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                                                       本ブログでは、産業現場などで最近起きた事故、過去に起きた事故のフォロー報道などの情報を提供しています。  それは、そういった情報が皆さんの職場の安全を考える上でのヒントにでもなればと考えているからであり、また、明日は我が身と気を引き締めることで事故防止が図れるかもしれない・・・・そのように思っているからです。  本ブログは、都度の閲覧以外、ラフな事例データーベースとして使っていただくことも可能です。        一方、安全担当者は環境も担当していることが多いと思いますので、あわせて環境問題に関する情報も提供するようにしています。       (旧タイトル;産業安全と事故防止について考える)
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20221219日付でMerkmalから、下記趣旨の記事がネット配信されていた。

東海道新幹線の停電事故が1218日、発生した。

東京~新大阪間では最大4時間の運転見合わせとなり、74本が運休、114本が最大4時間28分遅れるなど、約11万人に影響が出た。

過去同様の件について振り返る。

 

【約11万人の足に影響】

東海道新幹線の停電事故が1218日、発生した。

東京~新大阪間では最大4時間の運転見合わせとなり、74本が運休、114本が最大4時間28分遅れるなど、約11万人に影響が出た。

事故発生が日曜午後ということもあり、旅行者などの多いターミナル駅では多くの人たちが右往左往し、大混乱となった。

JR東海によると、停電は13時頃に豊橋~名古屋間の上下線で発生した。

上り線はすぐに運転を再開できたものの、安城市内の下り線でトロリー線をつり下げる吊架線(ちょうかせん)が切れていたことから、復旧のため上下線で運転見合わせとなった。

 

36年前は「5時間14分」の遅れ発生も】

架線が切断し停電に至った理由は現在も調査中だが、鉄道で架線切断が原因となり列車が運転見合わせになるのは、まま起きる。

新幹線でも数年に一度は、なにがしかの理由で架線が切断したり、電気を送ることができなくなったりして、乗客の足が乱れる事故が起きている。

事故理由は、不可抗力なものから、完全にミスだったものまで、さまざまだ。

1986(昭和61)年1112日に東海道新幹線の三島~静岡間で発生した停電では、最大で「5時間14分」の遅れが発生し、約21000人の足が乱れた。

国鉄は当時、東京駅に「列車ホテル」を準備するとともに、会議室を開放した。

さらに13日午前2時半と3時半、国電区間で臨時列車を走らせる対応を取っている。

この停電は架線が切断したことによるものだが、原因は保守点検のミスだった。

当時利用されていた架線は直径12.34mmで、耐用年数は3年とされていた。

直前点検の際には直径が6.5mmまで摩耗しており、取り換え基準の8.5mmを下回っていた。

ただ、激しい摩耗は一部だったため、

・耐用年数に達していない
・近々架線の総取り換えが予定されていた

ことを理由に「まだしばらくは耐えられる」と判断したところ、切断に至ってしまった。

 

【停電の最中にさらなるトラブル発生も】

明らかな保守の判断ミスで運行に支障が出たわけだが、架線に支障が出る理由はほんとうにさまざまだ。

1992(平成4)年1121日、静岡県静岡市の東海道本線で起きた停電では、約3時間半にわたって東京~新大阪間の全線が不通となり、56本が運休した。

加えて、この事故の最中に、三島~静岡間において大雨で運転見合わせも起こったため、ダイヤが終日乱れる騒ぎとなった。

この停電の原因は新幹線ではなく、「東名高速道路」で行われていた工事だった。

事故が起きたのは静岡市駿河区用宗巴町の東海道本線と東名高速道路の交差する地点だ。

この日、東名高速道路の外側で足場を組んで工事を行っていたところ、足場が幅約40mにわたって垂れ下がり、約6.5m下の新幹線の架線に接触、停電した。

新幹線にとっても災難だが、こんなに大規模に足場を崩壊させてしまった東名高速道路はさらに真っ青だったろう。

ただ、事故後の数時間で足場を撤去して、運行を再開させているため、その技術力は評価に値するだろう。

停電理由には人為的なもの以外もある。

1994610日、東海道新幹線の静岡~新富士間で事故が発生した。

理由は、カラスが架線と架線を支える支柱の間に挟まったためだった。

この事故では高圧電流がカラスと支柱を伝って地面に流れ、静岡駅構内にあるポイント制御用のケーブルと信号回路が焼き切れた。

このため、自動列車制御装置が使用不能になり、1時間11分にわたって、全線で運転見合わせとなった。

このように、さまざまな理由で停電が発生し、新幹線のダイヤが乱れる事故が起きている。

ちなみに、携帯電話の普及以前は、現在以上の混乱が見られた。

 

