2017年1月22日21時3分に毎日新聞から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
1月22日20時38分にNHK関西NEWS WEBから、1月23日17時38分にNHK和歌山からも、同趣旨の記事がネット配信されていた。
22日午後3時40分ごろ、和歌山県有田市初島町浜、「東燃ゼネラル石油」和歌山工場の潤滑油精製施設付近から出火した。
工場内に黒煙が立ち込め、午後11時現在も鎮圧のめどが立っていないが、けが人は出ていない。
有田市は初島地区の1281世帯2986人に避難指示を出し、午後11時現在、約570人が市文化福祉センターなどに避難した。
同工場では18日にも、原油を抜き清掃中だった原油貯蔵タンクが燃える火災が起きていた。
警察が出火原因などを調べている。
同工場によると、今回、火災があったのは「第2プロパン脱蝋装置」という、原油から潤滑油を精製する際に出る「ワックス」を取り除くプラント。
火災発生当時は近くに約10人の作業員がいた。
突然、施設から爆発音とともに火柱が上がったという。
作業員らは出火後すぐに避難して無事だった。
同工場は1941年に操業開始し、敷地面積は248万m2。
24時間体制で稼働しており、1日当たりの原油処理能力は13万2000バレル。
会社の説明によると、火災が発生したプラントは1969年に稼働を始め、4年ごとに定期検査をしているが、3年前の検査では特段の劣化などは見つからなかったという。
工場の近隣住民には、防災無線などを通じて避難指示が発令。
工場近くに住む無職女性(74)は、「ドーンという音が響いて、空を見たら煙が上がっていて驚いた。50年住んでいるが、こんな火災は初めてで怖い」と話した。
火災の影響でJR紀勢線では、工場に近い初島駅を通過する措置が取られた。
出典
『東燃ゼネラル石油火災 作業員ら無事避難 和歌山で避難指示』
http://mainichi.jp/articles/20170123/k00/00m/040/081000c
『石油工場火災 周辺に避難指示』
http://www3.nhk.or.jp/kansai-news/20170122/3248067.html
『東燃ゼネラル石油 会見で謝罪』
http://www3.nhk.or.jp/lnews/wakayama/2043259991.html?t=1485208577340
1月24日9時54分にNHK和歌山からは、40時間後に鎮火したという、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
消防は、プラント周辺に放水して火災の拡大を防ぎながら、プラントの中に残る可燃性のガスが燃え尽きるのを待っていたが、発生から40時間あまりがたった24日午前8時半ごろ、火が完全に消し止められた。
出典
『石油工場火災 ようやく鎮火』
http://www3.nhk.or.jp/lnews/wakayama/2046208651.html?t=1485294238902
(ブログ者コメント)
4日前のタンク火災は下記参照。
2017年1月24日掲載
2017年1月18日 和歌山県有田市の東燃ゼネラル石油で内部清掃中の原油タンクから出火、ボヤとは思えないほど大量の黒煙が発生し鎮火まで35時間、出火当時は清掃作業の時間外だった
http://anzendaiichi.blog.shinobi.jp/Entry/6692/
(2017年3月3日 修正1 ;追記)
2017年3月1日10時59分にNHK和歌山から、配管に亀裂や穴があったという、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
3月1日付で朝日新聞(聞蔵)からも、同趣旨の記事がネット配信されていた。
東燃ゼネラル石油は、外部の有識者を交えた事故調査委員会を立ち上げて火災の原因や安全管理体制を検証し、28日、中間報告を公表した。
それによると、火災が起きたプラントの配管をX線撮影などで調べた結果、金属製の配管(直径約8cm)に12カ所の穴や亀裂が見つかり、配管のつなぎ目1カ所も変形していた。
この配管には、潤滑油を精製する際に生じる高圧の可燃性ガスが流れていて、これらのどこかから漏れたガスに何らかの理由で火がついた可能性があるとしている。
このプラントでは、作業員が1日2回巡回し、目視による安全確認をしていたが、火災当日の午前の巡回では異常に気づかなかったという。
事故調査委員会では、今後、亀裂などが生じた原因や火災に至ったメカニズムを特定し、ことし5月までに最終報告をまとめることにしている。
出典
『東燃火災 プラント配管に亀裂』
http://www3.nhk.or.jp/lnews/wakayama/2044323891.html?t=1488401693745
(ブログ者コメント)
2月28日付で該社からプレスリリースされた中間報告は、下記参照。
『和歌山工場での火災に関する事故調査委員会の中間報告について』
http://www.tonengeneral.co.jp/news/press/uploadfile/docs/20170228_2_J.pdf
その中間報告には、この事故の4日前に起きたタンク火災の原因は硫化鉄の自然発火だったらしきことも記されている。
その間、ずっと奥歯に挟まっていたのは、他社の事故情報がほとんど耳に入ってこなかったことです。
そこで退職を機に、有り余る時間を有効に使うべく、全国各地でどのような事故が起きているか本ブログで情報提供することにしました。
また同時に、安全に関する最近の情報なども提供することにしました。