







2017年11月7日12時28分に読売新聞から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
11月8日付で大分合同新聞から、11月7日11時39分にNHK大分から、11月8日付で朝日新聞(聞蔵)からも、同趣旨の記事がネット配信されていた。
7日午前4時40分頃、大分県中津市一ツ松の国道213号で行われていた下水道管の敷設工事現場で、地下約4mの深さに掘った穴の側面の土砂が崩落。
中にいた同県宇佐市城井の作業員、Kさん(男性、76歳)が生き埋めになり、約20分後に救出されたが、搬送先の病院で約1時間50分後に死亡が確認された。死因は多発肋骨骨折による外傷性気胸。
近くで作業をしていた中津市の男性作業員(47)も胸などに軽傷。
警察などによると、深さ約4m、幅約1.5m、長さ約4~5mにわたって掘り下げ、事故当時、作業員10人のうち5人が穴の中にいたという。
Kさん以外は自力で脱出したり、他の作業員によって救出されたりしたという。
警察や消防などによると、工事は下水道を延長するため路面の下に新しい下水道管を敷設するもので、市が発注。
今年4月から夜間に片側通行止めにして実施していた。
死亡したKさんたちは、6日午後9時ごろから、マンホールと下水道管をつなぐ作業をしていた。
警察によると、穴の側面には土砂の崩落を防ぐパネルが取り付けられていたといい、パネルがない部分の土砂が崩れた可能性があるという。
県警は午後に実況見分を行い、安全対策に問題がなかったか調べる。
現場はJR日豊線・中津駅から南東に約1.8kmの市街地。
出典
『地下4mの穴、土砂崩れで生き埋め…作業員死亡』
http://www.yomiuri.co.jp/national/20171107-OYT1T50029.html
『下水道工事中に土砂崩れ 中津、作業員2人死傷』
https://www.oita-press.co.jp/1010000000/2017/11/07/131603310
『下水道管工事で土砂崩れ1人死亡』
http://www3.nhk.or.jp/lnews/oita/5075489671.html
(2018年5月3日 修正1 ;追記)
2018年5月2日15時20分にNHK大分から、作業遅れにより土留めなしで工事したなど、下記趣旨の記事がネット配信されていた。 (新情報に基づき、タイトルも修正した)
去年11月、中津市で行われていた下水管の埋設工事の現場で、地面に掘られた深さ4mほどの四角形の穴が崩れ、作業員の男性2人が土砂に埋まって、1人が死亡し1人が軽いけがをした。
中津労基署によると、この現場では穴が崩れてこないよう内側から壁面に板を当てる「土留め」と呼ばれる安全対策が講じられていなかったという。
このため同署は、工事を請け負っていた市内の土木工事会社「T工業」と安全管理の責任者だった60歳の工務部長を2日、労安法違反の疑いで書類送検した。
会社側は調べに対し、「作業の遅れがあったので土留めを行わずに工事に入った」などと話し、容疑を認めているという。
この事故をめぐっては、警察も業務上過失致死傷害事件として捜査を進めている。
出典
『下水道工事で死亡事故 書類送検』
https://www3.nhk.or.jp/lnews/oita/20180502/5070000550.html
2017年11月6日17時1分に毎日新聞から、下記趣旨の記事が図解付きでネット配信されていた。
11時20分に産経新聞westから、11月6日21時6分に朝日新聞からも、同趣旨の記事がネット配信されていた。
京阪電鉄の2階建て車両で補助席に座っていた大阪府内の30代女性が、車内の階段から転落した男性に激突されて後遺症を負ったのは車両の構造に問題があったとして、京阪と男性に計約2億3700万円の損害賠償を求める訴えを大阪地裁に起こした。
6日に第1回口頭弁論があり、京阪と男性側は争う姿勢を示した。
訴状などによると、車両は8両編成で、4号車のみが2階建てのダブルデッカー車両。
乗降口と半地下の1階席、2階席の間にそれぞれ階段がある。
女性は昨年2月24日夜、淀屋橋(大阪市)発、出町柳(京都市)行きの特急に乗車し、1階の補助席(普段は乗降口から階段を下りた場所の壁面に横向きに収納されており、引き出して使うことができる)に座っていた。
電車の走行中、酔った男性が階段から転落し、女性の頭に激突。
女性は首を骨折して半年間入院し、今も両手足にまひが残っている。
つえがないと歩けず、仕事は退職し、家事もできない状態だという。
女性は「路線はカーブが多く、揺れも激しい。階段で乗客が転落する危険があるのに、転落防止措置も取らず、階段の下に補助席を設置した」と主張。
「京阪は乗客を安全に運送する安全確保義務を怠った」と訴えている。
また、男性にも過失があったとして、通院費や慰謝料などを求めている。
京阪によると、2階建て車両は1997年に導入し、現在10車両が運行。
特別料金がかからず景観を楽しめるため、京都への観光客などに人気だ。
事故を受け、京阪は昨年3月、全ての同様の補助席を撤去した。
京阪は取材に、「ご本人、ご家族にお見舞い申し上げます。補助席が危険な状態とは認識していなかったが、詳しい主張は差し控えたい」としている。
出典
『京阪事故 車両構造に問題、被害女性が提訴 大阪地裁』
https://mainichi.jp/articles/20171106/k00/00e/040/186000c
『2階建て電車で酔客が転落、階段下補助席の女性直撃で重度障害 女性が京阪電鉄を提訴 「安全確保怠った」』
http://www.sankei.com/west/news/171106/wst1711060033-n1.html
『電車内でぶつかられ、手足にまひ 京阪電鉄などを提訴』
http://www.asahi.com/articles/ASKC6578GKC6PTIL00Z.html
(2018年12月23日 修正1 ;追記)
2018年12月20日18時14分に朝日新聞から、男性側の支払い能力を考慮した和解が成立したという、下記趣旨の記事がネット配信されていた。 (新情報に基づき、タイトルも修正した)
男性が女性に9000万円の支払い義務を認める内容で和解が成立した。5日付。
和解調書によると、男性が9000万円の支払い義務を認めた上で、12月中に女性に510万円を払えば、残額の支払いを免除する内容。
男性の支払い能力などを考慮したとみられる。
京阪への訴えは取り下げた。
出典
『電車内で酔って女性と衝突、9千万円支払い義務で和解』
https://www.asahi.com/articles/ASLDN3RWGLDNPTIL00H.html
2017年11月5日12時10分に読売新聞から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
盛岡市上堂地区で、今年、街路樹の倒木が相次いだことを受け、市は今月中旬から樹木医のアドバイスを受けて同地区の街路樹の伐採を始める。
倒木は死亡事故につながる危険性もあり、伐採は緊急対策として有効だが、老朽化した街路樹は市内に多く、予算・人員上の負担は大きい。
専門家は、「植樹段階から抜本的な対策をしないと解決しない」と指摘する。
倒木は上堂地区の市道で相次いで発生。
5月8日、高さ約20mのケヤキが強風で倒れ、信号待ちで停車中の車2台を直撃し、屋根がへこんだり、フロントガラスにひびが入ったりした。
9月18日には同じ市道で高さ約13mのケヤキが強風で倒れ、道路をふさいだ。
いずれもけが人はいなかったが、同市道路管理課の担当者は、「一歩間違えば、死者が出てもおかしくない事故だった」と話す。
広島県三原市では2014年、市施設の駐車場脇にあった樹齢約50年のポプラが根や幹の腐食で倒れ、下敷きになった女性が死亡した。
同課によると、上堂地区のケヤキは1970年の岩手国体に合わせて植樹。
樹木の傷から腐朽菌の「ベッコウタケ」が入るなどし、根元が腐ったり幹が空洞化したりしていた。
5月の倒木の後、市は上堂地区の街路樹を目視で点検したが、9月に倒れたのは健全と判断されたケヤキだった。
市は緊急対策として、樹木医のアドバイスを受け、街路樹の幹や根元にキノコが生えていたり、樹皮がはがれたりしていないか、9月末から改めて調査。
同地区で倒木の危険性がある21本の伐採を今月中旬から始め、57本は来年4月末をメドに枝と葉を剪定する。
市内の市道脇にはケヤキやナナカマド、イチョウなど約15万5000本の街路樹があるといい、同課は「70~80年代、市内のニュータウン開発に合わせて植えられた街路樹に倒木の危険があるものが多い」と話す。
市は街路樹の管理費として、年間約4000万円を計上している。
今後、上堂地区以外の伐採や剪定も本格的に行う方針だが、1本の伐採には約30万円かかり、対策の範囲を広げるには更なる予算や職員数の確保という難題も待ち受ける。
市は近年も街路樹の植樹を行っており、専門家は植樹段階での倒木対策を訴える。
日本樹木医会県支部の樹木医、神山安生さん(85)によると、街路樹はコンクリートで固く舗装された歩道と車道の間に植えられ、根が伸び切らずに腐って弱るケースが多い。
神山さんは、「植樹の際に大きく成長する品種を選ばないことや、根が伸びる場所を確保できるよう、植え方を抜本的に変える必要がある」と指摘する。
出典
『街路樹続々倒れ、樹木医「対策ないと解決せぬ」』
http://www.yomiuri.co.jp/national/20171105-OYT1T50036.html
(ブログ者コメント)
街路樹が腐るなどして倒れた事例は、本ブログでも多数紹介スミ。
そのうち、三原市のポプラ事例は下記参照。
2014年3月24日掲載