【立ち往生が当たり前の時代】

前述の1986(昭和61)年のケースで、「深夜に臨時列車を運行する」という措置を取っているのも、現在のように乗客がスマートフォンを持っていないため情報を得られず、駅員も「遅れているが接続は間に合う」と案内。

その後、深夜になって到着した乗客が駅に滞留したためと考えられる。

1994(平成6)年のケースでは、多くの新幹線の遅れが2時間以内だったため、特急券の払い戻しは行われなかったが、東北・上越・山形新幹線などに乗り継ぐ客が最終列車に間に合わず、東京駅で立ち往生する結果となった。

これを報じた記事には、「京都駅で駅員が間に合うと言ったから乗ったのに、だめだった」という乗客の証言も書かれており、JRも現在ほど緊急時の乗客への対応が洗練されていなかったことがわかる。

 

【緊急対応の発展は2010年代から】

緊急時の対応がより発展したのは、2010年代に入ってからだ。

2010(平成22)年129日には、東海道新幹線で部品交換の際にボルトをつけ忘れたのが原因でパンダグラフが外れ、架線が切れる事故が起きている(神奈川県横浜市)。

このとき当初、乗客に対して「沿線火災で架線が切れた」との案内が行われたため、パンダグラフの落下が原因とわかると、「わざとウソの情報を流したのか」などの苦情が、JR東海と国土交通省に殺到した。

これを受けてJR東海は、トラブル発生時、各部署(指令)に臨時の情報責任者を設置。

情報を集約した後に、旅客指令を通じて列車や駅に情報を伝えることを明確化している。

現在は在来線でも運転見合わせの際、事故内容や復旧見通しなどを細かくアナウンスすることが多いが、それはこうした情報の集約と役割分担が明確になったからだ。

ただ、どんなに対策しても、今回のようにトラブルや混乱は必ず起こる。

利用者にもそんな心構えが必要だ。

https://merkmal-biz.jp/post/28234

 

12202338分に読売新聞からは、トロリ線を吊るすハンガという棒状金具が折れていたなど下記趣旨の記事が、破断か所の図解付きでネット配信されていた。

JR東海は20日、架線をつるす金具が折れ、別の架線と接触し、ショートして停電したことが原因だったと発表した。

新幹線の車両には、上部に張られたトロリ線から電力を供給している。

トロリ線は、その上に張られた「吊架線」からハンガという棒状の金具でつり下げられている。

JR東海によると、トラブルの原因となった愛知県安城市内の下り線は、トロリ線が並行して2本張られている区間で、うち1本をつるすハンガが何らかの原因で折れた。

折れたハンガは並行する2本のトロリ線のうち、本来は触れるはずのない線と接触。ショートを起こし、停電したという。

JR東海によると、この部分の架線が設置されたのは2016年11月で、今年6月の目視点検では異常はなかったという。

今月12日にも線路上を係員が歩いて巡視していた。

同社はハンガが切断された理由を調べるとともに、同じ構造をしている56か所を緊急点検する。

https://www.yomiuri.co.jp/national/20221220-OYT1T50222/ 

 

(2023年2月25日 修正1 ;追記)

20232221850分に毎日新聞からは、列車が通過するたびに金具が大きく揺れ、金属疲労で破断したなど、下記趣旨の記事がネット配信されていた。(新情報に基づき、タイトルも修正した)

JR東海は22日、昨年12月に約4時間にわたり東海道新幹線が運転を見合わせた停電トラブルは、車両に電力を供給するトロリ線をつり下げる棒状の金具が金属疲労で折れ、ショートが起きたことが原因だったと明らかにした。

