







香川県のさぬき市と東かがわ市を管轄する大川広域消防本部(同市)が、はしご車のタイヤを17年間にわたって交換せず、走行中に破裂させていたことがわかった。
けが人はなかったが、関係者は、「災害現場に出動中なら、より危険で、活動に支障が出る」と指摘している。
同本部が取材に対し明らかにした。
担当者は、「危険性は承知している」とし、他の車両も調べて、古いタイヤから順に交換していくという。
同本部によると、はしご車は5日、道路や建物の調査でサイレンを鳴らさずに走行中、東かがわ市内の道路上で、8本あるタイヤのうち1本が破裂。
すぐ横のタイヤも変形した。
はしご車は1996年に導入。
破裂したタイヤは2001年12月に交換したが、その後の車検などでは問題がなかったという。
このはしご車は13年にも、業務外での走行中に別のタイヤを破裂させていた。
同本部のはしご車の出動は3階以上の建物が対象で、年に1回ほどにとどまる。
担当者は、「タイヤの劣化は外観的にわからず、見落としがちだった。出動頻度の高い車両のタイヤ交換を優先してしまった」と説明した。
一方、高松市消防局によると、重量があるはしご車はタイヤの摩耗が早いため、4年に1回をめどに交換しているという。
出典
『消防車のタイヤ、17年交換せずパンク「劣化わからず」』
https://www.asahi.com/articles/ASLCD349BLCDPLXB002.html
2018年11月16日19時8分に朝日新聞から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
サッカーの国際親善試合キリンチャレンジカップは16日夜、大分市の大銀ドームで、日本代表(世界ランキング50位)とベネズエラ代表(同29位)が対戦する。
しかし、試合開始約1時間前の午後6時半時点になっても、両チームの選手、審判が周辺の交通渋滞によりスタジアムに到着しなかった。
関係者によると、日本代表は午後6時に到着する予定だったという。
DF槙野(浦和)は午後6時すぎに自身のツイッターを更新し、「これから代表戦。だが、大渋滞でスタジアム入り出来ていない。皆さんの力が必要です。バスを通して下さい。すいません…お願いします!」とつぶやいた。
DF吉田(サウサンプトン)も、「大分自動車道スタジアムへ向かうみなさん、右側車線あけてください!」と自身のツイッターに記した。
午後6時45分ごろ、ベネズエラ代表と審判は会場に到着した。
日本代表も午後6時50分ごろに会場入り。
当初の予定より、1時間近く遅れた。
キックオフは予定通り、午後7時半。
出典
『「バスを通して下さい」 森保J、渋滞で会場入り遅れる』
https://www.asahi.com/articles/ASLCJ3HPHLCJUTQP00S.html
11月22日3時1分に大分合同新聞からは、渋滞した原因など下記趣旨の詳細な記事が、チケット完売なのに空席が目立つ試合直前のスタジアム写真付きでネット配信されていた。
大分市の大分銀行ドームで16日にあったサッカー日本代表の国際親善試合で発生した大渋滞は、国内外に衝撃を与えた。
選手は会場入りが大幅に遅れ、対戦国の監督は「先進国でこんな事態が起きるなんて」と唖然。
キックオフに間に合わない観客も多かった。
来秋のラグビーワールドカップ(W杯)にも影を落としたトラブルは、どこに原因があったのか。
【パトカーの先導で】
「スタジアム入りできていない」、「右車線を空けてください!」
日本代表が会場入りするはずの午後6時ごろ、渋滞で動かないバスから吉田麻也主将ら選手がツイッターで“SOS”を発信した。
結局、パトカーの先導でベネズエラ代表が着いたのは同7時半のキックオフ45分前、日本は40分前。
相当数の観客が試合開始に間に合わず、観戦できなかった人もいた。
「南米ではよくあるが、先進国の日本であれだけの渋滞が起きたのは意外」。ベネズエラのラファエル・ドゥダメル監督は、試合後、そう漏らした。
【警備員とやりとり】
なぜ大渋滞は起きたのか。
県警交通規制課によると、確認したのは午後4時半ごろ。
会場近くの「公園西インター入口」交差点を起点に、多方面に車が連なった。
同7時半ごろにピークとなり、最寄りの東九州自動車道の大分米良インターチェンジ(IC)は、大分IC付近まで約10km渋滞。
一般道を含めた総延長は21kmに上った。
会場周辺には計4300台を収容する駐車場が分散しているが、ネックとなったのは高速道から最も近い駐車場。
前売りの駐車券を持っていない車が多く、警備員とのやりとりに時間を要した。
他の駐車場へ分岐する同交差点がふさがれ、行き場を失った車が周辺に滞留した。
警察官が緊急で交通整理をしたり、警備員も駐車券の確認を簡略化するなどしたが、追い付かなかった。
【日本協会も認める】
大銀ドームでは、2015年にもサッカー国際親善試合(日本対チュニジア)を同条件で開催。
渋滞は最長で3.5kmだった。
今回の試合は3万3000人超が観戦。
県警は、会場に向かう車両に加え、雨で通常より帰宅ラッシュが激しかったのが要因とみる。
県関係者は、「メディアなどで渋滞や駐車場に関する事前説明が足りなかったのではないか」と指摘。
主催した日本サッカー協会も「周知不足だった」と認める。
【ラグビーW杯不安】
大分は02年のサッカーW杯でも目立ったトラブルはなく、観客輸送のノウハウは国内外で一定の評価があった。
そのイメージが損なわれ、ラグビーW杯で来県を予定する国内外の人たちが不安を抱く可能性は否めない。
大銀ドームは、ラグビーでも会場となる。
県などは周辺の駐車場を開放せず、シャトルバス主体の輸送計画を組んでおり、今回と事情は大きく異なる。
とはいえ、「条件次第で相当な混雑が起きることが実証された。最悪の事態を想定して計画を見直す必要がある」と県警。
サッカー協会の輸送計画にアドバイスをしていただけに、トラブルは人ごとで片付けられない面もある。
ラグビーW杯の開催まで302日。
ホスト県の「危機感」が求められている。
出典
『駐車場 説明足りず サッカー代表戦渋滞』
http://www.oita-press.co.jp/1010000000/2018/11/22/JD0057537168
(ブログ者コメント)
産業安全とは関係ないが、事前の周知不足などで計画が大幅に狂い、多方面に影響を及ぼした事例として紹介する。
2018年11月16日17時52分に朝日新聞から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
16日午前10時ごろ、宮城県利府町の金属加工会社「Kステンレス鈑金」の工場で、職場体験をしていた同町立しらかし台中2年の男子生徒(14)が、油圧カッターで過って自分の左手中指を切断した。
消防によると、男子生徒は金属を切断しようとして、指を第一関節で切断。
社員が119番通報し、生徒は仙台市内の病院に搬送されたという。
同校の佐藤校長によると、生徒は自分の作品に取り組んでおり、当時は社員1人がこの生徒を含む2人を指導していた。
職場体験は12日からで、この日が最終日だった。
佐藤校長は、「事故が起きたことは残念で、子どもに申し訳ない。事前に細心の注意を払うよう指導していたが、さらに行う必要がある」と話した。
出典
『職場体験の中学生、油圧カッターで指切断 宮城・利府』
https://www.asahi.com/articles/ASLCJ468WLCJUNHB00G.html
11月16日12時52分にNHK東北からは、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
職場体験をしていて、最終日の16日、作品を作るため、手を添えて作業をしていたところ、カッターの刃に指が触れたという。
中学校では16日までの5日間、2年生110人あまりが、それぞれ振り分けられた職場の管理の下で仕事を体験していて、板金工場は去年までにも、生徒が毎年、職場体験に訪れていたという。
出典
『職場体験で中学生が指切断のけが』
https://www3.nhk.or.jp/tohoku-news/20181116/0003612.html
11月16日19時20分にYAHOOニュース(東北放送)からは、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
中学校は、この会社で生徒が作業実習をすることは知っていたものの、使用する機械の詳細までは把握していなかったという。
