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                                                       本ブログでは、産業現場などで最近起きた事故、過去に起きた事故のフォロー報道などの情報を提供しています。  それは、そういった情報が皆さんの職場の安全を考える上でのヒントにでもなればと考えているからであり、また、明日は我が身と気を引き締めることで事故防止が図れるかもしれない・・・・そのように思っているからです。  本ブログは、都度の閲覧以外、ラフな事例データーベースとして使っていただくことも可能です。        一方、安全担当者は環境も担当していることが多いと思いますので、あわせて環境問題に関する情報も提供するようにしています。       (旧タイトル;産業安全と事故防止について考える)
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20215370分にYAHOOニュース(AERA dot)から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。

新型コロナウイルス感染症の流行が続いており、医療機関でも定期的にクラスター(集団感染)が発生しています。

しかし、歯科医院でクラスターが発生したという話は、ほとんど聞きません。

歯科の治療では患者が口を開け、唾液(だえき)の飛沫も飛ぶはずですが、なぜ?  

大阪府の吉村洋文知事も同じ疑問を持ったようで、「大阪には5500もの歯科医院があるが、クラスター発生はゼロ(中略)、是非分析してもらいたい」(注)と今年1月にツイートしています。

そこで、歯科医院の院長でもある、歯周病専門医の若林健史歯科医師にその理由を分析してもらいました。

*  *  *  

吉村洋文知事のツイートは、歯科医師仲間から聞き、私もリアルタイムで読みました。

確かに、全国において歯科医院でクラスターが発生したという報告はありません(編集部注:2021429日に富山県で発生)。

歯科医院のスタッフがコロナに感染した例はいくつかありますが、会食などのイベント、あるいは家族からの感染です。

では、なぜ歯科医院ではクラスターが発生しないのでしょうか? 

それは「歯科は『不要不急』なのか? 新しい生活様式に求められる歯科治療とは」(202061日掲載)でもお話ししたように、やはり、コロナ前から徹底した感染対策が講じられているからだと思います。  

歯科の治療は患者さんの口の中での操作です。
エアタービンで歯を削ったり、歯を抜いたりと、外科的な処置が中心です。
処置をする際に唾液だけでなく、血液が飛ぶことも珍しくありません。

唾液や血液を介して感染する病気はコロナ以外にもたくさんあります。

しっかり対策をしないと、歯科医師が病気に感染してしまう上に、治療器具などを介してほかの患者さんに病気がうつってしまいます。  

これは非常に怖いことですね。

そのようなことにならないよう、関連学会や厚生労働省から、きびしい感染対策を実施することが求められ、多くの歯科医院はこれを順守しているのです。

わかりやすくいうと、歯科では感染対策をきちんとしなければ、コロナの患者さんが来たことで、あっという間に感染が広がる可能性大ですが、きちんとしていれば、リスクは限りなくゼロに近いといえます。

実は、かつての歯科医院は、もっとゆるい対策でやっていました。
今では信じられないことですが、手袋はせず、素手で患者さんの口の中を処置していました。
処置をするたびに洗浄・消毒はしていましたが、抜歯などでは手が血だらけになることもありました。

それが1983年、エイズ(AIDS)の原因となるヒト免疫不全ウイルス(HIV)が発見されたことで、大きく変わったのです。

当時、エイズは原因不明で、死に至る病気と話題になっていましたが、その病気の原因ウイルスの感染ルートの一つが血液と判明し、歯科医師たちも「これはまずい」となりました。  

また、同じ頃、血液を介してB型肝炎に感染する歯科医師が増えてきました。

多くはむし歯の治療や抜歯時などの麻酔注射による針刺し事故で、これを機に、感染対策が一挙に強化されたのです。

なお、さらにコロナの問題から昨年、ガイドラインが強化され、歯科医院はこれまで以上に感染防止対策を励行しています。  

では、具体的にどのような対策がとられているのでしょうか。  

すべてを伝えると膨大になってしまうのでポイントをお話しすると、まずは歯科医師がマスクをし、飛沫を防御していることだと思います。

今は医師も当たり前のようにつけていますが、コロナ前からマスクをしているのは歯科医師くらいのものでしょう。

最近は、さらにマスクの上からフェイスシールドをしている人が多いですね。  

一方、患者さんには治療前に殺菌剤の入っている水でうがいをしてもらいます。
これにより、口の中の細菌の数を一定量、減らすことができるわけです。

なお、うがいによって細菌の数が減ると口の中の環境がよくなり、抜歯後に腫れが起こりにくくなるなど、治療後の回復がスムーズになります。  

さらに、歯を削るときに飛沫や削りかすを吸引するために、口の中にバキュームという装置を置きます。

さらに、最近はコロナ対策として、口の外に飛んできた飛沫を吸引するための口腔外バキュームを設置している歯科医院も増えています。

患者さんの口の中に入れるドリルや鏡、ピンセットなどはほかの患者さんにも使います。

これらは、使用するたびに病原菌を無毒化するための処置をしなければなりません。

細菌やウイルスを殺す働きのある薬液につける、消毒液で洗浄するなどいくつかの方法がありますが、現在はオートクレーブ(高圧蒸気滅菌器)で病原菌を完全に死滅させる方法が推奨されています。  

オートクレーブを使う歯科医院は、コロナ禍の影響もあって、増えてきています。

滅菌中は器具の使用ができないので、ドリルなども多めに準備しておく必要がありますが、昨年はドリルの発注に生産が追い付かない時期があったのです。

感染拡大防止支援金(コロナの感染対策のための器具などの購入に支援金が出る措置)も追い風となったようですが、結果的に患者さんのメリットにつながっているといえます。  

今後も感染対策を徹底し、安心してみなさんに歯科医院に通ってもらえるようにしなければなりません。

また、何より、一日も早いコロナの収束を願うばかりです。

 

注:

「コロナウイルスは口の中、唾液に多く含まれている。なのでマスクが有効だし、飲食の場も指摘される。一方で利用者側がマスクができない環境に歯科医院がある。大阪には5500もの歯科医院があるが、クラスター発生はゼロ。感染対策の賜物と思うが、何かある。何か?専門家には、是非分析してもらいたい。」
2021119日 吉村洋文知事がツイート)

https://news.yahoo.co.jp/articles/9d5420879c45f3074b358647d756e759ec720665

 

 

 

 

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202153451分にNHK NEWS WEBから、下記趣旨の記事がネット配信されていた。

小型船に乗る人にライフジャケットの着用が義務づけられたこの3年余りに、プレジャーボートなどから海に転落して死亡した人の6割が、ライフジャケットを着用していなかったことが分かりました。

ほとんどが釣り人で、海上保安庁は、海のレジャーが盛んになるこれから着用の徹底を呼びかけています。

国は、操縦に免許が必要なすべての小型船の船長に乗船する人にライフジャケットを着用させるよう、20182月から義務づけています。

義務化以降、この3年余りに、国の運輸安全委員会が公表したプレジャーボートと遊漁船の事故調査報告書をNHKが分析したところ、衝突などを除いて、海に転落して死亡した人はほとんどが釣り人で、60歳代以上が18人、60歳未満が7人で合わせて25人でした。

このうち、6割にのぼる少なくとも15人はライフジャケットを着用していなかったことが分かりました。

義務化されても着用が徹底されていない実態が浮き彫りになっています。

また、着用して死亡した人のうち3人のケースでは、膨らませるボンベが外れるなど、ライフジャケットに何らかの問題があったことも分かりました。

海上保安庁は、新型コロナウイルスの感染拡大が続く中、密を回避できるとして釣りなど海のレジャー活動が活発になるとみていて、ライフジャケットの着用の徹底や適切な管理を呼びかけています。

https://www3.nhk.or.jp/news/html/20210503/k10013005341000.html 

 

 

 

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202152日付で労働新聞から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。

福岡・北九州労働基準西監督署は、令和2年10月に発生した労働災害に関連して、自動車付属品製造業のC工業(福岡県北九州市)と同社品質保証課課長兼製造課課長を労働安全衛生法第20条(事業者の講ずべき措置等)違反の容疑で福岡地検小倉支部に書類送検した。
プレス機械の調整作業に関する安全対策を怠っていた疑い。

労働者は、プレス機械の金型内に腕を入れて調整作業を行っていた際に被災した。
動いた機械に挟まれ、右前腕を切断している。

同社は、作業従事者以外の労働者が機械を運転することを防ぐよう、機械の起動装置にカギをかけたり、起動装置に表示板を取り付けるなどの対策を実施していなかった。

https://www.rodo.co.jp/column/105332/

 

 

 

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202153110分にYAHOOニュース(伊勢新聞)から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。

2日午前1035分ごろ、三重県東員町中上の「TOYO TIRE桑名工場」敷地内で、製品であるタイヤの保管用倉庫の屋根に上って清掃作業をしていた東員町穴太、清掃業伊藤さん(男性、49歳)が誤って採光ガラスを踏み抜き、約97メートルの高さから地上に転落。

全身を強く打ち、四日市市内の病院に搬送されたが、約2時間25分後に死亡した。  

いなべ署によると、伊藤さんは同社からの委託を受け、同僚らと4人で屋根に上り、天井ファンダクトの点検や清掃作業をしていたという。

工場は休みだった。
詳しい原因を調べている。

https://news.yahoo.co.jp/articles/a718e37cf2d8caef2dc6a97e0e8bc0906732e294

 

 

 

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20215160分に上毛新聞から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。

