2012年2月6日12時40分にNHK首都圏から、同日14時52分にmsn産経ニュースから、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
6日午前10時すぎ、品川区の複合商業施設、「大森ベルポート」で「男性が、エレベーターで転落した」という内容の119番通報があった。
警察などが現場に駆けつけたところ、69歳のビルメンテナンス会社の清掃作業員の男性が業務用エレベーターの扉の内側の地下1階の床に倒れていて、病院に運ばれたが、全身を強く打っておよそ1時間半後に死亡した。
警察などによると、男性は同施設で前日に行われたイベントの片付け作業に従事しており、エレベーターに建物の1階から扉を手動で開けて乗ろうとしたが、かごが2階に停止していたため転落したという。
このエレベーターは商品を運んだりする際に使われ、手動でも扉が開く構造だったということで、警察は事故の詳しい原因を調べている。
出典URL
http://www.nhk.or.jp/lnews/shutoken/1005804971.html
http://sankei.jp.msn.com/affairs/news/120206/dst12020614530007-n1.htm
また、2月7日20時57分に読売新聞から、2月8日付の朝日新聞東京西部版(聞蔵)から、さらに詳しい状況が下記趣旨で報道されていた。
このエレベーターは本来、かごが到着しないと扉が開かない仕組みだったことが、捜査関係者への取材でわかった。
事故当時は、かごがない状態で扉が開いており、警察はエレベーターが誤作動した可能性もあるとみて、施設関係者らから業務上過失致死の疑いで事情を聞いている。
警察幹部によると、エレベーターの扉は幅、高さ約2.5mで、下から上に開く構造。
荷物の運搬などに使われ、かごが到着すると自動で扉が開く仕組みだったが、事故当時は、かごは2階にあったにもかかわらず、扉が約1m開いていた。
エレベーター製造会社の担当者は、「ドアを開閉する装置はかご側についており、かごがない状態でドアが開くことは構造上ありえない。早急に原因を調査したい」と話した。
出典URL
http://www.yomiuri.co.jp/national/news/20120206-OYT1T01283.htm
(2015年5月1日 修正1 ;追記)
2015年4月27日付で日本経済新聞から、事故報告書が公表されたという、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
国交省は27日、エレベーターの扉の施錠装置に不具合があり、かごが上がっているのに扉が手動で開いてしまったことが原因とする、昇降機等事故調査部会の報告書を公表した。
報告書によると、イベント用の椅子の片付けをしていた男性作業員(当時69)が1階から業務用エレベーターに乗ろうとした際、かごが到着しておらず、約5.8m下の地下1階に転落して死亡した。
エレベーターは自動で扉が開閉するタイプで、本来はかごが停止する階でしか扉は開かない。
しかし、施錠装置に不具合があり、かごがない状態でも手動で開け閉めが可能になっていた。
報告書は、かごがあると思い込んだ男性が手で扉を開け、誤って転落した可能性があると分析した。
当時、かごは2階で止まっていた。
施錠装置の不具合による転落死事故は、09年、東京都新宿区の手動開閉式エレベーターでも発生した。
国交省は12年、手動開閉式エレベーターについては、既設でも対策をとるよう関係団体に求めた。
今後は、自動開閉式エレベーターにも改善措置を求める。
出典URL
http://www.nikkei.com/article/DGKKASDG26H1I_X20C15A4CR0000/
(ブログ者コメント)
報告書(概要)は下記参照。
http://www.mlit.go.jp/common/001087835.pdf
報告書中、「ロック装置は製作図面と形状が異なり、かかりが弱くなる傾向にあった」などの情報が記されている。
※関連記事のURL
http://www.asahi.com/articles/ASH4S5DFMH4SUTIL046.html
http://www.yomiuri.co.jp/national/20150427-OYT1T50047.html
http://www.47news.jp/CN/201504/CN2015042701001292.html
その間、ずっと奥歯に挟まっていたのは、他社の事故情報がほとんど耳に入ってこなかったことです。
そこで退職を機に、有り余る時間を有効に使うべく、全国各地でどのような事故が起きているか本ブログで情報提供することにしました。
また同時に、安全に関する最近の情報なども提供することにしました。