『2014年3月16日 広島県三原市の芸術文化ホール敷地内でポプラが倒れ通行中の女性2人が重軽傷、根などが腐っていたことが原因、専門家でも目視判断は難しい由 (第1報;修正1)』
http://anzendaiichi.blog.shinobi.jp/Entry/3768/
2017年11月5日付で毎日新聞東京版から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
11月5日7時21分に読売新聞から、11月5日9時33分にNHK岐阜からも、同趣旨の記事がネット配信されていた。
4日午後2時10分ごろ、岐阜県大垣市郭町の大垣公園で、上空のドローンから菓子をまくイベント中、「ドローンが落下して見学者がけがをした」と同市役所の男性職員から110番があった。
警察によると、落下したドローンに県内の子供4人を含む5~48歳の男女計6人が当たり、病院に搬送された。いずれも軽傷。
警察は、安全対策が不十分だった可能性もあるとみて、業務上過失傷害の疑いも視野に原因を調べている。
けがをしたのは同県海津市の会社員女性(48)とその息子(7)と甥(5)、同県瑞穂市の会社員男性(39)とその息子(10)と娘(7)で、額や肩、背中にすり傷を負った。
警察などによると、ドローンは横約85cm、縦約85cm、高さ約55cmで、重さは約4kg。
大垣観光協会が同県各務原市の運航会社「K技研プロペラ」に業務を委託。
同社は、国交省大阪航空局から人が集まる場所での飛行許可を得て、ドローンに1kg未満の菓子を積み、代表の男性(37)が高さ約10mを飛行させ菓子をまいた。
事故当時は、地上に小学生以下の子どもと保護者約600人が集まっていたという。
イベントは、4日に始まった「ロボフェスおおがき2017」(大垣観光協会主催)のアトラクションの一つ「ドローン菓子まき」。
同協会によると、ドローンによる菓子まきは5~10分ずつ計8回行われる予定で、午後2時頃からの5回目の飛行で墜落した。
代表の男性は取材に、「ドローンは10mぐらいの高さで飛んでいた。機体が思わぬ動きをしたため戻そうとしたが、コントロールが効かずそのまま落下した」、「けがをした方だけでなく、安全性の向上を図っている業界全体にも申し訳ない」と謝罪。「無線LANとリモコンの電波が干渉した可能性がある」と述べた。
同観光協会は5日の菓子まきイベントの中止を決めた。
事故を目撃した岐阜市の会社員の男性(53)は、「人混みの中から離陸して大丈夫なのかと思っていたら、数10秒で飛行が不安定になって落ちた」と話し、「人混みの真上でドローンを操縦するなんて危険」と憤った。
【撮影より技術必要】
ドローンの安全な操縦を指導する講習会などを開いている「日本ドローン空撮協会」(福岡県鞍手町)の星山代表理事は、「2015年に改正航空法が施行されて以降、第三者が負傷する事故は初めてで、負傷者6人も最多だと思う」と話す。
今回、ドローンが落下する映像を見た星山さんは、「電波障害で操縦不能になったか、お菓子をまいている時に重さのバランスが崩れて落下したように見える。85cmはドローンとしては大きいサイズで、大けがにならなかったのは不幸中の幸い」と語る。
「撮影するよりも、お菓子や農薬などをまく物件投下は高度な技術が要求される」として、「子供の上を飛ばすのは挑戦的でリスキーだ。ネットを張るなど、落ちても大丈夫なように想定して細心の注意を払って飛ばすべきではないか」と指摘した。
出典
『ドローン落下 6人けが 岐阜のイベント、上空から菓子まき』
https://mainichi.jp/articles/20171105/ddm/041/040/102000c
『公園で菓子をまいていたドローン墜落、6人軽傷』
http://www.yomiuri.co.jp/national/20171104-OYT1T50068.html
『ドローン落下「制御効かず」』
http://www3.nhk.or.jp/lnews/gifu/3086500251.html
(ブログ者コメント)
映像を見ると、「落ちた」というよりは「スピードを出して突っ込んだ」という感じだった。
テレビでは上記報道以外、原因としてバッテリー切れの可能性などが報じられていた。
(2017年11月18日 修正1 ;追記)
2017年11月14日13時29分に朝日新聞から、申請と異なる機体を飛ばした、この機体は菓子まきは初めてだったという、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
このドローンは、操縦者の男性(37)が国に事前申請したものとは別の機種だったことがわかった。
男性は取材に「別のイベントで使おうとした申請書を誤って提出した」「確認が不十分だった」と説明した。
国交省は、航空法に違反する可能性もあるとみて、文書での報告を求めている。
今回落下した機体は直径約85cm、重さ3kg弱。
菓子の重さを含めると約4kg。
8月に県内の業者に組み立てを依頼し、菓子まきで飛ばすのは初めてだった。
申請書に記載した機体とは大きさや重さがほぼ同じで、フレームの材質などが異なるという。
出典
『ドローン落下で6人けが、申請書と別の機体飛ばす 岐阜』
http://www.asahi.com/articles/ASKCG3JWWKCGOIPE00D.html
11月14日12時52分に日テレNEWS24(中京テレビ)からは、申請と違うメーカーのものを飛ばしたという、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
申請した男性は、「前回使用したデータを使用してしまった。深く反省している」と話した上で、メーカーは異なるが大きさや重さはほぼ同じで、安全上は問題なかったとしている。
出典
『ドローン落下事故、違う機体で国に申請(愛知県)』
http://www.news24.jp/nnn/news86236963.html
11月14日12時46分に産経新聞westからは、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
会社代表の男性(37)によると、8月の別のイベントで許可されたドローンの写真などの資料を誤って提出。
落下したドローンは、フレームを新たに発注しプロペラも改良した機体だという。
出典
『岐阜・大垣のドローン落下事故 許可得たのとは別の機体飛ばしていた…』
http://www.sankei.com/west/news/171114/wst1711140051-n1.html
2017年11月5日付で長崎新聞から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
11月4日18時8分にNHK長崎から、11月5日8時18分に読売新聞から、11月5日付で朝日新聞(聞蔵)からも、同趣旨の記事がネット配信されていた。
4日午後1時20分ごろ、長崎市銅座町の銅座市場の関係者から「床が落ち、ガスの臭いがする」と119番通報があった。
消防や警察によると、市場の通路とその両脇に並ぶ店舗の床の一部が崩落。
同市内の市場関係者や買い物客の男女6人が、約3m下の地下水路に落下した。
うち4人が救急搬送されたが、いずれも軽傷だった。
ガスの被害はなかった。
消防によると、通路に沿って長さ約8m、幅は両脇の店舗の床を含め約9mが崩落した。
けが人は40代と60代女性、70代男性の市場関係者計3人と、40代男性の買い物客1人。
それぞれ頭を打ったり、手や足に傷を負ったりした。
ほかの40代男性と小学生女児の市場関係者にけがはなかったという。
鮮魚店を営むMさん(55)は、「ミシミシと奇妙な音がした。何かと思っていたら、店が下に落ちた」と話した。
市場関係者によると、各店舗に水を供給するための水道管が走る天井の一部が落ち、水が噴き出す被害もあったという。
鮮魚店の店員の女性は、「建物の一部と水が上から一緒に落ちてきて、通路の床を突き抜けていった。あっという間のことで、通路の崩落がこちらに迫って来るような感じがして怖かった」と話していた。
市によると、市場は戦後の闇市の立ち退き先として、銅座川を鉄骨・コンクリート製の人工地盤で覆う暗渠の形で、1951年に市などが整備。
75年の市の勧告で、市場側が約20年前に補強工事をしたという。
敷地面積は約1530m2。
老朽化が激しいことから移転が進んでおり、現在は65区画のうち33区画で、鮮魚、精肉、総菜などを扱う18店が営業している。
市は市場を撤去して遊歩道や市道をつくる計画。
警察は、地盤の老朽化などが原因とみて詳しく調べる。
市場はJR長崎駅から約1.5km南の繁華街にあり、崩落直後、一時騒然となった。
近くで花屋を営んでいる60代女性は、「自分がその通路を歩いていたらと考えるとぞっとする。崩落の被害が広がらなければいいが」と語った。
出典
『銅座市場 床陥没6人落下』
http://www.nagasaki-np.co.jp/news/kennaitopix/2017/11/05100023052937.shtml
http://www3.nhk.or.jp/lnews/nagasaki/5035430401.html
『市場のコンクリート床陥没、下の水路に6人落下』
http://www.yomiuri.co.jp/national/20171105-OYT1T50016.html
2017年11月3日17時34分にNHK NEWS WEBから、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
内閣府が行った世論調査で、「運転中に携帯電話を使ったことがある」と答えた人はおよそ37%となる一方、防止のための対策として、罰則の強化が有効だと考える人は58%余りに上った。
