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                                                       本ブログでは、産業現場などで最近起きた事故、過去に起きた事故のフォロー報道などの情報を提供しています。  それは、そういった情報が皆さんの職場の安全を考える上でのヒントにでもなればと考えているからであり、また、明日は我が身と気を引き締めることで事故防止が図れるかもしれない・・・・そのように思っているからです。  本ブログは、都度の閲覧以外、ラフな事例データーベースとして使っていただくことも可能です。        一方、安全担当者は環境も担当していることが多いと思いますので、あわせて環境問題に関する情報も提供するようにしています。       (旧タイトル;産業安全と事故防止について考える)
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(2021年6月14日 修正1 ;全面差し替え)

20216111828分にNHK兵庫から、エックス線が照射された状態で点検作業を行ったなど、詳しい状況がネット配信されていた。
6
6日に紹介した元記事は被曝したことだけを伝える内容だったため、当該記事は新情報に全面差し替えし、タイトルも変更した。

先月29日、姫路市にある日本製鉄の瀬戸内製鉄所の工場で、エックス線を照射する測定装置の点検をしていた30代と50代の男性社員2人が翌日の30日になって体調不良を訴え、病院を受診しました。

現在、2人は高度な被ばく医療を提供する広島大学の医療施設で検査や治療を受けています。

関係者によりますと2人は、29日の作業でエックス線を一定時間、浴びた可能性があり、法令で定められている1年間の被ばく限度の50ミリシーベルトを大幅に超えたとみられています。

最終的な被ばく量はわかっていませんが、関係者によりますと、年間の限度量の数倍から数十倍に及ぶ可能性もあるということです。

2人の容体について、日本製鉄は明らかにしていません。


日本製鉄によりますと、この工場は自動車で使う鉄板などを造っていて、事故当時、2人はエックス線を鉄板に当てて表面のメッキの厚みを測る装置の点検をしていたということで、労働基準監督署と警察が安全管理に問題がなかったか、事故の状況について、調べています。

この事故について、厚生労働省は、点検作業中にエックス線が照射されたままになっていた可能性があるとしていて、今月1日付けで、業界団体を通じて、同様の測定装置を使っているほかの企業に被ばく防止の徹底を求める通知を出しました。

日本製鉄はNHKの取材に対し、「室内の事故で外部への漏えいはありません。また負傷者のプライバシーを配慮して詳細は控えさせてもらっています。関係当局の調査に協力し、早急に原因を究明して再発防止にあたりたい」としています。


【事故の経緯】

日本製鉄や警察、消防などによりますと、先月29日の午前、姫路市にある瀬戸内製鉄所の工場で、30代と50代の男性社員2人がエックス線を使う測定装置を点検している最中に事故が発生しました。

この装置はエックス線を照射して鉄板のメッキの厚さを精密に測定するもので、18平方メートルほどの広さの部屋の中にあり、測定の際に人は立ち入らず、無人で行います。

事故が起きたのは3か月に1回ほど行っている装置の点検作業中で、男性社員2人が部屋に入って、装置が正しく動作するかチェックしていたということです。

その際、鉄板が運ばれるラインは止めた状態だったということですが、点検作業を行っている間、測定装置からエックス線が出たままになっていた可能性があると厚生労働省は説明しています。

消防などによりますと、男性社員2人は、点検作業を行った翌日30日に体調不良を訴え、市内の病院を受診したところ、エックス線による被ばくの可能性があるとされました。

このため、その後、高度な被ばく医療を提供する広島市にある広島大学の施設に搬送され、現在、検査や治療を受けているということです。

会社は、事故について、30日に労働基準監督署や警察に連絡をしたということです。

2人の詳しい容体について、会社は明らかにしていません。


【法令対象の事故】

厚生労働省によりますと、今回の事故は放射線を扱う場合の労働安全に関わる事案であり、電離放射線障害防止規則、通称・電離則という法令の対象になるということです。

電離則では、放射線業務に携わる作業員は、全身への被ばく影響を表す「実効線量」という値で、被ばく量の限度が、
 ▽5年間の積算で100ミリシーベルト
 ▽かつ1年間の積算で50ミリシーベルト
となり、これらを超えないようにしなければならないとしています。

