2019年12月15日23時4分に毎日新聞から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
警視庁は15日、町田署の男性警部補(49)が東京都町田市内のコンビニエンスストアのトイレに拳銃を置き忘れた事案が発生したと明らかにした。
客が拳銃に気づき、1時間45分後に警察に届けられた。
拳銃には5発の実弾が入っていたが、使用された形跡はないという。
警視庁人事1課によると、男性警部補は15日午前8時半ごろ、コンビニの男性用トイレに入った際、拳銃のベルトを外して側面のフックにかけ、そのままトイレを出たという。
同8時34分ごろ、別の客が拳銃に気づいて店側に伝え、同10時10分ごろ、副店長の女性が「拳銃を置き忘れているようだ」と110番した。
男性警部補は通報があるまで、拳銃の置き忘れに気づいていなかった。
同課によると、男性警部補は特殊詐欺対策のため、私服姿で市内のコンビニを車で巡回していた。
警視庁の宮島警務部参事官は、「拳銃の適正な保管管理について、改めて徹底していく」とのコメントを出した。
https://mainichi.jp/articles/20191215/k00/00m/040/101000c
12月15日18時5分にNHK首都圏からも、同趣旨の記事がネット配信されていた。
警部補は特殊詐欺の被害を防ぐため、同僚とともに私服で捜査車両に乗って町田市内各地の無人ATMを警戒する業務に当たっていました。
https://www3.nhk.or.jp/shutoken-news/20191215/1000041506.html
12月17日11時51分に東京新聞からは、『拳銃をなぜ置き忘れるの? 制服警官の「トイレ」は意外と面倒』というタイトルで、下記趣旨の解説?記事がネット配信されていた。
警視庁町田署の男性警部補(49)が、コンビニのトイレに実弾入りの拳銃を置き忘れた。
同様の失態は、今年だけでも兵庫県警の女性巡査長がJR構内のトイレで、島根県警の男性巡査が大阪で開かれたG20サミットの警備の中で犯している。
悪用されなかったからよかったものの、なぜ、拳銃を体から離して置き忘れてしまうのか。
まずは、今回の町田署員のケースから。
警視庁の人事一課によると、警部補は同署生活安全課に勤務。
十五日朝、東京都町田市内のコンビニに入り、男性用のトイレ個室で実弾五発入りの拳銃を取り付けたベルトを外し、壁のフックにかけたままトイレを出た。
直後に入った別の客が見つけて、店員が一一〇番通報。
警部補はニセ電話詐欺の被害防止のため、同僚とコンビニの現金自動預払機(ATM)などを見回っていたという。
兵庫県警では九月、鉄道警察隊の二十代の女性巡査長がJR相生駅の女子トイレ個室に実弾入りの拳銃などを装着したベルトを置き忘れ、勤務に戻った。
一時間余り後に別の女性利用客が見つけ、駅に届けた。
大阪でも、六月に開催されたG20サミットの際に、警備に派遣された島根県警の二十代の男性巡査が空港近くのビルのトイレで、実弾入りの拳銃や手錠などをつり下げたベルトを個室の棚に置き忘れた。
「え、なんであんな重たいものを置き忘れるのかなあと思いますけど。置き忘れと聞けば、大きい方の用を足していたんだなって思いましたよ」
四十代の元女性警察官は語る。
交番勤務など制服警官の場合、腰回りには拳銃や手錠、警棒などの装備品を装着携行するための「帯革」と呼ばれる分厚い皮ベルトをはめる。
拳銃のグリップの底部に結び付けたつりひもを帯革に通して、拳銃の落下を防いでいる。
「帯革はズボン用のベルトの上につけるので、男性の場合は、前チャックを開けて小用は足せるが、大きい方はできない。女性の場合はどちらも、そのままではできない。つけたりはずしたり、三十秒ほどかかるので、本当に大変ですよ」
ちなみに、町田署員のケースのような私服警官の場合、拳銃の携行方法は制服警官とは違う。
警視庁人事一課によれば、「署員は拳銃を収めたホルダーを腰のベルトにつけていたが、ホルダーを外さなくても用は足せた」という。
それなのに、なぜホルダーを外してしまうのか。
同課は、「外さずに用を足せば、拳銃がトイレの床についたりすることもあるので、それがいやで外す人もいる」と説明する。
拳銃の置き忘れは重大事件につながりかねない。
これだけ続くのだから、携行の方法にも問題があるのではないか。
警察ジャーナリストの吉田武さんは、「私服の時は、格好が悪くても、拳銃が体から離れないよう、ひもで結ぶなどしないと、置き忘れは防げないのではないか」と語る。
しかし、制服警官については「帯革ごと外して忘れている。どうしたらいいんでしょうかね」と、吉田さんもお手上げだ。
「同僚」は置き忘れに厳しい目を向ける。
関東地方の現職警察官は、「私は自分の所属する警察署のトイレを使う。時々交番で借りることはあっても、コンビニのトイレを使うことはまずない。制服であれ、私服であれ、拳銃を忘れるなんて、本人の不注意の問題でしかない」と言い切った。
https://www.tokyo-np.co.jp/s/article/2019121790115135.html
(ブログ者コメント)
警察官の拳銃置き忘れが報じられたのは今年、これで4回目だ。
昨年は2回。
置き忘れは毎年数件発生しているのかもしれず、今後は特段の事例でない限り、紹介を割愛する。
その間、ずっと奥歯に挟まっていたのは、他社の事故情報がほとんど耳に入ってこなかったことです。
そこで退職を機に、有り余る時間を有効に使うべく、全国各地でどのような事故が起きているか本ブログで情報提供することにしました。
また同時に、安全に関する最近の情報なども提供することにしました。