内閣府はことし8月から9月にかけて、運転中の携帯電話の使用に関する世論調査を、全国の18歳以上の男女3000人を対象に行い、63.7%にあたる1911人から回答を得た。
それによると、自動車やオートバイなどを運転しているとき、携帯電話で通話をしたり、画面をじっと見たりしたことがあるか尋ねたのに対し、「携帯電話を使ったことがある」と答えた人は36.5%だった。
さらに、その頻度について尋ねたところ、「よくする」が6.6%、「ときどきする」が30.4%、「あまりしない」が36.4%、「ほとんどしない」が23.5%だった。
一方、運転中の携帯電話の使用を防ぐための有効な対策について、複数回答で尋ねたところ、「厳罰化や違反点数の引き上げなど、罰則の強化」が58.3%と最も多く、次いで「警察による取締りの強化」が51.1%だった。
警察庁によると、携帯電話の使用を原因とする交通事故が、去年、およそ2000件あり、5年間で1.6倍に増えているということで、担当者は、「取締りや広報活動を通じて危険性の周知を徹底したい」と話している。
出典
『転中の携帯使用 約37% 内閣府の世論調査』
http://www3.nhk.or.jp/news/html/20171103/k10011209631000.html
11月3日21時10分に毎日新聞からも、同趣旨の記事がネット配信されていた。
・・・・・
スマートフォンや携帯電話で通話をしたり、画面をじっと見たりしたことがあるかを聞いた結果では、「走行スピードにかかわらずある」とした回答が7.1%、「ゆっくり走行中にある」が5.9%で、いわゆる『ながら運転』の経験がある人は計13.0%だった。
さらに、信号待ちなど「停車中にある」も23.5%で、走行運転中も合わせて乗車中に使用していたのは計36.5%を占めた。
「全くない」は36.1%で、最も多い回答。
ほかに「ほとんど運転しない」が8.5%、「免許を持っていない」が17.3%などだった。
走行運転中にスマートフォンなどを使用すれば、道交法違反で処罰される可能性があるが、それを認識していた人は86.3%。
複数回答で聞いた危険だと思う行為には、ゲームを挙げた人が74.2%で最も多かった。
走行運転中や停車中に使ったと回答した698人には、複数回答で利用目的も質問。
最も多い回答は47.7%の「電話やアプリ通話に出るため」で、これに「メールや通信アプリのメッセージの確認」の44.8%、「かかってきた電話や通信アプリの発信元確認」の44.7%などが続いた。
警察庁によると、運転中にスマートフォンや携帯電話を使用したことが原因となった交通事故は、昨年1年間で1999件発生。
このうち27件が死亡事故だった。
出典
『走行運転中スマホ 経験あり13% 停車中含め3人に1人』
https://mainichi.jp/articles/20171104/k00/00m/040/062000c
11月4日7時27分に朝日新聞からは、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
・・・・・
回答者1911人のうち、免許を持っていない人やペーパードライバーなどの計523人を除けば、日ごろ運転する人の過半数が「ながら運転」をしたことがある計算だ。
道路交通法は、運転中に携帯電話で会話をしたり、その画面をみたりすることを禁じている。
調査で「ながら運転」の経験があると答えたうち、「スピードに関係なく」が135人、「渋滞などゆっくり走っている時」が113人だった。
「信号待ちなど停止中」は450人で、道交法違反には当たらないが、警察庁は「車が動き始めれば違反になるので控えるべき行為だ」としている。
愛知県で昨年10月、小学4年の男児が、スマートフォンのゲームをしながら運転していた男のトラックにはねられ死亡。
批判の高まりを受け、警察庁が実態を把握するために、内閣府に今回の調査を依頼した。
出典
『携帯電話の「ながら運転」ある4割 内閣府が初調査』
http://www.asahi.com/articles/ASKC277Q4KC2UTIL06Z.html
(ブログ者コメント)
しばしば見かける「ながら運転」。
中にはトラック運転手などプロのドライバーもいて、その運転手ならびに会社の安全意識のなさにあきれたことも、ままある。
それにしても、ブログ者の遭遇率から、「ながら運転をする人」は1割ぐらいかと思っていたのだが、4~5割いるとは驚いた。
2017年11月2日1時13分に朝日新聞から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
11月2日1時54分に日テレNEWS24からも、同趣旨の記事がネット配信されていた。
1日午後9時45分ごろ、神奈川県鎌倉市の湘南モノレール西鎌倉―湘南深沢間で、走行中の湘南江の島発大船行きモノレール(3両編成)と、地上の作業用車両の一部が接触した。
モノレールの運転席部分の窓ガラスが割れたが、車内にいた乗客乗員計4人にけがはなかった。
警察によると、現場は市道とモノレールの高架が交差する地点。
道路補修用の車両から伸びるベルトコンベヤー部分がモノレールに衝突したという。
目撃者「(モノレールの)警笛が10秒くらい鳴っていた。前のガラスが割れてるし、横に傷が入ってるし、ぶつかったんだなってわかりました」
警察が原因を調べている。
湘南モノレールによると、一時、全線で運転を見合わせた。
2日の始発からの運転再開を目指し、安全点検を進める。
出典
『湘南モノレールと地上の作業用車両の一部が接触 鎌倉』
http://www.asahi.com/articles/ASKC200R7KC1ULOB01S.html
『湘南モノレールの車両がクレーン車と接触』
http://www.news24.jp/articles/2017/11/02/07376879.html
2017年11月1日22時58分に山陽新聞から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
1日正午すぎ、岡山市南区古新田の市立福田小体育館で、合唱の練習をしていた6年生111人のうち数人が過呼吸や手足のしびれなどの体調不良を訴えた。
練習を中止して教室に戻った後も同様の症状を訴える児童が相次ぎ、計25人(男子9人、女子16人)が岡山、倉敷市の病院に運ばれた。
岡山市消防局によると、全員意識はあるが、搬送時に自力歩行が困難な児童が5人いたという。
同小によると、午前11時45分から、学習発表会に向けた練習を実施。
約10分間、リコーダーを吹いた後、合唱に取り組んでいた。
複数の6年生によると、衣替え初日で冬用制服を着た児童が多く、直前に避難訓練をしたこともあり、「暑い」「汗が出る」といった声が上がっていた。
同小には救急車などが次々と駆け付け、病院との間を往復した。
騒ぎを見聞きした保護者も多く訪れた。
船田校長は、「原因は分からないが、多くの子どもが倒れたのは事実。元気になって帰ってきてほしい」と話した。
出典
『岡山・福田小児童25人病院搬送 体育館の合唱練習で体調不良訴え』
http://www.sanyonews.jp/article/621785
11月1日16時53分に産経新聞westからは、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
正午すぎに4人が体調不良を訴え、保健室で休んでいた。
練習後に不調の児童が増えていったという。
出典
『体調不良で児童25人搬送、体育館で合唱練習中に 岡山』
http://www.sankei.com/west/news/171101/wst1711010065-n1.html
11月1日17時59分にテレビ朝日からは、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
体調不良を訴えた児童は合唱の練習中で、どうやら多くは過呼吸とみられる。
病院に運ばれたのは25人。
合唱の練習で歌う時に意識するのは、いつもより息をたくさん吸い込み、いつもより息をたくさん吐くことだ。
だが、それが過呼吸につながるのだろうか。
福田医院・福田伴男院長:
「息を吸いすぎ吐きすぎ、そのバランスが崩れることによって、血液中の酸素と炭酸ガス(二酸化炭素)のバランスまで崩れてしまう。原因としては一種のストレス。胸の圧迫感、手足・唇のしびれ。ひどくなると指のけいれんまで」
出典
『合唱練習が原因か 小学生25人が次々に過呼吸で搬送』
http://news.tv-asahi.co.jp/news_society/articles/000113588.html
11月1日19時0分にNHK岡山からは、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
警察や学校によると、1日は6年生の児童およそ110人が体育館に集まり、今月11日に行われる音楽発表会に向けた練習をしていて、合唱の練習を始めてから10分ほどして、気分が悪いと訴える子どもが出始めたという。
病院で手当てを受けた6年生の男子児童は、「最初に女の子が倒れ、他の人が倒れるのを見ていて、自分も気持ち悪くなり、手足がしびれてきました。当時、体育館はとても暑かったです。はやくみんなが元気になってほしいです」と話していた。
出典
『合唱練習中の小学生25人搬送』
http://www3.nhk.or.jp/lnews/okayama/4025345321.html
(ブログ者コメント)
過呼吸症状を呈した事例は本ブログでも過去に何件か紹介してきたが、今回の事例を機に、過呼吸とはどのようなものか調べ直したところ、日本医師会から以下の記事がネット配信されていた。