既に同じ構造の61カ所の金具を新品に交換しており、従来の直径6ミリから同7ミリのものに順次置き換える。

同社によると、発生箇所では列車が通過するたびに金具が大きく揺れる「共振」という現象が起き、金属疲労が進んだという。

折れた金具が動いて別のトロリ線に接触、ショートが起きて停電した。

(共同)

https://mainichi.jp/articles/20230222/k00/00m/040/239000c

 

224190分にYAHOOニュース(Response)からは、2014年から順次導入されてきた「高速ヘビーシンプル架線」でハンガが長くなった結果、共振が発生したなど、下記趣旨の記事がネット配信されていた。

JR東海は222日、東海道新幹線・豊橋~三河安城間の下り線(愛知県安城市古井町内)で20221218日に発生した架線断線事故の原因と事故防止対策を明らかにした。

 【画像全7枚】

東海道新幹線の架線は、車両に電力を供給する「トロリ線」、トロリ線を吊る「吊(ちょう)架線」、トロリ線を吊るための「ハンガ」と呼ばれる金具から構成されている。

従来は「補助吊(ちょう)架線」がある3架線の「ヘビーコンパウンド架線」が使われていたが、部品点数やコスト削減を図るため、補助ちょう架線を省略して2本の架線とする「高速ヘビーシンプル架線」が2014年から曲線半径2500m以上の明かり区間(トンネルとトンネルの間の区間)へ順次導入されてきた。

JR東海では今回の事故原因を、この高速ヘビーシンプル架線において「トロリ線を吊るための金具であるハンガの下部が折損し、エアセクション(架線を電気的に区分する箇所)内でトロリ線とちょう架線が短絡し、ちょう架線が断線したため」として、遠因となったハンガの折損原因を調査してきた。

その結果、高速ヘビーシンプル架線では、ちょう架線・トロリ線間のハンガが長くなり、その吊上げ力が小さくなった場合に振動の振幅が大きくなる「共振」と呼ばれる現象が発生。

それが列車通過のたびに10数秒程度続いた結果、金属疲労が促進され折損に繋がったとしている。

これを受け、暫定対策としてハンガのすべてが新品に交換されており、ほかにハンガ径を太くしたものへの順次置換え、10日に1回の巡視点検による列車通過時の振動状況確認が行なわれる。

また恒久的な対策としては、ハンガの長さを短縮して共振を抑えるよう改修される。

https://news.yahoo.co.jp/articles/1a8b689de02a84becf1c4d94a0c126c550607d79

 

2221820分に朝日新聞からは、共振は過去に例がない現象だったなど、下記趣旨の記事がネット配信されていた。

JR東海は22日、架線の金具が金属疲労で折れたことでショートし、架線が断線したと発表した。

新幹線が通過する際に発生する想定外の揺れによって金具が疲労破断したといい、「過去に経験がない事象だった」と説明している。

JR東海によると、停電は昨年1218日午後1時ごろに起きた。

下り線で、列車に電力を供給する「トロリ線」をつり下げるための「吊架(ちょうか)線」が、愛知県安城市内で切れているのが確認された。

トロリ線と吊架線をつなぐ「ハンガ」と呼ばれる金具の下部が折れ、別のトロリ線に接触。

通常とは異なる回路で電流が流れて吊架線が断線し、停電に至ったとみられる。

断線があった場所でハンガを新品に置き換えて調査したところ、列車が通過する際に通常より振動の振れ幅が大きくなる「共振」と呼ばれる現象が続くことがわかったという。

JR東海はこの揺れについて「ハンガの長さやつり上げ力など特定の条件が重なった。ハンガの共振は過去に経験がない」と説明している。

断線があった場所と架線構造が同じ区間で、太いハンガに順次置き換えるなどの対策を進めていくという。

https://www.asahi.com/articles/ASR2Q61NJR2QUTIL046.html 

 

 

 

 

 

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化学関係の工場で約20年、安全基準の制定、安全活動の推進、事故原因の究明と再発防止策立案などを担当しました。
その間、ずっと奥歯に挟まっていたのは、他社の事故情報がほとんど耳に入ってこなかったことです。
そこで退職を機に、有り余る時間を有効に使うべく、全国各地でどのような事故が起きているか本ブログで情報提供することにしました。
また同時に、安全に関する最近の情報なども提供することにしました。

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