2015年12月5日23時5分に産経新聞westから、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
4日午後11時ごろ、長崎県西海市大瀬戸町の松島火力発電所のタービン建屋屋上から出火、屋上の内壁や床面の一部など、計約24m2を焼いた。
付近の作業員が消火し、約10分後に鎮火。けが人はなかった。
5日、西海署が明らかにした。
西海署によると、当時、タービン内の水素の交換作業が行われていた。
屋上にある水素排出口が火元とみられ、何らかの理由で水素に引火した可能性がある。
佐世保市消防局とともに、出火原因を調べている。
同発電所は、電源開発(Jパワー)が運営している。
出典URL
http://www.sankei.com/west/news/151205/wst1512050085-n1.html
(ブログ者コメント)
タービン内の水素交換?
どういうことか調べたところ、大型タービン発電機では、内部で発生した熱を水素で冷却し、その水素を、また、水で冷却しているとのこと。
http://www.tadadenki.jp/heat_exchangers/generation/water_gas.html
そして、水素純度計も設置されている由。
https://www.yokogawa.co.jp/an/download/manual/IM11T03D01-01.pdf
それらのことから推察すると、冷却用水素が純度低下するなどしたため、交換しようと、系内にある水素を排出口からベントアウトしていた際に火が着いた・・・ということだったのかもしれない。
もしそうだとすれば、着火源として考えられるのは静電気。
水素は最小着火エネルギーが非常に小さいので、排出される水素中にチリとか錆などが混じっていれば、それらが帯電して着火する場合がある。
防止策として考えられるのは、排出口をセーフロケーションに向けることなど。
その間、ずっと奥歯に挟まっていたのは、他社の事故情報がほとんど耳に入ってこなかったことです。
そこで退職を機に、有り余る時間を有効に使うべく、全国各地でどのような事故が起きているか本ブログで情報提供することにしました。
また同時に、安全に関する最近の情報なども提供することにしました。