この会社は、7年前から職場体験の生徒を受け入れていた。
出典
『中学生が職場体験の作業中に指切断 宮城・利府町』
https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20181116-00000013-tbcv-l04
11月17日付で毎日新聞宮城版からは、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
16日は最終日で、記念品を作っていたという。
同町では、中学2年の生徒約370人が職場体験をしていた。
出典
『指切断 職場体験中の中学生、板金工場で 利府』
https://mainichi.jp/articles/20181117/ddl/k04/040/223000c
11月17日付で河北新報からは、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
町教委によると、男子生徒は縦20cm、横30cmの鉄板を切断する作業中、油圧カッターで指を切断した。
生徒が誤って手を滑らせたとみられる。
社員が作業に付き添っていたという。
当時、別の男子生徒1人もいたが、作業を取りやめた。
工場は同校の学区内にあり、2011年から毎年、生徒を受け入れていた。
出典
『職場体験中に中2男子が指切断 宮城・利府の工場』
https://www.kahoku.co.jp/tohokunews/201811/20181117_13038.html
11月17日9時2分に読売新聞からは、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
職場体験のため、同工場には同級生と2人で訪れていた。
事故当時は、金属で箱形の作品を作るため、油圧カッターで縦30cm、横20cmの鉄板を切っていた。
その作業中に、左手を滑らせて指を切断したという。
利府町では2010年度から、町立中3校全ての2年生を対象に職場体験を行っている。
出典
『中2、油圧カッターで指切断…職場体験で作業中』
https://www.yomiuri.co.jp/national/20181117-OYT1T50028.html
2018年11月15日20時15分に日本経済新聞から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
国交省と警察庁は、警報発令レベルの大雪が降った際、立ち往生が懸念される区間で、スタッドレスタイヤ車を含め全ての車両にタイヤチェーンの装着を、今冬から義務付ける方針を明らかにした。
装着を示す新たな標識を導入。
道路法や道路交通法に基づく通行規制を行うため、今年12月にも省令を改正する。
移動式の標識を大雪による立ち往生が懸念される日に設置するほか、渋滞情報などを伝える道路上の電光掲示板に一時的に表示できるよう、併せて省令を改正する。
規制区域でチェーンを付けずに通行すると、道路法に基づいて6カ月以下の懲役か30万円以下の罰金が科される。
国交省が開催した11月の検討委員会で、有識者らから大雪時のチェーン規制を実施するよう、提言を受けていた。
2018年2月の豪雪の際には、福井県などで最大約1500台の車両による立ち往生が4日間にわたって発生した。
首都高速道路でも、1月の大雪で10時間に及ぶ立ち往生が発生した。
出典
『大雪時のチェーン装着を義務化へ 国交省方針』
https://www.nikkei.com/article/DGXMZO3780395015112018CR8000/
11月15日19時50分に信濃毎日新聞からは、下記記趣旨の記事が規制標識のイメージ図付きでネット配信されていた。
国交省は15日、気象庁が警報を出すレベルの大雪の際、立ち往生が懸念される高速道路や国道の区間で、全ての車にタイヤチェーンの装着を今冬から義務付ける方針を公表した。
過去に立ち往生が起きた場所や急坂などの約20区間を、今月末から年度末までに順次指定し、来年度以降も加えて約200区間に広げる考えという。
同日始めたパブリックコメント(意見公募)を踏まえ、来月上旬に道路法に基づく標識令を改正し、冬用タイヤ使用車にも装着を求める方向だ。
約20区間は選定中で、2月に大規模な立ち往生が発生した福井県内の国道8号や、並行する北陸自動車道の一部などの指定が見込まれる。
出典
『大雪時のチェーン義務化、国交省 今冬20区間指定へ、全車対象』
https://www.shinmai.co.jp/news/world/article.php?date=20181115&id=2018111501002072
11月16日付で東奥日報からは、今回の規制は雪国の現状を知らない人の考えだとの意見ありという、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
警報レベルの大雪時、立ち往生が懸念される高速道路などを通る全ての車にタイヤチェーンの装着を義務付ける国交省の方針について、青森県内の運輸関係者からは16日、「対応はこれから」と戸惑いの声が上がった。
対象は来年度以降、全国約200区間に広がるが、一部からは「雪国を知らない」と切って捨てる意見も聞かれた。
「まずは、国交省や東北運輸局から情報収集していく」と話すのは、県タクシー協会の平尾専務理事。
場所によってタクシーの走行頻度は異なるため、「指定区間がどこになるのかを見て、対応を考える」という。
ただ、現在も、会社によっては山道の走行に備えて、冬場はチェーンを常に積んでいるという。
弘南バス乗合部の生田部長は、「毎年10月末ごろから、営業所ごとにチェーン講習を行っているので、いつでも装着できる」と話す。
同社では、貸し切りバスなど運行ルートが定まらない業務もあることから、「運行指示書や点呼を通して、運転手に対象区間の周知をしなければ」と課題を挙げた。
一方、青森市内の運送業者は、「チェーンは本来、大雪のときではなく、凍っている路面で(タイヤを)かませるために使用する。(警報レベルの)大雪では、チェーンなど使っても意味がない。雪国の実情を知らない人の考えだ」とあきれ顔。
「チェーンが切れて、周辺の車が被害を受けることも多発すると思う」と、悪影響を懸念した。
出典
『チェーン義務化に青森県内運輸関係者ら戸惑い』
https://www.toonippo.co.jp/articles/-/115263
11月17日5時0分に北日本新聞からは、スタッドレスの車でも立ち往生したことありと国交省は説明など、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
国交省が今冬から、大雪の際に「立ち往生」が懸念される高速道路や国道でタイヤチェーンの装着を義務化することについて、県内のドライバーからは、「スタッドレスタイヤで十分」、「チェーンなんて使ったことがない…」という戸惑いの声が上がった。
これに対し国交省は、立ち往生対策としてチェーンの必要性を強調。
義務化に伴って品薄になることも予想されるため、県内のカー用品店は在庫の確保を急いでいる。
国交省道路局企画課の担当者は、「どこを指定するかは、道路管理者や警察と共に検討中」とした上で、「これまで、スタッドレスタイヤの車も立ち往生した。スタッドレスだけでは対策として不十分。チェーンも必要だ」と説明する。
雪国の富山ではスタッドレスを使用するため、多くのドライバーはチェーンを使った経験に乏しい。
富山市の建設業の30代男性は、「スタッドレスタイヤで十分ではないか。義務化は大型車だけでいい」と言う。
立山町の伊藤さん(女性、42歳)は、「チェーンなんて一度も付けたことがない。自分で取り付ける自信はないし、どうしよう」と不安げ。
小矢部市の砂土居さん(女性、34歳)もチェーンを使ったことはないといい、「小さい子どもがいるので、取り付け作業が大変そう」とこぼした。
こうしたドライバーの心配の声に対し、JAF(日本自動車連盟)富山支部の林さん(男性、49歳)は、「スタッドレスは圧雪に強い。チェーンは、立ち往生の原因ともなる新雪や凍結に強く、対策として有効」と指摘。
首都圏などでは、チェーン装着のための出動もあるとし、「購入して車に積んでおくだけでなく、雪が降る前に、実際に取り付け作業を経験しておくことが大切」とアドバイスした。
国交省が義務化の方針を示した15日から一夜明け、県内のカー用品店には早速、チェーンに関する問い合わせが入った。