群馬県伊勢崎市は30日、同市連取町の元町公園の遊具が破損し、この遊具で遊んでいた5歳の男児と3歳の女児が24日にそれぞれ軽傷を負ったと発表した。

壊れたのは、乗って揺れながら遊ぶ木製スプリング遊具で、対象年齢は36歳。

24日午前910分ごろ、男児が遊んでいたところ、ばねが付いている台座部から、両手を掛ける部品が外れて胸を打った。

その後、男児と保護者が医療機関に向かって現場を離れていた間に誰かが外れた部品を元に戻したとみられ、同1010分ごろ、女児がこの遊具を使って鼻をけがした。

市によると、遊具は1999年設置。
4
2日に点検したばかりで、破損原因は不明という。

市は、この遊具と同タイプの遊具計4基を市内の公園から撤去し、改めて全ての遊具の安全点検を行うとしている。

https://www.jomo-news.co.jp/news/gunma/society/291821

 

4301842分に群馬テレビからも同趣旨の記事が、壊れた遊具の写真付きでネット配信されていた。は、

この遊具は、今月2日に日常点検を行っていて、そのときに異常は確認されませんでした。

同じタイプの遊具は、このほか元町公園に2つと連取中央公園に1つありましたが、いずれもおととい撤去しました。

https://news.livedoor.com/article/detail/20118943/ 

 

521730分に読売新聞からは、2人とも転落していたという、下記趣旨の記事がネット配信されていた。

市によると、24日午前9時10分頃、男児(5)が木製のスプリング遊具に乗って遊んでいたところ、取っ手と台座の接合部の木が裂けて転落し、胸を打撲した。

取っ手は別の来園者によって戻されたが、女児(3)も転落して顔にすり傷を負った。

この遊具は1999年の公園開設時からあり、今年4月2日の点検時には異常はなかった。

https://www.yomiuri.co.jp/national/20210501-OYT1T50108/  

 

 

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つい先日、落雷対策:落雷を制御する新型避雷針落雷バリア [落雷を発生させない避雷針]で人・建物・電子資産を守る!というタイトルのターゲット広告がパソコン画面上に現れた。

たまに「雷」などのキーワードで情報検索しているからだろうか・・・?

ただ、そういった検索は前からのこと。
当該スポンサーが4月からターゲット広告に参加し始めた・・・ということだろうか?

それはともあれ、そのような避雷針があることは初耳だったので調べてみた。

結果、調べた範囲内では以下の記事が最も分かりやすかったので紹介する。

 

進化している避雷針!落雷から守る仕組みと最新の避雷針について
2020324日 大興電子通信株式会社 HP)

【落雷被害を防ぐ避雷針の仕組み】

避雷針は、落雷による人的被害、物的被害を防止するために建物などの一番上に設置される装備です。

避雷針を設置しておけば、ある程度の落雷被害を防止できるため、建築基準法や消防法などで、建物の高さが20mを超える場合は設置するよう義務付けられています。

20mを超える建物には避雷針が設置されているため、個々人で落雷被害を受けないためには、雷注意報発令時にはできるだけ屋内にいることが重要となります。

避雷針は大きく分けて“雷を誘導して落とす”従来型の避雷針と、“落雷を発生させない”避雷針の2つの種類があります。

【従来の避雷針】

避雷針のイメージとして定着している細長い針状の避雷針は、フランクリンロッドと呼ばれるものです。

アメリカの発明家ベンジャミン・フランクリンが1750年ごろに発明した世界で最初の避雷針であり、その仕組みは現在でもそのまま引き継がれています。

フランクリンロッドの避雷針は、落雷の前に先駆放電(ステップリーダ)が発生する雷のメカニズムを利用しています。

雷はいきなり地表に落ちるのではなく、まず先駆放電と呼ばれる小さい放電を行います。
次に、それに呼応するようにプラス電荷を帯電している地表のポイントから空へ向けて小さい放電が起きます。
これをお迎え放電(ストリーマ)と言います。

先駆放電とお迎え放電がつながったとき、その経路をたどるように大きな放電が起こり、落雷となるのです。

フランクリンロッドは、針状の金属棒の先端からお迎え放電を放出することで、先駆放電との間に落雷の経路を作るようにしています。
このようにして、地表の一定範囲に落ちる雷を避雷針に集めているのです。

フランクリンロッドの性能をさらに高めたものが、ESE避雷針(早期ストリーマ放出避雷針)です。

ESE避雷針では、地中にあるプラス電荷を溜めて、より早くお迎え放電を放ち、フランクリンロッドよりも広い範囲の落雷を補足できるようにしています。

 

【“落雷を発生させない”避雷針】

雷を優先的に落として地面に逃がす従来の避雷針とは異なり、そもそも落雷を発生させないというコンセプトで開発されたのが、PDCE避雷針(消イオン容量型避雷針)です。
2003
年にヨーロッパのアンドラ公国で開発され、日本でも広がりを見せつつあります。

日本でPDCE避雷針を採用している建造物として有名なのが、ブロンズ立像としては世界最大となる茨城県の牛久大仏です。

フランクリンロッドでは積極的にお迎え放電を放って落雷を捕まえていましたが、PDCE避雷針では上空のマイナス電荷と地上のプラス電荷を引き寄せ、そもそも避雷針の周辺からお迎え放電を放たないようにします。

お迎え放電がないので、雷雲から地表への経路も作られず、落雷は発生しません。

PDCE避雷針も100%ではないものの、フランクリンロッドやESE避雷針に比べて落雷防止の確率が高く、またそもそも落雷を発生させないため、人や物の安全をより確保しやすい避雷針となっています。

【なぜPDCE避雷針のほうがいいのか?】

従来のフランクリンロッドは1750年ごろの発明から現在まで使われ続けている優秀な仕組みですが、避雷針としての機能はPDCE避雷針のほうが優れているとされています。

3つのポイントから、その理由をご紹介します。

①避雷確率の違い

フランクリンロッドがその保護範囲の落雷を引きつけられる確率は、天候や地形などの条件により左右されますが、およそ7080%だと言われています。
一方、PDCE避雷針は空中に発生する電流を約99%も中和するとされており、仕組みが違うことから正確な比較はできませんが、より安全性が高いことが分かります。

②保護範囲の違い

PDCE避雷針は、フランクリンロッドよりも保護範囲が広くなる点も特徴です。
こちらもさまざまな条件で変化しますが、フランクリンロッドの場合は金属棒の頂点から約60°の範囲内の落雷を引きつけるとされています。
つまり、20mの高さの避雷針があった場合、地表だと半径34.6mの範囲を保護します。
一方、PDCE避雷針の場合、約27mの高さの避雷針で半径100mを保護します。
こちらも正確な比較ではないですが、PDCE避雷針のほうが明らかに広いことが分かります。

③建物内部の保護の違い

フランクリンロッドとPDCE避雷針の違いが最も現れるのは、建物内部の保護の違いです。
フランクリンロッドでも避雷針で受けた雷の電流を地表に逃がす仕組みがありますが、電圧が強いと電流の一部が建物内に侵入し、電子機器に悪影響を及ぼすことがあります。
一方、PDCE避雷針は落雷を発生させない仕組みのため、落雷を抑止した時点で建物内部への被害もゼロとなります。
さらには落雷箇所の周辺にも電流が流れる誘導雷も起きないため、避雷針としての効果は非常に高いとされています。

https://www.daikodenshi.jp/daiko-plus/infrastracture/lightning-rod/ 

 

 

 

 

 

 

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2021430150分に毎日新聞から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。

鉄道と野生動物の衝突による輸送障害の発生が全国的に後を絶たない。

静岡県東部から山梨県にかけての山間部を走るJR身延線は近年、シカの生息域の拡大や個体数の増加に伴う列車との衝突に頭を抱えている。

シカの命を守りながら、安全な運行ができないか――。

JR東海の現場の社員が発案し、シカと列車の衝突を減らすことを目指す新たな取り組みとは。

 

【「キィキィ」列車通過前に忌避音】

JR身延駅(山梨県身延町)から南に2キロほど進んだ線路沿い。
列車が通過する1分ほど前になると、線路周辺に「キィキィ」という甲高い音が鳴り始めた。
列車が通り過ぎると同時に音はやむ。
公益財団法人・鉄道総合技術研究所が開発した「忌避音」だ。

シカが仲間に危険を知らせるときの「警戒声」とシカが嫌う犬の鳴き声を混ぜ合わせ、シカを線路から遠ざけることが狙いだという。

身延線は201911月から山梨県内の2区間で「忌避音装置」を試験的に導入。
提案したのが、JR東海身延保線区の社員、森田さん(25)だ。

多発する衝突の解決策を模索する中、忌避音の存在を知った。

人に危険を知らせる列車接近警報装置を活用し、音源のみを忌避音に変えることを発案した。

列車が接近したときにだけ音が鳴るので、シカの「音慣れ」を防ぐことができる。

身延線はこれまでも、シカとの衝突を減らそうと、さまざまな対策を講じてきた。

運転士をはじめとする現場の社員にヒアリングを実施。

09年から、衝突の件数が多い6区間は、運行に気づいたシカが逃げられるように、夜間に列車の速度を最大で25キロ、落として走らせている。

12年から、衝突が多い地点に高さ2メートルほどの侵入防止柵も設置。

しかし、それでも、シカとの衝突は増え続けていた……。

 

【損傷激しいと「精神的ダメージ大きい」】

シカとの衝突で現場の社員が最も苦労する作業が「事後処理」だ。

発生時は横たわったシカを人力で線路外に搬出。
一時的に保存し、焼却処分場に運ぶ。

身延保線区長の酒井さん(44)は、「夜の山間部での発生が多く、社員が現場に向かうこと自体が難しい。個体は100キロと重く、搬出も一苦労」と話す。
森田さんも、「シカの損傷が激しいと、社員の精神的なダメージも大きい」と吐露する。