ご参考まで。
『過換気症候群(過呼吸症候群)とは・・・』
(更新:2012年9月 日本医師会HP-健康の森-ストレスが引き起こす病気)
過換気症候群とは、ストレスなどの原因で呼吸過多になり、頭痛やめまい、手の指先や口のまわりのしびれ、呼吸困難、失神など、さまざまな症状を起こすものです。
過呼吸症候群ともよばれています。
呼吸が速く浅くなって、空気を吸い込みすぎる状態になり、血液中の二酸化炭素が少なくなって起こります。
呼吸をしているのに空気が吸い込めないと感じて、「このまま死ぬのでは…」といった恐怖にかられます。
傾向として、男性よりも女性、しかも若い世代に多く見られますが、これが直接的に命にかかわることはありません。
http://www.med.or.jp/forest/check/kakokyu/index.html
2017年10月24日に掲載した元記事がプロバイダーの字数制限オーバーとなりましたので、ここに新情報を第2報修正2として掲載します。
第1報(1/2)は下記参照。
http://anzendaiichi.blog.shinobi.jp/Entry/7699/
第1報(2/2)は下記参照。
http://anzendaiichi.blog.shinobi.jp/Entry/7698/
(2017年11月7日 修正2 ;追記)
2017年11月2日5時4分に朝日新聞からは、スペアタイヤ固定装置の構造が図解付きでネット配信されていた。
捜査関係者によると、現場にはスペアタイヤのほか、このタイヤをチェーンで車体に固定する装置が落ちていた。
装置は、タイヤのホイールにひっかけるつり板と、つり板につなげたチェーンを巻き上げるギアを収めた本体部分から成る。
本体部分にハンドルを取り付けて巻き上げるとタイヤが浮上し、車底部に固定される。
通常、本体部分もボルトで車体に固定しており、あるメーカーの担当者は、「何らかの衝撃で装置が変形したり、ボルトが折れたりしなければ、装置ごとの落下は考えづらい」と話す。
捜査関係者によると、トラックの運転手は任意の事情聴取に「落としたことに気づかなかった」と説明しているが、県警側は、装置やタイヤの落下の衝撃に本当に気づかなかったのか、捜査を続ける方針という。
出典
『タイヤの固定装置も路上に 中国道の母娘死亡事故』
http://www.asahi.com/articles/ASKC15FGYKC1PTIL012.html
10月31日18時51分にNHK広島からは、スペアタイヤ固定状況をどのように点検するか、その一例が、下記趣旨でネット配信されていた。
今回の事故を受けて、国交省は先週、国内のすべての大型トラックでスペアタイヤの固定状況を緊急に点検するよう指示し、県内の運送会社でも点検作業が行われている。
このうち廿日市市にある運送会社の事業所では、およそ140台の大型トラックについて、1台1台点検を行ったという。
スペアタイヤは車体の下に固定されていて、先端に鉄の板が付いたチェーンをタイヤの中央の穴に通して、チェーンを巻き上げてつなぎとめている。
点検では、チェーンがさびていたり緩んでいたりしないか調べた結果、3台に固定が不十分でぐらつきのあるものが見つかったという。
この運送会社では、これまで運転手が出発前にもスペアタイヤを押したり、蹴ったりして異常がないか確認していたが、今回の事故を受けて、一度チェーンを緩めたあと締め直して、きちんと固定されているか確認するよう、日々の点検方法を改めたという。
会社の整備士によると、こうした方法で固定状況を十分に確認できるほか、チェーンのさびなどにも気付きやすいという。
この運送会社の事業管理部長は、「事故はひと事ではないと思った。日々の点検が重要だと思うので徹底していきたい」と話していた。
出典
『事故受けスペアタイヤ緊急点検』
http://www3.nhk.or.jp/hiroshima-news/20171031/5310081.html
(2017年12月10日 修正3 ;追記)
2017年12月6日18時49分にNHK NEWS WEBから、錆びた器具が破断していたという、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
12月6日付で毎日新聞東京版からも、同趣旨の記事がネット配信されていた。
(新情報に基づき、タイトルも修正した)
その後の調べで、この器具は全体が茶色になるほど激しくさび、根元の部分が破断していたことが、捜査関係者への取材で新たにわかった。
所有する運送会社は、来年にも交換する予定だったという。
警察は、スペアタイヤがさびた器具ごと落下したとみて、メーカーなどからも話を聞き、劣化が起きる状況についてさらに詳しく調べている。
出典
『中国道事故「さび」で劣化か』
http://www3.nhk.or.jp/lnews/okayama/4023330341.html
『岡山・津山の母娘死亡事故 タイヤ落下事故 さびで器具破断 中国自動車道』
https://mainichi.jp/articles/20171206/dde/041/040/051000c
(2019年7月23日 修正4 ;追記)
2019年7月22日18時0分にNHK岡山から、固定器具のサビは凍結防止剤が原因だったなど、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
警察によると、タイヤは、車の底に固定する金属製の器具がさびて破断したために落下し、さびの原因は、冬場に高速道路にまかれる凍結防止剤などの可能性が高いことが分かったという。
このため警察は、凍結防止剤によるさびのリスクなどを踏まえた点検や整備を怠ったことが事故につながったとして、48歳の松江営業所長を業務上過失致死の疑いで書類送検した。
調べに対し、容疑を認めているという。
当時、スペアタイヤの固定状況は、定期的な点検が法律で義務づけられていなかったが、警察は、トラックの使用状況などを考慮して点検や整備を行うよう事業者に求める、貨物自動車運送事業法の安全規則に違反すると判断したという。
出典
『タイヤ事故で営業所長を書類送検』
https://www3.nhk.or.jp/lnews/okayama/20190722/4020003238.html
7月22日14時18分に毎日新聞からは、事故を受け大型車のスペアタイヤの点検が義務付けられたなど、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
また警察は、タイヤを落としたトラックの男性運転手(46)と2人をはねた大型トレーラーの男性運転手(49)を、自動車運転処罰法違反(過失致死)の疑いで書類送検した。
更に、道路管理者の許可を得ずに、政令で定めた最高限度を超える車両総重量約40トンの大型トレーラーを走行させたとして、岡山県高梁市の運送会社の男性役員(51)と法人としての同社も、それぞれ道路法違反(無許可通行)容疑で書類送検した。
事故を受け、国交省は、道路運送車両法に基づく自動車点検基準を改正し、大型トラックや大型バスのスペアタイヤについて、3カ月ごとの点検を事業者に義務付けた。
出典
『中国道タイヤ落下死亡事故でトラック運送会社所長を書類送検』
https://mainichi.jp/articles/20190722/k00/00m/040/221000c
(2020年3月19日 修正5 ;追記)
2020年3月18日17時14分にNHK岡山から、書類送検されていた当時の運送会社所長やトラック運転手などが不起訴になったという、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
警察は、スペアタイヤがさびて落下するリスクなどを踏まえた点検や整備を怠ったことが事故につながったとして、去年、大型トラックを運行していた広島県の運送会社の松江営業所の当時の所長(49)を、業務上過失致死の疑いで書類送検しましたが、岡山地方検察庁は18日付けで不起訴処分としました。
事故当時、スペアタイヤの固定状況を点検する法的な義務はなく、捜査の焦点はさびによって落下することを予見できたかどうかでした。
検察庁は、専門家による鑑定などを行った結果、「予見するのは困難で、刑事責任は問えない」と判断しました。
この事故では、トラックとトレーラーの運転手も過失運転致死の疑いで書類送検されていましたが、いずれも不起訴処分となりました。
・・・・・
https://www3.nhk.or.jp/lnews/okayama/20200318/4020004981.html
3月18日21時25分に毎日新聞からも、同趣旨の記事がネット配信されていた。
地検は、トラックからタイヤが落下した原因を固定器具の腐食と断定し、「脱落を予見することは困難」と結論づけた。
トラックの運転手で自動車運転処罰法違反(過失致死)容疑で書類送検された男性(47)も、同様の理由で不起訴とした。
また、はねたトレーラーを運転し、同法違反容疑で書類送検された男性(49)については、タイヤを回避することはできなかったとして不起訴にした。
・・・・・
https://mainichi.jp/articles/20200318/k00/00m/040/332000c
2017年10月31日17時59分に朝日新聞から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
東京ガスは31日、ガス栓を交換する工事の際に必要なガス漏れ検査を作業員が省略したことで、実際に火災が起きていたと発表した。
経産省は同日、東京ガスに厳重注意処分を出すとともに、同じガス栓の交換工事をした約16万件について、不正がなかったかを調べるよう指示した。
