







2019年1月28日20時1分にNHK岐阜から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
28日午前10時50分ごろ、岐阜市小柳町で「柳ヶ瀬商店街」の高さ9mほどのアーケードの上に乗って防水工事の作業をしていた岐阜市折立の辻さん(男性、76歳)が、誤ってトタンの天板を踏み抜いて地面に転落した。
辻さんは全身を強く打っていて病院に搬送されたが、約4時間後に死亡が確認された。
警察によると、辻さんは作業をしていた当時、ヘルメットをかぶっておらず、命綱もつけていなかったという。
警察は、辻さんに作業を依頼した工事の責任者の72歳の男性から話を聞くなどして、事故の詳しい状況を調べている。
出典
『商店街で防水工事中に転落し死亡』
https://www3.nhk.or.jp/lnews/gifu/20190128/3080001045.html
2019年1月27日11時17分にNHK山梨から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
JA南アルプス市が果物の盗難を防ぐために去年、新たな器械を導入した結果、器械を設置した畑では盗難の被害がなかったことが分かった。
この「ほ場遠隔見守りシステム」は、JA南アルプス市の依頼で大手電機メーカーが開発した。
熱の変化を感知する遠赤外線のセンサーで畑の中を360°監視し、侵入者を感知するとサイレンと赤色灯で威嚇したうえで、登録している農家にメールで知らせ続ける。
JA南アルプス市がこの器械を30台購入して、リース方式で農家に貸し出したところ、器械を設置した畑では、特産のさくらんぼのほか、すももやぶどうの盗難被害はなかったという。
また、器械を設置しなかった畑を含めた全体でも、盗難の被害は、さくらんぼが前の年の35件から去年は6件と、およそ80%減ったのをはじめ、ぶどうはおよそ70%減り、すももの被害はほとんどなかったということで、JAは、この器械の導入が広く知られたことによる抑止効果があったのではないかとしている。
JA南アルプス市は、「去年設置しなかった農家にも器械の普及を進め、被害をさらに減らしていきたい」としている。
出典
『新器械設置の畑は果物盗被害ゼロ』
https://www3.nhk.or.jp/lnews/kofu/20190127/1040005431.html
※システム設置当時の報道は下記参照。
(2018年4月12日7時6分 産経新聞)
果実の収穫期を狙った盗難を防止するシステムを、富士通アイ・ネットワークシステムズ(南アルプス市有野)が開発した。
地元のJA南アルプス市が30台を購入し、農家への貸し出しを始めた。
同JAは、有効な防犯対策として期待を寄せている。
システムは、水平方向と下向き方向を感知する2つのセンサーを搭載。
半径15m内の警戒エリアに不審者が侵入すると、即時に赤色の警告灯が点滅して警報が鳴り始める。
不審者が警戒エリアでの動きを止めない限り、警告灯の点滅と警報が続く。
警報音は最大で犬の鳴き声に相当する90デシベルになる。
警戒対象は不審者なので、背の低い小動物は感知しないという。
通報メールは無線で同JAの基地局に送られ、インターネット経由で農家のスマートフォンやパソコンに届く仕組みだ。
出典
『果実盗難防止へ警告灯が点滅 JA南ア市が30台購入、農家に貸し出し』
https://www.sankei.com/region/news/180412/rgn1804120016-n1.html
また、平成30年5月24日付でJA南アルプス市のHPに、当該システムを設置した旨、設置状況の写真付きで掲載されていた。
JA南アルプス市は5月24日、人感センサーなどを備えた「果樹盗難抑止システム」をサクランボの果樹園への設置運用を開始しました。
このシステムは不審者が果樹園へ侵入すると赤外線センサーで360度を感知し、サイレンや赤色灯で警告、同時に園主へメールが届く仕組み。
JAの依頼で富士通などが3年前から開発に取り組み、JAが管轄する南アルプス市内全域で導入、一定のエリアでの盗難被害対策は全国初の試みとなります。
本格導入となったこの日、同市今諏訪地区塚原さん(70)のサクランボ園では、同JA職員と富士通関係者など5名がセンサーを運びこみ園の中心部に設置しました。
塚原さんの園では毎年のように盗難被害にあっているといい「1年かけて育てたサクランボをいよいよ収穫という時に盗られるのは残念でならない。センサーを地域一帯に置くことで、盗もうという気持ちの抑止力になってほしい」と期待を込めました。
センサーは移動や設置が容易なため、JAでは希望する農家に月額1万5千円(税込)のリース契約で貸し出しを行っていて、農家は収穫期間のみ同システムを利用することが出来ます。
JAでは25日までの2日間で予約の入っている22台のセンサーを設置する予定で、今後も収穫期を迎えた果樹園に随時設置して行きます。
JA管内ではサクランボの盗難が問題になっており、南アルプス警察署によると、昨季は管内で2件の被害を確認。
ただし農繁期のため被害届を提出しない農家も多く、当JA営農指導部によると、毎年60件ほどの被害があるとみています。
このほかスモモの「貴陽」、ブドウの「シャインマスカット」などでも被害があるといい、高級果樹の栽培が盛んな同市で同システムが盗難の抑止力となるよう期待がかかります。
当JA小池組合長は「盗難防止システムの導入により、農家が丹精込めて育てたサクランボの盗難を防ぎたい。」と意気込みました。
出典
『サクランボの盗難を防げ・果樹盗難抑止システム運用開始』
https://www.ja-minami-alps-city.or.jp/wp/topics/9108/
2019年1月27日に掲載した元記事がプロバイダーの字数制限オーバーとなりましたので、ここに新情報を第2報修正1として掲載します。
第1報は下記参照。
http://anzendaiichi.blog.shinobi.jp/Entry/9285/
(2019年2月1日 修正1 ;追記)
2019年1月27日付で秋田魁新報から、現場は消火活動が困難な場所だったという下記趣旨の記事が、現場周辺の見取り図付きでネット配信されていた。
火元となった男性(94)宅は、細長く特殊な構造をしていた。
周辺が木造住宅の密集地域だったこともあり、消火活動が難航したとみられる。
男性宅は、木造一部2階建ての店舗兼住宅。
北側の市道に面した店舗の奥に、男性が暮らす住宅があった。
店舗と住宅がクランク状に屋根でつながり、奥行きは約40m。
火元とみられるボイラー室は、店舗と住宅の中央付近に位置していた。
消防によると、家同士がほぼ密着していたほか、男性宅のボイラー室から煙が上がっていたため、屋内から進入する必要があると判断。
亡くなった消防士長・藤田さん(32)と消防副士長・佐藤さん(26)の隊を含む2隊が店舗脇の車庫から、残る1隊が家屋の西側から、それぞれ進入した。
同本部は、「消火活動の難易度が高い現場。かなり支障があった」と説明する。
男性宅の火の燃え広がりや隊の行動を調べる上で、間取りを正確に把握する必要があるが、男性宅に入ったことがある付近住民も少なく、警察と消防は調査に時間がかかるとみている。
出典
『能代火災の火元住宅 特殊な構造、消火活動難航の可能性』
https://www.sakigake.jp/news/article/20190127AK0002/
(2019年8月29日 修正2 ;追記)
2019年8月28日付で秋田魁新報から、フラッシュオーバーが発生した証拠はないなどとする報告書が公表されたという、下記趣旨の記事がネット配信されていた。 (新情報に基づき、第1報ともどもタイトルも修正した)
能代山本広域消防本部は28日、原因究明や検証のため設置した調査委員会の報告書を公表した。
消火活動中の2人が巻き込まれた原因を、「急激な濃煙に囲まれ、退避できない状況で炎にさらされたか、煙と同時に流れ込んだ炎にさらされた」と推定。
出火原因については、総務省消防庁消防研究センターの分析が続いているため、「調査中」とした。
公表した報告書によると、7時35分に出火場所とみられるボイラー室付近で、別の隊員らが黒煙の噴出を確認した直後、数秒間で炎が走り、延焼が急拡大。
しかし、爆発的な燃焼現象「フラッシュオーバー」が発生した証拠はないとしている。
火元の店舗兼住宅が、増改築を重ねた上、密閉性が高く、消火活動が難しかった点も指摘。
指揮系統について、同消防本部は「問題はなかったと断言できないが、目いっぱいの対応だった」とした。
再発防止策として、指揮体制や部隊管理体制を強化し、火災状況の変化に応じた危険予知や緊急退避などの訓練を充実させるとした。