スーパーオートバックス富山南(富山市婦中町塚原)は、義務化に伴い、チェーンの在庫を増やすという。
竹内店長代行は、「県内では、チェーンの需要がほとんどなかった。今冬は購入する人が増えるだろう。売り場も目立つよう工夫したい」とする。
価格が2万円台のゴム製チェーンがお薦めといい、「首都圏で雪が降れば、チェーンは一気に品薄になる。購入するなら早めがいい」と話した。
トラックやバス事業者からも、戸惑いの声が漏れた。
トナミ運輸(高岡市昭和町)の担当者は、「自分たちが対策を講じても、別の車両が立ち往生すれば結局、巻き込まれてしまう。全ての車両がきちんとチェーンを付けるようにできるかが課題となる」とみる。
富山地方鉄道(富山市桜町)のバス事業の担当者は、「チェーンの着脱スペースが混み合うことになりはしないか。課題が多そう」と語った。
出典
『大雪でタイヤチェーン義務化 県民「付けたことない」』
2018年11月17日6時17分にNHK首都圏から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
15日午前8時10分ごろ、江東区の豊洲市場で、水産仲卸業者の50代の男性従業員が、「ターレー」と呼ばれる小型の運搬車の荷台に取引先の客2人を乗せて場内を走行していたところ、このうちの70代の女性1人が転落した。
都や警察によると、女性は頭に大けがを負って病院に運ばれたという。
都によると、運転していた従業員は、取引先の客が買い物をするため、ターレーに乗せて市場内の売り場を回っていたということだが、法令では、原則としてターレーに複数の人が乗ることを禁止している。
都は、市場の業界団体に対し、「新しい豊洲市場において適正なルールにのっとった運営に取り組むべきこの時期に、こうした事故が起きたことは極めて遺憾だ」とする通知を出し、交通ルールを厳守するよう求めた。
豊洲市場では、複数の人が乗った状態でターレーを運転したり、制限速度を超えるスピードを出したりするケースがあとを絶たないことから、都は、今後、場内のパトロールを強化することにしている。
出典
『豊洲市場で「ターレー」事故』
https://www3.nhk.or.jp/shutoken-news/20181117/0021435.html
11月17日付で毎日新聞東京版からは、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
都は16日、豊洲市場(江東区)で15日朝、走行中の小型運搬車「ターレ」の荷台から70代女性が転落し、頭などを強打して重傷を負ったと発表した。
ターレの荷台に人が乗ることは、市場内ルールで禁止されている。
都によると、ターレは水産仲卸業者の50代男性が運転。
荷台に取引先の男女2人を乗せて、青果棟の出入り口付近でカーブを曲がる際、女性だけ振り落とされたとみられる。
警察は、自動車運転処罰法違反の疑いもあるとみて調べている。
出典
『東京・豊洲市場 ターレから転落、70代女性が重傷』
https://mainichi.jp/articles/20181117/ddm/041/040/097000c
2018年11月14日17時16分にNHK佐賀から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
唐津市の唐津赤十字病院に入院していた60代の男性が椅子から転倒して左目を失明したとして、男性の遺族が損害賠償を求めた裁判で、病院側が遺族に解決金を支払うことで和解が成立した。
訴状によると、おととし10月、唐津赤十字病院に入院していた当時65歳の男性が、シーツ交換のため椅子に座っていたところ、転倒して頭を打ち、左目を失明した。
男性の遺族は、看護師が転倒を防ぐ注意義務を怠ったとして、病院を運営する日本赤十字社に2440万円あまりの損害賠償を求めた。
佐賀地裁は今月、「貧血状態だった男性が姿勢を保てなくなる恐れがあることは予見可能だった」などとして和解案を提示し、14日開かれた和解協議で和解が成立した。
解決金の金額は明らかにされていない。
男性は転倒から1年5か月後にガンで死亡していて、遺族の代理人の弁護士は、「解決金は合理的な金額で、病院は事故に対して遺憾の意を示しており、勝訴的和解だと受け止めている」と話している。
唐津赤十字病院の池田事務部長は、「看護師の注意が足りなかったことは遺憾に思っている。和解案は病院としても納得のいくものだった」と話している。
出典
『入院中に転倒し失明 病院と和解』
https://www3.nhk.or.jp/lnews/saga/20181114/5080001943.html
2018年11月14日付で毎日新聞東京版から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
横浜市で10月、9階建てビルの屋上から金属パネルが落下し、直撃した歩行者の男性(当時65歳)が死亡した。
パネルの劣化が一因とみられるが、一定規模のビルで必要な定期検査や行政への報告を所有者が怠っていた。
高度成長期やバブル経済期に建設されたビルの老朽化が進む中で、同種の事故が繰り返されているが、問題のビルと同時期に検査が必要で、行政に未報告の全国のビル数は、全体の3割近い2万6332棟に上っている。
10月1日、横浜市中区尾上町の「KIT関内ビル」の屋上に取り付けられたパネル3枚が落下した。
ビルの隣の店舗の男性(28)は、「交通事故かと思うほどの大きな音がした。頻繁に通る道なので怖い」と振り返った。
パネルは地上約32mにあり、大きいもので縦約1.5m、横約3m。
警察が業務上過失致死容疑で調べているが、ビルは完成から30年ほどが経過し、パネルは一部のネジが外れ、錆びて腐食が進んでいたという。
国交省によると、2017年度までの8年間、ビルの看板や壁などの落下事故が全国で77件あり、41人がけがをした。
こうした事故を防ぐため、建築基準法は一定の用途と規模を持つビルの所有者側に、定期的に安全検査し、建築確認ができる職員のいる都道府県や市などに報告するよう求めている。
しかし、今回事故のあったビルは、直近では16年度に検査し横浜市に報告すべきだったが、実施していない。
ビルの所有会社は、「定期検査が必要とは知らなかった」と市に答えたという。
同省によると、同様に16年度に定期検査が必要だったビル9万4206棟のうち、検査未報告は2万6332棟に上った。
検査時期が16年度以外のビルは他に約19万3700棟あり、未報告の棟数はさらにふくらむ。
検査を担う行政関係者は、制度の周知が進んでいない点が一番の問題と口をそろえる。
老朽化の進んだビルでは、所有者が変わると管理水準が落ち、検査の必要性が引き継がれないこともある。
検査項目が約130もあり、建築士らによる目視だけでなく、場合によっては高所での確認作業も必要になる。
1990年以前に建てられた鉄筋や鉄骨のビルは約40万棟あるとされ、危機感から、一定の大きさ以上の看板に独自の許可や届け出を求める自治体もある。
福岡市は10~11年度、業者に委託し、360°カメラ搭載車両で看板の設置状況を調べた結果、看板約1万2000のうち、約65%の約8000が無許可で、所有者に安全管理を促した。
京都市も、一定以上の大きさの看板は設置時の届け出義務があり、更新手続きの際に腐食などを点検し、報告書の提出を求めている。
担当者は、「ビル側は、安全管理にもっと危機感を持つべきだ」と話している。
出典
『看板老朽 ビル増す危機 8年で落下事故77件 定期検査や報告怠り』
https://mainichi.jp/articles/20181114/ddm/041/040/056000c
同じ11月14日付で同紙からは、下記趣旨の識者の話もネット配信されていた。
【設置状況把握を 東京理科大の兼松学教授(建築材料学)の話】
看板や外壁は、落下すると人命にかかわり、目視だけでは不十分。
ただ、検査費用の面で、民間にも限界がある。
まずは、自治体が看板の設置状況を把握すべきだ。
その上で、車検のように、ビル全体を詳細にチェックできる仕組みの検討が必要だろう。
出典
『看板老朽 ビル増す危機 8年で落下事故77件 定期検査や報告怠り 東京理科大の兼松学教授の話』
https://mainichi.jp/articles/20181114/ddm/041/040/064000c
(ブログ者コメント)
今年10月の横浜市事例は、本ブログでも紹介している。
