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                                                       本ブログでは、産業現場などで最近起きた事故、過去に起きた事故のフォロー報道などの情報を提供しています。  それは、そういった情報が皆さんの職場の安全を考える上でのヒントにでもなればと考えているからであり、また、明日は我が身と気を引き締めることで事故防止が図れるかもしれない・・・・そのように思っているからです。  本ブログは、都度の閲覧以外、ラフな事例データーベースとして使っていただくことも可能です。        一方、安全担当者は環境も担当していることが多いと思いますので、あわせて環境問題に関する情報も提供するようにしています。       (旧タイトル;産業安全と事故防止について考える)
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2011年11月23日付で日本海新聞から、下記趣旨の記事が縁場の写真付でネット配信されていた。また、22日20時44分にNHK鳥取から、23日11時33分に読売新聞からも、同趣旨の記事がネット配信されていた。

22日午後1時ごろ、米子西高校で、標本を保存していたホルムアルデヒド水溶液(ホルマリン)入りガラス容器が割れ、ホルマリンが漏れ出した。
生徒と教職員全員が体育館に避難し、消防が中和処理をするなど一時騒然となったが、けが人はなかった。

同校によると、昼休憩の終わりごろに4階の生物教室前の廊下で、男子生徒がじゃれ合っていてオオサンショウウオを保存していた円柱形の容器(高さ約50cm、直径約30cm)が誤って割れ、入っていたホルマリンが4ℓほど漏れて生徒の服に付着したほか廊下に漏れ出した。
生徒に異常はないという。

学校からの連絡で化学処理に当たる大山消防署の特殊災害隊など消防車14台が出動し、生徒と教職員全員を体育館に避難させ、漏れたホルマリンを吸着マットで吸い取って中和剤をまくなど除去作業に当たった。

現場には標本を並べた棚があったが、オオサンショウウオの容器は入らず、十数年にわたって棚の近くの廊下に置かれていたといい、副校長は「危ないと思って室内に入れようとしたこともあったが、容器が床にくっついていて動かせなかった。危険物を廊下に置いたままだったことは反省している」と話していた。

県教委によると、ホルムアルデヒドの水溶液は濃度が1%を超えると劇物に該当するため、施錠して管理し、転倒防止に努めるよう指導しているという。


出典URL■■■
             ■■■



(ブログ者コメント)

□日本海新聞掲載の写真を見ると、あのような場所に置いていると、いつかはこういった事態になることが容易に想像できる。

□実際、過去には危ないと思ったことがあるとのこと。 とすれば、これは危険予知が活かせなかった事例でもある。

□くっついているのを無理に動かして漏れる危険は、今、そこにある危険。 しかし、誰かが蹴飛ばして漏れる危険は、いつあるか分からない、あるいは、ないかもしれない危険でしかない。
そういったことを考えての放置だったのだろうか?

□もしそうだとすれば、これはリスクというものを片面しか捉えていないことになる。
なぜなら、リスクとは「事故が起きる頻度」×「事故が起きた場合の影響」で定義されるからだ。
いつ漏れるか分からないというのは「頻度」の評価。
一方、漏れた場合にどの程度人体に被害が生じるか?というのが「影響」の評価だ。
リスクというもの、「頻度」と「影響」の両面から評価しなければならない。

□ここで、「影響」面を評価すれば、無理して動かして漏れた場合、それは漏れることを想定しての作業ゆえ、保護具など漏れた場合の備えをしている筈。よって、被害は局所的なものに抑えられるだろう。
しかし、誰かが蹴飛ばして漏れた場合は、事前に何の備えもしないままの突然の漏れにつき、目に入るなどした場合は被害は甚大なものになる。

□ことほどさように、同じ漏れるにしても、「影響」の度合いは全く違うのだ。
この学校、今一歩の詰めが甘かったということだろう。



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2011年11月22日18時30分に、NHK大分から下記趣旨の記事がネット配信されていた。


 22日午後1時ころ、杵築市にある「JAフーズおおいた」のミカンのジュースなどを作る作業場で、絞り終わったミカンのかすを運ぶ機械を修理していた機械器具設置工事業の男性(60)が、突然動きだした機械のローラー部分に右足を挟まれた。
男性は意識不明の重体になり、病院に運ばれて手当てを受けたが、およそ3時間後に死亡した。

警察は作業場の関係者らから話しを聞くなどして、突然機械が動きだした経緯などについて調べている。




(2011年11月30日 修正1 ;追記)

2011年11月23日付の大分合同新聞紙面に、上記と若干異なるニュアンスで、下記趣旨の記事が掲載されていた。

床下のスクリュー状の鉄製の機械に荷義足を巻き込まれた。
約2時間半後に救出されたが、搬送先の病院で死亡が確認された。

警察などによると、機械はジュースを作るために搾ったみかんを隣の工場に送るもので、幅30cmの溝の中を通っている。

男性は機械を止め、溝の底の部分に開いた穴の修理をしていたという。




(ブログ者コメント)

