故原因究明と再発防止策の立案などを担当しました。
また、それらの業務を通じ、火災爆発防止、静電気、粉じん爆発、ヒューマンエラー防止などに関する様々な知識を得ました。
現在は退職後、労働安全コンサルタントとして、各種相談に応じるとともに、事故を減らすための教育啓蒙活動に取り組んでいます。
石油化学系の会社に勤務し、製造現場で安全に関する実務に従事すること、約20年。
その間、安全活動の推進、安全基準の制定、事故原因究明と再発防止策の立案などを担当しました。
また、それらの業務を通じ、火災爆発防止、静電気、粉じん爆発、ヒューマンエラー防止などに関する様々な知識を得ました。
現在は退職後、労働安全コンサルタントとして、各種相談に応じるとともに、事故を減らすための教育啓蒙活動に取り組んでいます。