2018年11月15日10時57分にNHK首都圏から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
11月14日20時19分に毎日新聞からも、同趣旨の記事がネット配信されていた。
14日午後5時前、東京・渋谷区のJR代々木駅で、山手線の内回りの電車がホームに進入したところ、ホームドアに取り付けられた柵が外れ、電車を待っていた40代の男性にあたった。
男性は、右足の脛に軽いけがをしたという。
この柵は、ホームドアが開いた際に車両とホームドアのすき間への侵入を防ぐためのもので、ステンレスでできていて、縦75cm、横10cmほど、重さは3kg余りあるといい、ビスで固定されていた。
電車の先頭車両のドアに乗客の荷物が挟まっていたという目撃情報があったということで、JR東日本は、この荷物が柵にぶつかって外れた可能性があるとみて、詳しい原因を調べている。
出典
『代々木駅ホームドア 柵外れけが』
https://www3.nhk.or.jp/shutoken-news/20181115/0021346.html
『代々木駅 ホームドアに接触し破損 部品当たり男性けが』
https://mainichi.jp/articles/20181115/k00/00m/040/102000c
11月14日20時25分に朝日新聞からも、同趣旨の記事がネット配信されていた。
内回り電車(11両編成)が進入したところ、先頭車両のドアに挟まっていた荷物がホームドアに衝突した。
衝撃で壊れた部品がホーム上にいた男性の足にぶつかり、男性は軽傷を負った。
JR東日本東京支社によると、壊れたのは、ホームドアの一部のステンレス製の柵。
縦75cm、横10cm、重さ3.4kgの部品がはじけ飛んだ。
荷物の持ち主は立ち去ったため、何が挟まっていたのかはわかっていない。
電車が直前の新宿を出発する際、車両側の安全装置はドアが閉まったと認識しており、挟まったのは薄いものとみられるという。
出典
『はみ出た荷物がホームドアに衝突 ホームにいた男性けが』
https://www.asahi.com/articles/ASLCG6F9PLCGUTIL041.html
2018年11月15日付で毎日新聞から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
14日午後1時20分ごろ、滋賀県高島市の陸上自衛隊饗庭野(あいばの)演習場に隣接する国道303号近くに迫撃砲弾が着弾し、道路脇に停車していた同市の朽木漁協組合長、川村さん(男性、71歳)のワゴン車の窓ガラスが割れるなどした。
砲弾は直撃せず、爆発した弾の破片が当たった可能性がある。
けが人はいなかった。
陸自は同型の迫撃砲の使用を中止し、詳しい原因を調べている。
岩屋防衛相は、防衛省で記者団の取材に「誠に申し訳ない。大きな被害につながった恐れがあり、深刻に受け止めなければいけない。安全の徹底を図りたい」と陳謝した。
防衛省によると、饗庭野演習場では、午前8時ごろから陸自第37普通科連隊(大阪府和泉市)が射撃訓練を始めた。
午後1時15分ごろからは、81ミリ迫撃砲の射撃を約30分間実施。
この際、実弾1発(長さ約40cm、重さ約4kg)が演習場の境界付近に落下した。
迫撃砲は約2.5~3km先の演習場内を狙っていたが、予定の着弾地点とは北に約1kmずれていた。
岩屋氏は、「本来、落ちてはいけないところであり、演習場外だったという認識だ」と話した。
迫撃砲の発射は4人1組で行い、安全管理や着弾地点の監視要員もいたが、すぐに発射ミスに気づかず、滋賀県警から連絡を受けた午後2時半ごろになって国道付近への着弾に初めて気づき、訓練を中止したという。
陸自は、操作ミスか機械的な不具合があったとみて、事故調査委員会を設置して調査している。
81ミリ迫撃砲は、全国の普通科部隊に配備されている。
地上に設置し、角度や方向などを変えながら、放物線を描くように砲弾を発射する。
砲身の長さ128cm、重さ約38kg、最大射程は約5600m。
今回使用した砲弾は、落下時に爆発し金属片を周囲に飛散させるタイプだという。
【運転手「命の危険」 】
「すさまじい炸裂音で、命の危険を感じた」。
国道脇に停車させていたワゴン車の車内にいた川村さんは、あわや大事故という恐怖を振り返った。
川村さんによると、かばんから書類を出そうと車を一時停車させたところ、突然、金属音のような爆発音に続いて、窓ガラスが「バシッ」という音と共に砕け散った。
約40m離れた場所で煙が上がり、ワゴン車には何かの破片が当たったようなくぼみが数カ所できていた。
煙が上がった辺りでは道路の舗装がめくれ、小さな羽根のついた長さ約20cm、直径約3cmの砲弾片らしきものが落ちていた。
警察によると、付近からは砲弾1発が見つかった。
饗庭野演習場を巡っては2015年7月、訓練で発射された12.7ミリ重機関銃の銃弾が、同じ国道沿いの民家の屋根を貫いた事故があった。
当時、2階に男性がいたが、けがはなかった。
市民らによる「あいば野平和運動連絡会」の泉事務局長(男性、74歳)は、「またか、と思った。3年前の事故で、自衛隊は市と安全確保に向けた覚書を交わしたのに」と憤った。
出典
『陸自 砲弾、一般車被害 国道そばに着弾 滋賀の演習場 目標1キロずれ』
https://mainichi.jp/articles/20181115/ddm/041/040/023000c
11月14日17時52分にNHK滋賀からは、発射時の安全対策に関し、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
・・・・・
陸自は、迫撃砲弾の発射訓練の安全対策として、発射に使う筒の方向や角度、それに火薬の量などに誤りがないか、迫撃砲を扱う隊員のほかに、安全確認だけに専念する別の隊員も加わって、二重にチェックするようにしている。
さらに、迫撃砲弾は目標地点に飛ばす際に誤差が生じることがあるため、目標地点を覆う形で広範囲の訓練区域を設定して、仮に砲弾が目標地点から大きくずれても、訓練区域からはみ出さないように対策をとっているという。
隊員の1人は、「通常では考えられない事故で、確認不足など人為的なミスがなかったか調べなくてはならない。あわせて、砲弾に欠陥がなかったかも確認する必要がある」と話している。
・・・・・
出典
『陸自の砲弾が国道付近に 車破損』
https://www3.nhk.or.jp/lnews/otsu/20181114/2060001502.html
11月15日17時31分にNHK関西からは、域外に飛び出すまでの経緯などに関し、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
・・・・・
陸自によると、当時は訓練を始める際の試験的な発射が行われていて、はじめの2発は想定の飛行コースより北側にずれていたが、目視では確認できず、隊員たちは着弾した音の確認だけで、想定どおりに飛んで目標地点の手前に落下したと判断したという。
そして、3発目は目標地点に近づけようと飛距離を200m伸ばすよう調節して発射したところ、目標地点から北におよそ1kmもずれ、演習場の外にいた車に被害を出したという。
さらに、4発目を発射する際には、飛行コースを調整するための発射機のつまみが想定と違う数値に設定されていることに気づき、修正したものの、演習場の外で被害が出ているとは考えず、訓練を続けたという。
陸自は、砲弾を発射する際の隊員たちの操作にミスがあり、飛行コースが北側にずれていることに気づかないまま発射したとみて、調査を進めている。
陸自トップの山崎陸上幕僚長は15日の記者会見で、事故を謝罪したうえで、事故の原因については、
「81ミリ迫撃砲は射撃精度が高く、設定が適切であれば、目標地点に入るということが前提だ。
通常起こりえない事態で、極めて深刻に受け止めている。
機材の状況など、あらゆる要因を考えているが、人的なミスが有力な要因であるとは考えている」
と述べ、隊員の操作ミスの可能性があるという考えを示した。
また、安全管理体制については、
「砲弾の着弾が見えない場合には発射機の設定を確認することになっているが、そのことが結果的に行われていなかった。
なぜ、そのようなことになったのか、原因を解明しなければならない」
と述べ、当時の体制に問題点がなかったか、詳しく調査する考えを示した。
・・・・・
出典
『砲弾コースずれに気づかず事故か』
