2015年11月5日21時34分にNHK NEWS WEBから、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
11月6日付で毎日新聞からも、同趣旨の記事がネット配信されていた。
秋田市の肥料メーカーが、表示より有機質の原料を少なくするなど、大半の商品で肥料の成分を偽装していたことが、JA全農の調査で分かった。
このメーカーは製造を停止し、出荷済みのすべての商品を回収することにしている。
偽装が明らかになったのは、秋田市の肥料メーカー、太平物産。
太平物産から肥料を購入しているJA全農が、先月上旬、肥料開発のために太平物産の肥料を分析して、表示と実際の成分が異なることに気付いた。
このため、726種類の肥料について調べた結果、93%に当たる678種類で、袋やチラシに記載された有機質の原料が含まれていなかったり、足りなかったりしたという。
JA全農によると、太平物産は、「作りやすさを優先して肥料を粒状にするために、有機質の原料を少なくした。成分表示の変更を行わなかった」と回答し、意図的に偽装を行っていたことを認めたという。
太平物産は、肥料の製造と出荷を停止し、出荷済みのすべての商品を回収するとしている。
JA全農は、東日本の11の県のJAを通じて、太平物産から年間およそ4万トンの肥料を仕入れていて、そのうち7割は、化学肥料を使わない「有機農産物」や化学肥料を減らした「特別栽培農産物」の栽培に使用されているという。
JA全農は、今回の偽装発覚を受けて、生産者に対して、「有機農産物」や「特別栽培農産物」の表示をせず、通常の農産物として販売するよう呼びかけている。
これについて太平物産は、「生産者農家や関係者に多大なご迷惑とご心配をおかけしたことを深くおわび申し上げます」とコメントしている。
出典URL
http://www3.nhk.or.jp/news/html/20151105/k10010295771000.html
http://mainichi.jp/shimen/news/20151106ddm041040164000c.html
11月6日19時38分にNHK秋田からは、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
この問題で、太平物産の伊藤常務が6日午前、秋田市の本社で報道陣の取材に応じ、「消費者のみなさんやJA全農などにご迷惑をおかけして申し訳ありません」と謝罪した。
また、偽装を行った動機について、「製造過程で有機質の原料が多く含まれた肥料を乾燥させると、臭いが出て周辺の住民から苦情が来る」と話し、トラブルを避けるために有機質の原料を少なくしたと説明した。
出典URL
http://www3.nhk.or.jp/lnews/akita/6013287344.html?t=1446841302205
11月6日19時38分にNHK秋田からは、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
農水省は、肥料の規格などを定める「肥料取締法」に基づいて、肥料メーカーの工場を対象に定期的に立入検査を行っている。
「太平物産」の青森県、秋田県、茨城県にある3つの工場に対して、農林水産省は、記録が分かっている平成21年度以降で8回、立入検査を行っていた。
直近では、茨城県の工場には平成24年12月に、秋田県の工場にはおととし5月に、青森県の工場にはことし6月に、それぞれ会社側に事前通告をしない「抜き打ち」の形で検査が行われた。
検査は、無作為に選んだ肥料のサンプルを回収して成分の分析などを行ったが、問題を見つけることはできなかった。
農林水産省では、このメーカーに対して改めて立入検査を行い、事実関係の確認を急ぐことにしている。
出典URL
http://www3.nhk.or.jp/lnews/akita/6013287346.html?t=1446841027541
11月9日12時46分に毎日新聞からは、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
同社の佐々木社長が、9日、市内で記者会見した。「信頼を裏切り深くおわびする」と謝罪し、少なくとも10年以上前から偽装があった可能性があることを明らかにした。
問題発覚後、佐々木社長が公式の場で発言するのは初めて。
成分表示の偽装が盛り込まれた「製造指示書」が各工場で代々引き継がれ、10年以上前の指示書を使っていた工場もあったといい、佐々木社長は、「組織ぐるみと思われても仕方がない」と述べた。
ただ、「偽装は本社の指示に基づいたものではない。自分も知らなかった」とし、本社の関与は否定。
偽装の背景について、「原価を低減させるためと考えられる」と話した。
出典URL
http://mainichi.jp/select/news/20151109k0000e040133000c.html
11月10日19時14分にNHK秋田からは、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
秋田市のメーカーが過去に農林水産省の検査を受けた際、検査対象の製品リストから偽装した肥料をあらかじめ外したうえで提出していたことがわかった。
農水省は、メーカーが意図的な隠蔽を行っていたとして、詳しいいきさつを調べている。
農水省は、平成21年からことし6月まで8回にわたり、太平物産の工場に対して定期的な検査を行ったが、偽装を見抜けなかった。
これについて森山農水大臣は、閣議の後、記者団に対して、「問題があった有機肥料についてはリストから外されていたことがはっきりした」と述べ、太平物産が検査をかいくぐるため意図的に隠ぺいしていたことを明らかにした。
そのうえで、今後は検査の方法を見直す考えを示した。
農水省によると、肥料取締法に基づく立ち入り検査は、その工場で生産するすべての製品が対象となるが、実際には、製品のサンプルを4種類ほど選んで分析し、事前の登録や袋などに表示されたとおりか調べるという。
サンプルは検査員が選ぶが、大規模な工場では、メーカー側から示された製品リストの中から選ぶことが多く、太平物産の検査でも、リストからサンプルを選んでいたという。
ただ、メーカー側が示したリストに工場で生産する製品がすべて記載されているかは、「肥料の種類が多いため確認できない」としている。
太平物産への検査では、問題の有機肥料がリストから外されていたため、農水省では、「検査の方法についてもこれから調査を進めて問題点を検証し、見直しを検討する」と話している。
出典URL
http://www3.nhk.or.jp/lnews/akita/6013391531.html?t=1447187608131
(ブログ者コメント)
一般論として、製品の品質検査を抜き取りで行う場合、その工場で一番多く作られている製品とか、その会社の主力製品は検査対象から外さないのではないだろうか?
農水省の検査員は、検査の際、メーカー側から提示されたリストの製品がどのような素性のものだったか確認したのだろうか?
その間、ずっと奥歯に挟まっていたのは、他社の事故情報がほとんど耳に入ってこなかったことです。
そこで退職を機に、有り余る時間を有効に使うべく、全国各地でどのような事故が起きているか本ブログで情報提供することにしました。
また同時に、安全に関する最近の情報なども提供することにしました。