元電源を切らずに作業していた可能性がある。
動機械の修理などを行う場合は、元電源を切り、そこに操作禁止の旨、表示しておくことが大切だ。




 

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2011年11月22日20時19分に読売新聞から、23日7時55分に神戸新聞から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。

神戸市のJR山陽線舞子駅で昨年12月17日午後9時45分ごろ、ホームから転落した主婦が出発直後の電車にひかれて死亡した事故で、運輸安全委員会は22日、異常を知らせる回転灯の設置場所に問題があり、車掌や運転士が転落に気付くのが遅れたと発表した。

委員会から情報提供を受けた国土交通省は、各鉄道事業者に対策を講じるよう求めた。

発表によると、事故では、主婦が転落したことに乗客が気付き、転落場所近くの非常停止ボタンを押し、回転灯とブザーを作動させた。
ボタンの上に設置された黄色の回転灯が作動したが、調査で、約160m離れた電車最後尾の車掌からは、案内板などが邪魔になって回転灯が見えづらかったことが分かった。
異常を知らせるブザー音も、電車が動く騒音で聞き取りづらかった可能性があるという。
ホームには駅員が不在で、異常はすぐに車掌らに伝わらなかったという。

委員長は「直接の事故原因と確定したわけではない」とした上で、「非常装置を運転士や車掌から見えやすい位置に設置するなどの改善が必要だ」と述べた。

運輸安全委は事故後、調査官2人を現場に派遣。車掌が転落に気付かなかった原因などを調べている。


出典URL■■■
     ■■■


以下は、過去の関連記事。

①「2010年12月28日15時00分 神戸新聞」

「舞子駅の非常装置増設へ」

事故を受け、JR西は28日、同駅のホームの異常を知らせる非常ボタンや非常報知灯を来年1月末までに増設するなど当面の対策をまとめた。

JR西によると、女性が転落したのは12両編成の快速電車4~5両目の連結部で、そのまま発車。
連結部は先頭車両同士が向き合っており、転落防止用のカバーがなかった。

舞子駅には現在非常ボタンが14個あり、ボタンを押すと回転灯が光って警報音が鳴り、ホーム端にある非常報知灯が点滅して運転士に知らせる仕組みになっている。
しかし、回転灯は運転士や車掌から見えにくい位置にあり、非常報知灯はホームに入る前の運転士しか見ることができなかった。

そのためJR西は、同駅の非常ボタンを21個に増やし、非常報知灯も2個から6個に増設。警報スピーカーも6個新設する。
さらに、事故現場に転落防止用のステンレス柵(長さ2.5m、高さ1.2m)を設置。 車掌が安全を確認するテレビモニターを設置したり、照明を増やしたりすることも検討する。
全社的な対策としては、先頭車両同士の連結部の運転席を終日点灯させ、連結部があることを分かりやすくする。
先頭車両の連結部の下に警告音を出すスピーカーを設置することも検討する。


■■■


②「2011年6月16日11時25分 msn産経ニュース」

「車掌を書類送検」

兵庫県警は16日、業務上過失致死傷容疑で、JR西日本の男性車掌(49)を書類送検した。
 「人影が見えて2度確認し、大丈夫だと思い発車させた」と一部否認しているという。

送検容疑は、快速電車(12両)に乗務していた昨年12月17日午後9時45分ごろ、ホームでの異常を認識しながら安全確認を怠り、運転士に出発合図を送って発車させたため、女性を死亡させ、助けようとした知人女性(29)を負傷させたとしている。

県警によると、死亡した女性は4、5両目の連結部分から転落し、ホームに上がろうとしたが、動き出した電車に挟まれるなどしたという。


■■■


③「2010年12月28日 朝日新聞夕刊(聞蔵)

「JR西の再発防止策」

JR西は28日、再発防止策として、ホームの非常ボタンと連動する従来の回転灯とは別に、ホームの端や中ほどで点滅する「非常報知灯」を増設することを決めた。

同社はまた、女性が転落した車両連結部付近に固定柵(2.5m、高さ1.2m)を設置する。
このほか、乗客が連結部があることを認識しやすいよう、連結時に使用しない運転室の室内灯を常時点灯する。



④「2010年12月9日 朝日新聞(聞蔵)

「点滅灯の設置思想」

ホーム上に一定間隔で設けられた点滅灯が、非常ボタンを押した地点しか作動しない仕組みであることが、警察への取材でわかった。
警察は、車掌の直近の点滅灯が作動しない仕組みだったため、転落に気付くのが遅れた疑いがあるとみている。

JR西などによると、点滅灯は非常ボタンが取り付けられた鉄柱に設置され、スピーカーから警報音も鳴る。

ホームには14ケ所設置されており、事故時、転落現場に近い2つが押されたという。
警察によると、押された一つは電車最後尾にいる車掌まで約160m、運転士までは約80m離れていた。

