2018年11月28日12時19分に産経新聞westから、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
「信号機のない横断歩道では歩行者優先」。
道路交通法で、こう定められているにもかかわらず、歩行者が渡ろうとしている横断歩道で一時停止する車の割合が全国平均で8.6%にとどまることが、日本自動車連盟(JAF)の調査で分かった。
車対歩行者の死亡事故のうち、横断中の発生は7割に上り、警察当局は停止を怠る「歩行者妨害」の車の摘発を強化している。
そんな中、大阪府警が車道をカラー塗装する試みを始めたところ、一時停止率がアップし、事故防止につながると注目されている。
【通り過ぎれば渡れる】
JAFが今年8~9月、全国の信号機のない横断歩道計94カ所で行った調査によると、歩行者がいるときに一時停止した車の割合は、平均で8.6%。
栃木県の0.9%を最低に、33都道府県が10%を下回った。
別に実施した調査では、「後続車がいないので、自車が通り過ぎれば歩行者が渡れる」などと考えるドライバーが多かったという。
警察庁によると、平成25~29年までの5年間に発生した車と歩行者の死亡事故は、全国で6576件。
うち、歩行者の道路横断中は約7割を占めた。
信号のない横断歩道を渡っているときの事故は472件で、ドライバーの減速が不十分なことによる事故が多かった。
こうした事態を受け、警察当局は「歩行者妨害」の取り締まりを強化。
29年の全国の摘発数は14万5292件で、前年から約3万4000件増えた。
ただ、歩行者妨害に起因した事故は後を絶たず、警察庁は22日から28日まで、横断歩道での歩行者優先を徹底させるため、初めて全国一斉の広報・指導強化に乗り出した。
【以前は恐怖感も】
「歩行者優先」をどうやって徹底するか。
車道への工夫で効果を上げているのが、一時停止率4%だった大阪府で今年から始まった取り組みだ。
11月上旬、大阪府守口市の信号機のない市道交差点。
子供たちが渡ろうとしている横断歩道の横には、赤のしま模様の塗装が施されている。
塗装には厚みがあり、通過中に揺れを感じたドライバーは停止し、子供の横断を待ってから、ゆっくりと走り出した。
小学2年の男児の母親(40)は、「以前は、子供が渡ろうとしたときに車が勢いよく走って来ることがあり、怖かった。塗装ができて、一時停止する車が増えた」と笑顔で話した。
【停止率15%アップ】
府警によると、29年に府内の信号のない横断歩道で発生した事故は140件。
ドライバーが横断歩道手前で十分に減速しなかったため、歩行者を見落としたことなどが原因とみられる。
そこで、通学路などになっている府内6カ所を「モデル横断歩道」と整備。
前方に横断歩道があることを示すダイヤマークの道路標示と、横断歩道との間の約30mを赤のしま模様に塗ったところ、一時停止率は6カ所平均で、塗装前の約35%から約50%に上昇した。
府警交通規制課は、「整備による対策の有効性が確認できたので、地域住民の要望などを踏まえながら、来年度から、道路管理者と連携した整備を推進していきたい」と話している。
出典
『立体塗装 一時停止率アップ 信号機のない横断歩道 大阪府警 事故抑止に効果』
https://www.sankei.com/west/news/181128/wst1811280032-n1.html
(ブログ者コメント)
〇横断歩道での事故が多いため警察がキャンペーンするという情報
は、今年11月に紹介スミ。
〇上記情報とは別に、大阪府警では、積水樹脂と共同で、道路に立体塗装する取り組みも実施している。
以下は、当該情報に関する記事の抜粋。
『いくつ見たことある?立体に見える路面標示「イメージハンプ」』
(2016.08.17 10:00 GAZOO;トヨタ系の情報サイト)
物理的な凹凸をつけず、舗装の色や素材を変えて立体に見せる路面標示。
アレってどういう目的で設置されているの?
また、どんな種類があるの?
疑問に思った筆者が「積水樹脂株式会社」に取材をしてきました。
逆走の防止や海外での施工例など、意外といろんな場所で使われていることが分かりましたのでご覧ください!
――立体に見えるアレって、正式名称はあるのでしょうか?
弊社での商品名は「ソリッドシート」ですが、一般的には「イメージハンプ」と呼ばれています。
――立体のパターンは何種類ぐらいあるのでしょうか?
弊社の場合、標準品で7種類、サイズ違いや左右形状違いを追加すると12種類です。
地域や地方自治体の要望に合わせた特注デザインを合わせると、50種類以上となります。
最初に製品化されたのはマウンテンタイプとブロックタイプです。
――どのような経緯で開発されたのでしょうか?
生活道路内で多く発生している交通事故対策のために、大阪府警と共同で開発しました。
ビックリさせすぎないように、また急ブレーキ・急ハンドルをさせないように、アクセルから足が離れる程度の驚きを感じさせるサイズ、形状にデザインしています。
・・・・・
https://gazoo.com/article/daily/160817.html
(ブログ者コメント)
今まで気付かなかったことだが、GAZOOの記事を目にして以降、1度だけ道路の立体塗装が目に入った。
ただ、表示が汚れていて、立体には見えなかった。
その間、ずっと奥歯に挟まっていたのは、他社の事故情報がほとんど耳に入ってこなかったことです。
そこで退職を機に、有り余る時間を有効に使うべく、全国各地でどのような事故が起きているか本ブログで情報提供することにしました。
また同時に、安全に関する最近の情報なども提供することにしました。