本ブログでは、産業現場などで最近起きた事故、過去に起きた事故のフォロー報道などの情報を提供しています。 それは、そういった情報が皆さんの職場の安全を考える上でのヒントにでもなればと考えているからであり、また、明日は我が身と気を引き締めることで事故防止が図れるかもしれない・・・・そのように思っているからです。 本ブログは、都度の閲覧以外、ラフな事例データーベースとして使っていただくことも可能です。 一方、安全担当者は環境も担当していることが多いと思いますので、あわせて環境問題に関する情報も提供するようにしています。 (旧タイトル;産業安全と事故防止について考える)
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2011年5月16日11時32分にmsn産経ニュースから、同日16時32分に朝日新聞から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
明石市のJR山陽線で2009年2月、保線作業員が快速電車にはねられ死亡した事故で、業務上過失致死容疑で書類送検されたJR西日本の現場担当社員(25)と請負会社の嘱託社員(62)について、神戸地検が不起訴(起訴猶予)処分にしたことが、16日、分かった。
同地検は、「2人の安全管理に重大な落ち度があったとまでは言えない」、「列車が近づくと笛を吹いて保線車に退避させており、最低限の安全対策は取っていた」としている。
社員ら2人は、現場の工事管理や安全対策を担当していた。
警察が、昨年11月、「事故当時に急遽、作業工程が変更されたのに、2人は適切な見張り要員の配置を怠った」などとして書類送検していた。
http://sankei.jp.msn.com/affairs/news/110516/trl11051611340001-n1.htm
http://www.asahi.com/national/jiji/JJT201105160059.html
http://www.asahi.com/national/jiji/JJT201105160059.html
(ブログ者コメント)
事故の経緯について、朝日新聞(聞蔵)で調べた結果を下記する。
2009年2月21日 朝刊、神戸版
20日午前1時25分ごろ、保線作業をしていた土木工事会社「A軌道」のアルバイト男性(74)が下り快速電車にはねられ、死亡した。
JR西によると、現場は4本の線路が並行して走っている。男性は、南から2本目の線路に停めた作業車両(長さ約37m)に枕木を積み込む作業をしていた。
事故があったのは最も南側の線路で、運転士は、「作業車両の後ろから急に人が出てきて、非常ブレーキをかけたが間に合わなかった」と話している。現場では、計10人が作業中で、2人が見張りをしていた。
2010年2月26日 夕刊
運輸安全委員会は、26日、作業を指示したJR西の安全管理体制に問題があったとする報告書を公表した。
報告書によると、死亡した男性は、枕木を積み込む作業をしていた際、隣の3本目の線路を貨物列車が走行してきたため、見張りの号令に従い、他の作業者と2本目上に退避した。貨物列車の通過後、男性が逆側の1本目方向に出たところ、走行してきた快速電車にはねられた。男性は、通過するのは貨物列車だけだと思い込んでいたとみられる。
JR西の規定では、作業車両の両側に線路がある場合には、いづれか一方の線路の閉鎖手続きを取ってから作業する必要があったが、閉鎖の承認を得ないまま作業を続けた。JR西の担当者も現場にいたが、注意しなかった。
2010年11月2日 朝刊、神戸版
警察は、1日、工事の際に隣の線路を閉鎖する安全管理を怠っていたとして、JR西の社員(24)と工事請負会社「D工業」の嘱託社員(62)を、書類送検した。
警察によると、2人は、「過去にも隣の線路を閉鎖せずに工事をしたことがある」と、容疑を認めているという。
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魚田慎二
性別:
男性
自己紹介:
化学関係の工場で約20年、安全基準の制定、安全活動の推進、事故原因の究明と再発防止策立案などを担当しました。
その間、ずっと奥歯に挟まっていたのは、他社の事故情報がほとんど耳に入ってこなかったことです。
そこで退職を機に、有り余る時間を有効に使うべく、全国各地でどのような事故が起きているか本ブログで情報提供することにしました。
また同時に、安全に関する最近の情報なども提供することにしました。
その間、ずっと奥歯に挟まっていたのは、他社の事故情報がほとんど耳に入ってこなかったことです。
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