忌避音装置が設置された区間の衝突の件数は、現時点で「ゼロ」。
一定の成果が上がっている。

身延線内はほかにも、全国の路線に先駆けて、213月に三角形の凹凸状と網目状の2種類の侵入防止バリケードを線路上に設置。

「シカがどちらをより嫌がるか」を検証する取り組みなども進めている。

森田さんは「シカの命を守りつつ、鉄道の安全輸送も守りたい」と決意を語った。

 

2019年度輸送障害821件、右肩上がり】

国土交通省が年度ごとに公表する「鉄軌道輸送の安全に関わる情報」によると、2019年度の動物による輸送障害(列車の運休、旅客列車の30分以上の遅延など)は821件。
10
年度からの10年間は右肩上がりとなっている。

また、JR東海によると、身延線内の20年度のシカと列車の衝突は196件、10年度の58件から3倍以上に増えた。

衝突の増加は、

▽温暖化による積雪量の減少で冬場に餌を見つけやすくなったことによる個体数の増加
▽生息域の拡大
▽狩猟者の減少
▽過疎化で生息適地である耕作放棄地の拡大

などと、複数の要因があるとされる。

JR東海が線路沿いに設置したカメラに、シカがレールをなめる様子が映っており、鉄分を摂取するために線路内に入っている可能性もあるという。

https://mainichi.jp/articles/20210430/k00/00m/040/107000c

 

(ブログ者コメント)

音を聞いてみたところ、「キイキイ」というか「キュルキュル」というか「ピヨピヨ」というか、そんな音だった。




 

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2021430946分に毎日新聞から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。

大津市消防局が防火・防災学習のために制作したインターネット動画が「面白い」「わかりやすい」と評判だ。

視覚・音声効果をふんだんに取り入れるなど、消防署らしくないユニークな動画になっている。
心がけているのは「シンプルかつ大げさ」。

新型コロナウイルスの感染拡大で事業所などの訓練に職員が出向くことが減り、滋賀県内外から「訓練に動画を使いたい」という依頼も寄せられている。

「ダメダメな放水態勢」「吹っ飛ばされちゃいまーす」。
少しふざけたようなフレーズがちりばめられた大津市消防局の動画。
制作の中心になったのは北消防署予防係主任、船本さん(33)だ。

「消防用設備に関するネット動画はたくさんあるけれど、カタい動画ばかりで見る気にならない」。
もっと興味をもってもらえる動画を作ってみたいと思ったという。

上司に話したところ「作ってみろ」と背中を押され、2019年秋、動画編集を独学し始めた。

作った動画を上司に見せた。
「つまらんわ。もう少し面白くした方がいい」と言われた。

表現などについて消防局と調整しながら、3カ月かけて完成させた。

消防局によると、「ここまでやるか」と物議を醸したものの、20年1月に動画投稿サイト「ユーチューブ」にアップされたのが、「誰でも簡単‼消火器の使い方の極意」「みんなが知っておくべき自動火災報知設備の使い方!」の2本だ。
いずれも船本さんが「主演」している。

事業所の防火管理者らが防火・防災を学ぶことが主な目的なので、面白いだけでは不合格。
必ず盛り込まなければならない内容も多い。

船本さんは「消火器なら、噴射時間、火の強さの判断などについての説明が必要です。シンプルで大げさを目指しています」と話す。

その後、「すごいぞ‼屋内消火栓設備‼」「総まとめだよ‼総合訓練っ‼」を制作。
最新作は21年3月の「あなたもできる!消火栓器具ボックス取扱方法」だ。

消防局には県外を含む他の消防本部から「どうやって作っているのか」という問い合わせや、県内外の事業所から「訓練に動画を使いたい」といった反響が寄せられている。

動画制作に携わった船本さんら5人は3月、消防局長表彰を受けた。

消防局は「PR動画開発チーム設置要領」を20年10月に施行。
現在、船本さんの「チーム北署」を含む5チームが動画制作に動いている。

船本さんは「若者にスマートフォンで動画を見てほしい。若い人は力が強く、機動力がある。消防設備の使い方を若者が学んでくれたら、市民の生命、財産を守る力になる」と話す。

次回は山登りの際の事故防止についての動画になる予定という。

https://mainichi.jp/articles/20210430/k00/00m/040/021000c

 

(ブログ者コメント)

動画を見たところ、ユーチューバー的な映像になっていて、たしかに面白い。
これなら評判になるわけだ。

誰でも簡単‼消火器の使い方の極意
https://www.youtube.com/watch?v=_W356qEFzfk 

みんなが知っておくべき自動火災報知設備の使い方!
https://www.youtube.com/watch?v=Gu659PI4x0I  

 

 

 

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2021430657分にYAHOOニュース(北海道放送)から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。

視聴者からの疑問や悩み、暮らしの中のハテナ?を調査する「HBCもんすけ調査隊」。

去年10月に伝えた、地下鉄真駒内駅の「乱横断」。
その後も多くの乱横断の現場について情報が寄せられ、調査してきました。  

「今、私のすぐ横を通り抜けていきました、そしてもう1人、車の前を通っていきます」(去年10月の調査員リポート)  

歩行者が横断歩道ではないところを渡る、いわゆる「乱横断」。
去年10月、地下鉄真駒内駅前の様子を、もんすけ調査隊で放送したところ、さらに多くの乱横断ポイントについて情報が寄せられました。  

「もみじ台地区でも、地域住民による乱横断が多い。住民が車道を当たり前のように横断しています」(50代女性)  

さっそく、現場へと向かうと…  
「私たちが乗っている車、その目の前を渡っていく人がいます」(調査員リポート)  

札幌市厚別区、もみじ台団地の目の前にあるのが「もみじ台北7丁目」バスの停留所です。  

「団地から出てきた人が、横断歩道を渡って、あちらのバス停まで行くためには、100メートル以上先にある交差点まで遠回りをしないといけません」(調査員リポート)  

この区画の南北の長さは、およそ260メートル。
そのちょうど中間にバス停があるため、横断歩道を通るためには100メートル以上先にある、南北どちらかの信号まで遠回りしなくてはいけません。

そのため…  
「手前から車が来ていますが、いま渡り切りました」「携帯を見ながら渡っていますね、これはちょっと危ないかもしれません」(調査員リポート)  

午前8時からおよそ1時間取材した結果、乱横断した人は25人いました。  

「危ないんだけど、こっちのほうが近いから」(横断した人)  
「近道したくなる気持ちはわかるけれど」(近所の人)  

そして札幌には、さらに多くの人が乱横断する場所が…  

「JR発寒中央駅の乱横断も見過ごせないと思います。いずれ事故が起きるんじゃないかと心配です」(調査員リポート)  

札幌市西区発寒のJR発寒中央駅前。  
ここは駅から出てきた人の乱横断が多いポイント。  
「左右を確認していますが、わずかに車が切れたタイミングで横断歩道のないところを渡っていきます」「横断歩道ではないところを急ぎ足で渡っていきました」(調査員リポート)  

午後5時から、およそ1時間観察したところ、63人が乱横断していました。  

「(渡ったことは)あります。車が来ていなかったら行っちゃうかもしれない」(調査員リポート)  

そもそも40メートルほど進めば横断歩道がありますが…なぜこの場所で乱横断するのでしょうか?

実は、道路を渡った先には、スーパーやドラッグストアがあり、横断歩道まで遠回りしたくない人が乱横断するようになったと考えられます。  

かつてこの場所は、駅もなく野球場があるだけでした。  

しかし、1986年に発寒中央駅が作られ、10年ほど前にスーパーやドラッグストアができました。

こうした町の変化が乱横断の現場を生むのです。  

札幌市はおととし、駅の出口前に防護チェーンを設置しましたが、乱横断は解消されていません。




もみじ台と発寒、ふたつの乱横断の現場。  

警察に確認したところ、どちらの現場も150メートル以内に信号があるなど、基準を満たさないため、信号は設置できず、バス停が近くにあるため、横断歩道の設置もできません。  

解決策はないのでしょうか?
専門家に聞きました。  

「(乱横断をなくすことはできる?) なかなか無くすということは出来ないので、そういう場所をどうコントロールしていくかが課題になっている」(北海道大学大学院工学研究院・萩原亨教授)  

一度習慣づいた歩行者の行動は変えられない…
であれば、その場所では横断する人がいるという前提で、ドライバー側が意識を変えていく必要があると話します。  

「ハードルは高いが、それをやっていかないと、ますます高齢者も増えるし、道路の使い方としてこういうところは歩行者優先をもっと定着させていくべきではと思う」(北海道大学大学院工学研究院・萩原亨教授)

https://news.yahoo.co.jp/articles/ecfb56820e096669ff69f24581914b8a73c5c18a 

 

 (2021年5月8日 修正1;追記)

202157650分にYAHOOニュース(北海道放送)からは、真駒内駅前では再開発計画に伴い、車は駅前を迂回させる案が検討されているという、下記趣旨のフォロー記事がネット配信されていた。

札幌で多発する乱横断。

去年10月に取り上げた現場を再び調査すると、街づくりから解決しようとする計画が進んでいました。

・・・

信号や横断歩道をつけてほしいところですが…
警察の指針では最寄りの信号と150メートル以内の場所やバス停のそばには信号や横断歩道を新たにつくることはできません。  

解決策はないのか?