東京ガスは昨年12月以降、空気穴があるタイプのガス栓約45万件について、空気穴のないタイプに付け替える工事をしてきた。
このうち、東京都練馬区内で今年10月12日、交換工事をした日にガス漏れが原因とみられる火事が起き、ガスコンロなどが焼けた。
調査の結果、工事を請け負ったグループ販売店「東京ガスライフバルTAKEUCHI」(練馬区)の作業員がガス漏れ検査を省略し、検査をしたかのように記録用紙を書き換えていたことが分かった。
その後の調査で、この作業員が「検査がしにくい」といった理由で、記録用紙を書き換えたり別の検査結果を転用したりして、86件で検査を省いていたことが分かった。
さらに、別の作業員2人が実施したガス漏れ検査2件についても、記録用紙を転用していたことが判明したという。
経産省は、不正のあった計88件について1週間以内に巡回して安全を確認することや、交換工事済みの16万件について不正がなかったかを3週間以内に報告すること、原因究明・再発防止策を1カ月以内にまとめることなどを求めた。
出典
『ガス栓交換で検査省略し火災 東京ガス、16万件調査へ』
http://www.asahi.com/articles/ASKB05RCTKB0ULFA02T.html
10月31日23時17分に毎日新聞からも、同趣旨の記事がネット配信されていた。
50代の男性社員がガス栓を交換した顧客宅で、ガス漏れが原因の火災が起きた。
必要な検査を怠った可能性があり、火災との因果関係を調べる。
別の現場の記録を転用して報告書を作成していた。
経産省は31日、東京ガスを文書で厳重注意するとともに、他の委託先業者が行った分も含む同種作業の約16万件について、不正の有無を調べることなどを指示した。
作業員は、他に約90件の作業についても、報告書を作成する際、別の現場の検査記録を転用するなどしていた。
作業は、悪条件が重なると微量のガスが漏れる恐れがある栓を交換するもの。
栓は1991年9月~2004年1月、一部の顧客宅に導入された。
東京ガスライフバルTAKEUCHIは、練馬、板橋の両区、埼玉県の和光、朝霞の両市で工事を請け負っている。
出典
『東京ガス 検査省略?ガス漏れ火災 16万件確認へ』
https://mainichi.jp/articles/20171101/k00/00m/040/143000c
10月31日21時17分に読売新聞からも、同趣旨の記事がネット配信されていた。
東京ガスは、家庭のガスコンロ下の収納スペースに設置された一部のガス栓について、ガス漏れの恐れがあるとして交換作業を進めている。
今年10月、東京都練馬区の集合住宅での交換作業の後、ガス漏れによる火災が発生し、社内で調査していた。
出典
http://www.yomiuri.co.jp/national/20171031-OYT1T50114.html?from=ycont_top_txt
10月31日付で東京ガスHPには下記趣旨の記事が掲載されていた。
1.不正の内容等について
弊社の保安規程では、ガス栓を交換する際のガス漏れ検査では、
a.作業後に「圧力保持による気密試験」を行うか、
b.作業後に「ガス検知器による漏えい検査」を行い、
作業結果を確認することを求めております。
このたび、東京ガスライフバル練馬・板橋北と同法人の東京ガスライフバル南板橋の作業員が、これまでに行った同ガス栓の交換作業5,626件について、作業報告書に貼付されている気密試験結果記録用紙の実施日時や測定データ、測定器ID等を照合し、同じ記録用紙が使用されていないか確認するとともに事情聴取を行い、東京ガスライフバル練馬・板橋北の作業員3名が、以下の通り規程に反する不正を行っていることが判明いたしました。
作業員は、a.「圧力保持による気密試験」を省略し、気密試験の結果記録用紙を別途、印刷して作業報告書に貼付し、結果記録用紙の実施時刻を手書きで直し偽装する不正を60件おこなっておりました。
なお、b.「ガス検知器による漏えい検査」は実施したと証言しておりますが、作業結果の記録は残っておりません。
また、作業員が担当した残りの件名に当たる650件については、a.「圧力保持による気密試験」の作業報告書を手書きで直しておりませんが、本人の証言から、その中の約30件は、ガス配管を自前で作成し試験したかのように見せかけていたことが判明しております。
なお、上記の710件につきましては、お客さま宅を訪問し、圧力保持による気密試験等を実施し、安全性を調査しており、調査済みの564件では、ガス漏れは確認されておりません。
(2)作業報告書に他の記録用紙を転用した作業員 2名
a.「圧力保持による気密試験」の結果記録用紙の印刷が薄い等の理由で破棄した件名2件について、同記録用紙を他の件名で複数枚印刷して、当該の作業報告書に貼付しておりました。
なお、当該の2 件については、お客さま宅を訪問し、圧力保持による気密試験等を実施し、安全性を調査しており、ガス漏れは確認されておりません。
2.推定される原因について
原因については現時点では明確になっておりませんが、以下の通り推定しています。
なお、今後、調査を踏まえ明確な原因を究明してまいります。
(1)ガス漏れ検査の重要性の理解と作業マニュアル遵守のための取組不足
お客さま宅で具体的に作業方法を指導しておりましたが、定期的にマニュアルを読みあわせるなど、ガス漏れ検査の重要性や方法について確認する機会が十分ではありませんでした。
また、弊社からの委託先へマニュアル遵守の要請をしておりましたが、十分に伝わっておりませんでした。
(2)作業の管理不足
委託先内で、サンプリングでの作業品質調査や管理者の同行による作業状況調査を、定期的に行うなど、作業管理の取り組みが十分ではありませんでした。
(3)作業報告書の管理不足
弊社が作成した作業報告書が不正防止に十分に配慮した設計となっておらず、また、作業報告書をチェックする際も偽装などの不正発見を意識しておりませんでした。
4.当面の再発防止策
今後の調査結果を踏まえ、原因の究明と抜本的な再発防止策を策定してまいりますが、同様の事態を発生させないために、当面の再発防止策として、既にお客さまとお約束している件名を除き、「空気抜き孔付機器接続ガス栓」の交換作業を一旦停止いたします。
また、グループ内でこのたびの事例を共有し、保安規程やコンプライアンスを遵守した基本作業を行うよう徹底してまいります。
出典
『「空気抜き孔付き機器接続ガス栓」の自主的な交換作業における不正な作業ならびに経済産業省からの指導について』
http://www.tokyo-gas.co.jp/important/20171031-03.pdf
2017年10月30日19時14分にNHK北海道から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
JR北海道の60歳の運転士が、緊急時に列車を停止させる装置のひとつを作動させない状態で3年あまりにわたって普通列車を運転していたことがわかり、JRは再発防止を徹底することにしている。
JR北海道によると、函館運輸所に所属する60歳の男性運転士は、23日、函館線の函館発森行きの普通列車を運転した際、緊急時に列車を停止させる装置のスイッチを切ったままにしていたという。
この装置は「デッドマン装置」と呼ばれ、運行中に運転士が気を失った場合などに備えて、一定の時間、運転士がペダルから足を離すと、自動的に非常ブレーキがかかる仕組み。
この運転士は会社の聞き取りに対して、「膝が痛いのでペダルを踏み続けるのがつらかった」と話していて、3年あまり前から社内の規定に違反して、ペダルを踏まなくていいよう、スイッチを切った状態で普通列車の運転を繰り返していたという。
JR北海道では今年4月にも、札幌発函館行きの特急列車が緊急時の停止装置のスイッチを切った状態で運行されていた。
JR北海道は、「安全を最優先に取り組んでいる中、大変ご迷惑をおかけしております」とコメントし、今後、故意に装置のスイッチを切ることができないよう、対策を検討することにしている。
国交省北海道運輸局は、「安全に関わる問題で、会社が事態を長期間見抜けなかったことを重く見ている。会社の管理体制を含め、徹底した再発防止を求めたい」と話している。
出典
『緊急時の停止装置 スイッチ切る』
http://www3.nhk.or.jp/sapporo-news/20171030/5273351.html
10月30日18時4分に産経新聞からは、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
JR北海道は30日、函館線大沼~森間で23日、男性運転士(60)が安全装置のスイッチを切ったまま普通列車を運行していたと発表した。
運転士が意識を失った際などに自動的にブレーキをかける「デッドマン装置」で、平成26年夏ごろから、度々スイッチを切って運転していたという。
事故や乗客への影響はなかったが、同社は「厳正に対処する」としている。
JR北海道によると、デッドマン装置は、運転席の足元にあるペダルを5秒以上踏まない状態にすると、非常ブレーキが作動する。
運転士は、「ひざが不調で、ペダルを踏み続けることが苦痛だった」と説明している。
停止信号や速度制限超過でブレーキをかける自動列車停止装置(ATS)は作動していたという。
23日に森駅で列車を別の線路に移動させる際、この運転士が信号を見落とすミスがあり、列車の運行データを解析したところ、スイッチを切っていたことが判明した。
出典
『安全装置オフで列車運行 JR北海道の男性運転士』
http://www.sankei.com/affairs/news/171030/afr1710300031-n1.html
(ブログ者コメント)
○ペダルは、どのような場所にあるのだろうか?