また電離則では、放射線を扱う区域では、被ばく量を測定する線量計を装着することが義務づけられています。

このほか、事故が起きた際、事業者は、速やかに所轄の労働基準監督署の署長に報告することや、事故が起きたエリアにいた人は速やかに医師の診察や処置を受けさせることなどが求められています。


【厚生労働省が業界団体に通知】

今回の事故を重くみた厚生労働省は今月1日、放射線や労働災害に関わる11の業界団体に通知を出しました。

この中では、一般に鋼材などの計測に用いるエックス線装置は高線量のエックス線が照射されることから、照射されている場合は、点検などの短時間の作業でも大量の放射線に被ばくするおそれがあるとしています。

その上で、類似の労働災害を防止するため、当面の措置として、次のことに留意するよう求めています。

▽1つは、エックス線装置の点検を行う際に被ばくの危険のおそれがある場合は、電力供給を止めた上で、供給のスイッチに錠をかけて表示板を取り付けるなどして、作業者以外が電源を入れないようにすること。

▽エックス線装置に電力が供給されていることを関係者に周知させるための自動警報の装置が確実に作動するよう点検をすること。

▽それに、点検作業を含め、エックス線装置を使うときの危険性や有害性を評価して、リスク低減のための措置を講じ、残るリスクについて、関係者に周知すること。

などです。

各地の労働局に対しても、エックス線装置の点検作業などによる被ばくの防止の徹底を図るため、管内の関係団体や事業者に周知を行うよう求めています。

また現地の労働基準監督署は、安全管理に問題がなかったか、事故の状況や原因について調査を進めています。

【広島大学大学病院】

2人が治療を受けている広島大学は、原子力災害時に、重症の被ばく患者を治療する「高度被ばく医療支援センター」として、原子力規制委員会から指定を受けています。

福島第一原子力発電所の事故が起きる前、千葉市にある放射線医学総合研究所・放医研が東日本を、広島大学が西日本を担当し、高度の被ばく医療に関わる機関とされてきましたが、原発事故のあとは、重篤な被ばくの長期治療に加え、周辺の拠点病院などを対象に専門的な研修の実施を行い、原子力災害時には、専門チームを派遣するなどの役割も担うことになっていました。

現在、「高度被ばく医療支援センター」として指定されているのは、広島大学と、放医研が入る量子科学技術研究開発機構のほか、青森県にある弘前大学、福島県立医科大学、それに長崎大学の全国5か所です。

今回の事故は原子力災害に当たらないとされていますが、関係者によりますと、高度な被ばく医療が提供できるため、広島大学で治療が行われているということです。

【専門家 “安全安心への配慮欠如”】

放射線の防護管理や影響について詳しい、東京医療保健大学の草間朋子名誉教授は、今回の事故について、「エックス線が出続けていた可能性があるということで、放射線を使う装置を点検するときに危険性をしっかり予想して、どう対応していくかが現場でできていなかったと考えられる。作業者に対する安全安心の配慮が欠如していたと思う」と管理の問題を指摘しました。

そして、治療を受けている2人については、詳しい被ばく量などがわからないので現時点ではっきりとしたことは言えないとした上で、「染色体の検査や症状を詳細に観察することによって、被ばく量を推定せざるを得ないと思う。広島大学の医師たちが注意深くみていると思うが、どのくらいの線量を受けたかが、被ばくした作業者の予後に関係していくだろう」と話し、今後の容体を慎重に見ていく必要があるとしています。

https://www3.nhk.or.jp/lnews/kobe/20210611/2020013819.html

 

(2021年6月28日 修正2 追記;

2021628日付で毎日新聞からは、被曝翌日に1人は腕が腫れ発熱もあった、2000Svを超える被曝だった可能性もあるなど、下記趣旨の記事がネット配信されていた。(新情報に基づき、タイトルも修正した)