報告書は県を通じ、消防庁に提出する方針。
https://www.sakigake.jp/news/article/20190828AK0034/
8月28日20時29分にNHK青森からは、退避命令を出した記録なしなど、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
報告書には、2人への退避指示について記載されず、消防本部は記者会見で、2人に退避命令を無線で伝えた記録はないものの、消火にあたったほかの隊員はそれぞれが判断して退避したとして、当時の指揮対応に大きな問題はなかったという認識を示した。
https://www3.nhk.or.jp/lnews/akita/20190828/6010004687.html
8月29日3時0分に朝日新聞からは、殉職した2人の消火活動状況などに関し、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
報告書によると、藤田さんと佐藤さんは午前7時7分の119番通報からまもなく、別々の車両で火災現場に到着。
火元の住宅兼店舗の奥のボイラー室周辺で煙が上がっているのを確認し、藤田さんと佐藤さんは建物に入った。
ボイラー室付近の物置部屋で藤田さんが放水していたところ、7時27分ごろ、別の経路でボイラー室にたどり着いた隊員と合流。
約3分後、建物の構造について情報を共有すると、藤田さんと佐藤さんの2人はその場を離れた。
その後の2人の活動は不明だが、36分に佐藤さんは放水を求める無線を送信。
約2時間後、2人の遺体が物置小屋付近で発見された。
佐藤さんが無線を送信した頃、他の隊員たちは黒煙や炎を確認し、濃い煙の後には火が燃え広がる危険性が高いことから、退避した。
実際、35分ごろから急速に延焼が拡大したという。
2人が死亡するに至った状況について、報告書では「急激な濃煙の流入と瞬間的な火炎の流動により(中略)退避できない状況に陥ったところへ室内全体に流動した火炎にさらされた」もしくは「濃煙と同時に流動した火炎にさらされ、致命的な損傷を受けた」と推定している。
会見で、今回の火災は「建物構造と延焼の拡大の仕方が我々の経験を逸脱していた」と表現された。
火元の建物は、1921(大正10)年ごろに建築されてから2010年代にかけて増改築を繰り返しており、一つの屋根の下に店舗や住宅、物置などが入り組む複雑な構造だった。
長門・八峰消防署長は、「あくまで『推定』」と強調した上で、その複雑な構造ゆえ、延焼拡大の直前まで煙に気付けなかった可能性を指摘した。
また、消防が建築物の消防上の問題点などを確認する「消防同意」を、火元の建物が届け出ていなかったことが会見で明らかになった。
そのため、建物内に入るまで複雑な構造を把握できなかったという。
今回の事故を受けて消防本部は、現場でより正確な指揮をとるため、指揮隊を常設。
これまでは、人員に余裕があるときのみ出動させていたという。
その他、研修や訓練も増やした。
伊藤消防長は、「今後、二度とこのような惨事を繰り返すことがないよう、安全対策等について逐次取り組む」としている。
消防本部は火災の2日後に調査委員会を設け、署員への聞き取りや、無線連絡の記録確認などをもとに調査した。
当初、調査報告書を3月末をめどにまとめるとしていたが、検証が難航したことや「複数の殉職者が出る火災は全国的にも例が少なく、報告に慎重を期した」ことから、火災から約7カ月後の公表となった。
https://digital.asahi.com/articles/ASM8W5WNSM8WUBUB00D.html?rm=376
(2020年2月22日 修正3 ;追記)
2020年2月22日6時40分に秋田魁新報から、多くの個人情報が含まれているので、出火原因が明らかになっても公表しないという、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
能代山本広域消防本部は21日、現在も調査中の出火原因について、判明しても公表はしない方針を示した。
同日の能代山本広域市町村圏組合議会2月定例会で明らかにした。
消防本部は昨年8月に調査報告書を公表したが、出火原因については消防研究センター(東京)による調査が長引いているなどとして「調査中」とした。
議会の答弁で伊藤消防長は、「内容に多くの個人情報が含まれており、本部としては公開しない方針。ただ、情報公開請求などには応じる」と述べた。
同本部予防課によると、公表済みの調査報告書は任意で作成。
出火原因の調査結果を盛り込んだ火災報告書を消防庁へ提出しなければならない。
出火原因の調査は「終盤に入っている」としており、火元住民や殉職した消防署員の遺族らの調書などに多数の個人情報が含まれるという。
通常は出火原因を公表していないとして、今回も同様に対応するとした。
https://www.sakigake.jp/news/article/20200222AK0001/
(ブログ者コメント)
事故原因が世に出ない理由が、また一つ明らかになった。
個人情報の秘匿よりも再発防止のほうが重要だと思うのだが・・・。
2019年1月27日21時15分にNHK岩手から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
26日午後3時半すぎ、一関市東山町の産業廃棄物収集会社で作業をしていた千葉さん(男性、70歳)が倒れているのを同僚の男性が見つけ、消防に通報した。
千葉さんは病院に運ばれ手当てを受けたが、およそ12時間後に死亡した。
警察の調べによると、千葉さんは当時、同僚と一緒に水槽タンクの解体作業をしていたという。
千葉さんの近くにはタンクについていた鉄パイプが落ちていたということで、警察は、同僚の男性が油圧ショベルを操作して解体していたところ、何らかの原因で鉄パイプが飛んで千葉さんに当たったとみて、事故の状況を詳しく調べている。
出典
『鉄パイプ当たる 作業員死亡』
https://www3.nhk.or.jp/lnews/morioka/20190127/6040003252.html
2019年1月25日付で神戸新聞から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
産業用電子機器製造ベンチャーのイーマキーナ(神戸市中央区)は、超音波でネズミなどの害獣を寄せ付けない装置「エバジー」を開発した。
IoT(モノのインターネット)技術を使い、スマートフォンやタブレット端末で操作できる。
昨年12月に発売し、食品工場・倉庫や飲食店、畜産業者向けに、年間1000台の販売を目指す。
同社は、IT会社や電子機器メーカーに勤めた経験のある藤井社長(49)らが昨年7月、設立した。
従業員は3人、資本金は300万円。
食品工場などの関係者から、ネズミに商品がかじられ、ふん尿にも悩まされていると聞き、システムエンジニア(SE)の社員らと装置開発に取り組んだ。
エバジーは、高さ約15cm、重さ約1kg。
小型コンピューターを内蔵してIoTに対応したのが最大の特長。
スマホなどで電源のオン・オフや一定時間出力を止めるタイマー設定ができる。
今後、新機能を付加するなどソフトウエアの改良を続け、購入済みの利用者にも有償で改良版を提供する。
スピーカーから出る超音波は、害獣は嫌うが、人にはほぼ聞こえない。
国内の機器では最大級の110デシベルの超音波を出すことができ、前方10mまで効果を確認した。
音の周波数やパターンを自動的に変更して、ネズミが慣れるのを防ぐ。
イタチやアライグマなどにも有効という。
今春にも予定する第1弾のソフト更新では、遠隔制御や曜日ごとのタイマーの機能を追加する計画。
藤井社長は、「神戸にいながら大阪で電源を入れられるようにしたい」と話す。
配線をかじられる被害が起きているという電気設備業界などにも営業を広げ、将来は海外への販売も目指す。
税別9万2000円。イーマキーナTEL078・232・7251
出典
『超音波で害獣被害防げ 神戸の企業が装置開発 スマホなどで操作』
https://www.kobe-np.co.jp/news/keizai/201901/0012007024.shtml
(ブログ者コメント)
同種機器は多数販売されている。
ご参考まで。
2017年4月18日に掲載した元記事がプロバイダーの字数制限オーバーとなりましたので、ここに新情報を第2報修正3として掲載します。
第1報は下記参照。
http://anzendaiichi.blog.shinobi.jp/Entry/7011/
(2019年1月30日 修正3 ;追記)