点滅灯が、その場所でしか作動しないことについて、JR西は「異常があった場所を乗務員や駅員らに知らせるためのものだ」と説明している。



⑤「2010年12月18日 朝日新聞夕刊(聞蔵)」

事故時の状況(補足) 」

一緒にいた女性が警察に「乗客がホームの非常ボタンを押したので発車しないと安心したら、電車が動き出した」と説明していることがわかった。
一方、車掌はJR西に「非常ブレーキを作動させて停車した後にボタンが押された」と説明しているという。

JR西によると、車両の連結部分には通常、転落防止用のゴム状のガードがついているが、女性が転落した部分は先頭車両が向かい合う形の連結だったため、ガードがなかった。

JR西は、転落を検知して近くの電車を緊急停止させる装置の整備を進めているが、舞子駅は未設置だった。



⑥「2010年12月18日 朝日新聞朝刊(聞蔵)」

「事故時の状況」

JR西によると、発車の際、ホームの乗客が電車を止めるような合図をしているのに気付いた車掌が、非常ブレーキを作動させて停車させたという。
車掌はJR西の調査に対し、「約10m進んで停車した」と話しているという。

JR西によると、舞子駅の駅員は通常、ホームにはおらず、駅2階の改札付近で業務しているという。
当時は2人の駅員がいた。

1階にあるホームの安全確認は、主に車掌がするという。
安全確認後、運転手に相図して発車するが、その際、車掌は窓から顔を出し、「車掌弁」と呼ばれる非常ブレーキのレバーを握り、すぐに停車できる状態にしているという。

今回の事故当時も、発車直後にホームで複数の乗客が手を振って電車を止めようとする合図をしていたのに気付いた車掌が「車掌弁」を下ろして非常停車させたという。
車両は4両編成と8両編成が連結しているタイプ。その連結部分からホームに転落した。




(ブログ者コメント)

□回転灯がどの程度見え難い位置に設置されていたのか、図解でもないかと運輸安全委員会HPを含め調べてみたが、図が掲載された記事は見つからなかった。

□この回転灯は、JRにまだ人的余裕があり、ホームに駅員がいた頃に設置されたものではないだろうか?
もしそうだとすれば、たしかに駅員から見える位置に回転灯を設置しておけばよく、運転士や車掌にとって見え難い位置でも関係はなかったのだろう。

□それが、今ではホームに駅員はいなくなった。
これ、安全をとりまく環境が大きく変わったのに、安全設備は昔の設計思想のまま見直しされていなかったための事故だったのかもしれない。
運輸安全委員会は、こういった切り口でも調べているのだろうか?



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2011年11月22日6時47分に、NHK首都圏から下記趣旨の記事がネット配信されていた。

ちょうど2年前、杉並区の居酒屋で4人が死亡、12人がけがをした火事で店内の火災報知機の配線が断線し正常に作動しなかったことが、警視庁への取材でわかった。

ビルを所有する会社は、火事の1年半前から2度にわたり消防から修理を指導されていたのに放置していたということで、警視庁は防火対策の不備が被害の拡大を招いたとみて刑事責任の追及に向けて捜査を進めている。

おととしの11月22日の朝、杉並区高円寺雑居ビルの2階にある居酒屋で起きた火事では、ちゅう房から出た火が店内の装飾用の布などに燃え移って一気に燃え広がり、客と従業員のあわせて4人が死亡、12人がけがをした。

この火事で出火当時、店内の火災報知機の配線が断線していて、正常に作動しなかったことが警視庁への取材で新たにわかった。
また、ビルを所有する会社は火事の1年半前から少なくとも2度にわたって火災報知機を修理するよう消防から指導されていたが、放置していたという。
さらに避難用の階段につながる扉の前には物が置かれ、階段での避難が難しい状態だったという。

警視庁は、こうした防火対策の不備が被害の拡大を招いたとみて、業務上過失致死傷の疑いでビルの関係者などの刑事責任の追及に向けて捜査を進めている。


出典URL■■■



(ブログ者コメント)

事故というよりは事件の様相を呈してきたが、参考までに情報提供する。




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2011年11月22日2時14分にmsn産経ニュース栃木から、また日付は不明だがCRT栃木放送から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。

県は21日、下野市の石油卸売業者の敷地の地下水から、地下水の水質環境基準と水道水質基準(共に1ℓ当たり0.01mg)を超える0.77mgのベンゼンを検出したと発表した。

敷地外の周辺の20の井戸ではベンゼンは検出されず、住民の健康被害などの報告もないというが、県では、念のため地元の自治会を通じ、周辺の住民に対し、なるべく水道水を飲むようにし、もし井戸水を飲む場合は水質分析したうえで飲むように指導などを行っているという。

県によると、この業者から県に10月19日、自主調査で敷地の地下水から基準を超えるベンゼンを検出したと報告があり、県と市が地下水を調査していた。

この事業所では、7月に消防の定期点検で埋設配管からガソリンが漏れ出しているのが分かり、地下に浸透したとみられる。
事業所は現在、配管は使用していない。

今後、地下水の汚染状況を継続的に監視するため、汚染された井戸と周辺の井戸について定期的な調査を実施するという。


出典URL■■■
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(ブログ者コメント)

消防の定期点検では、帳簿類や現場の消防法遵守状況などが確認されるが、地下水水質までは調べない筈。
消防は、どのようにして、埋設配管からの漏れを見つけたのだろう?
地面に油のシミでもできていたのだろうか?
しかし、それならば、事業者側が先に見つけている筈だが?