https://www3.nhk.or.jp/kansai-news/20181115/0009739.html
(2/2へ続く)
(1/2から続く)
11月16日9時2分にNHK関西からは、事故発生から訓練中止まで1時間半もかかっていたなど、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
陸自のその後の調べで、訓練を中止したのは、事故の発生から1時間半以上たってからだったことがわかった。
具体的には、午後1時20分ごろに事故が発生し、警察から演習場に隣接する駐屯地に連絡があったのが午後2時半ごろで、訓練が中止されたのは、それからおよそ30分がたった午後2時57分だった。
陸自によると、警察の連絡から訓練中止までのおよそ30分の間にも12発の砲弾が発射されていたという。
また、陸自トップの陸上幕僚長への報告は、事故からおよそ2時間後の午後3時20分ごろだったということで、陸自は、緊急時の連絡態勢など安全管理に問題がなかったか、詳しく調べることにしている。
出典
『陸自 訓練中止まで1時間半以上』
https://www3.nhk.or.jp/kansai-news/20181116/0009757.html
(ブログ者コメント)
同演習場で2015年に起きた事故は、本ブログでも紹介している。
(2018年12月22日 修正1 ;追記)
2018年12月18日12時52分に朝日新聞から、訓練を一旦中断した後、再開時に分隊長がメモを見ず照準数値を部下に伝えていたなど、下記趣旨の記事がネット配信されていた。(新情報に基づき、タイトルも修正した)
防衛省は18日、射撃分隊長が思い込みで誤った方向を隊員に指示し、責任者の射場指揮官らも点検を怠ったなどとする調査結果を発表した。
陸上幕僚監部によると、射撃分隊は事故当日の11月14日、81ミリ迫撃砲をいったん目標に向けて正しくセットしたが、別部隊による後方からの射撃を避けるため、退避した。
約25分後に戻ってやり直した際、分隊長は、砲身の方向を定める照準の数値を思い込みで誤って伝えた。
正しい数値をメモしていたが、メモを見なかった。
さらに、別の場所に退避した指揮官と安全係は、戻るのが遅れた。
安全係が照準の値を確認しないまま、指揮官は予定時刻が来たとして射撃を指示。
「遅れれば他の訓練に影響すると思った」と話しているという。
訓練では、通常、安全な範囲を示す杭を砲前方の左右に打ち、砲身が杭の範囲に収まっているかを真後ろから確認する。
しかし今回は、安全係が斜め後ろから見たため、方向のずれに気づかなかった。
着弾が目視できなかった場合は、指揮官らが砲の設定を確認する決まりだが、目標区域内にある沢に落ちて土煙などが上がらなかったと思い込み、点検を怠った。
陸自は、砲の照準に左右の限界を表示するなどの再発防止策をまとめ、18日付で全国の部隊に周知した。
陸自トップの山崎陸上幕僚長は18日午前、記者団の取材に応じ、「誰かが安全管理の義務を遂行していれば、事故は起こらなかった。部隊全体の安全意識の不足が一番の原因。非常に重く受けとめている。誠に申し訳ない」と謝罪した。
出典
『砲弾事故「思い込みで方向指示」 陸自が19人処分』
https://www.asahi.com/articles/ASLDK669BLDKUTIL054.html
12月18日10時39分に毎日新聞からは、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
陸自によると、分隊長は11月14日午後1時15分ごろ、81ミリ迫撃砲の射撃訓練を始める際、事前に計算していた照準用の4桁の数字の1つを間違えて隊員に口頭で伝えた。
メモを持っていたが確認せず、砲の向きが右に22.5°ずれたまま砲弾を3発発射し、このうち射程を延ばした3発目が国道近くに落ちた。
射撃訓練では、事前に現場の射撃指揮官や安全係の隊員が照準などを点検する手順になっていた。
だが、直前に別部隊が射撃訓練をする間、退避した際に分隊とはぐれてしまい、分隊がその後、再び照準を合わせたのに点検をきちんと実施しなかった。
指揮官らは、「退避前に1度安全点検をしたので大丈夫」と考え、予定時間通りの射撃を許可したという。
出典
『陸自誤射は照準数値を誤伝達 隊員19人処分』
https://mainichi.jp/articles/20181218/k00/00m/040/037000c
2018年11月14日18時8分にNHK徳島から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
14日午前11時半ごろ、徳島市幸町のホテル千秋閣などが入っている自治会館で、作業員がエアコンの解体作業を行っていたところ、配管に残っていたフロンガスが漏れ出した。
この事故で、ガスを吸った男性の作業員3人が体調不良を訴えて、病院に運ばれた。
このうち、50代の作業員が一時、全身に脱力感を訴えたが、特に異常はなく、いずれも命に別状はないという。
警察によると、建物の5階にある機械室で、作業員がエアコンの解体作業中に配管を切断したところ、配管内に残っていたフロンガスが漏れ出したということで、事故の詳しい原因を調べている。
ガス漏れのあった自治会館は、地上10階、一部11階建てで、徳島県市町村職員共済組合がホテルも経営し、宿泊用の部屋やレストランなどがある。
建物は現在、耐震工事を進めていて、ホテルは今月1日から休館しているが、建物の中には市町村職員共済組合のフロアなどがあり、ガス漏れがあった時間帯には職員など、およそ50人が建物の中にいたという。
建物の中にいた人は無事避難したが、一時、玄関付近には消防隊員や建物の中にいた人が大勢集まり、複数の消防車や救急車が待機するなど、現場は騒然とした。
【フロンガスとは】
環境省によると、フロンガスは、エアコンや冷蔵庫で熱を冷やすための冷媒として多く用いられていて、フロンガス自体は人体に直接の影響はないものの、一度に大量のフロンガスを吸い込んだり、地下室など密閉された空間に漏れたりした場合は一時的に酸欠状態になり、めまいや気分が悪くなることがあるという。
こうしたフロンガス漏れを防ぐため、現在、フロン排出抑制法により、業務用エアコンの所有者に対して定期的な点検が義務づけられているという。
出典
『フロンガス漏れ 作業員3人搬送』
https://www3.nhk.or.jp/lnews/tokushima/20181114/8020003482.html
2018年10月29日に掲載した元記事がプロバイダーの字数制限オーバーとなりましたので、ここに新情報を第2報修正1として掲載します。
第1報は下記参照。
http://anzendaiichi.blog.shinobi.jp/Entry/8981/
(2018年11月21日 修正1 ;追記)
2018年11月13日12時0分に北海道新聞電子版から、結構大きな石を取り除き点検しようとした時に破裂したなど、下記趣旨の記事がネット配信されていた。(新情報に基づき、タイトルも修正した)
日高管内平取町の自動車整備工場で先月、大型トラックのタイヤが突然破裂し、風圧で吹き飛ばされた男性社長(60)が死亡した。
2本の左後輪タイヤの間に挟まった石を取り除き、点検しようとした矢先の出来事。
破裂事故は全国で相次ぐ。
大型タイヤに潜む危険性を探った。
【2m吹き飛ぶ】
捜査関係者らによると、事故が起きたのは10月22日午後6時半すぎ。
日が暮れたころ、10トントラックの運転手が「後輪に石が挟まった」と、自動車整備業F自工に駆け込んだ。
既に従業員は帰宅後で、社長と運転手が作業に当たった。
後輪は、直径約1mのタイヤが左右2本ずつ。
左側の2本のタイヤの間にある約10cmの隙間に、ラグビーボールより一回り小さい石が挟まっていた。
運転手が専用の器具で除去後、社長がのぞき込んだ瞬間、内側のタイヤが破裂した。
整備工場の近くに住む男性は、「車のドアを思いっきり閉めたような大きな音だった」と語る。
約10分後に外側のタイヤも破裂した。
大型タイヤは、重さが約100kgもある。
社長は約2m吹き飛ばされた衝撃で全身を強く打ち、服がボロボロに破れた。
社長とともに同社を経営してきた双子の兄(60)は、取材に「気持ちの整理がつかない」と言葉少なだった。
【年間30件前後】
タイヤメーカーでつくる日本自動車タイヤ協会(東京)によると、パンクの修理や空気の充填など、整備中にタイヤが破裂する事故は、2015~17年に全国で毎年30件前後、死亡事故も年1件ずつ発生している。