2019年1月24日18時3分にNHK香川から、園長は不起訴になったという、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
保育所の遊具について、国は、子どもの頭や首が挟まれて抜けなくなるような隙間を設けてはならないという指針を守るよう求めていて、警察は去年2月、遊具の危険性を認識せず、安全対策を怠ったとして、業務上過失致死の疑いで47歳の園長の書類を検察に送っていた。
高松地検は24日、「事故があった『うんてい』は指針が求める基準を満たしていなかったが、70ページ以上に及ぶ指針を読んで理解するのは困難で、子どもが隙間に首が挟んで死亡することを予想するのは難しかった」などとして、嫌疑不十分でこの園長を不起訴にした。
この事故をめぐっては、この保育所の指導監督を所管する善通寺市も、医師や弁護士などによる第三者委員会を設けて検証を続けている。
市によると、委員会は今年度中に事故の原因や再発防止策について報告書にまとめて公表する予定だという
出典
『遊具事故で書類送検の園長不起訴』
https://www3.nhk.or.jp/lnews/takamatsu/20190124/8030002953.html
(2019年4月3日 修正4 ;追記)
2019年3月28日22時18分にNHK香川から、事故報告書が公表されたという下記趣旨の記事がネット配信されていた。
市が設けた第三者委員会は事故の原因の分析と再発防止策の検討を進めていたが、このほど報告書を取りまとめ、28日、その内容を公表した。
報告書は、「うんてい」が保育士の目が届きにくい場所にあったことや、遊具の構造が遊具メーカーなどでつくる業界団体が定めた安全基準を満たしていなかったことなどが事故の背景にあったとして、保育施設が、保育士の目が届きやすい場所に遊具を設置し、遊具が安全基準を満たしているか、年に1回以上点検することなど4項目を提言している。
市は、今後、この報告書をホームページなどに掲載し、市内の保育施設にも内容を周知することにしている。
出典
『遊具事故の報告書 基準を重視』
https://www3.nhk.or.jp/lnews/takamatsu/20190328/8030003370.html
(ブログ者コメント)
4月3日現在、市のHPには、まだ掲載されていない模様。
(2020年2月7日 修正5 ;追記)
2020年1月28日18時31分にNHK香川から、保育所の運営法人に対し3000万円の損害賠償判決がくだったなど、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
両親は、事故の11日前に就任した保育所の園長や運営法人らが危険な遊具を放置し、十分に監視していなかったために女の子が死亡したとして、運営法人などを相手取って、あわせて5500万円余りの損害賠償を求めて裁判を起こし、これまでの裁判で法人側は過失があったことを認めていました。
28日、両親が保育所の運営法人など相手取って損害賠償を求めていた裁判で、高松地方裁判所は28日、法人に3000万円余りの賠償を命じる判決を言い渡しました。
高松地方裁判所の森實将人裁判長は、「法人または園長の前任者は、うんていの危険性を認識すべきだったのに、放置をした法人には過失がある」などと指摘し、女の子の死後、両親に支払われた見舞い金などを除いた、あわせて3000万円余りを両親に支払うよう命じる判決を言い渡しました。
一方で、園長らについては遊具を点検する業者から構造上の問題を指摘されたこともなかったことから、園長就任からの短期間に危険性を認識するのは著しく困難だったなどとして、過失はなかったと結論づけました。
判決を受けて運営法人の片山理事長は、「女の子の成長を見守る機会を奪ってしまい、ご両親には申し訳なく思う。裁判では法人側の主張が認められたと考えている」と話しています。
https://www3.nhk.or.jp/lnews/takamatsu/20200128/8030005732.html
1月29日10時7分に読売新聞からも、同趣旨の記事がネット配信されていた。
森実裁判長は、「挟まれる危険性を認識できたのに放置した」と同法人の過失を認定した一方、園長については「就任後わずか12日目に発生し、予見は著しく困難」などとして、当時の担任の保育士らも含めて責任を認めなかった。
https://www.yomiuri.co.jp/national/20200129-OYT1T50099/
1月28日19時37分に朝日新聞からは、うんていは別保育所の特注品で、同型のものを製造会社から購入していたなど、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
うんていは別の保育所の特注品で、同型のものを製造会社から購入していた。
はしごと筋交いの間の角度は約44度。
遊具メーカーなどの業界団体が定めた安全基準は、頭が挟まって抜けなくなるとして、55度未満の隙間を認めていない。
園側は、購入した遊具について、この基準や危険性を認識していなかった。
https://www.asahi.com/articles/ASN1X66BSN1WPLXB00K.html
(ブログ者コメント)
今回の報道を機に再確認したところ、事故報告書が以下のとおりに公表されていた。
https://www.city.zentsuji.kagawa.jp/uploaded/attachment/8664.pdf
2019年1月24日11時22分に朝日新聞から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
排水基準を超える汚水を海に流したとして、愛知県警は24日、国内最大級の処理能力をもつ食品リサイクル工場「Bなごや」(名古屋市港区)の運営会社「K清掃社」(本社・熊本市)の社長ら2人を水濁法違反の疑いで逮捕し、発表した。
同社は、ごみの運搬手続きなどで優遇される、国の「再生利用事業者」(全国約170社)に登録されている。
逮捕されたのは、社長のM(男性、46歳)=名古屋市=、工場責任者のT(男性、34歳)=東海市=の両容疑者。
逮捕容疑について、M容疑者は「違法な排水を指示していません」と否認し、T容疑者は認めているという。
県警によると、2人は共謀し、昨年9~11月、5回にわたり、汚れの指標となるCOD(化学的酸素要求量)など複数の項目で基準値を超える汚水を、工場の排水口から名古屋港に排出した疑いがある。
環境省によると、汚水による海への影響は、地理的条件が左右する部分も大きいが、富栄養化の原因となり、ひどい場合は赤潮やアオコが発生する恐れがあるという。
K清掃社は、2017年度、先進的なリサイクル関係施設の整備を支援する愛知県の「循環型社会形成推進事業費補助金」に採択されている。
名古屋と熊本に工場があり、廃棄された食品から肥料を作るリサイクル事業などを展開。
ホームページによると、「Bなごや」の1日の処理能力は326トンで、「国内の食品リサイクル施設では最大級の能力」(農水省)という。
出典
『国内最大級の食品リサイクル工場、社長らに汚水排出容疑』
https://www.asahi.com/articles/ASM1R555XM1ROIPE01G.html?iref=pc_extlink
1月28日15時53分に朝日新聞からは、違法排出マニュアルがあったという、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
工場を運営する「K清掃社」社長のM容疑者(46)ら2人が、不正と認識しながら違法な排水を指示している可能性があることが、県警への取材で分かった。
「深夜や雨天、満潮に行う」。
昨年11月末、県警がK清掃社の関係先を家宅捜索すると、汚水を排出するタイミングなどをまとめたマニュアルが見つかった。
不正な排出について、隠語で「水を抜く」とも記されていたという。
県警によると、工場責任者のT容疑者は、不正排水について「自分が担当になった4、5年前には、すでに行われていた」としている。
においや色が目立たないようにして繰り返していたとみられる。
K清掃社は、食品リサイクルを推進する名古屋市から打診を受け、2007年に「Bなごや」を設立。
ホームページによると、1日の処理能力は326トンで、「国内の食品リサイクル施設では最大級の能力」(農水省)という。
ただ、受け入れる食品廃棄物が増え、近年はリサイクル事業の業務量が工場の処理能力を上回る状態だったとみられる。
T容疑者は県警に「排水処理が追いつかず、(不正に)流さないとあふれてしまうのでやった」と説明しているという。
信用調査会社によると、同社の売上高は右肩上がりで、18年3月期は約19億8500万円。