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2011年11月22日付で、茨城新聞から下記趣旨の記事がネット配信されていた。

1月から10月までに発生した本県の労災事故(休業4日以上)の件数が前年同期比12・6%増の2216件と大幅に増えたため、茨城労働局は22日、労働災害多発警報を発令した。

東日本大震災を受けた復旧工事が増えたことが影響しているとみられ、同労働局は監督指導やパトロールを強化することで事故防止を図る。

労災発生件数を業種別にみると、建設業が同58・3%増の353件と急増。屋根補修中の転落事故増加が特に目立った。
そのほか、商業が同13・9%増の263件、運輸交通業が同13・0%増の340件、製造業が6・7%増の634件だった。


出典URL■■■



(ブログ者コメント)

ブログ者が9月に鹿島に行った時、途中、屋根にブルーシートがかけられている家が、7月に行った時よりは少なくなった感じだが、依然として多かった。
どの家も、やられているのは、屋根の一番上。屋根を、横倒しにした三角柱に喩えれば、頂点部分だ。

復旧には、まだまだ時間がかかるのだろうが、その間、安全に十分配慮して工事を進めていただきたいものだ。




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2011年11月21日21時47分に、msn産経ニュース茨城から下記趣旨の記事がネット配信されていた。

21日午前8時20分ごろ、桜川市の酒造会社で、蔵の瓦屋根の修復作業をしていた建設作業員の男性(45)が、約6m下のコンクリート面に転落した。
全身を強く打っており、病院に搬送されたが死亡が確認された。

警察の調べによると、酒造会社は東日本大震災で壊れた蔵の瓦屋根の修復を依頼。
事故当時、男性を含め3人が瓦を取り外していたが、作業中、瓦の下の土壁や板の一部が崩れ落ちた。他の2人にけがはなかった。
蔵は倉庫として使用していたという。


出典URL■■■

一方、2011年11月22日付の朝日新聞茨城版(聞蔵)では、以下の表現になっていた。msn産経ニュースとは若干ニュアンスが異なる内容だが、本ブログでは、より状況が詳しく書かれていたmsn産経ニュースのほうの表現を採用した。

瓦を取り外していたところ、屋根が抜け落ち、落下したという。



(ブログ者コメント)

大震災対応工事における転落事故は、本ブログでも何件か掲載しているが、今年6月30日には朝日新聞茨城版から、「屋根の修理 転落防げ」という長文の記事がネット配信されていた。

■■■

冒頭の文章は下記。

日本大震災から3カ月余。県内の街並みは以前の姿を取り戻しつつあるが、一方でいまだに青いシートに覆われた屋根が目立つ。
修理を業者に頼めば3~5年待ちはざらといわれるなか、自ら屋根に上がって転落する事故が後を絶たない。
折しも足元が滑りやすい梅雨のさなか。事故の傾向と防止策を探ってみた。


たまに、このような事故未然防止のためのキャンペーン記事を見ることがあるが、その都度、心強い気持ちになる。
このような記事をもっともっと増やすことを、各メディアには切に希望する。



(注記)
11月22日付で、茨城新聞から「県内労災12%増 警報発令 屋根修復中の転落目立つ」という記事がネット配信されていたが、それは別記事とした。



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2011年11月21日付で、朝日新聞三重全県版(聞蔵)から下記趣旨の記事がネット配信されていた。

20日午後3時15分ごろ、近鉄宇治山田駅で、高さ4mのひさしから銅製の飾り板1枚(縦約20cm、横17cm、厚さ1cm、重さ126g)が地面に落ちているのが見つかった。けが人はなかった。

駅舎は国の登録有形文化財。

近鉄によると、飾り板はひさしの側面に釘で打ちつけられていた。
計48枚あり、今年8月の点検では目視と手で触る程度だったという。

近鉄は、ゆるみのある板を取り外した。



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2011年11月20日付の毎日新聞徳島版から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。

19日午前11時半ごろ、北島町の「S化成工業」徳島工場内の薬品製造施設で、従業員がエタノールが入った蒸留缶(300ℓ入り)を清掃中、バルブから炎が噴き出し、38歳と59歳の男性従業員2人が顔などをやけどした。
警察によると、いずれも軽傷で、工場設備への延焼もなかった。

警察によると、蒸留缶は直径約1.3m、高さ約2.1mの円筒状で、パソコン基盤用のさび防止剤を製造するのに使われていた。

中のエタノールを抜き、バルブを開けて内部を掃除しようとしたところ、気化したガスに着火したとみられるという。


出典URL■■■

ちなみに11月20日付の朝日新聞徳島全県版(聞蔵)では、以下のように報道されていた。毎日新聞と、若干異なる内容だ。

□工場から「爆発があって2人がけがをした」と119番通報があった。
□缶に入っていたのはメタノール。
□缶の中を掃除するためバルブを開けた際に爆発したという。




(ブログ者コメント)

