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                                                       本ブログでは、産業現場などで最近起きた事故、過去に起きた事故のフォロー報道などの情報を提供しています。  それは、そういった情報が皆さんの職場の安全を考える上でのヒントにでもなればと考えているからであり、また、明日は我が身と気を引き締めることで事故防止が図れるかもしれない・・・・そのように思っているからです。  本ブログは、都度の閲覧以外、ラフな事例データーベースとして使っていただくことも可能です。        一方、安全担当者は環境も担当していることが多いと思いますので、あわせて環境問題に関する情報も提供するようにしています。       (旧タイトル;産業安全と事故防止について考える)
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20151230日に掲載した元記事がプロバイダーの字数制限オーバーとなりましたので、ここに新情報を第2報修正1として掲載します。

第1報は下記参照。

http://anzendaiichi.blog.shinobi.jp/Entry/5519/

 

 

(2016年1月12日 修正1 ;追記)

 

16日付 読売新聞千葉版)

 

専門家で作る「松丘隧道補修工事検討会」(委員長・西村和夫首都大学東京教授)は5日、県庁で初会合を開いた。

 

検討会は、モルタルと基礎部分に15cmの隙間を44mにわたって空けたことが剥落原因の一つとの見方で一致した。

今後、岩盤の強度を測る追加調査を行うことも決め、原因究明を進める。

 

午前中に1時間、そろって現地視察した後、午後から3時間、県庁内で協議し、会合後に西村氏が記者会見した。

 

県は、今回の補修工事で、トンネル内部の壁面に既製のコンクリートパネルをはめ込む工法を採用。

手順は、

〈1〉老朽化したモルタルを剥がした後、岩盤に新たなモルタルを吹きつける

〈2〉パネルをはめ込むための基礎(高さ約1m50cm)を作る

〈3〉基礎の上にパネルをはめ込む

というものだった。

 

事故は、〈2〉の基礎工事の段階で起きた。

 

終日全面通行止めを避けようと、夜間だけ通行止めにして作業したため、モルタルの下部を一気に削り取り、基礎を作った。

この結果、モルタルの支えがなくなったことが事故原因の一つと認定した。

西村氏は、モルタルの下部を削っても上部をボルトなどで固定していれば「落ちなかったかもしれない」とも指摘した。

 

モルタルの付着力には岩盤の状態も影響を与える可能性があることから、検討会は、岩盤の調査を行うことも決めた。

 

一方、モルタルの厚みが一部で設計の倍近くあった点については、岩盤の凸凹を平準化するためだったとして、西村氏は「厚いからダメだということではない」との認識を示した。

モルタルの素材には問題がなかったといい、残ったモルタルの付着力を調べる検査も検討する。

 

今後の復旧対策としては、

〈1〉モルタルと基礎の隙間を埋める

〈2〉残ったモルタルをボルトで固定する

という工事を、終日全面通行止めで実施することを決めた。

 

http://www.yomiuri.co.jp/local/chiba/news/20160105-OYTNT50315.html

 

 

17日付 読売新聞千葉版)

 

トンネル内部のモルタルは、左右別々に吹き付けられていたことが、6日、わかった。

天井部分にできたモルタルの継ぎ目を境に、片側だけが剥落した可能性があるとみて、県が詳しく調査している。

モルタルに継ぎ目ができたことが事故の一因と認定される可能性が高いという。

 

県によると、トンネル内で行われていた補修工事は、古いモルタルを剥がし、新しいモルタルを吹き付けたあと、既製のコンクリートパネルをはめる手順だった。

 

モルタルは「トンネル一面に一度に吹き付けた方が強度が高い」(専門家)とされるが、作業時間が夜間の数時間に限られていたため、松丘隧道では、別々の日に片側ずつ吹き付ける手順を採用。

この結果、左右のモルタルが接する天井部分に「施工目地」と呼ばれる継ぎ目ができたという。

 

県は、5日、「松丘隧道補修工事検討会」で、こうした施工状況を報告した。

事故現場では、片側のモルタルが長さ約20m、幅約5mにわたって剥落しており、検討会は、継ぎ目ができたことも事故の一因とみているという。

 

県は、検討会で、古いモルタルを剥がした際に周囲の岩盤も削っていたことを報告した。

県関係者によると、モルタルだけを剥がすのは技術的に難しいことや、狭いトンネルで道幅を確保するために削ったという。

ただ、岩盤を削り取ったことで表面の状態が変化し、モルタルが付着しにくくなって剥落事故に至った可能性を排除できないとして、県は、近く、岩盤の状態を検査する。

 

今回の工事は、トンネルを終日全面通行止めにせず、午前0時~同5時半だけを通行止めにして行われた。

この時間帯を通行止めにしたのは、鴨川市と東京都心を結ぶ高速バスの始発便と最終便の運行を妨げないよう、配慮したためだという。

 

検討会はすでに、

〈1〉モルタルと基礎の間に15cmの隙間を44mにわたって作った

〈2〉新しく吹き付けたモルタルをボルトなどで固定しなかった

ため、モルタルを十分に支えられなかったと認定している。

 

今後は、モルタルの継ぎ目や岩盤の状態などが焦点となり、21日に予定される検討会で事故原因が確定される見通しだ。

 

http://www.yomiuri.co.jp/local/chiba/news/20160106-OYTNT50270.html

 

 

 

(2016年1月26日 修正2 ;追記)

 

2016122日付の千葉日報紙面に、モルタルは自重で落下したという、下記趣旨の記事が掲載されていた。

 

外部専門家検討会は、21日、アーチ状に吹き付けたモルタルを支える足元が弱い構造や工事手順だったため、モルタルが自らの重みに耐えられずに落下したとの結論で、ほぼ一致した。

モルタルと一緒に、岩盤の一部も剥がれ落ちていた。

 

別業者が施工したトンネル内の別区間と今回の剥落区間で、細かい施工方法に異なる点が複数あることも判明。

足元の構造部分などが異なっていたという。

 

西村委員長は、会合後の記者会見で、こうした相違が事故要因になった可能性を認めたうえで、「(他にも)いくつか複合的に考えられる。さらに、そこに至った背景も大事」と述べ、業者側の施工実態や技術的な習熟度の検証、再発防止策を含む最終的な報告を、近くまとめる考えを示した。

 

同検討会は、復旧に当たり、掘ってある岩盤にモルタルを吹き付けてからコンクリート板を取り付ける全体的な工法自体は「事故原因とは無関係」として、維持することを提案。

その前段として、モルタルを留め具で補強する工程を追加したり、工事手順の問題で足元の構造に生じていた隙間を埋める安全対策を指示しており、24日にも終わる見込み。

 

 

 

 

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化学関係の工場で約20年、安全基準の制定、安全活動の推進、事故原因の究明と再発防止策立案などを担当しました。
その間、ずっと奥歯に挟まっていたのは、他社の事故情報がほとんど耳に入ってこなかったことです。
そこで退職を機に、有り余る時間を有効に使うべく、全国各地でどのような事故が起きているか本ブログで情報提供することにしました。
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