出典
『汚水排出は「雨天、満潮に」 容疑者、マニュアル運用か』
https://www.asahi.com/articles/ASM1T5STNM1TOIPE02J.html
(2019年5月12日 修正1 ;追記)
2019年3月23日21時38分に日本経済新聞から、会社は許可取り消しとなったなど、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
水濁法違反罪で元社長らが起訴されたのを受け、名古屋市は23日までに、廃棄物処理法に基づき、工場を運営する廃棄物処理会社「K清掃社」(熊本市)に、工場の設置や廃棄物の運搬などの許可を取り消す処分を出した。
また市は同日までに、2016~17年度に交付した補助金と加算金の計約2586万円を返還するよう同社に求めた。
市によると、工場は食品廃棄物を肥料化する施設。
17年11月~今年2月に名古屋港へ出す排水を検査した結果、12回にわたってCOD(化学的酸素要求量)が水濁法の基準を超えていた。
〔共同〕
出典
『名古屋市、熊本の会社の工場設置許可取り消し 汚水排出』
https://www.nikkei.com/article/DGXMZO42838890T20C19A3CN8000/
5月9日11時6分に朝日新聞からは、元社長に執行猶予付きの有罪判決が出たという、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
名古屋地裁は8日、水質汚濁防止法違反の罪に問われた工場の運営会社「K清掃社」に罰金50万円(求刑罰金50万円)、同社の元社長、M被告(47)に懲役6カ月執行猶予3年(求刑懲役6カ月)の判決を言い渡した。
神田裁判官は判決で、「組織的かつ常習的な犯行。自分の立場や利益を守りたいなどの動機から違法排水を続け、隠蔽工作も行っていた」と批判した一方、事業許可の取り消し処分を受けていることなども量刑の理由に挙げた。
判決によると、M被告は昨年9~11月に5回、水素イオン濃度など複数の項目で基準値を超える汚水を、従業員に指示して工場から名古屋港に排出した。
出典
『名古屋港に工場から汚水、元社長に猶予判決 名地裁』
https://www.asahi.com/articles/ASM584PP5M58OIPE011.html
2019年1月24日10時30分に京都新聞から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
京都市教育委員会が昨年10月から、全ての市立小中高校の体育館2階管理用通路に児童、生徒が立ち入ることを禁止にした。
市内の中学校で同通路から生徒が転落した事故を受けた措置だが、「2階から試合の応援をしたい」との声は根強い。
子どもの安全確保と応援者の要望をどう両立させるか、学校は難しい対応を迫られている。
事故はバスケットボール部の試合中に起きた。
生徒が体育館2階通路で観戦中、開いていた窓から外側の約3.5m下の地面に転落した。
窓には柵がなく、当時はカーテンが閉まっており、生徒は「カーテンに引っかかって転落した」と話したという。
市教委はその後、全ての市立小中高校に2階管理用通路への児童・生徒の立ち入り禁止を徹底するよう通知。
「2階通路は窓やカーテンの開閉用などのためのもので、観戦を想定したものではない」ことが理由だった。
これを受け、市中学校体育連盟バスケットボール専門部は、市内の大会では、選手が控える1階の「ベンチ」にも応援者が入れるようにした。
しかし、2階から観戦したいとの声は根強い。
2階から応援したことがあるという市内のバスケ部の中学2年生男子(14)は、「試合で保護者や生徒が多いと、1階の応援場所はごった返す。2階は広範囲に声が届くので、気を付けて入れるようにしても良いのでは」と話す。
バスケ部顧問だった元府立高教諭(62)は、「2階から観戦する光景はよくあった。安全第一のため、立ち入り禁止は仕方ないが、スポーツは『見る』『応援する』ことも教育の一つ。何らかの対策を考えてほしい」と求める。
ただ、市教委は「基本的に、体育館の2階通路は観戦できる設計になっていない」として、今後も開放はしない考えだ。
文部科学省は2008年、東京都内で児童が校舎の天窓から落下して死亡した事故を受け、学校施設での転落事故を防ぐマニュアルを作成。
教室などについては、「暗幕(カーテン)使用時は窓の開閉状況に注意する」「腰壁の高さや窓の形状に応じ、手すりの設置や窓の開閉方式を検討する」などと、今回の事故防止にもつながる対策を記載するとともに、危険性が高い場所には生徒を近づけないようにも学校に求めている。
学校でのスポーツ事故や部活動の問題に詳しい名古屋大の内田良准教授(教育社会学)は、「そもそも、体育館は体育の授業に使うためのもの。観戦が伴う部活の試合を想定して設計されていないために、こういった問題が起きる。観戦がしたいなら、対応できる市民体育館などの施設を活用すべきだ」と指摘する。
近年は、子どもの試合に応援に来る保護者も多いという。
観戦の十分なスペースが確保できない体育館で、生徒の安全確保を最優先にしながら応援者の要望をどう満たすか。学校側の工夫が求められている。
出典
『「安全」か「応援」か 体育館2階通路が立ち入り禁止に』
https://this.kiji.is/460980921627198561?c=39546741839462401
※事故当時の報道は下記参照。
(2018年10月14日22時57分 京都新聞)
14日午後0時15分ごろ、京都市上京区一条通室町西入ルの上京中の体育館2階の窓から、部活動の試合で同中を訪れていた左京区の修学院中1年の女子生徒(12)が、約3.5m下のコンクリートの地面に転落した。
生徒は頭や腰を打ち、市内の病院に搬送された。
意識はあるという。
警察や市教委によると、体育館では、市内の中学校約10校が集まってバスケットボールの大会が行われており、女子生徒は2階の通路で観戦。
窓際のカーテンに寄り掛かったところ、窓(縦約140cm、横約70cm)が換気のため幅44cmほど開いており、バランスを崩して転落した。
市教委は、「けがをした生徒には、少しでも早く回復してほしい。事故原因の究明を含め安全管理を徹底し、再発防止に努める」としている。
出典
『カーテンにもたれたら…2階窓から転落、女子中生けが 京都』
https://www.kyoto-np.co.jp/politics/article/20181014000104
2018年11月7日19時49分に京都新聞からは、2011年度にも京都市の別の中学校で同様な事故があったという、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
事故を受け、市教委が各学校を調査したところ、2011年度にも別の中学校で同様の事案があったことが7日、分かった。
事故を受け、市教委は全公立学校で体育館2階通路への生徒の立ち入りを禁止したが、11年度はそういった対応をとっておらず、市教委は「(11年度の事故後に)適切な措置を講じていれば、先月の事故を防げたかもしれない」としている。
市教委によると11年度の事故は、バレーボール部の1年生女子生徒が体育館で練習終了後、2階管理用通路で片付け中、誤って高さ約3.6mの窓から外側に転落。
手首を骨折するけがを負ったという。
公式の事故記録は残っておらず、関係者からの聞き取りで分かったという。
7日の京都市議会教育福祉委員会で報告された。
市教委は、「7年前の段階で、他校でも起こり得ることと認識していればよかった。今後も注意喚起をしていく」としている。
出典
『体育館2階から女子中学生転落、他校でも負傷 「防げたかも」』
https://www.kyoto-np.co.jp/politics/article/20181107000149
2017年3月3日に掲載した元記事がプロバイダーの字数制限オーバーとなりましたので、ここに新情報を第2報修正1として掲載します。
第1報は下記参照。
http://anzendaiichi.blog.shinobi.jp/Entry/6837/
(2019年1月29日 修正1 ;追記)
2019年1月24日7時50分に静岡新聞から、2審では逆転無罪になったという、下記趣旨の記事がネット配信されていた。(新情報に基づき、第1報ともどもタイトルも修正した)
2010年3月、御殿場市の陸上自衛隊東富士演習場で野焼き作業中に作業員3人が死亡した事故で、業務上過失致死罪に問われた野焼きの主催団体「東富士入会組合」元組合長(78)と同組合元事務局長(61)の控訴審で、東京高裁は23日、2人を有罪とした一審静岡地裁沼津支部判決を破棄し、両被告に無罪を言い渡した。