状況からして着火源は静電気だと思われる。
とすれば、バルブを開けて内部の可燃性蒸気が外に出てきた時に、折悪しく人体と設備間などで静電気放電が起きたのかもしれない。




(2011年12月1日 修正1 ;追記)

2011年11月20日付の徳島新聞紙面に、下記趣旨の記事が掲載されていた。

警察などによると、2人は蒸留缶の内部の汚れを落とすために入れたメタノールを抜いた後、上部のバルブを開けて内部に金属製の清掃用具を入れようとしたところ、気化したガスが爆発したという。


(ブログ者コメント)

「金属製の清掃用具」というからには、静電気対策を考慮して作った道具なのだろうか?
それを入れようとして着火したとすれば、アースが外れていたのかもしれない。



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2011年11月20日付の朝日新聞愛媛全県版(聞蔵)から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。

19日午前0時23分ごろ、新居浜市の住友化学愛媛工場菊本地区の医農薬原料工場の配電盤から出火し、配電盤内の配線などが焼けた。

計気室で異常を検知し、配電室に確認に向かった作業員が配電盤から火が出ているのを見つけ、消火器で消し止めた。けが人はなかった。

警察などで原因を調べている。




(2011年12月1日 修正1 ;追記)

2011年11月20日付の愛媛新聞紙面に、下記趣旨の記事が掲載されていた。

配電盤の大きさは、横68cm、高さ240cm、奥行き72cm。 この配電盤を経て電力供給されるプラントのモーターは出火時に休止中で、通電していなかったという。

警察は、モーターを制御する配電盤内装置の異常とみて原因を調べる。



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2011年11月21日12時30分に、中日新聞から下記趣旨の記事がネット配信されていた。

20日午後2時ごろ、名古屋市の名鉄瀬戸線の架道橋下に、十数個のコンクリート片が落ちているのが見つかった。
橋の裏側のコンクリートが30cm×10cmにわたってはがれ、12m下の車道と歩道に落ちたとみられる。けが人はなかった。

名鉄によると、一番大きなものは縦8cm、横7cm、厚さ2.5cmで重さ160g。
架道橋は1983年から使用しており、雨水の浸透などによる鉄筋の腐食が原因とみられる。1月の目視点検で異常はなかったという。

通行人の通報を受けた交番から駅に連絡があった。
名鉄ははがれた周辺のコンクリートをたたき落とす応急措置を取った。
今後、ほかの架道橋の点検も検討する。


出典URL■■■



(ブログ者コメント)

以下は、名鉄ホームページに掲載されていたお詫び文。
この程度のトラブルでも情報公開する、そういった姿勢の企業が今後増えてくることを期待する。

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2011年11月21日11時41分に、msn産経ニュースから下記趣旨の記事がネット配信されていた。

交通安全の確保のため、新設と更新に力を入れてきた信号機について、警察庁は必要性が低くなったものについては「撤去」を検討するよう都道府県警に指示したことが20日、分かった。

財政難で、老朽化する全国約20万基の信号機の更新が進まず、このままでは信号機の半分を撤去せざるを得ない。
警察庁は更新に全力を挙げる一方、「メリハリのある信号機施策が必要」と撤去の検討という新方針を打ち出した。

警察庁によると、全国に設置されている信号機は20万1878基(平成23年3月末時点)。
経年劣化を考慮し、19年が経過したものを更新対象としている。
対象すべてを更新するには毎年、全体の5.3%を更新しなければならないが、実際は2.6%(20~22年度の3年間の年間平均)と半分程度。
現状で推移すれば、将来的には信号機の51%を撤去せざるを得ないと試算している。

すでに、老朽化で心臓部である「制御機」が故障し、信号が切り替わらなくなる例が散見されるほか、腐食で柱が倒壊したり、「灯器」が落下したりする事故も起きている。

信号機のうち、灯器と制御機は都道府県の予算と国からの補助金、柱は都道府県の予算で賄われている。
平成に入ってからの交通安全施設(信号機、横断歩道、規制標識など)の事業費は、5~10年度に1400億円前後(都道府県予算と国の補助金の合計)が充てられていたが、23年度は約665億円と半分以下の水準に落ち込んでいる。
このため警察庁では、10月に全国の警察本部に対して更新の予算獲得に全力を挙げる一方、必要性の低くなった信号機の撤去も検討するよう指示した。
具体的には廃校となった小学校や中学校の周辺交差点などを想定しているという。

警察庁では、「人口が頭打ちとなっていることなどから、これまでのように信号機を大量に新設する必要はない」と指摘。その上で「交通量にも配慮しながら必要性の低くなった信号機は撤去するとともに、新たに必要性の生じた交差点には新設するなど、メリハリのある施策が必要だ」と話している。
しかし、いったん設置した信号機の撤去には、地元住民からの反発も予想される。今後、地元自治会やPTAなどの理解を得る努力も求められそうだ。