装置はエックス線を鉄板に照射し、表面のメッキの厚みを測る仕組み。

30代と50代の男性社員2人は、測定室で装置の不具合を点検中に被ばくした。

30日、50代男性の腕が腫れ、発熱したため、2人は姫路市内の病院を受診。
その後、高度な被ばく医療を提供する広島大学の医療施設に入院し、検査や治療を受けている。

国は、国際放射線防護委員会(ICRP)の勧告に基づき、法令で被ばく限度を規定。
業務で放射線を扱う作業員らは年間50ミリシーベルト以下と定める。

量子科学技術研究開発機構放射線医学研究所の立崎英夫・被ばく医療部長によると、外部から被ばくした場合に線量の特定は難しく、当時の状況などから推定するしかない。

一般的に、全身への被ばくが2000ミリシーベルトを超えると発熱する可能性があるという。

https://mainichi.jp/articles/20210628/ddm/041/040/082000c

 

(2023年1月22日 修正3 ;追記)

20231202232分に毎日新聞からは、検査室の出入り口を開けると照射が停止する機能を無効にしたまま放置していた、エックス線が照射された状態の検査室で20分間点検していたなど、下記趣旨の記事がネット配信されていた。

兵庫県警は20日、いずれも事故当時、設備部に所属していた59歳と52歳の男性社員を業務上過失傷害の疑いで神戸地検に書類送検した。

また、姫路労働基準監督署も同日、同社と管理職の男性(55)を労働安全衛生法違反容疑で書類送検した。

県警の書類送検容疑は、59歳の男性は199901年ごろ、照射装置の交換作業で、検査室の出入り口を開けると照射が停止する機能を無効にして放置したとしている。

52歳の男性は係長代行だった21529日、同じ装置の電源を切り忘れるなどしてエックス線が照射された状態の検査室で約20分間点検し、自らも被ばくするとともに、一緒に作業していた30代の男性社員に急性放射線皮膚炎などのけがをさせたとしている。

県警は2人の認否を明らかにしていない。

捜査関係者によると、被ばくした2人は国が定める年間の被ばく限度を大幅に上回る放射線を浴びたとみられ、2112月まで入院し、現在も治療を受けているという。

労基署の書類送検容疑は、検査室内にエックス線照射装置の稼働を知らせる表示灯や警報ブザーを設置していなかったなどとしている。

同社は「引き続き関係当局の捜査に誠実に対応していく」とコメントした。

https://mainichi.jp/articles/20230120/k00/00m/040/307000c

 

120222分に産経新聞からは、エックス線装置の部品交換をした後、安全装置が機能しない状態のまま放置していたなど、下記趣旨の記事がネット配信されていた。

兵庫県警は20日、業務上過失傷害の疑いで、当時の点検担当社員2人を書類送検した。

書類送検されたのは計装整備係の係長代行(52)と班長(59)の男性。

係長代行も被曝し、重傷を負った。

書類送検容疑は平成11~13年、班長が工業用エックス線装置の部品交換作業をした際、安全装置が機能しない状態にして放置。

その状態のまま係長代行が令和3年5月29日、工業用のエックス線装置の電源を切るなどの安全対策をせずに、30代の男性社員に点検作業をさせ、急性放射線皮膚炎などの重傷を負わせたとしている。

https://www.sankei.com/article/20230120-45BCPTATRBPYHLPH5AKM6BQ64I/ 

 

1201644分にNHK兵庫からは、厚労省が全国300の事業所を対象に実態調査したところ、手順書未作成や特別な教育未実施の事業所もあったなど、下記趣旨の記事がネット配信されていた。

事故を受け、姫路労働基準監督署が安全管理の状況を調べたところ、現場では、法令に定められているにもかかわらず、エックス線装置の稼働を作業員に知らせるための対策や放射線測定器の装着を作業員に促す措置がとられていなかった疑いがあることがわかりました。

このため、労働基準監督署は、法人としての「日本製鉄」とエックス線装置の管理責任者を務める55歳の社員について、必要な安全管理を怠っていたとして、20日、労働安全衛生法違反の疑いで書類送検しました。

