2020年3月24日に掲載した元記事がブログサイト運営会社の字数制限に抵触しましたので、ここに新情報を第2報修正1として掲載します。
第1報は下記参照。
https://anzendaiichi.blog.shinobi.jp/Entry/10542/
(2020年4月17日 修正1 ;追記)
2020年4月10日22時59分に毎日新聞から、政府は次亜塩素酸水の有効性は未確認だとしているという、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
政府は10日の閣議で、新型コロナウイルスの感染拡大に伴い、品薄となっているアルコール消毒液の代わりに使われることのある「次亜塩素酸水」について、「現時点では手指の消毒に活用することについての有効性が確認されていない」とする答弁書を決定した。
立憲民主党の早稲田夕季衆院議員の質問主意書に答えた。
次亜塩素酸水は、塩酸や食塩水を電気分解してつくられ、調理器具の洗浄消毒などに使われる。
新型コロナウイルスの感染拡大に伴うアルコール消毒液不足を受け、住民に無償配布を始めた自治体もある。
政府は答弁書で、現時点で有効性が確認されていないことを指摘。
アルコール消毒液の不足には、「厚生労働省、経済産業省が作製したポスターで『手洗いを丁寧に行うことで、十分にウイルスを除去できる。さらにアルコール消毒液を使用する必要はない』などの内容を示すなどしている」と答えた。
https://mainichi.jp/articles/20200410/k00/00m/040/175000c
(ブログ者コメント)
〇調べたところ、次亜塩素酸水には殺菌効果があるという、以下の資料が見つかった。
ULRから推定すると、おそらくは厚労省作成資料。
有効性等(p.6-10)
微酸性次亜塩素酸水:
各種殺菌剤との比較試験(各種微生物についての殺菌効果、食品に対しての殺菌効果)を行ったところ、次亜塩素酸ナトリウム等と同等以上の殺菌効果が得られた。
食品中での安定性として、ホウレンソウを微酸性次亜塩素酸水で処理し、使用中の有効塩素濃度の測定を行った結果、有効塩素は検出されず、残留性は低いことが示された。
食品中の栄養成分に及ぼす影響として、微酸性次亜塩素酸水処理によるビタミンC等の含量への影響を検討した結果、水道水処理等の場合と比較して影響を与えなかった。
弱酸性次亜塩素酸水:
微生物に対する殺菌効果及び食品に対する殺菌効果を検討すべく試験を行ったところ、殺菌効果があることが示された。
食品中の栄養成分に及ぼす影響として、強酸性/弱酸性次亜塩素酸水や水道水での処理によるカットキャベツからの滲出液量について評価したところ、弱酸性域では滲出量も押さえることができ、殺菌効果もあるためカット面を持つ食材の殺菌に適していると考えられた。
https://www.mhlw.go.jp/stf/shingi/2r9852000002wy32-att/2r9852000002wybg.pdf
〇一方、次亜塩素酸水は薬事法の認可を受けていないため、消毒や殺菌効果をうたうことはできないという、下記趣旨の記事も見つかった。
今回の政府答弁は、そういう事情からかもしれない。
(2020年4月3日 化学工業日報)
新型コロナウイルスの影響で増える消毒・除菌ニーズ。
人の手指などの消毒にアルコール消毒液が多用される一方で、ドアノブや手すりなど身の回りの接触面の消毒に対しては、アルコールよりも次亜塩素酸ソーダ(次亜塩素酸ナトリウム)の方が有効性が高いとされる。
厚生労働省も、感染予防の啓発資料で使用を呼びかけている。
ただ、金属部分を腐食させることがあるほか、素手で触れると手荒れの原因になる場合があり、使用場面によっては、こうした心配のない次亜塩素酸水の活用が広がっている。
普段は浄水場などの消毒・殺菌に使われる次亜塩素酸ソーダ。
一般消費者には、「ハイター」「ブリーチ」などの商品として日常でも使われている。
新型コロナウイルス対策として、濃度0・05%に薄めて拭き取り用に使うことが推奨されている。
次亜塩素酸ソーダを取り扱う企業の関係者は、「使い方に関する問い合わせが増えている」と話す。
現状では、まだ本格的な需要の波は来ていない模様。
ただ、最終商品に小分けする会社では容器不足が生じているところもあるようだ。
品不足のアルコール消毒液や使い方に注意が必要な次亜塩素酸ソーダに代わる選択肢として広がりつつあるのが次亜塩素酸水だ。
酸性電解水とも呼ばれ、専用装置で原料となる塩酸や食塩水を電気分解して生成する。
医療機関や介護施設、一般家庭などで使われる専用装置の多くは、微酸性次亜塩素酸水を生成する。
pH値は5・0~6・5、有効塩素濃度は10~80ppmで、次亜塩素酸ソーダより低濃度でもウイルスに有効。
ノロウイルスやインフルエンザウイルスへの効果が実証されている。
新型コロナウイルスに対する有効性はまだ実証されていないが、電解水の研究・普及の促進を行っている機能水研究振興財団の発表によると、新型コロナウイルスはインフルエンザウイルスと同様にエンベロープと呼ばれる膜状の粒子構造を持つことから、次亜塩素酸水が有効性を示すと推察できるという。
次亜塩素酸水は除菌するとすぐ水になるため、目や口に入っても害はない。
うがいもでき、手荒れしないといった特徴を持つ。
こうした利便性から、生成装置の受注数は「通常の3~5倍ほどに増えている」と日本電解水協会の川田会長(日本エコ・システムズ社長)は話す。
次亜塩素酸水は、食品添加物の殺菌料としては認められているが、薬事法の認可は受けていないため、消毒や殺菌効果をうたうことはできない。
認可には「膨大なエビデンスデータが必要。コストや時間がかかる」(川田会長)ため、申請に各社が二の足を踏んでいる状態だ。
公共の場では、次亜塩素酸ソーダと希塩酸を希釈混合し、pH値を中性に調整した製品の活用も進む。
同製品を「次亜塩素酸分子水」として販売する大阪油脂工業(兵庫県尼崎市)は、病院や介護施設、学校のほか、自治体向けにも供給している。
通常、この時期は受注後翌日には出荷できるが、現在は納入が一カ月後となる。
フル稼働で生産しているが、20リットル入るバッグインボックスタイプの容器が不足気味となっているという。
その間、ずっと奥歯に挟まっていたのは、他社の事故情報がほとんど耳に入ってこなかったことです。
そこで退職を機に、有り余る時間を有効に使うべく、全国各地でどのような事故が起きているか本ブログで情報提供することにしました。
また同時に、安全に関する最近の情報なども提供することにしました。