ネットで探してみたが、情報は得られなかった。
自動車のブレーキペダルのような場所にあるのだろうか?
もしそうなら、たしかに、ひざが不調な人は踏み続けるのがつらいかもしれない。
それが足元にあって、踏むというよりは足を乗せる・・・といった場所にあるとすれば、そうつらくはないような気もするのだが・・・。
○規則を制定した場合、できるだけ、その規則が守れるような
環境を整えておかなければならない。
今回の規則不順守事例は、膝が悪い、この運転士に限った話しなのだろうか?
他の運転士は不具合を感じていなかったのだろうか?
2017年10月31日付で朝日新聞長崎版(聞蔵)から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
30日午前10時25分ごろ、松浦市福島町の採石場で、従業員の男性(48)が腕をベルトコンベヤーに挟まれているのを同僚が見つけ、消防に通報した。
男性は正午過ぎに、搬送された佐賀県伊万里市の病院で死亡が確認された。
コンベヤーのベルトは27日に交換されていた。
男性は30日午前8時ごろから1人でベルトコンベヤーの稼働具合を調整していて、ベルトとベルトを動かす装置の間に右腕を挟まれたらしい。
左腕も、装置とコンベヤーの台の間に挟まれていたという。
(ブログ者コメント)
27日の金曜日に交換し30日の月曜日に調整していた、ということかもしれない。
(2019年3月5日 修正1 ;追記)
2019年3月4日19時6分にNHK長崎から、現場責任者らが書類送検されたという、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
江迎労基署は4日、危険を防止するための措置がとられていなかったとして、会社と60歳の採石部の部長を労安法違反の疑いで書類送検した。
書類送検されたのは、松浦市の「T産業株式会社」と現場の責任者だった60歳の採石部の部長。
同労基署などによると、おととし10月、松浦市の砕石場で、この会社の当時48歳の作業員の男性が石を運ぶベルトコンベアのローラー部分に腕を巻き込まれてぐったりした状態で見つかり、その後、死亡が確認された。
男性は1人でベルトコンベアの不具合を調整する作業していたとみられているが、同労基署によると、この機械には法律で設置が義務づけられた非常停止用の装置が備えられていなかったという。
このため同労基署は、危険防止のための必要な措置がとられていなかったとして4日、労安法違反の疑いで会社と採石部の部長を書類送検した。
T産業株式会社は、「事故の再発防止に全力で取り組んでおります」としている。
出典
『砕石場の死亡事故で書類送検』
https://www3.nhk.or.jp/lnews/nagasaki/20190304/5030003383.html
(2019年5月22日 修正2 ;追記)
2019年3月29日付で労働新聞から、ヨレを直す作業中だったなど、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
長崎・江迎労基署は、ベルトコンベヤーに巻き込まれ労働者が死亡した労働災害で、T産業㈱(長崎県松浦市)と同社の採石部部長を労安法第200条(事業者の講ずべき措置等)違反の疑いで、長崎地検平戸支部に書類送検した。
同社は、建設、製造や車海老の養殖など多角的な事業を営んでいる。
労災は平成29年10月30日、同県松浦市内にある同社の採石場で起きた。
48歳の男性労働者がコンベヤーの“よれ”を直す作業をしていたところ、左腕を巻き込まれた。
労働者は救急搬送されたが、同日、死亡が確認された。
死因は出血性ショックだった。
コンベヤーの非常停止装置は離れた場所にあり、有効に働く装置は設けられていなかった。
採石場では、他県から採ってきた石をクラッシャーで砕き、建設資材の原料を作っており、コンベヤーは砕いた石を次のクラッシャーに送る用途で使われていた。
労安法では、コンベヤーに労働者が巻き込まれる危険がある場合、非常停止装置を備えなければならないと定めている。
同署は、「非常停止装置は長年に渡り設けられていなかったようだ。コンベヤーのよれを直す際は巻き込まれる危険性が高い。作業自体も機械を止めて行わなければならなかった」と話している。
出典
『コンベヤーに巻き込まれ死亡 “よれ”直す作業中 非常停止装置の不設置で会社を送検 江迎労基署』
https://www.rodo.co.jp/column/67193/
2017年10月30日17時1分にNHK香川から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
29日午後6時半頃、高松発高知行きの特急列車「しまんと7号」が高松市内を時速およそ100kmで走行中、57歳の男性運転士が誤って予備ブレーキのスイッチを引き、列車が急停車した。
列車には、乗客乗員あわせて12人が乗っていたが、けが人はいなかった。
JR四国によると、この運転士は「台風22号に伴う雨の影響で、運転席にあるワイパーを動かそうとしたところ、誤って隣の予備ブレーキのスイッチを引いてしまった」と話しているという。
JR四国によると、ワイパーとブレーキのスイッチは隣同士に並んでいて、それぞれ黒色と赤色に色分けがされているという。
この影響で、本州と四国を結ぶ瀬戸大橋線の快速列車など、上り下り合わせて7本で最大21分の遅れが出た。
JR四国は、全ての運転士に改めて機器の取り扱いの注意喚起を行い、再発防止に努めることにしている。
出典
『JR特急 スイッチ間違え急停車』
http://www3.nhk.or.jp/lnews/takamatsu/8035275201.html
10月30日11時12分に産経新聞westからは、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
運転士が「ワイパーを動かしたら、なぜか列車が止まった」と指令所に連絡し、やりとりの中で誤操作に気付いた。
列車は約20分間停車した。
出典
『ワイパーのはずがブレーキ操作、特急100キロ走行中に急停車 JR四国の
予讃線』
http://www.sankei.com/west/news/171030/wst1710300040-n1.html
(ブログ者コメント)
○NHKの映像中、アナウンサーがほぼ同型の車両に乗り、ボタンの位置関係を説明していた。
それによると、ボタンは運転操作盤の一番右端に並んでいて、手前の黒いボタンがワイパー、窓側の赤いボタンが予備ブレーキになっている。
ただ、表示があるのは予備ブレーキボタンだけで、下側に「直通予備ブレーキ」、左側に「引く」と表示されていた。
○隣のボタンと間違えて引いてしまう・・・これはヒューマンエラーの典型例だ。
対策として色違いにしているのだろうが、ボタンを引く際に色を指さし確認などしていると、脇見運転になってしまう。
これが工場であれば、たとえば、たびたび使うボタンはプッシュ式、非常時に使うボタンはプル式にするなど、ハード対応をとることもできるのだろうが、電車の場合はそうもいかないのだろうか?
