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                                                       本ブログでは、産業現場などで最近起きた事故、過去に起きた事故のフォロー報道などの情報を提供しています。  それは、そういった情報が皆さんの職場の安全を考える上でのヒントにでもなればと考えているからであり、また、明日は我が身と気を引き締めることで事故防止が図れるかもしれない・・・・そのように思っているからです。  本ブログは、都度の閲覧以外、ラフな事例データーベースとして使っていただくことも可能です。        一方、安全担当者は環境も担当していることが多いと思いますので、あわせて環境問題に関する情報も提供するようにしています。       (旧タイトル;産業安全と事故防止について考える)
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20151241236分に毎日新聞から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。

JR西日本は、運転士らの人為的なミス(ヒューマンエラー)を、事故が起きた場合も含めて、懲戒処分の対象から外す方針を固めた。
ミスを確実に報告させ、再発防止につなげるのが狙い。

2005年4月に兵庫県尼崎市で発生したJR福知山線脱線事故を受けた措置で、来春の導入を目指している。
飲酒や故意など、悪質性が高い場合は従来通り処分する方針。
同社によると、鉄道業界で初の試みだという。

福知山線事故を巡っては、運転士に対する懲罰的な再教育「日勤教育」が背景にあったと指摘されている。
JR西は事故後、停車駅を通過するオーバーランなどの比較的軽微なミスについては、懲戒処分の対象から外した。
人的・物的な被害があった場合や事故の危険性があった場合は、処分の対象としていた。

こうした方針に対し、「依然として原因究明より個人の責任を追及する風潮がある」という批判が根強かった。
事故の遺族とJR西、有識者でつくる「安全フォローアップ会議」は、昨年4月の報告書で「『ヒューマンエラー非懲戒』の方針を決定し、社員に周知・徹底すること」と提言していた。

非懲戒の制度は、ミスの責任を現場の社員に押しつけず、会社組織の問題として捉える考え方に基づく。
航空業界では、既に導入されている。

同社のある幹部は、「ヒューマンエラーは一定の確率で必ず起こる。そこを叱っても問題は解決しない。正直に状況を話してもらい、その背後にある問題に対処することが大切だ」と話した。
人命が失われた事故で処分しないことが社会的に許容されるのかという疑問もあり、JR西は、線引きの基準作りを進めている。

福知山線事故で長女容子さん(当時21歳)を亡くした兵庫県三田市の奥村さん(68)は、「ヒューマンエラーは誰にでも起こり得る。当然の措置だと思う。気の緩みにつながらないよう、JR西は人の命を運んでいるという自覚をしっかり持ってほしい」と語った。


出典URL

http://mainichi.jp/select/news/20151204k0000e040174000c.html

 

 

124515分に産経新聞westからも、同趣旨の記事がネット配信されていた。

JR西日本が、事故に至るケースを含む運転士らの人為的なミス(ヒューマンエラー)について、懲戒処分の対象から外す方針を固め、近く導入に踏み切ることが、3日、関係者への取材で分かった。

乗客106人が死亡した平成17年のJR福知山線脱線事故を踏まえた措置で、鉄道業界では初の試みだという。
ミス隠蔽防止のほか、正確なミス原因を報告しやすい環境を整えることで、根本的な安全対策につなげる狙いがある。

福知山線脱線事故では、事故を起こした運転士が直前に停車駅でオーバーランし、車掌にミスを軽減して指令所に報告するように促していた。
この隠蔽の背景には、ミスをした社員に課す「日勤教育」と呼ばれる懲罰的な社員教育があったとされている。
事故後、JR西では、事故に至らないオーバーランなどの大半のミスは、すでに懲戒対象から外した。

ただ、依然として、責任を問う風潮が残っているとする声も根強く、JR西は、事故に至るミスも含め、ヒューマンエラーの非懲戒に踏み切り、体質改善を図る。
今後、社員に対し、ミスをありのままに報告することを促し、的確な再発防止策につなげていく考えだ。

