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                                                       本ブログでは、産業現場などで最近起きた事故、過去に起きた事故のフォロー報道などの情報を提供しています。  それは、そういった情報が皆さんの職場の安全を考える上でのヒントにでもなればと考えているからであり、また、明日は我が身と気を引き締めることで事故防止が図れるかもしれない・・・・そのように思っているからです。  本ブログは、都度の閲覧以外、ラフな事例データーベースとして使っていただくことも可能です。        一方、安全担当者は環境も担当していることが多いと思いますので、あわせて環境問題に関する情報も提供するようにしています。       (旧タイトル;産業安全と事故防止について考える)
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2015919724分に朝日新聞から、『中日本高速「想定外」で対応後手 宇利トンネル照明落下』というタイトルで、下記趣旨の記事がネット配信されていた。

東名高速の宇利トンネル(愛知、静岡両県)で、お盆のラッシュ時に照明が落下して1カ月。
管理する中日本高速道路(本社・名古屋市)は「想定外」の事故とし、対応に追われている。

反省は生かされているのか――。
同社の笹子トンネル(山梨県)で2012年に起きた事故の被害者の遺族は、不満を募らせる。

「はやりの言葉で(言えば)、想定できなかった」
中日本高速の宮池社長は、宇利トンネル(958m)の事故をこう語る。

先月15日、天井から重さ18.5kgの照明が路肩に落下し、垂れ下がったケーブルが走行中の大型トラックのミラーを壊した。
渋滞は27kmに及んだ。

12年12月、中央道上り線の笹子トンネル(4784m)では天井板が崩落し、車3台が下敷きになって9人が死亡した。
その反省から、同社は所管する高速道路約2000kmの「安全性向上3カ年計画」を作り、今年度は、その最後の年だった。

「安全のためにできる、すべてのことを。」。
計画でそう掲げる同社にとって、今回の照明落下の何が「想定外」だったのか。

宇利トンネルで、今の型の照明は1996年から使われ、通常の耐用年数は20~25年とされる。検査は3年ごとだ。
前回の検査は、笹子事故を受け定期検査を前倒しして13年2月に実施。
3カ年計画では、15年度中に全1185個が交換されることになっている。

今回落ちた照明は、金属製の留め具4本がすべて腐って折れていた。
交換前だったが、「前回の検査で問題はなく、落下すると考えていなかった」(保全担当幹部)。
同社は、前回の検査から2年半で腐食が進んだことを「想定外」として、その原因を同社が設けた有識者会議で調べるとしている。

その「想定」が甘いのでは――。
笹子事故で肉親を失った遺族の視線は厳しい。
先月31日、横浜市であった同社との定期意見交換の場では、「想定外、またその言い訳ですか」という声が宮池社長に飛んだ。

そもそも、宇利トンネルでの前回の点検で見落としはなかったのか。
その後の3カ年計画に緩みはないのか。
疑問が相次いだ会合の後、娘を亡くした兵庫県芦屋市の松本さん(64)は、「『想定外』は責任逃れの常套文句。それを見越してやるのがプロだ」と話した。

今月11日の有識者会議の初会合では、同社の説明で新たな事実がわかった。

前回の点検でも留め具が折れた照明2個が見つかり、撤去していた。
69年供用開始の宇利トンネルは工法が古く、漏水が目立つ。
照明落下後の緊急点検で留め具の腐食が見つかり、撤去した15個は、大半が漏水の多い入り口付近にあった――。
会議の委員らは、トンネル内の環境の詳しい調査が必要だと指摘した。

原因を探る間に再発する恐れもある。
山がちの管内に多くのトンネルを抱える同社は、対応に追われる。
宇利と同じ型の照明を使う、中央道の笹子や恵那山(岐阜、長野両県)、中部縦貫道の安房(同)、湯ノ平(岐阜県)、伊勢道の伊勢(三重県)など、5県にまたがる8トンネルを緊急点検中だ。
その後、残りのトンネルも16年度初めにかけ、点検するという。

宮池社長は、「想定外」への備えについて、「潜在リスクにも対策をする。安全は永遠の課題だ」と話す。
同社は、宇利トンネルで照明をより性能の高い型へと交換してきており、明るさを保ちつつ数をほぼ半減する。
事故減少につながるとみて、管内でこうした対応を進める方針だ。


《3カ年計画の作成にも関わった宮川豊章・京大特任教授(コンクリート工学)の話》 


安全対策は、やったから大丈夫と思えば慣れになってしまう。

3カ年計画には、職場や仕事で常に安全を意識する「意識改革」など、できることはすべて入れた。

現場の負荷が大きい計画だが、適切に取り組んでいると思う。


ただ、宇利トンネルでの事故のように、トンネルでの落下事故をゼロにするのは不可能だ。

事故ゼロを目指すと同時に、起きる可能性を想定した対策が必要だ。

人や車に当たる危険がある場所の対策を最優先に、落ちても被害を抑えるリスク管理を行うべきだ。

出典URL

http://digital.asahi.com/articles/ASH9F7J9CH9FOIPE57C.html  

 

 

9月19日付で毎日新聞からも『東名トンネルの照明落下:18個撤去 1万3000個緊急点検 中日本高速』というタイトルの関連記事が、ネット配信されていた。

中日本高速道路の宮池社長は、18日の記者会見で、東名高速道路の宇利トンネルで照明器具が落下した事故を受けて実施した緊急点検の結果、管内の3トンネルで計18個の照明器具を撤去したと発表した。


事故は8月15日に発生し、お盆休みのUターンラッシュも重なって大渋滞も起こった。


緊急点検の対象となったのは落下器具と同じ取り付け金具を使用しているトンネルで、中央自動車道の笹子トンネル(山梨県)上下線や恵那山トンネル(長野、岐阜両県)上下線など11トンネル。

計約1万3000個の照明を調べ、16日に点検を完了した。


出典URL

http://mainichi.jp/area/news/20150919ddq041040006000c.html 

 

 

 

 

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自己紹介:
化学関係の工場で約20年、安全基準の制定、安全活動の推進、事故原因の究明と再発防止策立案などを担当しました。
その間、ずっと奥歯に挟まっていたのは、他社の事故情報がほとんど耳に入ってこなかったことです。
そこで退職を機に、有り余る時間を有効に使うべく、全国各地でどのような事故が起きているか本ブログで情報提供することにしました。
また同時に、安全に関する最近の情報なども提供することにしました。

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