栃木裁判長は、一審判決で過失責任を認めたことについて「明らかな事実の誤認がある」と述べ、被告側による無罪主張を全面的に認めた。
事故の予見可能性の可否が最大の争点だった。
控訴審判決で栃木裁判長は、一審判決では作業の安全確保を考える上で重要な意味を持つ「防火帯」の概念が不明確だった点を指摘し、「経験豊富な現場作業員が逃げ場を確保しない危険な方法で着火を行うとは、通常、想定しない。(2人が)計画の立案時に危険性を予見すべきだったというのは、常識的に考えても無理がある」と否定した。
作業手順を示す義務があったとした認定内容についても、「風向きなどに応じて、作業当日に現場の作業員が安全な場所かどうかを判断するのが合理的。両被告が改めて周知徹底する必要はない」と言及した。
一審判決では
(1)両被告は、作業の実施計画の企画立案者として、危険性が予見できた
(2)実施にあたり、「防火帯」以外での着火を禁じるなど、適切な注意喚起や安全教育をするべきだった
などとして2人の過失を認定し、元組合長は禁錮1年執行猶予3年、元事務局長は禁錮10月執行猶予3年の判決を受けていた。
<メモ>御殿場野焼き死亡事故
2010年3月20日、御殿場市の陸上自衛隊東富士演習場で行われた野焼き作業中、風にあおられた炎で逃げ場を失った3人が焼死した。
業務上過失致死の罪に問われた主催団体「東富士入会組合」の元組合長ら2人は、公判で無罪を主張。
17年2月、静岡地裁沼津支部から有罪判決を受けた2人は、東京高裁に控訴していた。
出典
『御殿場野焼き3人死亡、逆転無罪 東京高裁』
http://www.at-s.com/news/article/social/shizuoka/591799.html
1月23日20時54分に朝日新聞からも、同趣旨の記事がネット配信されていた。
一審判決は、緊急時の避難場所「防火帯」の周知徹底を怠った結果、狭い場所に入り込んだ当時32~37歳の男性3人を焼死させたとして、W被告を禁錮1年執行猶予3年、K被告を禁錮10カ月執行猶予3年とした。
これに対し高裁判決は、大規模な野焼き作業では、着火場所の選定は現場をよく知る作業員の判断に委ねられていると指摘した。
被害者を含む作業員らは経験豊富で、過去に大事故はなく、作業責任者が参加した事前会議でも事故の可能性に関する指摘がなかった点も重視。
被告らが例年の計画を踏襲したことは「相応の合理性がある」とした。
そのうえで、被害者3人の火のつけ方について検討。
防火帯を背にするのが「野焼き作業の鉄則」だが、これに反した危険な方法だったと認定した。
「通常は想定し得ない行為」で、「計画の際に予見するのは常識的に考えて無理がある」と結論づけた。
出典
『野焼き3人死亡、元組合長ら2人に逆転無罪 東京高裁』
https://www.asahi.com/articles/ASM1R5FHKM1RUTIL02T.html
2019年1月23日21時19分にNHK福島から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
福島第一原発で、海側にあるタンクにたまっていた放射性物質を含む水が2年あまり前から漏れ出していたことがわかった。
漏れ出した水は近くの施設に流入したとみられ、東京電力は、「水位のデータはとっていたが、数値の変動が小さく気づかなかった」としている。
東京電力によると、福島第一原発4号機の海側にある配管などが通る地下の空間で今月10日、水たまりが見つかり、調べたところ、近くにある復水貯蔵タンクと呼ばれる設備の水位が、2年あまり前の平成28年11月ごろから下がっていて、あわせておよそ300トンが漏れ出していたことがわかったという。
タンク内の水には、一般の原発から放出する際の基準の2倍にあたる1ℓあたり12万ベクレルのトリチウムが含まれていたが、地下の空間にたまっていた水は基準を下回っていたという。
周囲の井戸の水などの放射性物質の濃度に大きな変化はなく、タンクから漏れ出した水は配管を通じて、4号機のタービン建屋という建屋内に流れ込んだと見られるとしている。
東京電力によると、タンクの水位は2年あまりでおよそ1.7m低下していたが、1日4回の計測では変動が小さく、気がつかなかったとしている。
東京電力は、タンクから漏れ出た原因を調べ、結果によっては、ほかに同じような漏えいがないか調べることにしている。
出典
『タンク漏水2年余気づかず』
https://www3.nhk.or.jp/lnews/fukushima/20190123/6050004143.html
(ブログ者コメント)
どのような目的で1日4回もデータを採っていたのだろうか?
「水位は2年前ごろから下っていて・・・」という表現から考えると、満水になったタンクからの漏洩がないことを確認するためだったのかもしれない。
もしそうだったとすれば、データ用紙に基準となる満水時のレベルをベンチマークとして記載しておき、そこからの低下がないことをデータで確認すべきだったと思うのだが・・・・。
2019年1月23日17時43分に朝日新聞から、下記趣旨の記事が想定震源域の図解付きでネット配信されていた。
北海道南東沖の千島海溝で起こる「超巨大地震」が注目されている。
国の地震調査研究推進本部は一昨年末、「切迫性が高い」とする見解を公表。
東日本大震災の前にみられたような地震活動の変化を指摘する研究者もいる。
もし起これば、大津波が沿岸を襲う。
専門家には危機感がにじむ。
「今度は後出しジャンケンでなく、徹底的にやってもらいたい」――。
地震研究者が集まった昨年8月の地震予知連絡会。
松浦律子・地震予知総合研究振興会解析部長は、東日本大震災で受けた衝撃と後悔を振り返りつつ、千島海溝の戦略的な研究を呼びかけた。
8年前の震災では、それ以前に見られた地震活動の変化をめぐり、「前兆だったのでは」との指摘が後になって相次いだ。
少なくとも過去に大津波があったことは分かっていたが、防災に十分生かせなかった。
千島海溝でも、同じような大地震や大津波が起きるおそれがある。
地震本部が2017年12月に公表した「長期評価」は、マグニチュード(M)8.8以上の超巨大地震が切迫している可能性が「高い」とした。
直近で起きたのは17世紀前半。
津波堆積物を元に推定した発生間隔は平均340~380年で、すでに「満期」を過ぎている。
【切迫の兆し?】
松浦さんは、付近の地震活動の変化からも切迫感を感じている。
1965年以降のM5.7以上の地震を分析すると、08年10月ごろから、これまでにないレベルで静穏化。
15年後半から回復傾向にあるという。
東日本大震災の前にも、同様の変化が起きていた。
大地震前の静穏化は、ほかにも事例がある。
関係は未解明で、静穏化後に大地震がなかった例もあるものの、不気味な状況が続く。
地殻変動からも、切迫性が指摘される。
付近の陸地は沈降が続き、十勝沖地震などM8級の地震後も、その傾向は変わらない。
一方、昔の海岸地形は高い位置にあり、いつか隆起しないと、つじつまが合わない。
そこで、「超巨大地震の後に大きく隆起する」との仮説が提唱されてきた。
今は地震直前の沈降速度が速い時期と解釈すると、観測事実の説明がつく。
実際、地震後に隆起が続いたことを裏付ける堆積物も見つかっている。
東北の被災地が地震後に隆起に転じた状況とも似通う。
津波堆積物を研究してきた産業技術総合研究所の宍倉正展研究グループ長は、「震災前の東北と同じ状況にある。当時と違うのは経験があること。地震が来るときは来るととらえ、備える必要がある」と話す。
【揺れたら、とにかく高い所に】
超巨大地震の震源域は長さ300km以上とされ、十勝沖から北方領土の先に及ぶ。
過去には4km内陸まで浸水した。
東北地方沿岸も、津波被害のおそれがある。
千島海溝で巨大津波を起こす地震は、00年代半ばから、国や道が被害想定を公表してきた。
国の中央防災会議は、千島海溝や南に連なる日本海溝の地震の被害想定を見直し中で、結果を受けて道も対応するという。
いつ発生するかは分からない。
予知連は昨年、2回にわたって千島海溝の地震を議論した。
平原和朗会長(京都大名誉教授)は会見で、「我々に危機感があるということを伝えないといけない」と話した。
松浦さんは、「沿岸の人は、揺れたらとにかく高い所へ避難してほしい」と呼びかける。
東京電力は昨年12月、福島第一原発に新設する防潮堤の詳細を公表した。
千島海溝の長さ1400kmの震源域でM9.4の超巨大地震を想定。
海面から11m、主要施設の敷地から2.5mの高さの防潮堤を20年度までに造るという。
東電は事故後、誘発地震に備えた仮設防潮堤を一部に設置。
止水などの対策を進めるが、敷地を囲む防潮堤はないままだ。