また、調査では被ばくした2人がおよそ20分間にわたって、エックス線が出たままの状態で、現場で作業にあたっていた可能性があることもわかったということです。

この事故については、警察も捜査を行っていましたが、事故の以前から当時まで、現場の安全装置が作動しない状態だったことがわかったということです。

このため、警察は20日、工場の設備部の班長を務めている59歳の社員について、安全装置の異常を知りながら、放置していたなどとして、業務上過失傷害の疑いで書類送検しました。

・・・

厚生労働省は、日本製鉄の工場で社員が被ばくした事故の直後、放射線や労働災害に関わる業界団体に通知を出しました。

この中では、一般に鋼材などの計測に用いるエックス線装置は、高線量のエックス線が照射されることから、照射されている場合は、点検などの短時間の作業でも、大量のエックス線に被ばくするおそれがあるとしています。

その上で、同様の事故を防ぐため、当面の措置として、次のことに留意するよう求めていました。

エックス線装置の点検を行う際に、被ばくの危険のおそれがある場合は、電力供給を止めた上で、供給のスイッチに錠をかけて表示板を取り付けるなどして、作業者以外が電源を入れないようにすること。

エックス線装置に電力が供給されていることを、関係者に周知させるための自動警報の装置が確実に作動するよう点検をすることなどです。

また、厚生労働省は、おととし11月から去年2月にかけて、エックス線装置を扱う鉄鋼業者など、およそ300の事業所を対象に、安全管理の実態を調べました。

NHKが情報公開請求して入手した調査結果に関する資料によりますと、点検作業の手順書を作成していなかったり作業にあたる作業員に特別な研修を行っていなかったりするケースもありました。

厚生労働省は「放射線を扱う現場での事故を防ぐため、引き続き指導を徹底していきたい」としています。

https://www3.nhk.or.jp/lnews/kobe/20230120/2020020794.html

 

(2024年3月16日 修正4 ;追記)

2024313191分にNHK広島からは、事故は「レベル3」と評価されたなど、下記趣旨の記事がネット配信されていた。(新情報に基づき、タイトルも修正した)

・・・

原子力規制庁によりますと、2人の腕や顔には被ばくによって皮膚に発赤という障害が出たということです。

また、異常な染色体が発生する頻度を調べた結果、被ばく線量は1人が400から500ミリグレイと最大で年間限度の10倍に相当すると評価されたほか、もう1人が100ミリグレイ未満と評価されたということで、規制庁は先月、この結果をIAEAに報告しました。

規制庁は事故の深刻さについて、放射線による致命的ではない健康影響があったとして、「INES」と呼ばれる国際的な評価基準で、0から7までの8段階のうち上から5番目の「レベル3」と評価しています。

「レベル3」は「重大な異常事象」とされ、1997年に茨城県東海村にある核燃料の再処理施設で起きた爆発事故と同じレベルで、同じく東海村にある核燃料加工会社で1999年に発生し、被ばくにより2人が亡くなった臨界事故は、「レベル4」です。

今回の事故を受けて、厚生労働省は対策の検討を進めています。

放射線防護に詳しい大分県立看護科学大学の草間朋子名誉学長は、「レベル3に評価されたということは、大変重大な事故と考えてよい。『発赤』が出るということは、局所的にはかなりの線量を受けている可能性がある。それだけの被ばくをする事例はまれで、相当なインパクトがある」と話していました。

https://www3.nhk.or.jp/hiroshima-news/20240313/4000025319.html

 

 

 

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自己紹介:
化学関係の工場で約20年、安全基準の制定、安全活動の推進、事故原因の究明と再発防止策立案などを担当しました。
その間、ずっと奥歯に挟まっていたのは、他社の事故情報がほとんど耳に入ってこなかったことです。
そこで退職を機に、有り余る時間を有効に使うべく、全国各地でどのような事故が起きているか本ブログで情報提供することにしました。
また同時に、安全に関する最近の情報なども提供することにしました。

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