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                                                       本ブログでは、産業現場などで最近起きた事故、過去に起きた事故のフォロー報道などの情報を提供しています。  それは、そういった情報が皆さんの職場の安全を考える上でのヒントにでもなればと考えているからであり、また、明日は我が身と気を引き締めることで事故防止が図れるかもしれない・・・・そのように思っているからです。  本ブログは、都度の閲覧以外、ラフな事例データーベースとして使っていただくことも可能です。        一方、安全担当者は環境も担当していることが多いと思いますので、あわせて環境問題に関する情報も提供するようにしています。       (旧タイトル;産業安全と事故防止について考える)
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2017328516分にNHK NEWS WEBから、下記趣旨の記事がネット配信されていた。

 

去年9月、車庫で電動車いすに乗っていた男性が、突然下りてきた電動シャッターに挟まれて大けがをする事故があり、その後、メーカーなどが調査したところ、車や人に感知してシャッターを止めるためのセンサーのビームが車いすと男性の隙間をすり抜け、安全装置が働かない場合があることがわかった。

 

メーカーなどによると、去年9月、東京・武蔵野市の89歳の男性が、電動車いすに乗って車庫から道路に出ようとして、左右の安全を確認するためシャッターの下で一時停止していたところ、突然下りてきた電動シャッターに挟まれ、腰や腕の骨を折る大けがをした。


このシャッターには高さ30cmと70cmの位置にセンサーがあり、車や人を感知するとシャッターが止まる仕組みになっていたが、その後、メーカーや男性の弁護士が現場で同じ状況を再現して調べたところ、センサーのビームは2つとも、車いすと男性の間にできた隙間をすり抜け、安全装置が働かない場合があることがわかった。


シャッターが下りてきた原因については、特定できなかったという。

 

男性は、スクーターや自転車でもビームがすり抜ける状況が起こりうるとして、身近な事故を調査している消費者安全調査委員会、いわゆる消費者事故調に対し、近く、調査を求めることにしている。
男性は、「突然のことで何が起きたかわからず、死の恐怖を感じた。事故調には、多角的に安全対策について考えてもらいたい」と話している。


一方、メーカーは「製品に瑕疵があったとは思っていない。今後は、より安全に使ってもらうために、センサーが感知できない位置があることを伝える取り組みをしていきたい」としている。

 

今回の事故について、製品事故に詳しい明治大学の向殿政男名誉教授は、「一度起きた事故は再び起きるおそれがある。電動車いすの使用はこれまで想定していなかったかもしれないが、『まさかこんなことが』という場合の事故情報は非常に重要で、被害に遭った方のためにも生かしていくことが大切だ」と指摘している。

 

出典

シャッター止めるセンサーに「死角」

http://www3.nhk.or.jp/news/html/20170328/k10010926871000.html 

 

 

 

(ブログ者コメント)

 

〇電動車いすとの報道だが、実際はシニアカー。

以下はウイキペディアに掲載されている写真だが、この写真からでも、横方向からのビームがすり抜ける隙間が見て取れる。




〇それにしても、シャッターメーカーにとって、この事故は全くの想定外ではなかろうか?

今回事故が起きたシニアカーに対応できるよう設備を改良したとしても、事故に遭われた方の指摘どおり、自転車などで、また同様な事故が起きる可能性がある。

今後の対応として、たとえばセンサーを10cmピッチで配置するなどが考えられるが、新製品ならいざ知らず、既存品の改良となると、コスト面でハードルが高そうだ。

結局はメーカーの言うとおり、ソフト対応しかないのかもしれない。 

 

〇今回のケースとシテュエーションは違うが、電動シャッターに挟まれた事故は本ブログに何件か掲載スミ。(個別記事紹介割愛)

 

 

 

 

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魚田慎二
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自己紹介:
化学関係の工場で約20年、安全基準の制定、安全活動の推進、事故原因の究明と再発防止策立案などを担当しました。
その間、ずっと奥歯に挟まっていたのは、他社の事故情報がほとんど耳に入ってこなかったことです。
そこで退職を機に、有り余る時間を有効に使うべく、全国各地でどのような事故が起きているか本ブログで情報提供することにしました。
また同時に、安全に関する最近の情報なども提供することにしました。

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