再び津波が襲えば、汚染水の流出や廃炉作業の停滞を招くおそれがある。
東電は「長期評価の切迫性の指摘を踏まえた」としている。
出典
『研究者にじむ危機感、「切迫」する北海道沖の超巨大地震』
https://digital.asahi.com/articles/ASM1L4DVGM1LULZU001.html?rm=616
2019年1月23日8時2分に山陽新聞から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
スズメバチの羽音やにおいを利用して有害獣を撃退するユニークな装置を福山市の養蜂業者が開発し、ベンチャー企業の取り組みを支援するJR東日本グループのプログラムに採択された。
現在、岩手県のJR線で列車と動物の衝突防止に向けた実証実験を行っており、成果が期待される。
ハチミツなどを製造・販売する「はなはな」(同市加茂町中野)が開発し、「境界守(きょうかいもり)」と名付けた。
スピーカーやにおいの発生装置が組み込まれたコントロールボックスと配管で構成。
配管を通じて、録音したスズメバチの「ブーン」という羽音や化学的に合成したにおいを流すことで、近くにハチがいると動物に錯覚させ、近寄らせないようにする。
清水社長(69)が、田畑を荒らすイノシシやシカがミツバチの巣箱に一定距離以上近づかない習性に気付き、「野生動物もハチに刺される恐ろしさを知っているのでは」と推測。
5年ほど前から開発を進めてきた。
大手製薬会社などに協力してもらい、ネズミやサルといった動物でも効果を確認しているという。
野生動物の衝突事故対策にも応用できると考え、昨年4月、ベンチャー企業と新ビジネス創出を目指すJR東日本グループのプログラムに応募。
全国から提案があった182件から、他の22件とともに選ばれた。
実験は、JR東日本管内でシカの衝突事故が最も多い岩手県のJR山田線で、昨年12月20日から3月まで実施。
線路脇約500mにわたって配管を敷設し、動物が立ち入らないか検証している。
同グループは、1月18日までの約1カ月間に衝突は起きていないとし、「フェンスを設置したり、ライオンの排せつ物をまいたりしたが、決定打にはならなかった。全国の鉄道事業者が同じ悩みを抱える中、アイデアを生かせれば」と期待。
清水社長は、「解決につながればうれしい。研究を進め、より効果が出る方法を探っていきたい」と話している。
出典
『ハチの羽音とにおいで有害獣撃退 福山の養蜂業者開発、JRで実験』
http://www.sanyonews.jp/article/856787
(2019年3月29日 修正1 ;追記)
2019年3月28日15時9分に朝日新聞から、実験の結果、効果は抜群だったという、下記趣旨の記事がネット配信されていた。(新情報に基づき、タイトルも修正した)
山間部を走るJR釜石線や山田線で悩みのタネなのが、シカとの衝突だ。
なんとか防げないかと、JR東日本グループと民間企業が協力し、ハチの羽音を使った実証実験を行ったところ、効果はバツグンだった。
JR東日本によると、2018年度上期(9月末まで)、列車とシカとの衝突事故は釜石線で84件、山田線で108件にのぼった。
事故が起こる都度、遅延などダイヤの乱れにつながる。
対策に悩んでいたところ、グループ企業を通じて、広島県福山市の養蜂業「はなはな」を知った。
同社は養蜂で得た経験から、野生動物がスズメバチを恐れる習性を生かした装置を開発。
複数種のハチの羽音や体臭を、配管を通じて害獣を退けたい範囲に送り出す。
昨年12月から、JR山田線の陸中川井駅~腹帯駅(いずれも宮古市)間の約500mで実証実験をスタート。
配管を線路脇に設置し、2m間隔に開けた穴からススメバチなどの羽音を聞かせた。
すると、3月までに実験区間でのシカとの衝突事故はゼロに。
「はなはな」の清水社長によると、2月には実験前にあったシカの足跡がなくなり、近所の住民からも「姿を見なくなった」と言われたという。
今回は配管を地上に置いたが、地中に埋め込むこともできる。
臭いも拡散すれば、より大きい効果が期待できる。
シカのほか、イノシシ、ツキノワグマよけにも一定の効果があるという。
JR側は今回の結果を受け、本格導入するかどうか検討する。
出典
『線路シカよけ、ハチの羽音「効果バツグン」 JRで実験』
https://www.asahi.com/articles/ASM3M5F9XM3MUJUB00B.html
ちょっと前、2019年3月12日付で毎日新聞広島版からは、JR以外でも実験し効果があったという、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
スズメバチの羽音やにおいを使ってシカやクマなどの野生動物を撃退する装置を、県内の養蜂業者が開発した。
列車と動物の衝突事故防止に活用しようと、岩手県を通るJR山田線の線路脇に装置を設置した実験で効果が確認され、2019年度中に他路線での実施も検討中だ。
ネズミに悩まされている都市部の飲食店などでも導入が始まっている。
開発したのは福山市の清水秀幸さん(69)。
5年ほど前、ミツバチの巣箱の周辺にイノシシが寄って来ないことに目をつけ、「イノシシも人間と同様、ハチが嫌いなのでは」と着想を得た。
スズメバチの羽音とにおいを出す機器をイノシシに芝を荒らされていたゴルフ場に置いたところ、被害は激減した。
ゴルフ場と同様、野生動物の被害が多いのが鉄道で、列車との衝突事故は全国各地で後を絶たない。
ライオンの排せつ物をまいたり防護ネットを設置したりして対応したが、次第に動物が慣れてしまうため効果が続かず、打開策は見つかっていない。
清水さんは、装置を事故の軽減に活用できると考え、JR東日本の新ビジネスの創出を支援するプログラムに応募し、採用された。
山田線では17年度にシカとの衝突が137件あり、昨年12月から実証実験が始まっている。
装置はさまざまなパターンの羽音を出すことができ、動物の慣れにも対応できる。
「以前、農場で実施した結果、3年間効果が持続した」と清水さん。
JR東の担当者は、「事故の減少につながってほしい」と期待する。
実験でネズミにも効果があることを確認。
特許を申請中で、東京都内にある一部の飲食店でも使われている。
出典
『野生動物 ハチ羽音で撃退 福山の業者開発、列車衝突防止へ /広島』
https://mainichi.jp/articles/20190312/ddl/k34/040/348000c
2019年1月25日8時6分に山形新聞から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
河北町の「BH湯」で23日夜、女湯の天井から石こうボードが落下し、破片にぶつかった女性入浴客2人が頭に軽いけがをしていたことが24日、分かった。
同施設は直後から営業を中止した。
数日かけて撤去・補修作業を行い、安全を確認した後に営業を再開する。
同施設によると、落下したのは23日午後6時40分ごろ。
発泡ウレタンを吹き付けた石こうボードが高さ7m付近から約2m下の格子状のアルミ製飾り天井に落ちた後、飾り天井の一部とともに、さらに落下した。
その際、重さ700~800gの破片の一つが、東根市の女性の頭頂部に当たった。
女性は念のため、近くの病院で診察を受けた。
また、従業員が浴場内にいた10人近い入浴客を場外に誘導中、途中に引っ掛かっていた別の破片が落下し、村山市の女性の頭にぶつかった。
ボードは設置されてから約20年経過しており、ねじで固定されていた跡があった。
昨年8月に業者が年1回の点検を行った際には、異常なかったという。
同施設では経年劣化が原因とみて、構造や設置時期が同じ男湯も含め、落下の危険があるボードを全て撤去する。
山田支配人は、「点検していたにもかかわらず、このような事態になり、けがをされた方や利用者に迷惑をおかけし大変申し訳ない。早急に万全の安全対策を施し、営業を再開させたい」と話した。
BH湯は、第3セクターが運営する日帰り温泉施設。
出典
『天井落下、破片で入浴女性2人けが 河北・ひなの湯』
http://yamagata-np.jp/news/201901/25/kj_2019012500509.php
2019年1月23日20時40分にNHK首都圏から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
23日午後6時すぎ、東京・品川区東五反田の飲食店「大衆酒場B」でカセットボンベが爆発したと、消防などに通報があった。
警察や消防などによると、この爆発で店の従業員の男性が頭に軽いけがをしたほか、ドアやガラスが道路まで吹き飛び、店の前を歩いていた男性にあたり、軽いけがをした。