トラック用のタイヤは1本当たり最大3.5トンの重量を支えるため、大気圧の約9倍、乗用車の約3倍に圧縮した空気を充填する。
これら外部からの重量と内圧に耐えられるよう、内部にスチール製のワイヤを網目状に張り巡らし、形を整えている。
ところが、石が挟まるなど無理な力がかかった状態で走行すると、タイヤがたわんで変形し、負荷がかかって細かな亀裂ができる。
今回の事故でも,挟まった石に黒いタイヤ痕があり、タイヤが強い力で変形した可能性がある。
大手タイヤメーカーの広報担当者は,一般論として「タイヤの側面は接地面に比べて強度が低く、変形すると亀裂が徐々に広がり、破裂につながる恐れがある」と指摘する。
タイヤの損傷は外から分かりにくく、プロでも瞬時に判断するのは難しい。
【衝撃と戸惑い】
今回のように、異物を取り除いた直後に破裂した事例はあまりなく、関係者に衝撃と戸惑いが広がった。
日高管内の整備会社で10年の経験を持つ担当者は、「異物除去の際は、通常の点検や交換の時と同じく、タイヤの空気圧を徐々に減らすしか破裂を防ぐ対策はないのでは」と語る。
一方、タイヤ協会は、空気を充填する際の事故防止策として、万一、破裂した際の飛散を防ぐため、タイヤの周りを金属製の安全囲いで覆って作業することなどを推奨している。
プチプチといった異音が聞こえたら亀裂が広がっている可能性があるので、直ちに作業を中止して避難するよう、整備工場向けの安全ニュースなどで呼びかけてきた。
捜査中で事故原因に関する情報が少ない中、タイヤ協会の大山・道支部長は、「一層の注意喚起を図りたい」と話す。
北海道トラック協会(札幌)も、事故の3日後、加盟約2800社に文書で注意を促した。
出典
『大型車タイヤ 破裂の危険 平取の事故 強度低い側面で傷拡大か』
https://www.hokkaido-np.co.jp/article/247609
2018年11月12日11時55分に朝日新聞から、下記趣旨の記事が図解付きでネット配信されていた。
スマートフォンなどから出る青色光「ブルーライト」は目に悪影響を与えるのか――。
海外の科学誌の論文をきっかけに、論争が起きている。
国内ではブルーライトを遮る眼鏡も普及しているが、青い光は身体にどう影響するのだろうか。
きっかけは、目の細胞に悪影響を与えるとする論文が7月、英科学誌サイエンティフィック・リポーツに掲載されたことだ。
米ウェブメディアが、「画面があなたの眼球の細胞を殺している」などと報じた。
これに、米眼科学会が強く反応した。
翌月、「スマホのブルーライトでは失明しない」とのタイトルの見解を、学会サイトに掲載。
論文で示された実験の条件が、日常生活では起こりにくいと指摘し、この研究の結果がスマホをやめる理由にはならない、とした。
米眼科学会の見解などを日本のメディアが報道すると、国内でも「ブルーライトは危険か、安全か」といった反響が広がった。
こうした事態を受けて、眼科医らでつくるブルーライト研究会(世話人代表;坪田一男・慶応大医学部教授)は10月、「ブルーライトの影響は慎重に検討していかなければならない」などとする文書を発表した。
ブルーライトが人間の角膜や網膜といった目の組織や視力に及ぼす影響は「まだよくわかっていない」と坪田さんは言う。
7月の論文以外にも、動物実験や細胞レベルではさまざまな報告があるが、こうした結果をすぐに人に当てはめて考えることはできない。
加齢黄斑変性のように、紫外線がリスク要因になると指摘される目の病気があることを踏まえ、目への影響を危ぶむ声もあるが、研究の蓄積はまだ十分ではなく、臨床上、影響が確かめられたわけではないという。
パソコンでの作業などで目が疲れるのは、まばたきが減って目が乾燥するドライアイの影響が大きい。
ただ、坪田さんによると、目が乾いて表面を覆う涙の層が均一でなくなると、波長の短いブルーライトが目の表面で乱反射して「見えづらさ」を感じる要因になるという。
坪田さんたちの実験では、ブルーライトを制限する眼鏡を使うと、パソコン作業時に目が疲れにくいという結果が得られた。
【夜のスマホやテレビの影響は?】
一方、影響がはっきりしていることもある。
浴び方によっては、人の体内時計を狂わせてしまうのだ。
米眼科学会も、見解で「人間の体内時計に影響することは証明されている」とし、具体的な数字は示していないが、寝る前に画面を見る時間を制限することを推奨する。
国立精神・神経医療研究センターの北村真吾さんによると、人の体内時計は平均24時間10分前後。
24時間より少しずれている。
このリズムを1日の長さと合わせる最も大切な要素が光で、起床して光を浴びることで体内時計をリセットしている。
実は、ブルーライトは太陽光にも含まれていて、リセットに大きく関係する。
人の網膜には、光を感知する2種類の視細胞があって、明暗や色合いを感じ取っていることは以前から知られていた。
さらに最近、ブルーライトにあたる波長の光だけをよく感知する「第三の視細胞」が発見された。
この視細胞がブルーライトを感知すると、眠気を引き起こすメラトニンと呼ばれるホルモンの分泌が抑えられる。
メラトニンは、本来なら寝る2時間前くらいから再び分泌が始まる。
しかし、常にブルーライトに接していると、夜も分泌が抑えられ、体内時計が狂う。
北村さんは、「朝の光は積極的に浴びた方がいい。でも、日没以降にブルーライトを浴びると、体内時計は遅れてしまう」と話す。
小規模ながら、人での実験結果もある。
健康な大人12人を対象にしたアメリカの研究では、LEDを使った電子端末と紙の本の読書を、消灯前に4時間、5日間ずつ行って、睡眠への影響を調べた。
その結果、LED端末の方が体内時計が平均1.5時間、夜型に移行し、眠気を感じにくくなり、寝付きも悪くなった。
とはいえ、パソコンやスマホ、テレビやLED照明は、日常生活と切っても切れない。
「夜は暖色系の照明を使う。スマホの照明はできるなら暗くする、などが対処法として挙げられる」と北村さんは話す。
◇
〈ブルーライト〉
波長が380~495ナノメートルの青い光のこと。
可視光(400~800ナノメートル)のうち、もっとも紫外線に近い領域の光で、波長が短く、エネルギーが高い。
近年普及しているLED照明や、パソコン、テレビ、スマートフォンのバックライトなどに多く含まれている。
太陽光にも含まれる。
出典
『ブルーライト、目への影響で大論争 体内時計狂わす見解』
https://www.asahi.com/articles/ASLBQ45WMLBQUBQU00G.html
(ブログ者コメント)
ブルーライトで議論が起きているという情報は、今年10月にも、同じ朝日新聞の記事を本ブログで紹介スミ。
今回の情報は、その続報というか、補足的な内容だったので紹介する。
11月12日19時6分にNHK北海道から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
12日午後2時ごろ、苫小牧市表町2丁目で電線の張り替え作業をしていた業者から、「作業員が感電して意識がない」と消防に通報があった。
警察と消防が駆けつけたところ、20代の作業員の男性が電柱の上でぐったりしているのが見つかり、ドクターヘリで札幌市内の病院に搬送されたが、意識不明の重体だという。
警察によると、電線の張り替え作業は北海道電力が発注したもので、下請け業者が電気を止めた状態で作業にあたっていたが、別の作業員は警察に対し、「男性が作業を続けていることに気づかず、電気を通してしまった」と話しているという。
警察は、当時の状況を詳しく調べている。
また、苫小牧市では12日午後2時ごろから、一時、800戸あまりが停電し、北海道電力は事故との関連を調べている。
出典
『電線張り替え 作業員感電し重体』
https://www3.nhk.or.jp/sapporo-news/20181112/0005615.html
2018年11月12日19時30分に千葉日報から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
11月12日18時6分にNHK千葉からも、同趣旨の記事がネット配信されていた。
12日午前11時20分ごろ、八街市八街ろの千葉県立八街高校で、体育の砲丸投げの授業中、男子生徒が投げた約4kgの砲丸が、別の男子生徒(18)の左側頭部に当たった。
生徒はドクターヘリで搬送され、脳振とうと診断。
命に別条はなく、念のため入院しているという。
千葉県教委や同校によると、事故が起きたのは3限目の選択体育の授業で、3年の男女12人が出席。
