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                                                       本ブログでは、産業現場などで最近起きた事故、過去に起きた事故のフォロー報道などの情報を提供しています。  それは、そういった情報が皆さんの職場の安全を考える上でのヒントにでもなればと考えているからであり、また、明日は我が身と気を引き締めることで事故防止が図れるかもしれない・・・・そのように思っているからです。  本ブログは、都度の閲覧以外、ラフな事例データーベースとして使っていただくことも可能です。        一方、安全担当者は環境も担当していることが多いと思いますので、あわせて環境問題に関する情報も提供するようにしています。       (旧タイトル;産業安全と事故防止について考える)
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各メディアから報道されている状況ならびに原因について、概略、以下のとおりに紹介する。

 
201161166分 朝日新聞
 
□奥尻空港で4日、北海道エアシステム(HAC)のプロペラ機が着陸をやり直そうとした際、地表まで約30mに接近した。

□機長が目標高度を設定し忘れ、自分の意思と逆の指示が出たことに気を取られているうちに、上昇旋回の操作が遅れたとみられる。

□機長は高度約180mを飛行中、視界が悪かったため着陸やり直しを決めた。本来は飛行方向の指示装置に、目指す高度を約1200mと設定しておく必要があったが、機長は約180mにしたまま忘れていた。

□このため、機体が上昇に転じると、装置は高度を下げるよう指示した。機長は自分のイメージした指示が出ないため、気を取られた。

□一方、上昇する際、揚力を得るため、主翼のフラップを上げた。この機体はフラップを上げると重心が変わり、機首が下がる特性がある。下がらないようにするためには、操縦桿で調整する必要があるが、同社は会見で「機長は操縦桿を緩めた可能性がある」と話した。

□この結果、機体は急降下。副操縦士が高度が上がっていないと指摘し、機長は急上昇の操作をした。その直後、対地接近警報装置が作動した。


http://www.asahi.com/national/jiji/JJT201106110007.html

 
2011611856分 msn産経ニュース
 
□機長は地上約200mまで高度を下げた後、悪天候のため着陸をやり直そうと再度上昇を試みたが、機体の姿勢や高度を指示する「フライトディレクター」の設定高度を1200mに変更するのを忘れ、230mまで上昇した際に「高度維持」の表示が出た。

□機長は、会社側の聴取に「(想定外の表示で)計器の不具合だと思った」などと説明。動揺して操縦桿を引く力が甘くなるなどした可能性もあり、機首が下がって高度が急激に低下、対地接近警報装置が作動したとみられる。


http://sankei.jp.msn.com/affairs/news/110611/dst11061109000009-n1.htm

 
2011611日 毎日新聞朝刊
 
機長は、設定を忘れたこと自体を失念。「1200m」を示さない「フライトディレクター」の動きを不審に思い、気を取られているうちに操縦を誤った可能性があるという。
http://mainichi.jp/select/jiken/archive/news/2011/06/11/20110611dde041040038000c.html

 
2011年6月12日付 北海道新聞朝刊
 
□航空関係者からは機長が降下に気付かなかったことを疑問視する声が出ている。
国への報告や機体検査も遅れ、安全性を確認しないまま34便の運航を続けたHAC。航空会社としての認識の甘さや管理体制の不備を問う声もある。

□低空飛行から急上昇する場合、通常は目標高度を設定し、エンジンの出力や機首を上げる操作を行う。
他社の操縦士(43)は「今回は目標高度が設定されていなかったため、機体の適切な角度が表示されず、機首を上げる操作をしても、現状の高度を維持する指示が装置から出されたのだろう」と推測。「急上昇する際は複数の作業を数秒以内に行うため、高度設定を忘れることはたまにあるが、普通は地上30mまで降下する前に気付く」と首をかしげる。


http://www.hokkaido-np.co.jp/news/donai/298570.html

 
20116121941分 NHK札幌
 
□HACの記者会見で、飛行中のデータなどから、あと数秒、操作が遅れれば地面に衝突するおそれがあったことが明らかになった。
http://www.nhk.or.jp/lnews/sapporo/7003465871.html

 
2011612216分 朝日新聞
 
同機が着陸をやり直そうとした際、機長と副操縦士の間で、目標高度の設定で通常必要とされる互いに声を掛け合う確認作業が行われなかった可能性があることが12日、分かった。
http://www.asahi.com/national/jiji/JJT201106120075.html

 
 
(ブログ者コメント)
 
□機長がエラーしても、それをカバーするのが副操縦士の役目。副操縦士は何をしていたのだろう?一緒にパニクっていたのだろうか?
 
