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                                                       本ブログでは、産業現場などで最近起きた事故、過去に起きた事故のフォロー報道などの情報を提供しています。  それは、そういった情報が皆さんの職場の安全を考える上でのヒントにでもなればと考えているからであり、また、明日は我が身と気を引き締めることで事故防止が図れるかもしれない・・・・そのように思っているからです。  本ブログは、都度の閲覧以外、ラフな事例データーベースとして使っていただくことも可能です。        一方、安全担当者は環境も担当していることが多いと思いますので、あわせて環境問題に関する情報も提供するようにしています。       (旧タイトル;産業安全と事故防止について考える)
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(2013年6月5日 修正12 ;追記)   

 

2013531日付で読売新聞から、また同日151分に朝日新聞から、車輪表面が剥がれていたため異常振動が生じて部品が外れ脱線したという下記趣旨の記事が、写真と図解付きでネット配信されていた。   

 

北海道占冠村で2011年5月に起きたJR石勝線脱線炎上事故で、運輸安全委員会は31日、調査報告書を公表、脱線した車両の車輪表面が剥がれ、異常な振動が生じていたことが分かった。
振動によって減速機を固定する吊りピンが抜け脱線につながったとみられ、JR北海道が剥離した部分を検査で見落とした可能性があるとし、安全委は同日、同社に対し、車輪の適正管理などの再発防止を勧告した。
08年の安全委の発足以降、鉄道事業者への勧告は3回目となるが、うち2回がJR北海道に対してで、同社の安全体制が改めて問われそうだ。

調査報告書によると、脱線した4両目の左側の車輪の円周約250cmのうち、約40cm分がうろこ状に剥がれ、深さは最大4.5mmあった。
この車輪の変形によって、設計時に許容限度とした振動の2倍以上の揺れが繰り返されたという。

JR北海道の社内基準では、走行距離約10万kmで車輪の剥離を検査し、7.5cm以上あった場合、安全のため使用を禁止する。
しかし、事故のあった車輪の走行距離は約13万8000kmに達し、事故時の車輪の剥離は基準の5倍以上の長さがあった。
10万km検査以外でも、事故の約2か月前の定期検査では「異常なし」で、事故2日前の簡易検査でも剥離は見つからなかったという。

JR北海道の小池社長は31日、札幌市内の本社で記者会見し、事故について改めて謝罪するとともに、具体的な再発防止策を今後決めるとした。
記者会見で小池社長は、部品落下の原因となった車輪の傷について「今までの検査では見抜けなかった。非力というか、反省している」と述べ、「車輪の傷が、吊りピンの落下などで火災につながるという認識はなかった」とした。   

出典URL

http://www.yomiuri.co.jp/e-japan/hokkaido/news/20130531-OYT8T00818.htm

http://www.asahi.com/national/update/0531/TKY201305310157.html    

 

 

 

(2013年8月9日 修正13 ;追記)

 

※ここには2013862112分に日本経済新聞からネット配信されていた記事を掲載していた。

http://www.nikkei.com/article/DGXNASDG06043_W3A800C1CR8000/

 

しかし、より詳しい記事が北海道新聞紙面に掲載されていたので、ここの記事は削除した。

 

 

 

(2013年8月28日 修正14 ;追記)

 

201387日付の北海道新聞紙面に、車輪の検査基準に抜けがあったなど、下記趣旨の記事が掲載されていた。

 

公表した再発防止策の中でJR北海道は、事故原因となった車輪の異常について、事前に点検した作業員が車輪表面に多数の剥離を確認しながら、点検規定を杓子定規に解釈し、一つ一つは車輪の修理・交換対象とならない大きさだったため、「異常なし」と判断していたことを明らかにした。

 

JR北によると、従来の規定では、車両検査で車輪に長さ7.5mm以上の剥離が1ケ所見つかった場合、車輪の交換や表面を削る修理をしなければならないとされていた。

事故車両の車輪には、約40cmの帯状に剥離が多数見つかったが、一つ一つは長さ5cm未満。規定には、5~7.5cmの剥離が2ケ所あった場合も交換・修理の対象と明記されていたが、規定より小さい剥離が3ケ所以上あった場合の記述はなく、事故2日前に点検した作業員から、車輪の異常は報告されなかった。

 

事故後に同社が様々な現場での点検結果を精査したところ、車輪表面に多数の剥離が確認された場合、修理の必要性を記録するベテランもいれば、異常なしとする若手社員もいるなど、検査結果に個人差があったという。

 

同社は運輸安全委員会に対し、「車輪検査に関する教育が現場任せだった。急激な世代交代でベテランのノウハウが一部、継承されていなかった」と報告。

同社の豊田常務は、「先輩たちのノウハウは教科書で示せるものではなく、若手とベテランが一体となって勉強してもらいたい」と述べた。

 

これを踏まえ、今後は車輪に剥離が多数ある場合、一つ一つが小さくても、全体の長さが従来の規定を超えれば、車輪の修理・交換を行うこととした。

規定内の剥離を見つけた場合でも、検査記録簿に記録するほか、検査担当社員に対する研修も行う。

 

 

 

(2016年2月6日 修正15 ;追記)

 

20162660分に毎日新聞から、関係者の立件が見送られるという、下記趣旨の記事がネット配信されていた。

252332分にNHK北海道NEWS WEBからも、同趣旨の記事がネット配信されていた。

 

道警が業務上過失傷害容疑での関係者の立件を見送る方針を固めたことが、5日、捜査関係者への取材で分かった。

この事故では、乗客・乗員252人のうち、79人がけがをした。

 

捜査関係者によると、当初は整備不良が事故につながったとみて捜査したが、因果関係が解明できず、避難誘導の遅れに問題があったとして立件を目指した。

 

しかし、運転士や車掌の当時の行動に個人の刑事責任を問うほどの過失はなかったと判断した。

 

運輸安全委員会の調査報告書によると、4両目の車輪に使用限度を超えるへこみがあり、異常な振動で床下機器が壊れた。

脱線と燃料タンクの破損を引き起こし、漏れた軽油が引火してレールの枕木が炎上し、列車が全焼した。

 

報告書は、運転士らが脱線や火災に気付かず、列車をトンネル外に動かそうとしたため避難開始に時間がかかったほか、乗客の避難誘導マニュアルが複数あり、誰の判断で避難するのか不明確だったと指摘していた。

 

JR北海道の発足以来、最悪の被害を出した列車事故は、個人の刑事責任が追及されないまま、捜査が終結することになる。

 

出典URL

http://mainichi.jp/articles/20160206/k00/00m/040/128000c

http://www3.nhk.or.jp/sapporo-news/20160205/5691871.html 

 

 

 

 

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自己紹介:
化学関係の工場で約20年、安全基準の制定、安全活動の推進、事故原因の究明と再発防止策立案などを担当しました。
その間、ずっと奥歯に挟まっていたのは、他社の事故情報がほとんど耳に入ってこなかったことです。
そこで退職を機に、有り余る時間を有効に使うべく、全国各地でどのような事故が起きているか本ブログで情報提供することにしました。
また同時に、安全に関する最近の情報なども提供することにしました。

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