男子生徒は、ほかの生徒が投げた砲丸の飛距離を、8m離れた場所でメジャーを使ってしゃがんで計測している際、砲丸が左耳の上に当たったという。
同校では、通常、投げる際には前方確認し、声掛けするよう指導。
投げた生徒は掛け声を怠ったという。
体育の男性教諭が指導していたが、計測結果を記録しており、投げたところも当たったところも見ていなかった。
生徒が119番通報した。
県教委などで、安全管理に問題がなかったかなど調べる。
同校の森教頭(53)は、「事故に遭った生徒に申し訳ない」と謝罪した。
昨年度には、群馬県でハンマー投げのハンマーが男子高校生の頭に当たり、死亡する事故が発生。
これを受けて千葉県教委は、各学校に注意するよう通知を出していたという。
出典
『男子生徒の頭に砲丸 体育授業中、脳しんとう』
https://www.chibanippo.co.jp/news/national/547043
『授業中に砲丸当たる 高校生搬送』
https://www3.nhk.or.jp/lnews/chiba/20181112/1080004279.html
2018年11月12日19時52分にNHK岐阜から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
12日午前10時ごろ、川辺町比久見のゴム製品の製造会社「T」の西工場から火が出たと、工場から消防に通報があった。
消防車7台が出て消火にあたり、火は約1時間半後に消し止められたが、鉄筋平屋建ての工場の内部、440m2が全焼した。
警察によると、この火事で、内部で作業をしていたインドネシアからの技能実習生の22歳の男性がのどや足にけがをして岐阜市内の病院に運ばれたが、命に別状はないという。
工場では、従業員が1人で薬品を混ぜ合わせる作業をしていたということで、警察と消防が火が出た原因を調べている。
現場は、川辺町役場から飛騨川を挟んで北東約1kmの場所にある、水田の中に会社の建物や住宅が点在する地域。
出典
『工場火災で技能実習生けが』
https://www3.nhk.or.jp/lnews/gifu/20181112/3080000616.html
11月12日16時45分に中京テレビからは、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
インドネシア国籍の技能実習生(22)が首や足などにけがをして病院に運ばれたが、命に別条はないという。
工場では工業用のゴム製品を作っていて、けがをした実習生は「薬品を薄める作業中に発火した」と話しているという。
出典
『ゴム工場で火災 薬品薄める作業中に発火か 岐阜・川辺町』
https://www2.ctv.co.jp/news/2018/11/12/30094/
キーワード ; 静電気?
2018年11月12日19時28分に日本経済新聞から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
11月12日14時9分に産経新聞からも、同趣旨の記事がネット配信されていた。
12日午前9時40分ごろ、愛知県東海市の新日鉄住金名古屋製鉄所で、「男性が清掃中にベルトコンベヤーに挟まれた」と119番通報があった。
警察によると、挟まれたのは出入り業者の従業員、那覇さん(男性、56歳)=同県半田市=で、病院に運ばれたが、約2時間半後に死亡した。
警察によると、那覇さんは停止中だった石炭を運ぶためのコンベヤーの上に乗って、水をまいて汚れを取り除く作業をしていた。
何らかの原因でコンベヤーが急に動き出し、そのままコンベヤーと、その上にあった鉄の棒との間に体を挟まれたとみられる。
死因は外傷性窒息だった。
一緒にいた男性作業員が気付き、警備員が119番した。
警察は、コンベヤーが動き出した経緯などを調べている。
出典
『コンベヤーで挟まれ男性死亡 新日鉄住金名古屋製鉄所』
https://www.nikkei.com/article/DGXMZO3765626012112018CN8000/
『コンベヤーで挟まれ死亡 愛知の新日鉄住金工場』
https://www.sankei.com/affairs/news/181112/afr1811120021-n1.html
2018年11月12日16時19分にNHK滋賀から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
12日午前9時半ごろ、多賀町敏満寺にある産業機械の製造工場「f」で、「事故があり、従業員の意識が無い」と消防に通報があった。
消防が駆けつけると、従業員の松井さん(男性、31歳)が高さ2m60cm、重さ400kgある半導体の洗浄装置の下敷きになっていて、助け出されたものの、その場で死亡が確認された。
警察によると、事故当時、工場では装置をフォークリフトに載せて運搬する作業が行われていて、松井さんはその誘導などにあたっていたという。
警察は、ほかの従業員から話を聞くなどして、装置が倒れ落ちた経緯を詳しく調べるとともに、現場の安全管理などに問題がなかったか調べている。
出典
『400キロの装置倒れ従業員死亡』
https://www3.nhk.or.jp/lnews/otsu/20181112/2060001483.html
(ブログ者コメント)
以下はNHK映像の1コマ。
重心が高すぎて・・・という可能性も考えられる。
(2019年1月19日 修正1 ;追記)
2019年1月18日16時29分にNHK滋賀から、現場は緩やかに傾斜していたなど、下記趣旨の記事がネット配信されていた。(新情報に基づき、タイトルも修正した)
彦根労基署が調べたところ、積み荷の部品は高さが2m70cm、重さが約850kgあり、作業現場は緩やかに傾斜していた。
しかし、会社側はフォークリフトで作業をする際に法律で義務づけられている作業計画を定めておらず、作業現場の傾斜などの確認や荷崩れを防ぐための安全対策を講じていなかったという。
このため、同署は18日、愛荘町にある工場の本社と、現場責任者だった42歳の男性課長を労安法違反の疑いで書類送検した。
会社側は容疑を認め、「作業計画が必要だったとは知らなかった」と話しているという。
出典
『多賀町の労災死亡事故で書類送検』
https://www3.nhk.or.jp/lnews/otsu/20190118/2060001868.html
2018年11月11日12時22分に朝日新聞から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
信号機のない横断歩道を歩行者が渡ろうとしています。
車を運転するあなたはどうしますか――。
こうしたケースで、一時停止しない車などによる「歩行者妨害」の検挙件数が増えている。
昨年は全国で過去最多の約14万5000件を記録。
今年も昨年を上回るペースで増えている。
「ピッピッピッピッ」。
北九州市戸畑区内の国道199号。
9月のある朝、信号機がない横断歩道で福岡県警が取り締まりをした。
警察官は歩行者が横断する際に笛を吹き、棒で車に一時停止を促す。
大半の車は停止したが、無視して通り過ぎる車もあった。
取り締まりは通勤時間帯の午前7時から1時間半。
この間にドライバー13人に対して、道路交通法違反(横断歩行者妨害)の疑いで青切符(違反点数2点、反則金は普通車で9000円)が切られた。
歩行者が横断歩道を渡ろうとしていたにもかかわらず、一時停止しなかったためだ。
違反者からは戸惑いの声も漏れた。
軽乗用車を運転していた北九州市市の男性(45)は、「渡っている人がいたら止まるけれど、渡る前でも止まらなければならないとは思わなかった」。
別の軽乗用車を運転していた女性(60)は、「横断歩道を渡り始める動作がない限り、いったん停止するのは難しいのではないか」と話した。
・・・・・
出典
『横断歩道へ人、車はどうする? 一時停止しないと…検挙』
https://www.asahi.com/articles/ASL9L3TZZL9LTIPE00K.html
11月12日14時49分にNHK栃木からは、JAFが行った同上調査結果についての、下記趣旨の関連記事がネット配信されていた。
JAF=日本自動車連盟が、県内でことし行った調査で、信号機のない横断歩道で歩行者が渡ろうとしている時に止まった車は、1%にも満たなかったことがわかった。