2017年10月28日付で東洋経済から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
「安心・安全にかかわることで、お客様に不安を感じさせることは、『SUBARU』ブランドとして最もやっていけないことだ」
10月27日、スバルは記者会見を開き、群馬製作所(群馬県太田市)で、日産自動車と同様、無資格の検査員による不正な完成検査が行われていたことを発表した。
無資格検査は30年以上も前から常態化。
吉永社長は2時間20分にも及んだ会見で、反省の言葉を繰り返した。
10月30日に国交省に社内調査結果を報告するとともに、無資格検査で国内に出荷・販売して1回目の車検を迎える前の車両、25万5000台を対象に、リコールを届け出ることにしている。
トヨタ自動車にOEM(相手先ブランド製造)で供給をしている人気スポーツカー「86」も含まれる。
運転支援システム「アイサイト」に代表されるように、安心や安全を消費者に強く訴求してきたスバルだが、クルマづくりの基本ができていなかった。
【「まずいという認識がないまま」30年以上】
スバルで行われていた無資格検査とは、どのようなものか。
同社が国交省へ届け出ていた規定は、「社内試験に合格した完成検査員が完成検査を行う」というものだ。
だが、実際には、完成検査員の資格を取るために研修中の従業員も検査を行っていた。
検査の運用を定めた業務規定では、「監督者の監視下では、知識と技能を100%身につけたと判断された従業員であれば、完成検査の業務に従事できる」と定めていたからだ。
国に届け出た規定と社内の規定が矛盾する状態は、30年以上まかり通っていた。
スバルは、社内調査を行った10月1日時点で、無資格で検査を行っていた従業員が4人いたことを明らかにした。
過去をさかのぼると平均で8人、最大で17人の従業員が無資格検査を行っていたという。
完成検査の有資格者は会社全体で245人おり、同社は、無資格検査の原因としての人員不足を否定する。
吉永社長は、「完成検査は非常に重要な行為だが、社内ではこれでまずいという認識がないまま、過ぎてしまった」と話す。
今回の問題で深刻なのは、「代行押印」が行われていたことだ。
研修中の従業員が、資格のある監督者から借りたはんこを、検査を証明する書類に押していた。
他人のはんこで完成検査終了の認定をすることは、公文書偽造にも繋がりかねない。
年に一度の監査をしてきた国交省からも、「ルールが明文化されていないので、監査をしても(行われていることが)良いのか悪いのか判断できない。透明性が低すぎる」と、厳しい指摘を受けているという。
品質保証本部長を務める大崎執行役員は、「現場で、人のはんこを使うのはおかしいのではないか、と思った者がいても、代々引き継がれていたことを上長に「おかしい」と言える雰囲気ではない」と認めた。
吉永社長も改めて「偽装をしたというつもりはない。組織代行の範疇だと思うが、人のはんこを代わりに使うのは、確かに違和感がある」と述べる。
【問題認識から発表まで24日間】
「あのスバルが・・・残念だ」と漏らす声が、会見と同じ日に開会初日を迎えた東京モーターショーの会場のいたるところから聞こえてきた。
10月25日の報道関係者向け内覧会でも、吉永社長は新たなコンセプトカー「VIZIV(ヴィジブ)」を紹介し、創業時から変わらない「安心に支えられた愉しさ」を押し出していただけに、衝撃は大きい。
9月29日深夜、日産の問題を受けて国交省は、各メーカーに対し、完成検査に関する調査を求める通達を行った。
スバルが自社の完成検査のプロセスに「疑義」があることを認識したのは、週明けの10月3日。
発覚した時点ですぐ、無資格の従業員による完成検査は打ち切り、国交省に法令解釈についての問い合わせを始めていた。
吉永社長がこの事実を知ったのは10月11日。
しかし、翌12日には、社内調査の状況について記者から問われた際、「今のところ問題ない」と発言していた。
スバルが事実を発表したのは、その2週間以上先の27日。
遅すぎるタイミングだ。
これについて吉永社長は、「隠そうとしたつもりはない。無資格検査を止めたことや、国交省とやりとりがあるので、30日までに答えを出せばよいと思っていた」と、しおらしく釈明した。
なぜ、無資格検査が起きたのか。
それは、生産現場のルールが形骸化していたことに起因する。
スバルの長い歴史の中で引き継がれ、常態化してきた現場での悪しき慣習が、今回、日産の問題をきっかけに明るみになった。
知識や技術を継承する中で、明文化されない「暗黙知」や「すり合わせ」によって回っていた現場は、日本のものづくりの強さともいえる。
【「まだまだ実力が追いついていない」】
だが、グローバル化によってマニュアルによる明文化や契約の厳格化が求められる今の時代、あらゆる業務は「あ・うんの呼吸」では通用しなくなっている。
「スバルの経営が、グローバルを目指す上でまだまだ実力に追いついていないと認識した」と、吉永社長はうなだれる。
裾野の広い製造業においては、経営が現場のすべてを把握しきれないことも問題だ。
大崎執行役員は、今後、スバル内のすべての業務規定に、同様の問題がないかを洗い出していくという。
膨大な数の規定を洗い出すには時間が必要だが、信頼回復に努める狙いだ。
スバルの連結売上高のうち、国内は2割のため、ここ5年間好調な業績への影響は相対的に少ない。
だが、吉永社長は「ブランドの毀損を本当に心配している」と危機感を募らせる。
ブランドの骨格に据える安心と安全に対する信頼が失墜すれば、大きな命取りになりかねない。
スバルがグローバル企業として次のステップに上がれるかは、今後の対応にかかっている。
出典
『スバルでも無資格検査、30年以上常態化の謎 安心・安全が看板のメーカーで何が
起きたか』
http://toyokeizai.net/articles/-/195156
(2/2へ続く)
(1/2から続く)
10月27日10時53分に朝日新聞からは、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
・・・・・
完成検査の資格について、スバルは社内の規定で、知識や実務訓練の状況を踏まえ、筆記試験も受けさせた上で与えると定めている。
自動車整備士の資格を持っているかどうかなどを考慮し、認定までに2~6カ月の期間をかけている。
正規の完成検査員は約250人。
検査に必要な人数は約160人といい、スバルは、人手が不足している状況ではないとしている。
出典
『検査員の印章流用し書類偽装 スバル、無資格の数人関与』
http://www.asahi.com/articles/ASKBW2JLGKBWULFA004.html
10月27日22時23分に産経新聞からは、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
・・・・・
スバルは国交省に提出した同社の規定で「認定を受けた検査員が検査すること」と定める一方、社内の業務規定では「検査員が認定を受けるには現場経験の期間が必要」とし、認定前の検査を認めていた。
日産の問題を受けた社内調査の結果、3日に「全く矛盾した規定になっていた」(大崎・品質保証本部長)ことが判明。
吉永社長は「(無資格検査を)やったんだろうといわれれば、その通り。反省するしかない」と話した。
出典
『「規定の不備。正しいと思ってやった」スバルの吉永泰之社長、悪意否定』
http://www.sankei.com/affairs/news/171027/afr1710270044-n1.html
10月27日22時9分に産経新聞からは、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
・・・・・
27日夕に東京都内の本社で会見したスバルの吉永社長は厳しい表情を浮かべた。
社内の業務規定そのものが無資格検査を誘発しやすい内容になっていたにもかかわらず、「まずいという認識のないままでいた」という。
規定では、完成検査員になるために現場で経験を積むことを義務づけている。
このため、現場管理者が認定した無資格者を完成検査に従事させることがあった。
スバルの大崎執行役員品質保証本部長は、「係長、班長はこの仕組みの中で育っており、違和感を持つことはなかった」と述べた。
一方、問題の背景には、完成検査に関する国の制度の曖昧さもありそうだ。
資格取得の基準は各社バラバラで、吉永社長は「(スバルは資格取得の)ハードルを高くしすぎているのかもしれない」と述べている。
・・・・・
出典
『スバル、日産の無資格検査 背景に業界の曖昧ルール』
http://www.sankei.com/economy/news/171027/ecn1710270050-n1.html
(ブログ者コメント)
東洋経済の報道によれば、国交省への届出内容は下記。
「社内試験に合格した完成検査員が完成検査を行う」
一方、社内業務規定の内容は下記だと報じられている。
「監督者の監視下では、知識と技能を100%身につけたと判断された従業員であれば、完成検査の業務に従事できる」
仮に、社内規定どおりの内容で国交省に届け出ていたら、あるいは変更可否の打診をしていたら、国交省はどう判断しただろうか?