調査すると、街自体を作り変える、ある計画が進んでいるとの情報が。

乱横断が多発する地下鉄真駒内駅前、実はこのエリアで再開発の計画が進んでいます。

住民からは、駐停車する車の多さや降車スペースの少なさとともに、乱横断の歩行者が多いことが課題として上がっていました。

現在、検討中の案の中で、それらを解消する計画のひとつが…  

「歩行者動線を優先する、そういうかたちの配置の案」
(北海道大学大学院工学研究院・萩原亨教授)

計画案では、駅前を走る平岸通のうち、真駒内駅前の交差点より南側の道路をなくして、車は回り道する格好に。
その代わり、駅前には広場を作ります。
駐停車や乱横断など、地域の交通課題をまとめて無くすのが狙いです。  

「(乱横断で)渡っている方は怖いと思っていると思いますし、車のドライバーの方も歩行者がいて怖いと思っていると思う。そういう状況を解決するためには、街づくりというのが一番の処方箋だと思う」
(北海道大学大学院工学研究院・萩原亨教授)  

高度成長時代、歩行者よりも車が優先されてきた街づくり。

人口減少や高齢化が進むなか、乱横断をなくすためにも、歩行者優先の街づくりに変えていくことが大切だと語ります。  

「道路というのは別に車だけのものではなくて、歩行者の方、地域の方の大事なインフラですので、車に少しご遠慮いただいて、どこでも横断できるエリアを作っていく、そういった仕組みがこれからもっともっと増えるといいなと思います」
(北海道大学大学院工学研究院・萩原亨教授)









https://news.yahoo.co.jp/articles/133adac120ec344308e0403e4a94a38a8db77f19
 

 

 

 

 

 

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20214282135分に朝日新聞から下記趣旨の記事が、タコ滑り台の写真付きでネット配信されていた。

公園にある「タコの滑り台」は、著作物として保護されるべき芸術品かどうか――。
この点が争われた著作権侵害訴訟の判決が28日、東京地裁であった。

裁判長が示した判断とは……。

原告は、タコの足がスライダーや階段状になっている滑り台を1970年代に開発したデザイン会社(東京都)。

被告の遊具製作会社(同)が、これとよく似た滑り台を許可なく都内の公園に計2台作ったことが著作権の侵害にあたるとして、約430万円の損害賠償を求めていた。

訴訟のなかで原告側は、タコの胴体を空洞にするなど工夫を凝らした点をふまえ、「不思議さ、楽しさを体感してもらうため彫刻家として創作した」と指摘。
誰でも製作できるものでなく「職人の芸術的なセンス」が不可欠だと訴えた。

被告の遊具製作会社は、安全確保のために改修されたり、色彩が大幅に変更されたりし、「一般の人は美的な鑑賞対象より遊具として評価している」と主張した。

国分隆文裁判長は、この日、滑り台の頭や足、空洞、赤い外観について「タコを連想させ、子供たちに親しみやすさを感じさせる遊具としての機能だ」と指摘。

そのうえで、「遊具の性質の域を出るものではない。美術品とは認められない」と、著作権の侵害にあたらないと判断して、原告側の訴えを退けた。

原告のデザイン会社は、タコの滑り台約200台を全国に設置している。
敗訴した同社は判決後の取材に「タコで始まり、タコで終わる人生だと思っている。判決は受け入れられない」と回答。
控訴する方針という。

https://www.asahi.com/articles/ASP4X6V2BP4XUTIL06J.html

 

(ブログ者コメント)

〇著作権法では、著作物の定義を「思想又は感情を創作的に表現したものであつて、文芸、学術、美術又は音楽の範囲に属するものをいう。」と定めている。
今回の東京地裁の判決は、この定義に沿ったものだと思われる。

〇原告の会社、こういったトラブルを避けるため、最初に製作した時点で、意匠登録しておくという発想はなかったのだろうか?(登録できなかったのかもしれないが・・・)
意匠制度の概要については、以下の特許庁HP参照。
https://www.jpo.go.jp/system/design/gaiyo/seidogaiyo/torokugaiyo/index.html  

〇類似事例として思い出した大和郡山市の金魚電話ボックスは、一審判決をくつがえし、高裁で著作物と認められている。

2021114185分 毎日新聞;写真付き

奈良県大和郡山市で商店街が設置したオブジェ「金魚電話ボックス」を巡り、現代美術作家が著作権を侵害されたとして、330万円の賠償などを求めた訴訟の控訴審判決で、大阪高裁は14日、請求を棄却した1審判決を変更し、商店街側に55万円の賠償とオブジェの廃棄を命じた。

山田陽三裁判長は、作家の作品を無断で複製したとして著作権侵害を認め、作家の逆転勝訴を言い渡した。

作家は福島県いわき市在住の山本さん(64)。
電話ボックスの水槽で金魚が泳ぎ、水に浮かぶ受話器から気泡が出る作品「メッセージ」を2000年までに発表した。

金魚の産地として知られる大和郡山市の商店街は14年、これと似たオブジェを街頭に設置したが、山本さんから抗議を受けて18年に撤去した。

197月の奈良地裁判決は、電話ボックスで金魚が泳ぐという作品の発想は著作権法で保護される「表現」とは言えないとして、著作権侵害を否定した。

高裁判決は、気泡が出る受話器について「非日常的な情景で鑑賞者に強い印象を与える」と指摘。
作品全体としても「山本さんの個性が発揮されている」として、著作権法の保護対象になると判断した。

判決後、大阪市内で記者会見した山本さんは「作品をまねされて不快な思いをしていた作家は他にも多数いるはずで、一つの指標になる判決だ」と評価した。

商店街側は今後、対応を検討するという。

https://mainichi.jp/articles/20210114/k00/00m/040/113000c

 

(2021年8月28日 修正1 ;追記)

金魚案件に関し、2021827180分にNHK奈良からは、最高裁で2審の判決が確定したという、下記趣旨の記事がネット配信されていた。

商店街側が上告していましたが、最高裁判所第2小法廷の草野耕一 裁判長は、27日までに退ける決定をし、山本さんの訴えを認めた2審の判決が確定しました。

https://www3.nhk.or.jp/lnews/nara/20210827/2050008225.html 

 

  

 

 

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2021427日付で毎日新聞東京版から、下記趣旨の記事がイメージ図付きでネット配信されていた。

3年前の秋、東京都内のある私立中学で、2年の男子生徒が3階の窓から転落する事故が起きた。

男子生徒は半年間の闘病の末に死亡。
14歳だった。

文部科学省の指針に基づく「詳細調査」に相当する調査が実施されたが、国には提出されず、教訓として共有されていなかった。

学校側が作成した事故報告書によると、現場となったのは校舎3階。
窓枠から室内にせり出したスペース(奥行き16センチ、床からの高さ72・5センチ)があった。

男子生徒は、この部分に上がって歩いていて、中腰になった際、バランスを崩して窓から転落。
約7・2メートル下の1階中庭テラス(コンクリートのタイル製)に落ち、意識不明の重体で都内の病院に運ばれた。

当時、窓は全開だったが、遮光カーテンが引かれ、室内からは窓の状況が分からない状態だった。

転落防止の観点から、窓には16センチしか開かないようにするためのストッパーが設置されていたが、壊されて機能していなかった。

男子生徒は頭を強く打ち、頭蓋骨(ずがいこつ)を外して脳にメスを入れる手術を繰り返した。
意識は戻らない。
髄膜炎や水頭症も発症。
それでも、医師と看護師による懸命の治療で命をつないだ。

事故から約1週間が過ぎ、父のスマートフォンに当時の校長から電話が入った。
「(事故は)防げたかどうか分からない」。

無責任な態度に言葉を失い、両親は学校側の面会の申し出を一切断った。

事故は本当に、防げないものだったのだろうか――。
両親は息子の死後、その問いと向き合い続けた。

学校は事故直後から経緯を調査。
事故から3カ月後、詳細な調査内容をまとめ、両親に示した。

その報告書によると、この学校では10年にも窓から生徒が転落する事故があり、生徒が骨折した。

この際は旧校舎で、この事故をきっかけに、現校舎には、窓が全開にならないようストッパーを取り付けていた。

だが、生徒のいたずらでストッパーが解除される事案が相次ぎ、事故前から教諭たちも問題視していた。

男子生徒の事故が起きる5カ月前の18年5月下旬、他の窓のストッパーが解除されているのを、男子生徒の担任教諭が発見。

この教諭が生徒たちに対し、過去の事故に触れ、「厳しく注意を行った」という。

その後、点検を重ね、男子生徒の事故直前の10月上旬にも、全担任教諭が全教室の窓について、ストッパーが正常か目視で点検していた。

さらに毎日の教室清掃時にも、担任教諭が窓の開閉と目視によってストッパーが利くかを確認してきたという。

ただ、調査の結果、現場となった窓のストッパーが壊されているかどうかは、一見しただけでは分からない状態だった。

一方で、生徒たちへのヒアリングで、ストッパーが壊されていたり、ストッパーが利かずに窓が全開になったりすることを認識している生徒がいたことが分かった。

つまり、学校側が行っていた点検は、十分に機能していなかった可能性が高い。

こうした経緯がありながら、初めて両親に示された報告書では、事故の発生との因果関係には触れず、「ストッパーの解除が発見された際に注意を行ったが、何が起こるか分からない万一の事態に対し、予見と検討が至らなかった点につき深く反省する」と記すにとどまった。

学校側の責任を避けるような言及に、両親は「このままでは終われない」と感じた。

報告書が出た後も、両親は学校に対し、粘り強く事故原因の分析を再考するよう要求。
その結果、事故から9カ月後の報告書では、事故原因は「ストッパーが壊れている状態」にあり、「その危険性が浸透していなかった」「中学生目線でリスク管理をすべきだったのかもしれない」と記された。