出典URL■■■



(ブログ者コメント)

ブログ者の住んでいる市には、4方向全てが見通しの良い、田んぼのド真ん中の交差点にまで信号機が設置されている。
まったくの無駄。停止線一本引けば済む話しだ。
何故こんな場所に?事故が過去に何回か起きたからだろうか?それにしても・・・と、前からいぶかしく思っていた。

そのような場所につき、スピードは落とすものの、赤信号で突っ切っている車をしばしば見かける。
悪法でも法は法なのだが、この場合は運転者の気持ちがよく分かる。
なぜならブログ者も、そのような場所に信号機を設置したことに納得がいかず、突っ切りたい衝動に駆られたことが何回もあったからだ。

産業現場も同様、ルールを作る場合は、当事者が納得できるルールを作らないと、いずれルールを破る者が出てくる。
また、守らなくても問題ないルールがあると、守るべきルールまで守らなくてよいと誤解する者が出てくる。それは、双方のルールに明確な境界線がないためだ。
こういった状態を放置しておくと、今後、事故の遠因になる恐れがあるだろう。

とまあ、そんなことが、この情報に接した際に頭に浮かんだ。



(雑感)

この問題といい、23日に書いた、橋の補修費が確保できなくなりつつある問題といい、箱モノ行政のツケが一気に噴き出しているようだ。
設備を作れば、その設備が存在する限り、毎年一定の補修費がかかり、また数10年ごとに設備更新の要否判断を迫られることは当たり前の話しだ。
この点、イケイケドンドンで作っていた当時の責任者は、どのような収支計算をしていたのだろうか?



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2011年11月21日12時20分に、NHK福岡から下記趣旨の記事がネット配信されていた。

建設から50年以上が経過した橋の老朽化が問題となっていることから、九州地方整備局はきょう、自治体の担当者を集めて点検のしかたなどを身につける講習会を開いた。

この講習会は、老朽化した橋の中には脚の部分が壊れたり、ひびが入ったりするものもあることから、橋を管理する自治体に点検を進めてもらおうと、九州地方整備局が今月から始めたもの。
福岡市で開かれた講習会には、福岡市や周辺の市や町の担当者など20人余りが出席し、橋の点検のしかたなどを学んだ。

同局によると、県内で市町村が管理するおよそ3000の橋のうち、建設から50年以上が経過し、本格的な修繕が必要な橋は8%にとどまっているが、10年後には20%、20年後には48%に達するという。

しかし、橋の架け替えには多額の費用が必要なことから、橋の点検を進めて適切な補修を行い、橋の寿命を延ばすことが重要となっている。

市町村の中には土木の専門家が少ない自治体もあることから、同局では引き続き、技術的なアドバイスを行って、橋の点検の徹底を呼びかけることにしている。


出典URL■■■



(ブログ者コメント)

□老朽化した橋の安全確認方法については、今年10月22日の記事で山口県の動きを紹介したところだ。

今回は、その続編ともいうべき情報。

□一方、今後、橋の補修に多額の費用がかかるというニュースが、11月22日のテレビで流れていた。

□こういった一連の報道から考えると、補修予算の確保が困難になりつつある国交省が音頭をとった、全国規模の予防保全的な動きがあるようだ。




 

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2011年11月21日9時48分にNHK山口から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。

山口労働局によると、ことし県内の建設現場や工場などで起きた労働災害で、死亡したりけがをしたりした人の数は、先月末までに940人に上っている。
これは去年の同じ時期に比べて54人、率にして6.1%の増加。
特に、死亡した人は11人と、すでに去年1年間に死亡した人の数と並んでいる。

業種別にみると
・「製造業」が222人と最も多く、去年の同じ時期より9人増
・「建設業」が169人
・「運輸交通業」が94人
となっている。

また、労災の原因では
・「転倒」が最も多く217人
 ・次いで「墜落・転落」が167人
となっている。

同局では、労災の防止に努めるよう企業などに注意を呼びかけるとともに、転落事故が増えている建設業については、局の職員が現場の安全パトロールをすることにしている。


出典URL■■■


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2011年11月18日付の朝日新聞奈良版(聞蔵)から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。

18日午前9時ごろ、奈良市のマンション6階付近から、とび職の男性(41)が約17m下の地面に転落、頭を強く打って死亡した。

警察によると、男性は外壁補修用の足場の撤去作業中で、誤って転落したらしい。




(2012年3月9日 修正1 追記;)
 
2012年3月6日2時9分にmsn産経ニュース奈良から、当時のやや詳しい状況がネット配信されていた。
 
奈良労基署は5日、労安法違反の疑いで、建設会社「アクア」と現場監督の男性(30)を書類送検した。

容疑は、奈良市のマンション修繕工事現場で、足場の解体作業をしていた男性作業員が手すりを乗り越えて降りようとしているのを目撃しながら、注意を怠ったとしている。

 
出典URL
http://sankei.jp.msn.com/region/news/120306/nar12030602090002-n1.htm
 
 
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2011年11月18日18時51分にNHK北九州から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。

