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                                                       本ブログでは、産業現場などで最近起きた事故、過去に起きた事故のフォロー報道などの情報を提供しています。  それは、そういった情報が皆さんの職場の安全を考える上でのヒントにでもなればと考えているからであり、また、明日は我が身と気を引き締めることで事故防止が図れるかもしれない・・・・そのように思っているからです。  本ブログは、都度の閲覧以外、ラフな事例データーベースとして使っていただくことも可能です。        一方、安全担当者は環境も担当していることが多いと思いますので、あわせて環境問題に関する情報も提供するようにしています。       (旧タイトル;産業安全と事故防止について考える)
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2012年9月13日付で読売新聞から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
 
12日午後0時45分頃、姫路市の県立大姫路書写キャンパスの機能分子化学実験室で、臭素を用いた合成反応をみる実験中、工学部4年の男子学生(21)が臭素が入った瓶を床に過って落とし、強い異臭が発生した。
男子学生は飛び散った液体で指先に軽いやけどを負い、近くにいた学生ら7人が目の痛みや気分不良を訴え、病院に搬送された。いずれも軽傷。


警察などによると、実験室は3号館3階で、当時、学生ら約10人がいた。
男子学生は臭素を容器に移し替えた後、移動させていた際に瓶を落としたという。
別の学生から「臭素をまきました」と報告を受け、南隣の別室にいた准教授(43)が研究室に行き、強制排気装置(ドラフト)で換気したという。
臭素は猛毒物質で蒸発しやすく、強い刺激臭があるという。


当時、1階にいた工学部4年の男子学生(21)は「『有毒ガスが発生した』と放送があり、慌てて外に出た。大事故にならずよかった」と話した。
同大学は「薬品の取り扱いに注意するよう学生たちに徹底したい」とし、13日に学内の安全委員会を開き、再発防止策を協議する。

 
出典URL
http://www.yomiuri.co.jp/e-japan/hyogo/news/20120912-OYT8T01611.htm
 
 
一方、9月13日8時11分にmBS NEWSからは、以下の報道があった。
 
中和させようと硝酸ナトリウムを加えたところ、臭いが強まり気分が悪くなったという。
 
出典URL
http://www.mbs.jp/news/sp/kansai_GE120913073500609528.shtml
 
 
 
 
(ブログ者コメント)
 
臭素の漏洩事故は珍しいと思い、ネットで調べたところ、以下のような事例が見つかった。

 
1986年9月11日
千葉県で、臭素計量タンクのガラスゲージが破損し液体臭素約150リットルが漏出し、臭素ガスとなり、工場周辺に拡散した。工場周辺の住民からは悪臭の苦情があった。負傷者2人。
http://www.k-erc.pref.kanagawa.jp/kisnet/hyouji.asp
 
2006年5月31日
日本ブチル鹿島工場で臭素タンク配管部の定期修理中に配管内の臭素が漏洩
http://www.jsr.co.jp/news/0000316.shtml
 
2007年の報文
床にこぼれた臭素を拭き取るなどしていた時に中毒になった事例6件(病理学的レポート)
http://www.jsomt.jp/journal/pdf/055040206.pdf
 
 
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魚田慎二
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自己紹介:
化学関係の工場で約20年、安全基準の制定、安全活動の推進、事故原因の究明と再発防止策立案などを担当しました。
その間、ずっと奥歯に挟まっていたのは、他社の事故情報がほとんど耳に入ってこなかったことです。
そこで退職を機に、有り余る時間を有効に使うべく、全国各地でどのような事故が起きているか本ブログで情報提供することにしました。
また同時に、安全に関する最近の情報なども提供することにしました。

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