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3月6日17時21分にNHK鳥取からは、この小学校では安全な飛び込みマニュアルを作成するという、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
町教委によると、当時、指導をしていた20代の男性教員は、県外の小学校でフラフープを使った飛び込みの指導を行っていたが、正式な指導方法の研修は受けていなかったという。
このため、この小学校では、水泳連盟に相談しながら、安全な飛び込み練習の指導方法を記した独自のマニュアルを今月(3月)中にも作って、ほかの小学校にも活用を呼びかけることにしている。
マニュアルには、プールの中でジャンプをして飛び込みの姿勢を学んだり、プールサイドに座った状態で飛び込みの練習を行ったりするなど、段階的な指導の徹底を盛り込んでいるという。
一方で、学校での事故の問題に詳しい名古屋大学大学院の内田良准教授は、「そもそも、小学校のプールは飛び込みを行うには浅すぎるので、水深の深いプールを借りて練習できないか検討するべきだ」と話している。
出典
『飛び込み練習 マニュアル作成』
http://www3.nhk.or.jp/lnews/tottori/4044460611.html?t=1488834102644
3月8日12時21分にNHK鳥取からは、県教委は実態調査のため公立全小中校にアンケート実施という、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
県教委会は県内の全ての小中学校を対象に実態を調べるアンケートを行うことを決めました。
この事故を受けて、県教育委員会では、県内にあるすべての公立の小中学校を対象としたアンケートを行うことを決めた。
この中で各学校に対して、
・これまで飛び込みによって事故が起きていたかどうか
・課外授業の際の指導態勢や指導方法
・プールの深さや飛び込み台の高さ
などについて調査することにしている。
県教委では、このアンケート結果をもとに、各学校で水泳が始まる今年6月までに安全対策の指針をまとめ、教員を対象にした研修会を行うことも検討することにしている。
県教委体育保健課は、「授業では行わなくても、課外授業で飛び込みの練習を実施している学校は多いと思われるので、実態把握に努めるとともに、飛び込みの指導については、引き続き、注意を呼びかけていきたい」と話している。
出典
『プール事故受けアンケート』
http://www3.nhk.or.jp/lnews/tottori/4044544291.html?t=1489002384189
(ブログ者コメント)
〇過去の同種事故ならびに飛び込み禁止の動きがあることは、本ブログでも何件か紹介済。
〇学習指導要領で水中スタートと定められているのに、なぜ、事故が起きた小学校では安全な飛び込みのマニュアルを作ろうとしているのだろうか?
水泳大会向け?
児童の安全を考え、学習指導要領では水中スタートと定められているのだから、課外活動や大会でも禁止すべきではないだろうか?
学校体育実技指導資料第4「水泳指導の手引き(三訂版)」には、以下のように記されている。
第4章第2節 水泳の安全指導
6 スター卜の指導での留意点
水泳プールの事故には、スタート時に、逆さまに深く入水し、水底に頭部を打ちつけて死亡等の事故が起きています。
スタートの指導は個人の能力に応じた段階的な取扱いを重視し、指導者の指示に従って実施すること、水深や水底の安全を確かめ入水角度に注意することなど、安全に配慮した指導が大切です。
なお、小・中学校では、水中からのスタートのみを指導し、授業での跳び込みによるスタート指導は行いません。
学習指導要領解説では、スタートの指導について次のように明記しています。
小学校 水中からのスタートを指導するものとする。
中学校 泳法との関連において水中からのスタート及びターンを取り上げること。
高等学校 スタートの指導については、段階的な指導を行うとともに安全を十分に確保すること。
その間、ずっと奥歯に挟まっていたのは、他社の事故情報がほとんど耳に入ってこなかったことです。
そこで退職を機に、有り余る時間を有効に使うべく、全国各地でどのような事故が起きているか本ブログで情報提供することにしました。
また同時に、安全に関する最近の情報なども提供することにしました。