18日午前8時15分ごろ、北九州市小倉南区のマンションの工事現場で高さ30m、重さ130トンほどの掘削機が工事現場の敷地をはみだして、隣接する幅およそ1.5mの歩道をふさいで、住宅の庭と駐車場に横転した。
この事故で、掘削機を運転していた39歳の男性作業員がかかとの骨を折る大けがをした。

現場はJR下曽根駅から500mほど離れた住宅が立ち並ぶ一角。
近所の71歳の女性は、「朝ごはんを食べていたら突然大きな音がして地震かと思った。本当にびっくりした」と話していた。

警察によると、工事は今月1日から始まったばかりで、現場では18日は午前8時10分ごろから10人ほどで作業を始め、それからまもなくして事故がおきたという。
また、掘削機が動く地面には鉄板が敷かれていたが、掘削機が鉄板を外れ、雨でぬかるんでいた地面にさしかかったため、バランスを崩して横転したとみられるという。

警察では、引き続き作業員たちから話をきいて事故の状況を詳しく調べている。


出典URL■■■


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2011年11月18日付の朝日新聞秋田全県版(聞蔵)から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。

本荘労基署は、17日、由利本荘市の「Aリース」と同社工事部長(59)を労安法違反の疑いで書類送検したと発表した。

同署によると、同社と工事部長は、2010年7月12日、同市の林道工事で、現場に敷く鉄板をトラックの荷台からクレーンで降ろす際、ワイヤーロープと鉄板をつなぐ外れ止め装置の点検を怠った疑い。

装置は劣化して壊れており、鉄板がロープから外れて、男性社員(当時56)が鉄板とトラックの間に挟まれて死亡した。


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2011年11月17日20時33分にNHK金沢から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。

17日午前、志賀原発1号機で非常用ディーゼル発電機が正常に作動するか確認する点検をしていたところ、配線に異常に大きな電流が流れたという警報が出た。
 詳しく調べたところ、発電機の制御盤が縦30cm、幅20cmにわたって焦げているのが見つかった。

原因について北陸電力は、制御盤につながる配線が別の配線の接続部分に挟まった状態になっていたため、制御盤につながる配線にショートが起きて制御盤が焦げたでのはないかという。

北陸電力によると、問題の配線部分は今月2日に部品の交換を行っていた。
この交換作業は原子炉のメーカーが単独で行ったもので、北陸電力は立ち会っておらず、今回のトラブルが起きるまで配線の異常には気づかなかったという。

志賀原発1号機は2月に冷却ポンプの装置のトラブルが起きてから運転を停止し、先月8日からは国と北陸電力による定期検査が進められているが、北陸電力では「検査のスケジュールに大きな影響はないと見ている」としている。


出典URL■■■


一方、18日付の朝日新聞金沢全県版(聞蔵)からは、上記と若干異なる下記趣旨の記事がネット配信されていた。

非常用ディーゼル発電機の制御盤のケーブルが一部焼損した。
発電機を動かすための「始動用電磁弁」の端子箱内で、ケーブルが端子に噛みこんでいたため、電流の流れに異常が起きたことが原因とみられるという。

北電は始動用電磁弁を外部に点検に出し、今月2日に再度組み込んだ。
その際に作業した原発メーカーの社員がミスしたとみられる。
17日に動かしてみて、不具合が発覚した。




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2011年11月17日19時1分にMBSニュースから、11月18日付で朝日新聞神戸版(聞蔵)から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。

明石市のD化学二見工場で、17日午前11時20分頃、「シンナーの作業中に爆発した」と消防に通報があった。
警察によると、この工場では機械金属の塗装などをしていて、作業員3人が工場用空気圧縮装置のタンク(高さ2.2m、直径1.3m)の塗装をシンナーで仕上げている最中に爆発したという。

「ボーンというすごい音がした。(作業員に)火がついていたから自分で消した」(工場にいた作業員)
火はすぐに消し止められたが、近くにいた46歳の男性作業員が顔や手にやけどをして重傷、別の作業員2人も熱風を吸い込むなどして軽傷。

警察と消防で現場検証をして、爆発の原因を調べている。


出典URL■■■


なお、作業状況については、メディアによって報道内容が若干異なっている。

「11月18日2時10分 msn産経ニュース兵庫」

同工場は、金属の表面のコーティング処理などを手がけており、従業員はシンナーを使用して空気タンク内の油を取り除く作業を行っていたという。
      ■■■

「11月17日15時7分 KTVニュース」

作業員たちが空気を入れるタンクで、シンナーを使って内部のサビを取る清掃作業をしていた際に、突然、爆発が起きたという。
   
 ■■■

「11月18日付 朝日新聞神戸版(聞蔵)」

シンナーを使って内部などの清掃作業をしていたところ、気化したシンナーに引火したらしい。



(ブログ者コメント)