□それに加え、機長と副操縦士は、なぜ、声を掛け合う確認作業を行わなかったのだろう?今回たまたま?それともヒューマンエラー防止のための安全活動が形骸化しているのだろうか?

□ヒューマンエラー防止をソフト対応だけに頼っている現場は少なくない。今回の事例では「対地接近警報」というハード対応で最終的にカバーされたが、そういったものがない現場では、ソフト対応には限界があるということを、心しておくべきだ。
 
□毎日新聞の「設定を忘れたこと自体を失念」という表現が気になった。「忘れた」、「思い込んだ」、「勘違いした」などとは少しニュアンスが違う。ヒューマンエラーの新しい分類パターンかもしれない。
 
 

(2011年7月3日 修正1 ;追記)
 
2011721915分に、msn産経ニュースから下記趣旨の記事がネット配信されていた。
 
機長が着陸を断念して機体を上昇させようとした際に、本来作動させてはならない自動操縦装置が一時「オン」になっていたことが、2日、同社への取材で分かった。
HACなどは、上昇が遅れた原因の一つとみて、スイッチが入った経緯を調べる。

HACによると、スイッチが入ったのは、上昇を試みてから地上に異常接近するまでの数秒間で、フライトレコーダーに記録されていた。
自動操縦装置が作動した状態で逆らった操作をすると操縦桿は動かしにくく、今回のような着陸やり直しの場面では、装置を切って、手動で操縦する必要がある。機長はHACの調査に「操縦桿が重かった」と話しているという。
 
 
 
(ブログ者コメント)
 
7282分にNHK札幌から発信された記事に下記記述あり。

「解除したはずの自動操縦装置が一時的に作動していたことがわかった」

 
「解除したはず」という言葉の持つ意味は大きい。
 
(もうアクセスはできませんが、記事のアドレスとして記載しておきます)
 
 

(2011年7月28日 修正2 ;追記)

2011年7月26日付で北海道新聞から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。

日本乗員組合連絡会議(日乗連)とHAC乗員組合は25日、同社幹部が問題発覚直後の6月11日に開いた記者会見が「乗員に責任を転嫁するもの」だったとして、同社の対応を批判する文書を社長にそれぞれ提出した。
日乗連は、HAC乗員組合を含む国内航空会社の乗員組合などで構成され、大手以外の航空会社に批判的な文書を出すのは異例。


出典URL■■■


(ブログ者コメント)

6月11日未明に国交省でHAC幹部が会見した内容は、この記事の冒頭に記載した通りだが、それを読み直しても、どこが「乗員に責任転嫁」するものか分からない。
ブログ者が把握している以外の事実が明らかになっているのだろうか?






(2011年7月30日 修正3 ;追記)

2011年7月29日14時6分に、朝日新聞(時事通信)から下記趣旨の記事がネット配信されていた。

HACは29日、再発防止に向けた改善計画書を国交省東京航空局に提出した。
計画書によると、操縦士の技量を日常的に管理するため、乗員部の教官が運航便に同乗し操縦をモニターする制度を導入する。
また、従来は運航部長が安全推進部長を兼務していたが、専従の安全推進部長を配置。安全教育や訓練体系を見直す。


出典URL■■■



(2011年9月30日 修正4 ;追記)

2011年9月29日8時20分に、NHK札幌から下記趣旨の記事がネット配信されていた。

パイロットが高度の入力を忘れていたうえ、自動操縦装置の特性を理解していなかったためにトラブルにつながったことが、国の運輸安全委員会の調査でわかった。

委員会によると、パイロットは、着陸のやり直しに備えて高度を設定する装置に、上昇すべき高度を入力し忘れていた。
このあと、パイロットは、機体が降下するなか、高度を入力し直したが、自動操縦装置がオンになっている状態で高度を入力しても受け付けられないという装置の特性を知らず、機体が上昇しないことを不審に思っている間に、高度が下がってしまった可能性があるという。

委員会は、今回のトラブルの原因を航空各社に伝え注意を促すよう、国土交通省に連絡した。
また、トラブルの原因をさらに詳しく調べ、最終的な報告書をまとめることにしている。


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自己紹介:
化学関係の工場で約20年、安全基準の制定、安全活動の推進、事故原因の究明と再発防止策立案などを担当しました。
その間、ずっと奥歯に挟まっていたのは、他社の事故情報がほとんど耳に入ってこなかったことです。
そこで退職を機に、有り余る時間を有効に使うべく、全国各地でどのような事故が起きているか本ブログで情報提供することにしました。
また同時に、安全に関する最近の情報なども提供することにしました。

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