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                                                       本ブログでは、産業現場などで最近起きた事故、過去に起きた事故のフォロー報道などの情報を提供しています。  それは、そういった情報が皆さんの職場の安全を考える上でのヒントにでもなればと考えているからであり、また、明日は我が身と気を引き締めることで事故防止が図れるかもしれない・・・・そのように思っているからです。  本ブログは、都度の閲覧以外、ラフな事例データーベースとして使っていただくことも可能です。        一方、安全担当者は環境も担当していることが多いと思いますので、あわせて環境問題に関する情報も提供するようにしています。       (旧タイトル;産業安全と事故防止について考える)
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20188241632分にNHK兵庫から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。

 

24日午前8時前、淡路市の「北淡震災記念公園」で、園内に設置された風車が支柱の根元から倒れているのを住民の通報で駆けつけた市の職員が見つけた。


公園を所有する淡路市によると、風車は風力発電用のもので、公園に必要な電力を供給するため、平成14年に市が設置した。


支柱は高さが40m近くあり、長さ20mの羽根が3枚取りつけられていた。
総重量は100トン余りに上るということだが、設計上は風速60メートルまで耐えられる構造になっているという。


23日、職員が帰宅した際には風車に異常は見られなかったということで、市では台風20号による強風で倒れたとみて調べている。


神戸地方気象台によると、淡路市では23日夜10時すぎに28.6メートルの最大瞬間風速を記録していた。


この風車は、去年5月に落雷のため送電の設備が故障し、それ以降、発電はしていなかったということで、市は風車を撤去することにしている。

 

出典

淡路市で風力発電用の風車倒壊

https://www3.nhk.or.jp/lnews/kobe/20180824/2020001443.html

 

 

824117分に産経新聞westからは、倒れた風車を含め、台風20号の被害写真がネット配信されていた。

 

出典

『台風20号 風力発電支柱倒壊、熊野川氾濫、マンション屋根剥がれ落下…爪痕各地で』

http://www.sankei.com/west/news/180824/wst1808240047-n1.html

 

 

8281122分に産経新聞westからは、下記趣旨の補足的記事がネット配信されていた。

 

台風20号の影響で北淡震災記念公園(兵庫県淡路市小倉)横の風力発電用の風車が倒壊した事故。

 

現在、設置者である淡路市などで原因を調べているが、島内では再生可能エネルギーの活用が積極的に進められ、風力発電は20基以上が設置されている。

 

各市の担当者は、再発防止を視野に、推移を見守っている。

 

淡路市商工観光課によると、倒壊した風車は平成14年4月に同公園に隣接する敷地で稼働開始。

当初は公園に必要な電力を供給していたが、昨年5月に電気系統が故障し、それ以降は稼働していなかった。

 

風車は風速60メートルまで耐えられる構造で、強風時には羽根の角度を変えて風を逃がすことができる。

 

担当者は、「(角度を変える)安全装置は使える状態にあった」としているが、倒壊時に角度が変わっていたかは「不明」という。

 

発電施設を管轄する経済産業省は、原因究明のため24日、職員を派遣し現地調査。

追加調査も検討している。

 

台風が接近した23日、淡路市の最大瞬間風速は28.6メートルだった。

土木・建築関係者のなかには、「強度や風速の誤差を加味しても、その状況で倒れるというのは、構造設計上の常識からも疑念を持たざるをえない」との声もある。

 

淡路県民局によると、今回倒壊した分を含め、島内には6カ所で計25基の風車がある。

いずれも平成14年以降に稼働したもので、「農と食」「暮らし」「エネルギー」の3つの持続を目標とする「あわじ環境未来島構想」に合致する再生可能エネルギーとして、主に島の西部から南部にかけて建設されている。

 

洲本市では、同市五色町都志で1基が稼働。

14年に運用が開始された装置で、一般家庭約600世帯分の年間消費電力に相当する約200万KWHを発電している。

 

台風20号の際には、メンテナンス業者から「羽根の角度を変えて回転を停止する」との連絡があり、通過後も、特に異常はなかったという。

 

南あわじ市では、計17基が設置。

同市環境課によると、市と民間での第三セクターで運用されている同市阿万西町の風車では、台風が接近する前日に遠隔操作で回転停止の状態に移行し、トラブルはなかったという。

 

同市の担当者は、「今回の事故を受け、改めて調査を行う予定はないが、事故原因が新たに判明した際には対応を協議して、今後の維持管理に生かしたい」と話している。

 

出典

『台風20号で倒壊、淡路島の風車、風速60mに耐えられるはずが…構造設計に疑念、原因調査』

http://www.sankei.com/west/news/180828/wst1808280043-n1.html 

 

 

 

(ブログ者コメント)

 

産経新聞west掲載写真などを見ると、基礎が支柱にくっついたまま倒れている。

そして、その基礎はといえば、支柱より1周りか2周り太い程度。

また、その破断面は大きな凹凸もなく、平らに見える。

 

風車の基礎にしては小さすぎるのでは?

そう思い、風車の基礎はどの程度のものかネットで確認すると、どのメーカーでもかなり大きな基礎を施工し、その上に支柱を接合している模様。

以下は鹿島建設の例。(ページの下から3分の1程度に掲載

https://www.kajima.co.jp/tech/g_warming/wind_power/ground/index.html

 

これらの情報から考えると、接合部から倒壊したのかもしれない。

 

ただ、風車の損壊トラブルは本ブログでも多数紹介しているが、支柱が根元からスッポリと倒れた事例は初めてだ。

 

設計風速の半分程度の風で倒れたということで、運用上の問題以外、設計or施工不良ということも考えられる。

 

 

 

 

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化学関係の工場で約20年、安全基準の制定、安全活動の推進、事故原因の究明と再発防止策立案などを担当しました。
その間、ずっと奥歯に挟まっていたのは、他社の事故情報がほとんど耳に入ってこなかったことです。
そこで退職を機に、有り余る時間を有効に使うべく、全国各地でどのような事故が起きているか本ブログで情報提供することにしました。
また同時に、安全に関する最近の情報なども提供することにしました。

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