「防げたかどうか分からない」という事故直後の当時の校長の発言についても、文書上で「非常に残酷で無責任な言葉」だったと謝罪した。

報告書の取り扱いにも問題があった。

文科省が16年に「詳細報告書」を蓄積する指針を出したにもかかわらず、提出されていなかったのだ。

指針では、詳細調査は私立校の場合、「必要に応じて都道府県等担当課が支援・助言を行う」と定めている。

学校側弁護士は「調査結果を提出するか否かは都の助言を踏まえるもので、都にイニシアチブがある」と述べ、教頭は都から「調査を報告する必要はないと聞いた」と説明する。

取材に対し、都は個別の事案について詳細を明らかにしていない。

そもそも、国は指針で、詳細調査の実施を「望ましいもの」とするにとどめ、提出も義務とはしていない。

こうした中途半端な検証体制について、男子生徒の母は「ヒヤリハット(重大事故につながる可能性がある小さな事故)の積み重ねが、命を失う事故になる。二度と同じような事故が起きないよう、調査結果の共有を義務づけてほしい」と求める。

https://mainichi.jp/articles/20210427/ddm/003/040/085000c 

 

 

 

 

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2021427日付で労働新聞から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。

福岡東労働基準監督署は、クレーンで吊り上げた台に労働者を搭乗させたとして、金属製品製造業のY工業㈱(熊本県八代市)と同社現場代理人を労働安全衛生法第20条(事業者の講ずべき措置等)違反の疑いで福岡地検に書類送検した。

労働者が高さ10メートルから墜落し、骨盤と左かかとを骨折している。

災害は令和2年8月1日、福岡市内の工場増設工事現場で発生した。

労働者は高さ10メートル地点の工場内にミキサーを搬入するため、移動式クレーンに吊り上げた台に乗り込んだ。

台が建物にかかった反動で傾き、ミキサーごと落下している。

同労基署によると、違反の理由として「ミキサーを建物内に運び込むためには人力が必要だった。経済的理由から足場を組むのを怠ってしまった」と話しているという。

https://www.rodo.co.jp/column/104196/ 

 

 

 

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202142885分にNHK四国から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。

27日午後5時40分ごろ、今治市大西町の造船会社で、建造中の貨物船の通路の塗装作業をしていた今治市に住む中国人技能実習生、楊さん(40)が船底で倒れているのを同僚の男性が見つけて、会社を通じて消防に通報しました。

楊さんは頭などを強く打っていて、その後、死亡が確認されました。

警察によりますと、楊さんが倒れていた場所の15メートル以上、上には、通路からはしごを使って下に降りるための通用口があります。

楊さんは通路の塗装作業を1人で行っていたということで、警察では、作業体制など当時の状況について造船会社から話を聞くなどして死亡した原因などを調べています。

https://www3.nhk.or.jp/matsuyama-news/20210428/8000009468.html

 

(2021年8月14日 修正1 ;追記)

20218131741分に産経新聞からは、通路の開口部から転落したと受け取れる、下記趣旨の記事がネット配信されていた。(新情報に基づき、タイトルも修正した)

今治労働基準監督署(愛媛県今治市)は13日、建造中の船舶で、転落の恐れがある区域に立ち入りを禁止する措置を講じなかったとして、労働安全衛生法違反の疑いで今治市の塗装会社「I塗装有限会社」と同社代表取締役(41)を書類送検した。

塗装作業の中国人技能実習生=当時(40)=が約10~15メートル下の貨物スペースに転落し、死亡した。

書類送検容疑は4月27日、今治市大西町新町の造船所内で通路床面の開口部に転落の危険があったのに立ち入りを禁止していなかった疑い。

https://www.sankei.com/article/20210813-GYMGXFXXTJMJRPDUJB57FBYKLY/

 

 

 

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2021429日付で毎日新聞東京版から下記趣旨の記事が、イメージ図付きでネット配信されていた。

27日午後3時ごろ、宮城県白石市の市立白石第一小学校で、校庭に設置されていた防球ネットの支柱が折れ、同小6年の松野さん(11)=白石市長町=ら男子児童2人を直撃した。

松野さんは病院に運ばれたが、頭などを強く打ち、死亡が確認された。
一緒にいた別の児童も、あごの骨を折る大けがをした。

県警白石署などによると、建物などにボールが当たるのを防ぐネットを支える柱2本のうち1本が根元から折れ、児童が下敷きになった。

支柱は木製で重さ約40キロ、直径約17センチ、高さ約6メートル。

事故があったのは放課後で、男子児童6~7人が防球ネットに寄りかかったり、引っ張ったりして遊んでいた。

当時、校庭に教職員はおらず、児童が支柱をどけた後、職員室にいた教諭を通じて救急車を呼んだ。

松野さんの死因は、外傷性くも膜下出血だった。

市教育委員会によると、防球ネットがいつから校庭にあり、誰が設置したかなどは不明。

生涯スポーツや少年野球の練習などで使われていたという。

市教委は年に1度、業者に依頼して市内の学校に設置された遊具の安全点検をしているが、事故が起きた支柱は点検の対象外だった。

教職員が月に1度目視などで点検し、今月12日に確認したときは異常がなかったという。

白石署が詳しい事故の経緯を調べている。

28日に記者会見した市教委の半沢教育長は、「安心安全であるべき学校で、あってはならない事故が起きた。児童への指導が足りなかったと言わざるをえない」と謝罪した。

https://mainichi.jp/articles/20210429/ddm/041/040/041000c 

 

4281844分にNHK東北からは、子供たちが引っ張った方向に柱が倒れたらしいなど、下記趣旨の記事がネット配信されていた。

市教委は「子どもたちが引っ張った方向に柱が倒れたと推察される」としています。

白石市の小学校で起きた事故を受けて、県教育委員会は、県立学校と県内のすべての市町村の教育委員会に対して、学校の校庭にあるポールや柱を含む施設や設備について、安全かどうか点検するよう求める通知を出しました。

また、仙台市教育委員会も、学校の敷地内にあるネットを支える柱が安全かどうかを点検するよう、市立のすべての小中学校などに通知を出しました。

https://www3.nhk.or.jp/tohoku-news/20210428/6000014592.html

 

428204分に朝日新聞からは、遊具は業者に依頼して点検していたが、この柱は教職員が目視や触って点検していたなど、下記趣旨の記事がネット配信されていた。

折れた支柱は留め具などで固定はされていなかった。

このネットの設置記録は学校に残っていないという。

市教委は、学校の遊具に対しては年1回の点検を業者に依頼しているものの、このネットは対象外だった。

学校の教員が毎月1回、目視したり触ったりして点検していたが、今月12日の点検時に異常は確認できなかったという。

https://www.asahi.com/articles/ASP4X3T3BP4XUTIL00C.html

 

4281949分にYAHOOニュース(仙台放送)からは、柱は遊具と違うので、そこに落とし穴があったのかもしれないと教育長が述べたという、下記趣旨の記事がネット配信されていた。

白石市教育委員会 半沢教育長
「遊具は基本的には、ものを使って遊ぶためにあるので目が届くが、防球ネットはブランコや滑り台のように、それを使って遊ぶことが目的ではないことから落とし穴があったかもしれない」

https://news.yahoo.co.jp/articles/d6ea512d41316469a56986ca4889249b64596657 

 

4291933分にYAHOOニュース(TBS NEWS)からは、ネットは3132年前に設置されたものだったという、下記趣旨の記事がネット配信されていた。

学校の卒業生によりますと、このネットは1989年に設置されたとみられることが取材で分かりました。  

「31年か32年ぐらい前、私が小学6年生の時。平成元年くらいの時にできたと思う。当時は白いネットで登ってはいけないという注意を(学校から)受けた記憶がある」(小学校の卒業生)  

左は1989年5月に行われた運動会の写真です。
この時は、まだネットはありません。
一方の右側、同じ年の9月に撮影された修学旅行の出発式の写真ではネットが確認できます。  
「サッカーゴールに見立ててシュートを打ったり、(当時)そのような遊び方をした」(小学校の卒業生)



https://news.yahoo.co.jp/articles/e3f1971f4a266cfbf3b7e429e6fce3848b2fd0dd

 

430620分にYAHOOニュース(河北新報)からは、工事用のネットだったかもと推測する卒業生もいるという下記趣旨の記事が、割と鮮明な工事時の写真付きでネット配信されていた。

倒れた防球ネットの支柱は32年前の1989年に設置された可能性があることが29日、分かった。

89年設置の根拠は当時の卒業アルバム。
5月の運動会の写真には支柱が写っていないが、9月の修学旅行の出発式と見られる写真には工事の足場を組んだ体育館の手前に木製支柱が少なくとも2本写っている。

当時のネットは現在の防球ネットとは色や目の大きさが異なる。  

卒業生の男性は「何のために設置したかを知らされた記憶はないが、新しいネットだった。最初はスポーツ用でなく、工事の資材や車両を守るように設置されたのでないか」と推測する。  

半沢市教育長は時期特定の意義を「木製の物が(経年変化で)どうなるのか、時期を調べることが学校防災に役立つ」と説明した。

https://news.yahoo.co.jp/articles/79e2d5861bb81cb037c67457811b1bab63e322af 

 

(ブログ者コメント)

〇何らかの目的で設置したものは、その目的を終えた後は遅滞なく撤去すべき・・・そういった教訓事例のようにも感じた。

〇この事例の横展開対応として、名古屋市では注意喚起文書が配布されたという記事もネット配信されていた。

国や県などからの指示を待つことなく、他市の事例を横展開対応しているところもあるということで紹介する。

428215分 NHK東海)

27日、宮城県白石市の小学校で、校庭のネットを支える長さ6メートルの木製の柱が折れて男子児童2人にぶつかり、このうち1人が死亡しました。

この事故を受けて、名古屋市教育委員会は28日夕方、名古屋市立の小中学校や高校などに注意喚起の文書を送りました。

文書では、それぞれの校内に宮城の学校と同じような木製の柱がないかを確認することや、木製の柱や樹木などの腐食が進んでいないかなどを日常的に点検するよう求めています。

https://www3.nhk.or.jp/tokai-news/20210428/3000016440.html

 

(2021年5月26日 修正1 ;追記)