飲食店の従業員によると、当時、厨房では、けがをした従業員の男性が火を使って調理をしていて、近くにあったカセットボンベが、突然、爆発したという。
現場はJR五反田駅から東に300mほどの飲食店などが建ち並ぶ場所で、一時、騒然となった。
警察や消防は、当時の状況を詳しく調べている。
カセットボンベが爆発した飲食店の従業員は、「キッチンで作業をしていたら、突然大きな音がして、ふりむくと、お店のものがなくなっていて従業員が頭を冷やしていた。通行人の方も吹き飛んだ扉があたってけがをしたようだ。何が原因かまだわからないが、私たちの不注意でこのようなことが起きて、本当に申し訳ないです」と話していた。
出典
『カセットボンベ爆発 2人けが』
https://www3.nhk.or.jp/shutoken-news/20190123/0024401.html
1月23日23時51分に読売新聞からは、下記趣旨の記事が現場写真付きでネット配信されていた。
23日午後6時10分頃、東京都品川区東五反田の雑居ビル1階の居酒屋で爆発が起き、店内にいた男性従業員がやけどを負ったほか、通行人の男性が飛び散ったガラスの破片で顔を負傷した。
2人とも軽傷という。
店内にいた約30人の客にけがはなかった。
警察は、調理中の熱で近くにあったカセットコンロ用のガスボンベ1本が破裂したとみて、詳しい状況を調べている。
現場はJR五反田駅の東約250mの繁華街。
歩道には吹き飛んだガラスが散乱していた。
出典
『五反田の居酒屋でガスボンベ爆発、2人けが』
https://www.yomiuri.co.jp/national/20190123-OYT1T50098.html
2019年1月24日23時11分にNHK静岡から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
23日午前9時半ごろ、裾野市のガソリンスタンドで、男性がミニバイクに給油をしている最中にガソリンに引火する火事があった。
ガソリンスタンドの店員が、その場で初期消火を行って、けが人や建物への被害はなかったという。
警察などによると、ミニバイクの男性は給油口が壊れていたため、給油タンクの油量計が取り付けられている金属板のねじをはずした穴から給油していたという。
ガソリンはミニバイクの周辺にこぼれたということで、警察は、そのガソリンに静電気によって火が付いたものとみて、火が出た原因などを詳しく調べている。
このガソリンスタンドは、客がみずから給油する「セルフ方式」だが、注意書きや機械の音声で、給油を始める前には、設置されている静電気除去シートに触れてから作業を行うよう呼びかけているほか、店員も常駐して対応しており、今回の火災では店員が異変に気づき、すぐに消し止めたという。
店では、「ガソリンは気化するので、給油キャップを開ける前から静電気に気をつけてほしい。危険がないよう、正しい方法で給油し、不安があれば店員に声をかけてほしい」と話している。
出典
『GSで給油中火事は静電気原因か』
https://www3.nhk.or.jp/lnews/shizuoka/20190124/3030001768.html
(ブログ者コメント)
どのようにして給油していたのだろうか?
ネジ穴から給油していたとは思えないし・・・。
燃料タンクに取り付けられていた油量計を外し、そこから給油したということだろうか?
2019年1月23日17時15分に神戸新聞から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
23日午前7時55分ごろ、神戸市須磨区の市営地下鉄西神・山手線名谷駅の改札内側で、天井にある点検口のアルミ製ふた(58cm四方、2.9kg)が約3.5m下の床に落ちているのを女性客が見つけ、駅係員に届けた。
防犯カメラに、直前に落下した映像が映っていた。
通勤ラッシュの時間帯だったが、けが人はいなかった。
市交通局によると、何らかの原因でふたのロックが外れ、衝撃で落ちたとみられる。
21日に外壁工事に伴ってふたを開けたが、担当した業者は同局の聴き取りに対し、異常はなかったと説明しているという。
出典
『地下鉄名谷駅の天井からアルミ板が落下 神戸』
https://www.kobe-np.co.jp/news/jiken/201901/0012003197.shtml
1月23日付で神戸市のHPには、下記趣旨の記事が掲載されていた。
・・・・・
4.落下の原因
天井点検口の蓋のロックが何らかの原因で外れ、その衝撃で軸受け側が破損し落下した模様です。
蓋のロックが外れた原因は不明です。
5.点検結果
本日、市営地下鉄西神・山手線、海岸線全駅のホーム・コンコースの天井点検口の緊急の目視点検を実施した結果、異常は認められませんでした。
出典
『市営地下鉄西神・山手線 名谷駅コンコース天井点検口の蓋落下について』
http://www.city.kobe.lg.jp/information/press/2019/01/20190123701101.html
2019年1月23日18時10分にNHK関西から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
大阪・高槻市で23日朝、市の水道工事中に送電線が切断され、大学病院やデパートなどが停電となったことについて、市は23日夕方、会見を開き、「多大なご迷惑をおかけしました」と謝罪した。
高槻市によると、23日午前、市の水道工事で業者が誤って大規模施設向けの2万ボルトの送電線を切断し、午前4時すぎから市内中心部にある5つの施設で停電した。
市によると、大阪医科大学と松坂屋高槻店、第一三共プロファーマの工場では停電が続いているという。
このため、大阪医科大学附属病院では外来の受け付けや救急患者の受け入れを終日見合わせたほか、松坂屋高槻店が臨時休業とするなどの影響が出た。
これについて、市は午後4時半から会見を開き、水道事業の責任者など5人が出席した。
この中で吉里水道事業管理者は、「事業所、工場、市民の皆さまに多大なご迷惑をおかけしたことを深くおわび申し上げます。申し訳ございませんでした」と陳謝した。
そのうえで、原因を究明して再発防止に努めたいと説明した。
関西電力によると、これまでのところ、一般の家庭では停電の情報は入っていないという。
関西電力では復旧作業を進めているが、全面復旧は24日未明ごろになる見込みだとしている。
【病院の利用者は】
・・・・・
【臨時休業のデパートでは】
・・・・・
【市と関電 認識に違い】
停電の原因について、高槻市は23日朝、市道の地下に新たな水道管を敷設する工事を行っていた際に、大規模施設向けの2万ボルトの送電線4本のうち3本を工事業者が誤って切断したと説明した。
市によると、工事に先だって市と関西電力との間で協議を行ったということだが、切断された送電線については把握することができず、工事用の図面にも記載されていなかったという。
高槻市は、関西電力とのやりとりについて詳しいいきさつを調査するなど原因を究明して、再発防止に努めたいと説明している。
一方、関西電力は、「工事管理者である高槻市と去年8月以降、複数回にわたって設備への影響について事前協議をしていて、その中で図面を使って、地中ケーブルが埋設されていることを説明している。詳細なやりとりについては、現在、確認を進めています」とコメントしている。
出典
『高槻で送電線切断 病院など停電』
https://www3.nhk.or.jp/kansai-news/20190123/0011864.html
1月23日21時41分に毎日新聞からは、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
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市によると、昨年11月に現場を試掘した際、切断されたものとは別の幹線があることを確認し、図面に反映させたが、今回の幹線については把握していなかったという。
関電の担当者は、「幹線があることは市に伝えていたが、具体的にどんなやり取りをしたかについては確認中」としている。
停電した5施設のうち、アル・プラザ高槻(同市芥川町)と東レフィルム加工高槻工場(同市桜町)は、同日中に仮復旧した。
大阪医科大付属病院(同市大学町)など他の3施設も、24日明け方までに復旧する見通し。
同病院では病棟の暖房が利かなくなり、病院側の要請で市は毛布790枚を提供した。
出典
『工事図面に高圧幹線記載なく 切断で停電 大阪・高槻』
https://mainichi.jp/articles/20190123/k00/00m/040/231000c
