2016年2月12日0時37分にNHK首都圏NEWS WEBから、『複数の磁石誤飲で手術の場合も』というタイトルで、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
子どもが誤って複数の磁石を飲み込み、体の中で腸などを挟み込んでくっついてしまい、手術をしたケースが、この5年間に少なくとも11件起きていたことが分かった。
アメリカやEUなどでは、おもちゃへの磁石の使用を制限するなどの対策が行われていて、専門家は、「日本でも実態を把握するシステムを作り、対策につなげる必要がある」と指摘している。
これは、NHKが、専門の学会や小児科の専門誌などに報告された磁石を誤飲した事例を調べたもの。
その結果、誤飲した複数の磁石が体の中で腸などの壁を挟み込んだままくっついてしまい、開腹手術や内視鏡などで取り出したケースが、この5年間に全国で少なくとも11件起こっていたことが分かった。
幼い子どもがおもちゃなどに使われている小さな磁石を飲み込むケースが多く、なかには、腸が挟み込まれたため腸の壁に穴が開いて危険な状態になった子どももいた。
磁石の誤飲事故を巡っては、アメリカやEUでは、子ども向けのおもちゃに強力な磁石を使うことが制限されているほか、最近は、レアアースから作る「ネオジム磁石」と呼ばれる、小さくても極めて強力な磁石が普及したことなどから、おもちゃ以外での使用も規制する動きが出てきている。
一方、日本では、おもちゃの業界団体が独自の規格を設けるなどして注意を呼びかけているものの、国の規制などはなく、実態の把握もできていないということで、子どもの事故に詳しい医師の山中龍宏さんは、「事故は、実際にはかなりの数起きていることが予想される。どのような製品によって事故がどれくらい起きているのかについて実態を把握するシステムを作り、対策につなげる必要がある」と話している。
出典URL
http://www3.nhk.or.jp/shutoken-news/20160212/5589641.html
(以下は、活字化されていないナレーションなど)
最近は、強力な磁石がさまざまな商品に使われている。
(映像;ブログ者解説)
女性アナウンサーが、磁石どうしがチェーンのようにつながった製品から一つの磁石を外してみせたが、結構、力が要る模様。
そして、外した5mmぐらいの磁石を手のひらに置き、別の磁石を5cmぐらいに近づけると、手のひらの磁石が別の磁石に向け、吸い付くように飛んで行った。
メーカー側も、注意を呼び掛けている。
日本玩具協会は、子供の口に入る大きさの強力な磁石使用なら、安全なおもちゃにつける「STマーク」を認定しないようにしている。
11件は氷山の一角だという指摘もある。
好奇心のおうせいな小さな子供。なんでも口に入れようとする。もしそれが磁石だったら?内臓に穴が開くことがある。
(内視鏡写真)
磁石が胃の壁にめりこんでいる。
(日本の事例)
2cm程度の細長い磁石を2個飲み込んだ1歳5ケ月の女児のレントゲン写真。
当初は、1個が胃に、もう一個が腸にあり、離れていたので経過観察扱いにしていたが、翌日嘔吐したので再度調べると、胃と腸を挟み複雑な形でくっついていて、3ケ所に穴が開いていた。
(診察した医師談)
粘膜も筋肉もずっと押し潰されていたことで腐った。一歩間違って血管を傷つけていれば、おなかの中が大量に出血し、危険な状態だった。
(ブログ者コメント)
ブログ者は、強力磁石の誤飲問題を初めて知った。
本ブログでは、原則、約1週間遅れで報道記事を掲載しているが、本報道は6分強の放映で、活字化されていない情報もかなりあるため、当日掲載とした。
NHK首都圏NEWS WEBにつき、2月18日(木)まで元記事にアクセスできる。
その間、ずっと奥歯に挟まっていたのは、他社の事故情報がほとんど耳に入ってこなかったことです。
そこで退職を機に、有り余る時間を有効に使うべく、全国各地でどのような事故が起きているか本ブログで情報提供することにしました。
また同時に、安全に関する最近の情報なども提供することにしました。