2019年12月15日17時0分に産経新聞から、下記趣旨の記事が図解付きでネット配信されていた。
近づいてきたクリスマス。
子供へのプレゼントに「トレーニングバイク」が候補に挙がることもあるのでは?
自転車に乗る前のバランス感覚を身に付けられるとして普及している幼児用のペダルがない二輪車だが、その事故が相次いでいる。
公道や坂道では思わぬ事故にあう危険もあり、消費者庁は安全な使用を呼びかけている。
消費者庁によると、ペダルのない二輪車は2~6歳ごろの幼児が対象で、「トレーニングバイク」や「ランニングバイク」などとも呼ばれている。
幼児が自分でバランスを取りながら地面を蹴って進むもので、ブレーキのないものも多い。
道路交通法上の軽車両にも当たらず、事故の明確な統計もないが、消費者庁は平成22年12月~30年度末までに106件を把握。
その発生場所をみると、道路が50件(47・2%)と半数近くを占め、半数を超える54件が坂道で起きているという。
ただ、106件は24の医療機関(令和元年6月時点)から情報を得たものに限られており、実際の事故件数はもっと多いとみられている。
実際に事故を防ぐ手立てはあるのか。
ペダルなし二輪車の安全教育に取り組む一般社団法人「日本キッズバイク安全普及推進協会」は、安全のための3つの原則を示す。
1つは、消費者庁やメーカー側も呼びかけている「公道走行禁止」。
加えて、「ヘルメット着用」と「保護者同伴」を掲げる。
ペダルなし二輪車は、子供の身体能力向上などの利点も指摘されており、協会の山本事務局長は、「安全に利用するためには、ルールを守ることが大前提。幼児は交通ルールなどを理解することが難しく、保護者がしっかりと安全な場所を選び、目を離さないようにしてほしい」と話している。
ペダルのない二輪車のほかにも、車輪が付いた遊具による事故はたびたび起きている。
平成26年には、キックスケーターで坂道を下っていた小学4年の女子児童が側溝に引っかかって転倒し、約1カ月後に死亡した。
キックスケーターは前後に車輪がある乗り物で、ハンドルを持ち、足で地面を蹴って走行する遊具。
消費者庁には、22年度から26年度の5年間で、10歳未満の子供の走行中の事故情報が64件寄せられている。
少なくとも22件が道路で発生しているという。
ローラー付きシューズの事故も後を絶たない。
靴のかかと部分にローラーが付いていて、助走をつけてつま先を上げるとローラースケートのように滑ることができるが、路上のくぼみにはまって転倒して負傷するケースや、他の歩行者らを巻き添えにする事故も起きている。
消費者庁によると、普通の靴と見分けがつかず、スーパーなどの店舗で履いている子供が突っ込んでくるケースがあり、困惑する客も少なくないとされる。
交通法制に詳しい弁護士の田代隼一郎氏は、キックスケーターやローラー付きシューズも自転車などの軽車両には該当せず、公道での利用は「違反になる可能性がある」と指摘。
「安全面から考えても、公道では使わない方がよい」と話している。
https://www.sankei.com/affairs/news/191215/afr1912150001-n1.html
(ブログ者コメント)
ランニングバイクの危険性については、過去に事例や消費者庁からのニュースリリースなどを本ブログでも紹介している。
その間、ずっと奥歯に挟まっていたのは、他社の事故情報がほとんど耳に入ってこなかったことです。
そこで退職を機に、有り余る時間を有効に使うべく、全国各地でどのような事故が起きているか本ブログで情報提供することにしました。
また同時に、安全に関する最近の情報なども提供することにしました。