というのは、違う省庁とはいえ、消防法では、有資格者が立ち会っていれば無資格者でも危険物を取り扱えることになっているからだ。(それゆえ、ガソリンスタンドでは無資格者でも働けている)
消防法 第十三条
3 製造所、貯蔵所及び取扱所においては、危険物取扱者(危険物取扱者免状の交付を受けている者をいう。以下同じ。)以外の者は、甲種危険物取扱者又は乙種危険物取扱者が立ち会わなければ、危険物を取り扱つてはならない。
スバルの社内規定は消防法規定より格段に厳しく、この程度の内容なら「岩盤規制にメスを入れる規制緩和」の対象になったような気もするのだが・・・。
(2017年12月24日 修正1 ;追記)
2017年12月19日19時38分に日本経済新聞から、国交省に報告書が提出されたという、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
スバルは19日、国交省に社内調査の報告書を提出した。
社内外の監査時に無資格者を意図的に検査ラインから外し、見つからないようにしていた新たな不正が調査で判明した。
同日、記者会見した吉永社長は「企業体質を全面刷新する」と述べた。
・・・・・
スバルは、検査員の資格を取る訓練のために、一定期間はラインに入って補助的な検査業務に当たる規定があった。
これを拡大解釈し、資格を持たない従業員が1人で検査する例もあったという。
あわせて、有資格者が印鑑を無資格者に貸し出し、押印していた。
これらは1980年代に始まった可能性があり、90年代に定着したもようだ。
不正の原因について報告書は、「現場における過度な技量重視の風土」をあげた。
資格がなくても、必要な技術があれば検査しても問題が無い、という認識が定着していた。
報告書は、「裏返しとして、ルール軽視の姿勢が認められる」と指摘した。
「ルールの合理性に対する懐疑」も原因とした。
検査を担当する従業員に資格取得の要件が実態に合っていないとの認識があり、「ルールを守らないことを正当化する口実になった」としている。
・・・・・
出典
『スバル、法令順守意識薄く 不正検査で報告書提出』
https://www.nikkei.com/article/DGXMZO24823800Z11C17A2EA2000/
12月20日付で東洋経済からは、下記趣旨の解説記事がネット配信されていた。
報告書の中身は、本当にスバルの問題を語るものだったのか。
・・・・・
登用前検査員でも行える「補助業務」の拡大解釈により、「100%習熟度」があると判断された者は、単独で完成検査を実施できるようになっていた。
日産自動車同様、「見極め」という、明文化されていない独自の運用がなされていた。
これが年月を経て習慣化するほど、完成検査が政府から委託された重要な検査工程であるという自覚が薄くなっていった。
・・・・・
しかし、なぜこうした悪しき習慣が始まったのか、不正のきっかけは何だったのか、肝心な疑問の答えはわからずじまいだ。
・・・・
出典
『スバルの検査不正、報告書提出でも残る疑問 隠蔽行為も発覚、「昭和な会社」は
変われるか』
http://toyokeizai.net/articles/-/202045
2017年10月29日付で朝日新聞岡山全県版(聞蔵)から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
28日午前7時40分ごろ、津山市楢の砕石場「N産業」付近の砕石場で、同社員のGさん(男性、61歳)の頭上にクローラー(無限軌道)が落下する事故があった。
同僚の男性作業員(64)が119番通報したが、Gさんは頭を強く打ち、死亡が確認された。
警察によると、Gさんは同日午前7時ごろから他の作業員2人と、幅60cm、1周9.6mのクローラーを油圧ショベルに取り付ける作業をしていた。
別の重機でクローラーを持ち上げていたところ、かけていたワイヤーが落下。
Gさんが拾おうとした際にクローラーが外れ、落下したとみられるという。
(2017年11月19日 修正1 ;追記)
2017年10月29日付の山陽新聞紙面に、下記趣旨の補足的記事が掲載されていた。(新情報に基づき、タイトルも修正した)
重機のバケット部分にクローラーをワイヤーで固定して移動する際、ワイヤーが落下。
Gさんが拾おうとしていた時にクローラーも落ちたらしい。
2017年10月28日12時37分に読売新聞から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
27日午後10時20分頃、大阪府枚方市杉の第2京阪道路の上り線で、タイヤのパンクで追い越し車線に停車していた乗用車にワンボックスカーが追突。
乗用車から降りて車両の前方にいた、いずれも20歳で愛知県内の同じ大学に通う男女3人と、ワンボックスカーに乗っていた6人のうち、20~33歳の男女5人の計8人が右足首骨折などの重軽傷を負った。
いずれも命に別条はないという。
府警高速隊によると、現場は片側3車線の見通しの良い直線道路。
乗用車は右前輪が破裂したため停車し、乗っていた5人が車外に出て、うち2人は路肩にいたためけがはなかった。
出典
『パンクで追い越し車線停車の車に追突、8人けが』
http://www.yomiuri.co.jp/national/20171028-OYT1T50058.html
(ブログ者コメント)
交通事故は、原則、本ブログの掲載対象外だが、今月起きた津山市の母娘死亡事故以降、類似事故が報じられることが多くなった感があるため、気になった事例を紹介中。
2017年10月27日16時14分に産経新聞から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
千葉県警鎌ケ谷署や千葉県鎌ケ谷市消防本部に27日午後入った連絡によると、同市立道野辺小学校で、掃除中の児童14人がほこりを吸い込み、次々に気分が悪くなったと訴えた。
14人全員が同市や隣接する船橋市の病院に運ばれた。
いずれも意識はあるという。
同署によると、小学4年生の教室にあるプロジェクターのスクリーンを掃除したところ、たまっていたほこりが舞い上がり、児童はほこりを吸って体調の不調を訴えた。
マスクはしていなかったという。
出典
『小学校の掃除中にホコリ吸い込み体調不良 14人搬送 千葉・鎌ケ谷』
http://www.sankei.com/affairs/news/171027/afr1710270033-n1.html
10月27日21時6分に共同通信からは、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
普段は掃除しない場所で、大量のほこりがたまっていたとみられる。
市村教頭は、「ご迷惑をおかけして申し訳ない。今後は、窓を開けて掃除するなどの対応をとる」と話した。
出典
『ほこり吸い児童14人搬送 千葉の小学校で掃除中』
https://this.kiji.is/296614351555544161?c=39546741839462401
10月28日付の千葉日報紙面には、下記趣旨の記事が掲載されていた。
警察などによると、14人は4年生の教室で換気をして清掃中だった。
1人に過呼吸とみられる症状があったが、いずれも軽症。
過呼吸症状が出た1人にアレルギーはなかったという。
2017年10月27日18時58分にNHK福岡から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
27日午後1時すぎ、北九州市小倉北区のJR小倉駅のホームで、50代の男性車掌が乗客と接触し、およそ1m下の線路に転落して頭にけがをし、治療のため病院に運ばれ業務ができなくなった。
JRによると、車掌は、博多を正午過ぎに出発して大分に向かっていた特急ソニック23号に乗務していたという。
JRでは、車掌が安全確認のために列車からホームに降りた際、乗客と接触し、はずみで線路に転落したのではないかと説明している。
JRは代わりの車掌を手配したということだが、この影響で、特急列車に25分程度の遅れが出たという。
出典
『車掌が線路に転落 特急に遅れ』
http://www3.nhk.or.jp/fukuoka-news/20171027/5206201.html
(2017年11月19日 修正1 ;追記)
2017年10月28日付の西日本新聞紙面に、より詳しい記事が下記趣旨で掲載されていた。(新情報に基づき、タイトルも修正した)
50代男性車掌が、安全確認のため列車からホームに降りた直後、ホームを走っていた50代男性と接触してホームに転落した。
JR九州などによると、車掌は頭から血を流し、病院に搬送された。
ぶつかった男性は、タバコを吸うためにホーム端の喫煙所に向かって急いでいたという。
JR九州の担当者は、「ホーム上では安全に留意した行動をお願いしたい」と話している。
2017年10月28日8時10分にgooニュース(デーリー東北)から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
27日午後0時50分ごろ、八戸市卸センター1丁目にあるA自動車販売店の洗車場で自動車用ガス容器1本が爆発し、場内約50m2を焼いた。
ガス抜き作業をしていた20代男性従業員2人が顔面などにやけどを負い、市内の病院に搬送された。
命に別条はない。
爆発直後に事故現場の近くにいた別の従業員が119番通報。
約1時間後に鎮火した。
警察によると、ガス容器はタクシーのトランクに搭載されていた物。
トランクから外して作業していたという。
原因は捜査中。
出典
『ガス容器が爆発 従業員2人やけど/八戸』
https://news.goo.ne.jp/article/dtohoku/region/dtohoku-104950564.html
10月28日付で朝日新聞青森全県版(聞蔵)からは、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
八戸市の自動車販売店で、26歳と22歳の男性従業員2人が自動車の燃料に使うLPガスを容器から抜いていたところ、漏れたガスが爆発した。
近くにあった洗車機が全焼した。
警察は、何かがガスに引火したとみて調べている。
(ブログ者コメント)
〇デーリー東北掲載写真によれば、ガレージ状の建屋がいくつかの洗車場に区分けされ、その端っこの部屋から黒い煙が出ている。
〇タクシーに搭載されているボンベとは、一体、どの程度の大きさなのだろうか?
調べてみたところ、(株)川口自動車交通のHPに、搭載ボンベをホイストを使って取り出す作業の写真が掲載されていた。
http://www.kawaguchi-jikou.co.jp/seibi/service/124.html
それを見ると、直径40~50cm、長さ1m近くはあろうかという、結構大きなボンベだ。
今回事故が起きたボンベも、それと同じような大きさだったのかもしれない。
〇今回、どのようにガス抜きしていたかは不明だが、この事故の報に接し、1986年に四日市市のLPG充填所で過充填した20kgボンベを横にして液体のLPGを抜き始め、数秒後に爆発した事例があったことを思い出した。
事故の詳細は以下の「失敗知識データベース」参照。
http://www.shippai.org/fkd/cf/CC0000149.html
上記資料中、推定着火源は静電気と書かれているが、ブログ者の手持ち資料(産業における静電気災害・障害の防止、OHM、平成7年10月号別冊)には、もう少し詳しい下記趣旨の記述がある
・当時の気温は23℃、湿度は33%。
・20kgボンベが5kgほど過充填になった。
・放出口を床面に向けてバルブを開けた。
この時、一部が液体のまま飛び出してきた。
・作業者とボンベ間、もしくは気液混合状態のLPGとボンベ間で火花放電が発生したと考えられる。


















その間、ずっと奥歯に挟まっていたのは、他社の事故情報がほとんど耳に入ってこなかったことです。
そこで退職を機に、有り余る時間を有効に使うべく、全国各地でどのような事故が起きているか本ブログで情報提供することにしました。
また同時に、安全に関する最近の情報なども提供することにしました。