20215251327分に産経新聞からは、事故を受け文科省は倒壊落下恐れのある学校設備を総点検するよう具体例を挙げて全国の教委に通知したという、下記趣旨の記事がネット配信されていた。

文部科学省は25日、宮城県白石市立小で防球ネットの木製支柱が折れて小6男児が死亡した事故を受け、倒壊や落下の恐れがある学校設備を総点検するよう全国の教育委員会に通知した。

教職員の目視で安全性が判断できない場合は専門業者に依頼するようにも明記した。

通知では、防球ネット以外の点検対象を具体的に例示。

児童生徒が触ったりぶら下がったりする可能性がある設備として、国旗掲揚のポールやバスケットゴール、フジ棚などを挙げた。

校舎内のスピーカーや天井からつり下げているテレビは落下の恐れがあるため、接合部分に腐食がないか確認するよう求めた。 

https://www.sankei.com/affairs/news/210525/afr2105250007-n1.html

 

(2021年10月15日 修正2 ;追記)

202110141829分にNHK東北からは、専門的な知識を持った人材の活用などを提言した報告書が答申されたという、下記趣旨の記事がネット配信されていた。

白石市は、再発防止策などを検討する調査委員会を設置し、建築士や大学院の教授など5人の委員が議論を重ねた結果、14日、報告書を市に答申しました。

それによりますと、支柱が折れた防球ネットは、平成元年7月に設けられたことは分かったものの、誰が設置したかは不明で、学校や地域の危険性に対する意識も低く、安全管理が不十分だったとしています。

さらに、設置の目的や経緯が記録されず、木の腐食への認識が欠けていたため、教育委員会による指導も不十分で、学校の教職員による目視程度の点検になっていたと指摘しました。

その上で、提言として、構造や材質の劣化など専門的な知識を持った人材を活用し、行政の支援の在り方も含めて、点検方法を改善することや、施設の設置目的や用途を明確にし、耐用年数を踏まえながら管理することなどを求めています。

答申を受け、白石市教育委員会は、今月中に具体的な対策を決めたいとしています。

調査委員会の委員長を務めた宮城教育大学教職大学院の本図愛実教授は、「今回示した再発防止策を講じていれば、十分防げた事故だと判断した。真摯に反省をし、安全で安心な教育環境を子どもたちに提供してほしい」と述べました。

https://www3.nhk.or.jp/tohoku-news/20211014/6000016618.html

 

101560分にYAHOOニュース(河北新報)からは、報告書では不十分だった安全管理として4つの要因を列挙したなど、下記趣旨の記事がネット配信されていた。

有識者でつくる事故調査委員会は14日、「事故原因は学校などの不十分な安全管理」とする報告書を市教委に答申した。

調査委は、不十分な安全管理について「支柱設置の目的や経緯の記録がなく、劣化への認識が欠如していた」などと、四つの要因を列挙。

そのうち、防球ネットがサッカーゴールとして利用され、児童が日常的に支柱やネットに寄り掛かっていたことに関しては「等閑視(とうかんし)されてきた」と指摘した。

再発防止策では、
「多元的な視点による点検と改善」
「(設置物の)用途の明確化と登録」
「(点検内容や項目の)重点化」
を提言した。

具体的には、施設老朽化や自然災害の大規模化を念頭に、「前年度踏襲の安全点検計画や方法のままでよいはずがない」と、日常的な改善の必要性を強調した。

宮城教育大教職大学院教授の本図愛実委員長は、「支柱は風景と化して倒れないものと思われていた。30年間、登録や引き継ぎがされなかったのが問題」と語った。

https://news.yahoo.co.jp/articles/5f23aadef1258dab21a7ac0932714f65bde059e7 

 

10141923分にYAHOOニュース(東北放送)からは、ネットの支柱はもともとNTTから贈られた電柱だったらしいなど、下記趣旨の記事がネット配信されていた。

報告書によると、防球ネットは、1989年7月4日、NTT大河原電報電話局から贈られた電柱を学外のスポーツ団体が設置したものとみられます。

また、事故原因については、「支柱の設置時期や経緯が記録されておらず、支柱に多数の亀裂がありながら劣化という認識が欠如していた。」、「学校で月に一度、点検がされていたが目視で確認する程度だった」などとし、学校などの不十分な安全管理が事故を招いたと結論付けました。

https://news.yahoo.co.jp/articles/6d92d4eebf4ec3981b66c1cd0148be70063f56db 

 

10141818分にYAHOOニュース(東北放送)からは、ネットの設置者は不明、報告書では設備の登録制度を作ることも提言されているなど、下記趣旨の記事がネット配信されていた。

答申書では、防球ネットは1989年に設置されたとしたものの、設置者は不明としました。

そして、ネット設置の記録がなく、正確な設置時期や耐用年数が把握されていなかったことや、学校が行っていた安全点検が不十分だったことなどが事故の要因と指摘しました。

そのうえで再発防止策として、設備の登録制度を作り、耐用年数や使用方法などを明確化することや、教職員だけでなく、専門家なども入れ、点検を行うことなどを示しました。

https://news.yahoo.co.jp/articles/135563b48f6dbe885cef65509a02debe238515eb

 

(2022年2月18日 修正3 ;追記)

2022211181分にYAHOOニュース(FNN PRIME:仙台放送)からは、校長と主幹教諭が書類送検された、校長らは古い木柱だとは思っていたが危険性は認識していなかったなど、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
(前回紹介した内容より詳しい新報道があったので、前記事を差し替えた)

警察は、この事故について202223日、小学校の男性校長(60歳)と校舎の安全管理や点検方法を指導する立場の男性の主幹教諭(57歳)の2人を業務上過失致死傷の疑いで書類送検した。

警察によると、校長と主幹教諭は事故を防ぐ注意義務があったにも関わらず、必要な点検や、防球ネット付近で遊ぶことを禁止するといった児童への指導を怠り、放置したことで2人を死傷させた疑いがもたれている。

警察によると、2人は「古い木柱だとは思っていたが、倒壊という具体的な危険性は認識しておらず、具体的な点検方法などを指示していなかった」という趣旨の話をしているという。

亡くなった松野さんが眠る白石市内のお墓。
事故の発生から9カ月となった127日。
月命日に墓前で手を合わせる男性校長の姿があった。

男性校長:
「毎月、お墓には職員が学年ごとに、自宅には教育委員会と学校が伺っている

記者:
毎月どんな思いで

男性校長:
「『再発防止に努めて学校もやっています』と松野君にお話ししている。二度と同じようなことを起こさないと、学校職員、精一杯やっているところ」

遺族は仙台放送の取材に、 「校長と主幹教諭に一定の責任はあると思うが、それよりも長年見過ごされてきたことに問題がある。二度とこのようなことが起きないようにすることが一番大切」 とコメントしています。

https://news.yahoo.co.jp/articles/881dae7ef7c2a44a1a4456a6022844726baf79ab 

 

2141945分にYAHOOニュース(東北放送)からは、台帳を使った点検が教職員によって行われたなど、下記趣旨の記事がネット配信されていた。

事故を受け、再発防止のため点検項目などを記した台帳を使って、市内の小学校で遊具などの安全点検が行われました。  

14日は、宮城県白石市の白川小学校で教職員8人が手分けして校庭の遊具や校舎内の備品などに危険がないか確認しました。

点検では、市教委が各学校に整備を進めている学校施設や設備を一覧化した台帳を初めて活用し、複数の職員が設備を確認して、記録をつけました。









https://news.yahoo.co.jp/articles/bd7acd713caa3bcbc2c5f2788a5724acafa82569 

 

2141916分にYAHOOニュース(ミヤギテレビ)からは、市は来年度から学校安全委員会を設置するなど、下記趣旨の記事がネット配信されていた。

白石市の山田裕一市長は14日の定例会見で、来年度から学校の危険箇所を見直す学校安全委員会の設置や専門家による施設の点検などを強化することを明らかにした。

白石市は去年11月に再発防止策をまとめ、学校設備の設置時期や使用頻度などを台帳をもとに電子化し、学校と白石市が老朽化をダブルチェックしている。



https://news.yahoo.co.jp/articles/df5664797ac9bd73612cc9de2329b5a41764c544

 

 

 

 

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2021428746分にYAHOOニュース(沖縄タイムス)から、下記趣旨の記事が現場写真付きでネット配信されていた。

27日午前1015分ごろ、沖縄県本部町山川の本部港渡久地地区の山川漁港で、出航しようとしたプレジャーボートが何らかの原因で爆発し炎上した。

乗っていた5080代の男女5人が、やけどや骨折などの重傷を負ったが、命に別条はない。

■爆発したのは…  

名護海上保安署などによると、観光のため来県していた静岡県の60代の男性船長と、知人の男女4人が乗ったボートが沖に出ようと約10メートル航行したところ、何らかの原因で船体後方部分の燃料庫付近が爆発したという。

船長の男性がドクターヘリで本島南部の病院へ、他の4人が本島北部の病院へ救急搬送された。  

爆発したのはプレジャーボート「クマサン007」(最大搭載人員15人、3トン、長さ738メートル)。

衝撃で70代の男性2人が海上に飛ばされ、残された船長含む3人は、さらなる爆発を避けるため、船長の判断で海へ飛び込んだという。

5人はライフジャケットを着用していた。  

同署は、付近にたばこや花火など燃焼物がないことから、電気系統のトラブルを視野に原因を詳しく調べている。

マリン事業者の有志らが同日夕、クレーンを使って沈没したボートを引き上げ、撤去した。  

運輸安全委員会は同日、船舶事故調査官3人を沖縄に派遣することを決めた。
28
日以降に現地調査する方針。  

■目撃者の証言は…  

「ドーン」。
本部町の山川漁港に、打ち上げ花火のような大きな爆発音が響いた。

釣りを楽しもうと同港を訪れていた比嘉さん(21)と崎原さん(21=いずれも西原町=がすさまじい爆発音に振り返ると、海上の船体から炎と黒煙が立ち上っていた。  

船の周囲には投げ出された乗員らが浮かんでおり、2人は近くにいた数人と救助に急いだ。

救助された乗員らはそれぞれ手や足、腰に痛みを訴え、船長の男性はやけどを負い、足の広範囲が赤く腫れていた。  

消防車やドクターヘリ、警察車両などが駆け付け、辺りは一時騒然となった。

崎原さんは「原因が気になるが、全員の命に別条がなくてほっとした」と安心した様子だった。

https://news.yahoo.co.jp/articles/d21f444c7fd45cedfa0f79cf7ccc0ea26c78b137

 