道路交通法では、歩行者が横断歩道を渡ろうとしているとき、車は一時停止しなければならないと定めているが、守られずに歩行者がはねられる事故があとを絶たない。
JAFでは、事故防止につなげようと、信号機が設置されていない全国の横断歩道で、歩行者が渡ろうとしているときにどれぐらいの車が止まるか、おととしから調査を続けていて、8月から9月にかけて行った今年の調査で初めて、都道府県ごとの結果を公表した。
調査は、都道府県ごとに2か所ずつ選び、JAFの職員がそれぞれの場所で50回ずつ横断を試みた。
調査場所は明らかにされていないが、栃木県の調査で、止まった車はわずか0.9%だったという。
一方、止まった車が最も多かったのは長野県の58.6%、全国平均は8.6%で、栃木県は、止まった車の割合が全国で最も少ないという結果だった。
県警察本部は、「調査結果を契機に、ドライバーに横断歩道での歩行者優先を呼びかけるとともに、交通違反の取締りを強化していきたい」と話している。
出典
『横断歩道渡ろうとする人見て車は』
https://www3.nhk.or.jp/lnews/utsunomiya/20181112/1090003252.html
(ブログ者コメント)
以下は、道路交通法の該当条文。
「横断歩道を渡ろうとしている人がいる場合も停止」ということを知らない、あるいは忘れている人は結構いるものと思われる。
かく言うブログ者も、その一人。
第三八条
車両等は、横断歩道又は自転車横断帯(以下この条において「横断歩道等」という。)に接近する場合には、当該横断歩道等を通過する際に当該横断歩道等によりその進路の前方を横断しようとする歩行者又は自転車(以下この条において「歩行者等」という。)がないことが明らかな場合を除き、当該横断歩道等の直前(道路標識等による停止線が設けられているときは、その停止線の直前。以下この項において同じ。)で停止することができるような速度で進行しなければならない。
この場合において、横断歩道等によりその進路の前方を横断し、又は横断しようとする歩行者等があるときは、当該横断歩道等の直前で一時停止し、かつ、その通行を妨げないようにしなければならない。
2 車両等は、横断歩道等(当該車両等が通過する際に信号機の表示する信号又は警察官等の手信号等により当該横断歩道等による歩行者等の横断が禁止されているものを除く。次項において同じ。)又はその手前の直前で停止している車両等がある場合において、当該停止している車両等の側方を通過してその前方に出ようとするときは、その前方に出る前に一時停止しなければならない。
3 車両等は、横断歩道等及びその手前の側端から前に三十メートル以内の道路の部分においては、第三十条第三号の規定に該当する場合のほか、その前方を進行している他の車両等(軽車両を除く。)の側方を通過してその前方に出てはならない。
http://www.houko.com/00/01/S35/105.HTM
ちなみに、2項で「横断歩道で停車している車の横を通り抜ける場合も、車の前方に出る前に停止」と定められているが、それを怠ったがために起きた事故を、最近、本ブログで紹介したばかりだ。
2018年9月22日掲載
『[昔] 2018年8月30日 神奈川県横浜市でバスが横断歩道上に停車したため降車後にバスの後ろを通っていた女児が対向車にハネられて死亡、類似場所多数で市は対策検討』
(第1報)
http://anzendaiichi.blog.shinobi.jp/Entry/8835/
(第2報)
http://anzendaiichi.blog.shinobi.jp/Entry/8879/
2018年11月11日1時30分に日本経済新聞電子版から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
日本企業の品質検査不正が止まらない。
鉄鋼、自動車に続き、油圧機器メーカーのKYBが免震装置で検査不正を公表した。
なぜ、品質の根幹である検査データを偽るのか。
SUBARU(スバル)や日産自動車などの調査報告書を読み解くと、一つの共通点が浮かび上がる。
設備の老朽化と人手不足で「衰える工場」という現実だ。
「建屋や空調機の老朽化で、燃費・排ガス検査の際に湿度の基準を
満たせず、検査員がドアに目張りし、電気ポットの蒸気で湿度調整
していた」
(スバル)
「アルミの検査不適合品を合格と偽って出荷したのは、再検査のため
の保管スペースが1日で埋まってしまうため」
(三菱マテリアルグループ)。
弁護士らが調査した各社の報告書だ。
「品質」を最大の強みにしてきた日本のものづくりのイメージとは、かけ離れた実像が表面化した。
各社は、老朽化した設備で検査を続けていた。
約10万台のリコールに発展したスバルの群馬製作所(群馬県太田市)の検査建屋は、1960年代に建てられた。
日産の栃木工場(栃木県上三川町)の排ガス試験室の空調機も、77年に設置されていた。
【改修に改修重ね】
日産は連結売上高のうち6割、スバルは7割を海外で稼ぐ。
稼ぎ頭の海外を中心に新規投資を振り向ける一方、国内工場は改修に改修を重ねて運用してきた。
経産省によれば、新設からの経過年数である「設備年齢」は、大企業で90年度と比べて1.5倍に増えた。
人への投資もおろそかになっていた。
日産は経営危機に陥った99年以降、カルロス・ゴーン現会長の指揮下でリストラを断行し、「国内技術員が人手不足に陥った」(報告書)。
人手が足りず、納期に間に合わせるために不正を繰り返す。
KYBの検査員は延べ8人、一時は1人で作業にあたっていた。
「基準に満たない製品を分解して正しくするのに5時間かかる」(カヤバシステムマシナリーの広門社長)が、人的な余裕がなく、改ざんに走った。
日本の製造業は国内工場を「マザー工場」と位置づけ、現場の“カイゼン"で生産効率を徹底的に高めて、海外工場にノウハウを移転してきた。
だが、労働コストが安い新興国に最新鋭工場ができると、国内の競争力が低下。
ベンチマークの海外工場と比べられ、国内生産が消える危機感が現場に芽生え始めた。
【納期守るために】
日産は、各国の工場の生産能力や労務コストなどを比較し、生産拠点を決める。
「マーチ」の製造を追浜工場(神奈川県横須賀市)からタイ工場に移した際は、余剰となった技術者の多くが海外に派遣された。
17年10月にアルミ製部材のデータ改ざんが発覚した神戸製鋼所も同様だ。
ある従業員は、「売り上げが低下すると、工場が操業停止に追い込まれる恐れがあった」と証言している。
海外でも15年に、独フォルクスワーゲン(VW)で排ガスデータの大規模改ざんが発覚した。
だが、「欧米では経営層が不正を指示するケースが多いが、日本企業は現場が忖度した結果、不正に発展することが多い」(デロイトトーマツファイナンシャルアドバイザリーのプリボスト真由美氏)。
カイゼンの名の下、問題の解決を現場に任せてきた日本企業。
各社の報告書でも、コストや納期を守るために、現場の判断で不正に手を染めたケースが目立つ。
もちろん、それが経営陣の言い訳にはならない。
コスト削減を掲げるだけで、現場のひずみに目をつぶり、不正に追い込んだ経営の責任は重い。
日産は6年間で測定装置などに1800億円を投じ、検査部門に670人を採用する。
スバルも5年間で1500億円を設備更新に充てる。
しかし、局地的な対応策で「ものづくり力」が回復するかは、未知数だ。
製造業のデジタル化を目指す「インダストリー4.0」を掲げるドイツでは、生産から検査までロボット技術を使った最先端工場で本国に生産回帰する動きが始まった。
独アディダスは17年にロボットが靴を自動生産するラインを導入し、24年ぶりに生産を自国に戻した。
膨大な情報を自動で分析する技術は、検査工程や品質向上にも活用できる。
生産年齢人口が減少するなか、現場の感覚や頑張りだけに頼ったものづくりは限界を迎える。
日本のものづくりの復権のためには、抜本的な生産の革新が必要になる。
出典
『衰えるニッポンの工場 品質不正を招く』
https://www.nikkei.com/article/DGXMZO37628350Q8A111C1MM8000/?n_cid=NMAIL007


















その間、ずっと奥歯に挟まっていたのは、他社の事故情報がほとんど耳に入ってこなかったことです。
そこで退職を機に、有り余る時間を有効に使うべく、全国各地でどのような事故が起きているか本ブログで情報提供することにしました。
また同時に、安全に関する最近の情報なども提供することにしました。