具体例としては、運転士が標識を勘違いし架線に異常過熱が起きる恐れのある区間に停車させたことに端を発し、15万人に影響が出た先月16日のJR東海道線架線切断事故などのケースが非懲戒対象になるとみられる。

ただ、すべてのミスを懲戒対象から外すと、職場の規律の緩みや、安全順守の姿勢が崩れる懸念もあり、勤務中の飲酒や非常ブレーキの無断解除といった悪質性の高い故意の違反については、引き続き、懲戒処分の対象にする。
JR西は、悪質性の高いミスと非懲戒にする対象事例を分ける基準づくりを進めている。

ヒューマンエラーの非懲戒をめぐっては、航空業界で広がりを見せる。
また、JR西と脱線事故の被害者、有識者を交えた「安全フォローアップ会議」も、昨年4月に公表した報告書の中で、ヒューマンエラーの非懲戒の必要性を訴えていた。


出典URL

http://www.sankei.com/west/news/151204/wst1512040011-n1.html

 

 

 

(ブログ者コメント)

 

JR西が、提言を受けていたにせよ、ここまで踏み込んだ対応をとるとは、思ってもみなかった。

この動きが、他社にも拡がることを期待する。

 

 

 

(2015年12月19日 修正1 ;追記)

 

201512162013分に産経新聞westから、来年4月から制度導入という、下記趣旨の記事がネット配信されていた。

(新情報に基づき、タイトルも修正した)

JR西は、16日、運転士らの人為的ミス(ヒューマンエラー)を懲戒処分の対象から外す新たな制度について、来年4月から導入すると発表した。
社内に専門の判定委員会を設け、事故などが非懲戒のヒューマンエラーにあたるかを個別判断していく。

また、重大な結果を引き起こした事故も対象になるかが注目されたが、真鍋社長は、「福知山線脱線事故のようなケースも非懲戒となる可能性がある」との認識を初めて示した。
関係者が刑事処分を受けるような重大事故の場合、難しい判断を迫られるとみられる。
真鍋社長は、「徹底していくことが望ましい。事故防止のため問題の洗い出しに力点を置きたい」と理解を求めた。

出典URL

http://www.sankei.com/west/news/151216/wst1512160083-n1.html

 

 

一方、20151215710分に神戸新聞からは、遺族などから反対の声も出ているという、下記趣旨の記事がネット配信されていた。

JR西が人為ミスをした当事者を懲戒処分の対象から外す新制度。
同社は、刑事罰に問われるような重大事故でも処分しない方針を固めた。
「導入は遅すぎた」、「処分がないと規律がゆるむ」。
4月の導入を前に、尼崎JR脱線事故の遺族やJR利用者の賛否は分かれている。

事故で長女を失った大森さん(67)=神戸市北区=は、「事故の芽をつむためには、新制度の導入は基本中の基本。遅いとさえ感じる。重大な事故でも個人のミスを問わず、社の体制、管理監督責任こそ問われるべき」とする。

一方、夫を亡くした原口さん(55)=宝塚市=は、「命を預かるという責任は重い。交通ルールも罰則があるから守る面があるのに、処分がないのはダメだ」と強調する。

「会社が責任を取るならば、個人の処分はなくていい」と話すのは、芦屋市の男性会社員(40)。
勤務先のメーカーでも、ミスがあれば本人も含め、社として再発防止策を考える。「本人も平然とできないはず」

神戸市中央区の女性会社員(40)は、11月の架線トラブルに巻き込まれた。「ミスを隠さない体制は大事だが、大きな事故も処分しないのは違和感がある」と話す。

出典URL

http://www.kobe-np.co.jp/news/shakai/201512/0008647517.shtml

 

 

 

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化学関係の工場で約20年、安全基準の制定、安全活動の推進、事故原因の究明と再発防止策立案などを担当しました。
その間、ずっと奥歯に挟まっていたのは、他社の事故情報がほとんど耳に入ってこなかったことです。
そこで退職を機に、有り余る時間を有効に使うべく、全国各地でどのような事故が起きているか本ブログで情報提供することにしました。
また同時に、安全に関する最近の情報なども提供することにしました。

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