427200分にYAHOOニュース(沖縄テレビ)からは、岸壁から離れエンジンをかけたところ爆発したなど、下記趣旨の記事がネット配信されていた。

仲宗根記者
「本部町山川の港です。爆発したボートはこの船着き場からおよそ50メートルほど離れたところにあって、海面から船の底のみが見えている状態です」

27日午前10時過ぎ、本部町山川の港で「小型船が爆発した」と消防に通報がありました。

プレジャーボートには男女5人が乗っていて、やけどや骨折の疑いで全員病院に運ばれ、命に別条はないということです。

警察によりますと船の関係者は、「プレジャーボートが岸壁から離れてエンジンをかけたところ突然爆発した」などと話しているということです。

海上保安庁は今夜の満潮にあわせて船を引き揚げ、爆発の原因などを調べることにしています。

https://news.yahoo.co.jp/articles/becc11e52c8f08ca0e74a13a5fb9a5da5be43a01?source=rss

 

4281044分にYAHOOニュース(琉球新報)からは、ガソリンが漏れていた可能性も考えられるという、下記趣旨の記事がネット配信されていた。

5人は骨折や、やけどなどのけがを負い、うち4人は重傷。
全員意識があり、生命に別条はないという。

火災発生時に港にいた崎原さんは、「(出港前に船を)港から海に下ろした人は『エンジンをかけた時に爆発した。ガソリンが漏れていたのではないか』と言っていた」と話した。

https://news.yahoo.co.jp/articles/143e4a4b09c5263c96b7d002470a6409b8aacd45

 

(2023年4月28日 修正1 ;追記)

20234271046分に産経新聞からは、前年に工事した燃料ホースの接続部分が固定不良で緩んだらしい、船長は事故前の点検で燃料タンク区画を確認していなかったなどとする調査報告書が公表されたという、下記趣旨の記事がネット配信されていた。

令和3年4月、プレジャーボートが爆発して5人が骨折ややけどの重傷を負った事故で、運輸安全委員会は27日、船底の区画に燃料のガソリンと可燃性ガスが漏れていたのに船長が気付かなかったと推定する調査報告書を公表した。

報告書によると、ボートは2年に燃料ホースを延伸する工事をしていた。

ホースを固定する支えがなく、航行中の振動などで接続部分が緩み、隙間ができた可能性がある。

一方で焼損が激しく、詳細は明らかにできなかった。

船長は事故前の点検で燃料タンクのある区画を確認していなかった。

https://www.sankei.com/article/20230427-47IAQWOVMRI25EQMBQUHANKAU4/ 

 

427123分にYAHOOニュース(沖縄タイムス)からは、ホースとタンクを接続するクランプが緩んでいたらしいなど、下記趣旨の記事がネット配信されていた。

船長が出航前に船首側の点検口を確認しておらず、ガス漏れに気付かなかったとみられる。

前方の船底区画にある耐油ホースと燃料油タンク接続部の「ホースクランプ」(接続部の固定に使うパーツ)が緩み、そこから漏れ出たと推定されるが、焼損の激しさから明らかにできなかった。

https://news.yahoo.co.jp/articles/71ba0711c0580832a5b183c472acbd96fba03c11 

 

4271029分にNHK沖縄からは、ボートを陸から海に降ろす際に船体が傾き、船底に漏れていた可燃性ガスが広がったらしいなど、下記趣旨の記事がネット配信されていた。

国の運輸安全委員会が27日、調査報告書を公表しました。

それによりますと、当時、燃料タンクとつながるホースの接続部分が緩み、船底に燃料や可燃性ガスが漏れ出ていた可能性があるとしています。

その上で、陸上からボートを海に降ろす際、船体が傾いた影響で可燃性ガスが広がり、バッテリー付近で発生した火花が引火して爆発が起きた可能性が考えられると指摘しています。

一方、ホースの接続部分が緩んだことについては、焼損が著しく、詳細を明らかにすることができなかったということです。

https://www3.nhk.or.jp/lnews/okinawa/20230427/5090022934.htm 

 

 

  

 

 

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2021427638分にNHK香川から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。

26日午後11時30分ごろ、香川県綾川町にあるプラスチック加工会社・「R産業」の工場から、「従業員がプラスチック粉砕機の中に入っている」と、警察に通報がありました。

警察によりますと、人が粉砕機に巻き込まれて死亡し、巻き込まれたのは勤務中の従業員2人のうちの1人の男性従業員と見られるということです。

プラスチック粉砕機は、高さ2メートル、幅1メートルの大きさで、男性従業員は、プラスチックを粉砕機に流すベルトコンベアなどを清掃していたところ、動いていた粉砕機に何らかの原因で落ちた可能性があるということです。

警察は身元の特定を進めるとともに、もう1人の従業員から話を聞くなどして事故の原因を調べています。

https://www3.nhk.or.jp/lnews/takamatsu/20210427/8030009878.html

 

(ブログ者コメント)

〇以下はネットで探した写真。
産廃収集運搬リサイクル会社の模様。

〇住所&業態から考えると、過去に同様の死亡事故を起こしている会社かもしれない。

2016107日掲載
2016929日 香川県綾川町のプラスチック加工工場でプラス
 チック
粉砕機を掃除中、粉砕機に巻き込まれて死亡』https://anzendaiichi.blog.shinobi.jp/Entry/6352/ 

 

 

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202142777分にNHK埼玉から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。

26日午後10時ごろ、日高市にある「太平洋セメント埼玉工場」で「爆発音がした」とか「近くで車が燃えている」と警察や消防に通報が相次ぎました。

警察によりますと、工場にある自家発電用のボイラーが爆発したということで、直後に隣接するパチンコ店の駐車場に止まっていた車1台と、近くの林が燃える火災が起きましたが、およそ1時間半後に消し止められました。

周辺にはコンクリートの破片のようなものが散乱し、車およそ20台のガラスが割れるなどの被害も出たということです。
けが人はいませんでした。

太平洋セメントの担当者によりますと、工場では石炭などを利用して自家発電を行っていたということで、警察は爆発によって熱源が飛散し周辺で火災が起きたとみて、被害の状況や爆発の原因を詳しく調べることにしています。





https://www3.nhk.or.jp/lnews/saitama/20210427/1100011364.html

 

4271923分にNHK首都圏からは、爆発直前に異変はなかったなど、下記趣旨の記事がネット配信されていた。

太平洋セメントによりますと、当時従業員10人あまりがいたということですが、これまでの警察の調べで、周辺の住民なども含めてけが人はいないということです。

工場によりますと、自家発電装置は木くずを加工したチップと石炭をボイラーで燃やして水を温め、水蒸気でタービンを回して発電するしくみで、平成8年に稼働し年に2回修繕が行われていたということです。

当時、作業員が別の建物で遠隔で管理していたほか、定期的にパトロールを行っていましたが、爆発の直前にボイラーに異変はなかったということです。

https://www3.nhk.or.jp/lnews/saitama/20210427/1100011370.html 

 

 

 

 

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2021428131分にYAHOOニュース(朝鮮日報 日本語版)から下記趣旨の記事が、イメージ図付きでネット配信されていた。

忠清南道唐津市内の海水浴場のテントで、一酸化炭素中毒死したものと見られる夫婦の遺体が発見された。

忠清南道警察庁と消防当局によると、26日午後140分ごろ、唐津市石門面の海水浴場近くのテントで、Aさん(61)夫妻が死亡しているのが発見された。

警察は「23日にキャンプに出発した両親が帰ってこない」というAさんの子どもの通報を受け、携帯電話の位置追跡によって2人を発見した。  

警察と119救急隊が現場に到着した時、Aさん夫婦のテントでは、ブタンガスで水を加熱する方式の温水マットのスイッチが入っている状態だったという。

テントは外側のテントと内側のテントの二重になっていたが、外側と内側のテントの間の空間に、ブタンガスボンベにつながったボイラー装置があった。

警察関係者は「テントは出入口などがすべて閉まっていて、事実上密閉された状態だった」と話す。

テントの中では夫婦が飼っていたペットの犬1匹も死んでいた。  

警察と消防当局は、Aさん夫婦がブタンガスの燃焼で発生した一酸化炭素により中毒になり、窒息したものと見ている。

燃料が不完全燃焼する際に発生する一酸化炭素は、色やにおいがない「沈黙の殺人ガス」と呼ばれている。

牧園大学消防安全学部のチェ・ジン教授は「体内の一酸化炭素濃度が高くなると、血液の酸素運搬機能が下がり、呼吸困難を引き起こして、ひどい場合には窒息死につながる」と説明した。  

専門家らは「燃料を燃やして暖房する方式の装置は、窒息事故が常に発生する可能性がある。睡眠中は換気に十分注意しなければならない」と話す。

特に、車内で宿泊したり、テントの中で使用したりする場合は、必ず換気口を設けなければならないとのことだ。

警察関係者は「他殺が疑われる点はないものと思われるが、複数の可能性を閉ざさずに捜査しているところだ」と語った。

警察は、Aさん夫婦の詳しい死因を確認するため、国立科学捜査研究院に解剖を依頼した。

https://news.yahoo.co.jp/articles/36712058e0a33450fa241ccd3fabab0c2a74b3d4

 

