







(ブログ者コメント)
〇想定の2倍の量の火薬を使った理由については、調べた範囲では情報は見つからなかった。
〇2021年の同種事例(火薬の量を間違えて迫撃砲の弾が演習場の外に飛び出した)については本ブログでも紹介スミ。
当該事例の対応としては、砲弾の火薬量を事前に減らし最大4kmしか飛ばない状態で搬入するなどと報じられていた。
https://anzendaiichi.blog.shinobi.jp/Entry/11992/
以下は今回情報の元記事。
2025年2月4日17時52分にNHK関西から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
陸上自衛隊は、3日午後、滋賀県にある演習場で、訓練中に発射した砲弾1発の落下場所が確認できていないと4日、発表しました。
想定よりも2倍の量の火薬を使用して発射したということで、演習場の外に落下した可能性も否定できないとして、確認を進めています。
陸上自衛隊によりますと、3日午後2時40分ごろ、滋賀県高島市にある饗庭野演習場で、訓練中に発射した砲弾のうち1発が目標地点を外れて、落下場所が確認できていないということです。
砲弾は、射程が20キロ以上ある「155ミリりゅう弾」で、演習場の外の山林に落下した可能性も否定できないとしています。
訓練は、岡山県にある日本原駐屯地に所属する中部方面特科連隊が行い、演習場の東側からおよそ4キロ先の西側の目標地点に向けて発射していたということです。
訓練を撮影した映像などから、発射の際に使用した火薬の量が想定の2倍だったことが確認できたということで、飛距離が伸びた可能性があるとしています。
また、今回の訓練で使用した砲弾は、地面に落下した時に爆発する設定でしたが、実際に爆発したかどうかは確認できていないということです。
これまでのところ、けが人など被害に関する情報は入っていないということです。
陸上自衛隊はこの演習場での射撃を中止し、関係自治体に説明するとともに、数百人態勢で砲弾の捜索を行っています。
饗庭野演習場は、高島市役所から北西に5キロ余り離れた広さおよそ2400ヘクタールの演習場で、2018年と2021年には迫撃砲の射撃訓練中に砲弾が演習場の外に落下する事故が起きています。
今回の訓練を管轄する陸上自衛隊中部方面隊の小林総監は「このような事案が起きてしまい、国民の皆様にご迷惑とご心配をおかけして申し訳ありません。同様の事案の再発防止に努めてきたところですが、今後、このようなことがないよう抜本的な再発防止に努めてまいります」とコメントしています。
【防衛省報道官「極めて深刻に受け止め」】
防衛省の安居院報道官は記者会見で「これまでのところ、部外から被害の連絡はないが、地元の皆さまにご心配をおかけしていることを、大変、申し訳なく思っている」と述べ、陳謝しました。
そのうえで「同じような事案の再発防止に努めてきた中で、このような事案が起き、何らかの不十分な点があったと認識しており、極めて深刻に受け止めている。原因を究明して、再発防止を徹底していく」と述べました。
【饗庭野演習場とは】
饗庭野演習場は、近畿や中国地方などを管轄する陸上自衛隊中部方面隊の管内では唯一、大型の砲弾の射撃訓練ができる演習場です。
頻繁に射撃訓練が行われ、高島市がホームページに掲載している訓練予定では、先週から今週にかけてほぼ毎日、射撃訓練が行われる予定になっていました。
一方で、東西の直線距離は8キロほどと、北海道などの演習場と比べると手狭で、演習場の外に実弾が落下する事故がこれまでに2回、起きています。
このうち2018年11月には、迫撃砲の弾1発が演習場の外を通る国道付近に落下し、衝撃で飛び散ったアスファルトなどの破片が車にぶつかり、窓ガラスが割れるなどの被害が出ました。
また、2021年6月にも、迫撃砲の射撃訓練中に砲弾1発が演習場の外に飛び、国道を越えて道路工事現場の近くに落下しました。
この事故について、陸上自衛隊は、確認が不十分なまま本来より火薬の量が多い弾薬を使ったのが原因だとする調査結果を公表し、再発防止のため安全教育の徹底を図るとしています。
https://www3.nhk.or.jp/kansai-news/20250204/2000091337.html
(2025年7月27日 修正1 ;追記)
2025年7月26日19時15分にYAHOOニュース(時事通信)からは、準備係は装填係に火薬を渡した後は手ぶらでしゃがむ手順だったが次の発射に備え火薬を持って立っていたので装填係は未装填と勘違いし2つ目の火薬を装填したなど、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
陸上自衛隊饗庭野演習場(滋賀県高島市)で2月、実弾射撃訓練中に砲弾1発が行方不明となった事故で、陸自は26日、隊員の勘違いや確認不足などにより、通常の2倍の火薬を挿入したことが原因とする調査結果を公表した。
陸自は同日、県と市に経緯と再発防止策を説明し、謝罪した。
事故は2月3日に発生。
日本原駐屯地(岡山県奈義町)の部隊が同演習場で訓練中、155ミリりゅう弾砲1発が約4キロ先の的周辺に着弾せず、行方不明となった。
陸自が演習場内の地中で発見された金属片を分析した結果、今月11日に不明弾の一部と特定された。
調査結果によると、訓練で火薬の準備係の隊員は、火薬を挿入係の隊員に渡した後は何も持たずにしゃがむ手順だったが、実際には次の発射に備えて新たな火薬を持ち、立っていた。
このため挿入係は火薬を挿入していたのにしていないと思い込み、砲身内を確認せずに二つ目の火薬を挿入した。
現場を指揮する砲班長は2人の動作を確認せずに射撃を命令。
火薬の量が2倍になったことで、砲弾は的からさらに約2キロ先に着弾したとみられる。
隊員らの動きをチェックする安全係もミスを見落としていた。
陸自は砲弾と火薬の配置を見直すなどの再発防止策を取り、近く関係者らの懲戒処分を行う方針。
https://news.yahoo.co.jp/articles/67e074f0835d59211b2867705c54506a920a30db
7月26日19時0分に産経新聞からは、装填未了と勘違いした隊員が準備係?に装薬を要求した、今後は弾と装薬を1つずつセットで置くようにするなど、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
陸自によると、訓練は中部方面特科連隊第3大隊(岡山県)が実施。
火薬が詰まった「装薬」を砲身に入れる隊員が、装塡(そうてん)を終えていないと勘違いして別の隊員に装薬を要求した。
その結果、本来は1つだけ使うはずの装薬が2つ入った状態で発射され、着弾予定地点を大きく越えた。
陸自は射撃訓練時に、弾と装薬を1つずつセットで置くよう運用を改め、誤装塡がないようにするなどの再発防止策を取るとしている。
https://www.sankei.com/article/20250726-7XWPQ4W6INJHPLDTCMAQ3JRSGI/


















その間、ずっと奥歯に挟まっていたのは、他社の事故情報がほとんど耳に入ってこなかったことです。
そこで退職を機に、有り余る時間を有効に使うべく、全国各地でどのような事故が起きているか本ブログで情報提供することにしました。
また同時に、安全に関する最近の情報なども提供することにしました。