タンク内部に充満したシンナーが爆発した模様。 とすれば、着火源は何か?
まず考えられるのは静電気だ。
しかし、タンクの大きさからすると、身体のそこかしこがタンク本体に接している状態だろうから、人体帯電ということは考え難い。
作業用の器具が関係した可能性もあるが、どんなものを使って作業していたのだろうか?
あとは、照明器具をタンク内に入れていたとかタンク外の着火源。
可能性があるとすれば、その程度だろう。



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2011年11月17日12時17分に、NHK熊本から下記趣旨の記事がネット配信されていた。

ことし5月、熊本市のメッキ工場「K防錆工業株式会社」で男性が窒息して死亡した事故で、特定化学物質を扱う責任者を選任していなかったとして、会社と51歳の製造次長が労安法違反の疑いで17日、書類送検された。

この事故は、ことし5月12日、当時52歳の男性社員が排水処理施設の排水を浄化するタンクの中で倒れ死亡したもの。
労基署によると、男性はタンクの中に入って配管の詰まりを取り除いていたところ、使っていた塩化水素でタンク内の酸素の濃度が下がり窒息したという。

労基署によると、この工場では塩化水素を扱う時に義務づけられている「特定化学物質作業主任者」を選任せずに男性に作業させていたという。


出典URL■■■


一方、11月18日付の朝日新聞熊本全県版(聞蔵)からは、「作業員が窒息死」というタイトルで下記趣旨の記事がネット配信されていた。ただ、作業していた状況がNHK報道とは異なった記述になっている。

容疑は、特定化学物質作業主任者を置かず、男性作業員に塩化水素がたまった調整槽(縦・横1m、深さ1.5m)で作業させた疑い。
作業員は倒れた状態で見つかり、救急搬送されたが、呼吸機能障害で死亡した。




(ブログ者コメント)

□事故が起きたタンクは、両記事から考えると、排水に塩酸を加えてph調整するためのタンクだと思われる。

□そのタンク内で、NHKは「配管の詰まりを塩化水素を使って取り除いていた」といい、朝日新聞は「塩化水素が溜まった調整槽で作業していた」という。 どちらが正だろうか?
前者であれば、配管スケールを塩酸で溶解洗浄していたのかもしれない。
後者であれば、まだ塩化水素臭のするタンク内で詰まり除去作業をしていたのかもしれない。
いずれにせよ、深さが1.5mしかないタンクの中で、作業中に窒息死したという状況が、よくわからない。立てば新鮮な空気に触れられるほどの深さしかないからだ。
たとえ浅くても、酸欠場所に入れば一発でアウト。確かにそんな事例は山ほどある。しかし今回は「作業中に死亡した」という報道。徐々に酸欠状態になったものと思われる。
一体、何がどうなったのだろうか?

□そもそも、両記事ともに「窒息死」となっているが、本当だろうか?
塩化水素蒸気による中毒死ではないのか?
窒息=酸欠になる前に目の刺激とか中毒症状が起きて、とても酸欠になるまでタンク内には居られない筈だ、とブログ者は考える。
窒息死とは、司法解剖した結果の判断だろうか?
それとも被災者発見時にタンク内の酸素濃度を測定し、酸欠レベルになっていたから、そう判断したのだろうか?
委細不明。 そこで、以下の考察を試みた。

□「考察」
塩化水素は、常温では塩酸という液体状態で存在する。 その塩酸から発生した塩化水素蒸気で、どの程度、酸欠状態になるものか?
飽和蒸気圧の観点から考察すると、以下のMSDSには、36%濃度の塩酸の飽和蒸気圧は、20℃で106mmHg、40℃で322mmHgという記載がある。
    
 ■■■

5月のタンク内温度は高くても40℃だろう。その温度であれば、タンク内に塩酸液があったとすれば、密閉空間の半分近い容積を塩化水素蒸気が占める計算になる。
よって、タンク内に塩化水素蒸気が充満し、酸欠状態になっていた可能性は十分にある。
しかし、同」MSDSによれば、5分間のLCL0(吸入最小致死濃度)は3000ppm、つまり0.3%だ。 これでは、酸欠になる前に塩化水素中毒で死んでしまう。
それ以前に、以下の資料によれば、数10ppmの段階で目や鼻が刺激されるので、とてもじゃないが、タンク内には居り続けられないだろう。
    
 ■■■

□結局、今回の事故は、身を屈めるか何かした時に、瞬間的に高濃度の塩化水素蒸気を吸込んで中毒死した、あるいは蒸気を吸込んだ時に意識を失い、そのまま周囲が酸欠状態に移行して窒息死したものではないだろうか?
その辺、熊本労基署や県警のホームページなど、情報がありそうなところを探してみたが、本ブログ記載以外の情報は見つからなかった。


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自己紹介:
化学関係の工場で約20年、安全基準の制定、安全活動の推進、事故原因の究明と再発防止策立案などを担当しました。
その間、ずっと奥歯に挟まっていたのは、他社の事故情報がほとんど耳に入ってこなかったことです。
そこで退職を機に、有り余る時間を有効に使うべく、全国各地でどのような事故が起きているか本ブログで情報提供することにしました。
また同時に、安全に関する最近の情報なども提供することにしました。

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