(ブログ者コメント)

わが国でもワカサギ釣りなどのテントの中で暖をとっていてCO中毒になった事例がしばしば起きており、気になった事例は本ブログにも掲載している

 

 

 

 

 

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20214261713分にYAHOOニュース(中京テレビ)から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。

26日午前9時半ごろ、名古屋市千種区の貸衣装店でエレベーターの修理作業中にエレベーターが落下し、1階部分で部品交換の作業をしていたベトナム国籍で愛知県稲沢市の会社員、ファンさん(30)が下敷きになりました。

警察と消防によりますと、ファンさんは約15分後に救出され病院に搬送されましたが、頭などを打っていて意識不明の重体です。  

当時、4人で作業を行っていたということで、警察が事故の原因を調べています。

https://news.yahoo.co.jp/articles/66ab382a1c2a18213f2e294941b44902ae8635f8 

 

4261653分に読売新聞からは、荷物運搬用のエレベーターだったなど、下記趣旨の記事がネット配信されていた。

26日午前9時25分頃、名古屋市千種区今池の5階建てビルで、「作業員がエレベーターの下敷きになっている」と119番があった。

消防が荷物運搬用エレベーターの下から30歳くらいの男性作業員を救助したが、男性は意識不明の重体。

愛知県警千種署によると、男性は1階で部品の交換作業中だった。

約1メートル50センチ四方のエレベーターが何らかの原因で上層階から落下したとみられ、同署が原因を調べている。

https://www.yomiuri.co.jp/national/20210426-OYT1T50163/

 

 

 

 

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202142570分に朝日新聞から、『「まさか」に備える住まい 激震に耐えるポイントは?』というタイトルで、下記趣旨の記事がネット配信されていた。

日本列島は大きな地震に繰り返し見舞われてきた。
276
人が亡くなった5年前の熊本地震では、激しい揺れで家屋が倒壊し、たくさんの人が下敷きになった。
命を守り、災害後も暮らし続けることができる住まいにするためには、どのようなことに気をつければいいのだろう。

住宅の耐震性は、どう判断すればいいのか。
目安となるのが、建てられた年代だ。

建築基準法の耐震基準は、大地震を経て改訂されてきた。

震度6程度の大地震で倒壊しないことが明確に定められたのが、19815月。
これ以前の基準を「旧耐震」、以降を「新耐震」と呼ぶ。

6434人が亡くなった95年の阪神大震災では、倒壊した建物のほとんどが旧耐震だった。

ただ、新耐震の基準を満たしていても、壁の配置が偏るなどしていると、被害が出た。

そこで20006月の改正で、壁の配置のバランスや、金物を使った接合部の固定も求められるようになった。

16年の熊本地震では、建てられた年代によって、被害に違いが出た。

激震に見舞われた益城町で木造の建物を調べた国土交通省の報告書によると、旧耐震の建物は、28%が倒壊していた。

一方、新耐震で倒壊したのは、005月までに建てられたもので9%006月以降に建てられたもので2%だった。

旧耐震の建物は耐震診断を受け、耐震性が不足していれば耐震改修が必要だ。

京都大生存圏研究所の五十田(いそだ)博教授は、「新耐震でも、005月以前に建てられた住宅は、まず所有者が安全性をチェックして」と話す。

天井裏の接合部の金物、壁のひび、屋根の割れなどを調べて確認する方法が日本建築防災協会の「新耐震木造住宅検証法」にまとめられている。
協会のウェブサイトに一般向けの情報もある。
倒壊の恐れがあるなら専門家に相談することが大切だ。

建物の構造だけでなく、建材の劣化も耐震性を左右する。
高温多湿の日本では木材が傷みやすく、「水が入らないようにして、風通しをよくすることに注意する」と五十田さん。
換気口は塞がない。
水が染み込む外壁のひびや屋根瓦の割れは早めに補修することが重要だ。

耐震性に問題があれば、改修も一手だ。

バリアフリー化を進める工事や断熱性を高めるリフォームの際に、壁に筋かいを入れたり、接合部を補強したりといった工事をすれば費用を抑えられる。

ただ、耐震基準はあくまで大地震でも建物が倒壊しないという最低限の基準だ。

命は守れても、地震後も住み続けることまでは想定されていない。

被害をより小さくするために考えられたのが、住宅品質確保促進法に基づく新築住宅の「耐震等級」だ。

00年の基準に相当する耐震性が「等級1」、その125倍を「等級2」、15倍は「等級3」と定める。

耐震等級が上がれば、地震保険料が割り引かれるといったメリットがある。

壁を増やさなくても壁を強くする工事で、耐震性を2倍にすることも可能だ。

五十田さんは、「耐震補強をしていれば、激震地でも命は助かる。耐震性を2倍にしていたら、自宅にそのまま住み続けられる」と話す。

新型コロナウイルス感染症の流行で、人が集まる避難所を避け、安全な場合は自宅にとどまる「在宅避難」が注目されている。

住宅の耐震性を高めるほかにも、家具の固定や備蓄が重要だ。

 

【揺れの周期と建物被害】

地震ではガタガタという小刻みな揺れや、ユラユラとした大きな揺れなど、さまざまな揺れが起きる。

揺れが1往復する時間を「周期」と呼び、その長さによって被害を受けやすい建物が変わってくる。

・・・・・

 

【全国に活断層】

日本列島では、どこでも大きな地震への備えが必要になる。

プレートが沈み込む海溝付近では、巨大地震が繰り返されている。

内陸でも、活断層がずれ動いて起こるタイプの地震がたびたび起きている。

活断層は全国に約2千あるとされる。
国の地震調査研究推進本部は、このうち114の主要活断層帯について地震の発生確率などを公表してきた。

・・・・・

https://digital.asahi.com/articles/ASP4R449QP4KULZU00B.html?pn=11

 

同紙からは同日120分に『新耐震でも倒壊相次いだ熊本地震 住宅再建どう進んだ』というタイトルの関連記事もネット配信されていた。

・・・・・

2階建ては地震が怖いから」。
町の中心部で平屋建ての家を再建した猿渡さん(72)は、こう話す。

震災前に住んでいたのは、1980年代後半に建てられた木造2階建ての住宅だ。
震度6強や7の揺れでも倒壊しない新耐震基準に沿って建てられたはずだった。

中古住宅を購入したため、建築時の様子やその過程はわからない。
「元々は田んぼだったと聞いている。瓦ぶきで台風には強いはずの家だったんだけど、大地震のことまでは考えていなかった」

2016414日夜、震度7の揺れが襲った。

自宅は無事だったが、その約28時間後、再び震度7の地震が発生。
2
階部分が1階を押しつぶすようにして全壊した。

最初の地震で何らかのダメージを受けていたのか、そもそも地盤に問題があったのか、倒壊の原因はわからないままだ。

近くに住む野口さん(69)も、震災前は2階建て住宅に住んでいた。

1990年に地元の工務店が建てたが、当時は「耐震基準」という言葉も知らず、気にすることもなかった。

「大地震に襲われるなんてさらさら思っていなかった。地震への備えというのはまったく頭になかった」と振り返る。

その自宅は5年前、2度目の震度7の揺れで全壊した。
家を支える柱同士をつなぐ「筋交い」をとめていた太い釘がいくつも抜けているのが見え、複数の柱も基礎から抜けていた。
同じ敷地内にあった母が住む平屋も全壊した。

工務店の社長から「わしの家もつぶれた」と聞き、問い詰めることもできなかった。

「年もとって、夫婦2人ならこれで十分」と、同じ場所に平屋を建ててから約3年が経つ。

再建時にまず考えたのは、「地震に強い家」。
大手ハウスメーカーに依頼し、盛り土だった土地の地盤工事もした。

野口さんは地震保険に加入していた。
東日本大震災の被害を報道で目にしたからだ。
自分が住む地域が被災地となり、「退職金も足したけど、保険に入っていなかったら家は建てられなかった」と振り返る。

・・・・・

工務店やリフォーム会社などでつくる「日本木造住宅耐震補強事業者協同組合」(木耐協、東京)は、「地震対策は家の耐震性を調べることから始まる」とし、専門家による「耐震診断」の必要性を強調する。

組合は先月、06年以降に手がけた耐震診断約28千件の詳細を分析。
1950
005月に着工された在来工法の木造2階、平屋建てが対象だ。

それによると、新耐震基準の816月~005月築のうち859%で現行基準を満たしておらず、「倒壊する可能性がある・高い」とされた。

00年に建築された住宅でも、今は築20年を超え、経年劣化による耐震性の低下の恐れもあるという。

組合は「この年代の住宅こそ、耐震リフォームが必要」とするが、耐震診断で補強工事の必要性がわかっても、自己負担額が予算を超え、補強工事をあきらめてしまうケースがあると指摘。

「行政には柔軟な補助制度を、事業者には年齢や予算に合わせた資金計画の提案力が求められる」と話している。

https://digital.asahi.com/articles/ASP4S7HCQP47UTIL036.html?pn=8 

 

(ブログ者コメント)

熊本地震時に新耐震基準で建てられた住宅が倒壊した状況は、本ブログでも過去に何件か情報提供している。

 

 

 

 

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化学関係の工場で約20年、安全基準の制定、安全活動の推進、事故原因の究明と再発防止策立案などを担当しました。
その間、ずっと奥歯に挟まっていたのは、他社の事故情報がほとんど耳に入ってこなかったことです。
そこで退職を機に、有り余る時間を有効に使うべく、全国各地でどのような事故が起きているか本ブログで情報提供することにしました。
また同時に、安全に関する最近の情報なども提供することにしました。

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