2019年1月22日15時40分にNHK京都から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
22日午前9時半すぎ、京都市北区の賀茂川にかかる御薗橋で、橋の架け替え工事に使われていたクレーン車のアームが突然折れ曲がり、一部が橋の車道に倒れ込んだ。
アームは道路脇のガードレールを押しつぶし、車線の一部を遮るように横倒しになったが、車などへの接触はなく、けが人はなかった。
京都市によると、クレーン車は、当時、川の一部を土嚢でせき止めた場所に置かれ、橋の橋脚の土台を設置するために穴を掘るドリルがふらつかないよう、上からつって支えていたという。
最大で45mまで伸ばせるアームは、36mの長さで作業が行われ、根元に近い側で折れているということで、警察や市が当時の状況を調べている。
現場は、世界遺産に登録されている上賀茂神社から南西におよそ100m離れたところにかかる橋で、クレーン車の撤去のため、一時、通行止めになった。
出典
『クレーン車のアーム折れ橋の上に』
https://www3.nhk.or.jp/lnews/kyoto/20190122/2010002777.html
1月22日19時30分にABC NEWSからは、折れた部位の拡大写真付きで、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
午前9時半過ぎ、京都市北区の上賀茂神社近くにかかる「御薗橋」で「クレーンが倒れて道路をふさいでいる」と、通行人の女性から110番通報があった。
警察によると、橋の改修に伴う川の掘削工事をしていたクレーン車のアームが途中で折れ曲がり、橋の上に倒れ込んだという。
けが人はいなかったが、通行が規制された。
警察は、アームに負荷がかかりすぎた可能性もあるとみて、原因を調べている。
出典
『京都 御薗橋でクレーン車のアーム折れる』
https://topics.smt.docomo.ne.jp/article/abcnews/region/abcnews-443
(ブログ者コメント)
ABC NEWSの写真によれば、アーム本体が座屈しているようにも見える。
2019年1月22日19時7分にNHK新潟から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
22日午前7時すぎ、能代市富町の武田さん(男性、94歳)の住宅が燃えていると、隣の家に住む人が消防に通報した。
消防が消火にあたったが、住宅の密集地のため周囲に燃え広がって住宅など5棟が全焼し、火元の住宅の焼け跡から男性2人が遺体で見つかった。
警察によると、消火活動にあたっていた能代消防署の消防隊員、藤田さん(男性、32歳)と佐藤さん(男性、26歳)の2人と連絡がとれなくなっているという。
警察は、遺体で見つかった2人は連絡がとれなくなっている消防隊員とみて、身元の確認を急いでいる。
また消防によると、この火事で武田さんが煙を吸って病院に搬送されたということだが、意識はあり、命に別状はないという。
現場はJR能代駅から北西におよそ400m離れた、住宅などが建ち並ぶ地域で、消防が通報を受けてから完全に火を消し止めるまでに6時間以上かかった。
夕方、記者会見を開いた能代山本広域市町村圏組合消防本部は、連絡がとれなくなっている2人の消防隊員は、火元の住宅のなかに逃げ遅れた人がいないか捜索のために入り、消火活動を行っていたが、その後、行方がわからなくなったことを明らかにし、当時の対応に問題がなかったか検証するとしている。
火災現場の近くに住む50代の女性は、「はじめに煙が見えたときは、火は燃え広がらずに消えるかと思って見ていたが、建物から炎が見えたあとは燃え広がるのが早かった。住宅が密集した狭い場所なので、燃え広がるのが早かったのではないか。消防も奥にある住宅になかなか向かえず、消火に手間取っている感じがした」と話していた。
また、「火元と思われる家の男性が、消防隊員に助けられながら一緒に歩いてくる様子をみた」と話していた。
また70代の女性は、「窓を開けて外を見たら、ものすごい勢いで煙と炎が出ていた。当時、風が強かったので、燃え広がったのかもしれない」と話していた。
また59歳の男性は、「途中で急に火の勢いが強くなり、大きな音がした」と話していた。
出典
『能代火災 2人死亡は消防隊員か』
https://www3.nhk.or.jp/lnews/akita/20190122/6010002898.html
1月23日7時6分に秋田魁新報からは、行方不明の署員2人の消火活動当時の様子が下記趣旨でネット配信されていた。
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消火中の消防署員の殉職となれば、本県で初めて。
なぜ2人が命を落とす事態になったのか―。
現場に出動したのは63人。
2人は通報から3分後の午前7時11分、いち早く到着した部隊の一員だった。
火が見えず、煙もほとんどなかったことから、40代男性司令と3人1組で火元の店舗兼住宅に入り、逃げ遅れた人がいないか捜索した。
男性司令は7時25分、室内にいた火元の男性を外へ誘導。
2人は室内に残り、延焼を防ぐためホースで放水した。
しかし、7時30分ごろから10分程度の間に、突然、火が燃え広がったという。
別の1部隊は、装備品を投げ捨てて退避。
午前8時前には、立ち上る炎で中に入れない状態に。
無線で現場の消防士全員に安否確認したが、2人からの返答はなかった。
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出典
『屋内で放水中に炎上か 能代火災、不明2署員「責任感強い」』
https://www.sakigake.jp/news/article/20190123AK0001/
1月23日付で秋田魁新報からは、フラッシュオーバーが発生したらしいという下記趣旨の記事が、フラッシュオーバーの図解付きでネット配信されていた。
2遺体が見つかった今回の火災は、短時間で急激に燃え広がった状況から、「フラッシュオーバー」が発生した可能性がある。
専門家は、「火災現場でしばしば起きる危険な現象。予測は難しい」と話す。
フラッシュオーバーは、爆発的な燃焼現象の一種。
可燃物が燃えた際に発生する水素やメタンなど可燃性ガスが屋内に充満し、高熱にさらされて連続して発火することで起こるとされる。
札幌市消防科学研究所によると、天井付近の温度は800~1000℃に達する。
温度や酸素濃度などで状況は異なるが、建物が全焼するような火災で、たびたび生じるという。
能代山本広域市町村圏組合消防本部によると、富町の現場では、当初、煙がほとんどなかったが、その後、10分程度で一気に燃え広がった。
本部の聴取に、退避した部隊の署員は、「前後が見えないほど濃い煙が地面まで下り、熱気が強まった」と話したという。
消防関係者によると、フラッシュオーバーは消防士にとって基礎的な知識。
発生前には、煙が黄色を帯びてきたり、火の気がない所から煙が出たりする兆候があるという。
「退避は基本的に自己判断だが、暗い屋内では煙に気付きにくく、兆候に気付かない場合もある」と、県央部の消防士。
後方から活動を見る人を配置するなどの対策は欠かせないとする。
東京理科大学火災科学研究所の松原美之センター長も、死角で兆候が出る可能性もあるとして、「全体の状況を見極める役割が大切」と話す。
フラッシュオーバーと比較されるバックドラフトは、密閉空間で物が燃えている最中にドアを開けるなどした際、酸素不足で弱まっていた火勢が一気に強まり、爆発的に燃焼する現象。
出典
『フラッシュオーバー発生か、専門家「予測は困難」 能代火災』
https://www.sakigake.jp/news/article/20190123AK0025/
1月25日6時58分に秋田魁新報からは、3隊が一緒に消火活動していたなど下記趣旨の記事が、現場の見取り図付きでネット配信されていた。
不明になっている消防署員2人の隊を含む計3隊が、火元の男性(94)方のボイラー室周辺で合流し、消火に当たっていたことが24日、消防への取材で分かった。
なぜ2人だけが退避できなかったのか、能代山本広域市町村圏組合消防本部は、出動した隊員からの聞き取りや無線記録の分析などを進めている。
火元となった男性の店舗兼住宅では、藤田さんと佐藤さんの隊を含む2隊が市道に面した車庫から、残る1隊は西側から、それぞれ進入。
ボイラー室周辺が燃えていたことから、3隊が一緒に消火に当たった。
互いに会話も交わし、無線を所持した佐藤さんから放水を始めたとの連絡もあったという。
消防本部は24日、「外部の客観的な検証を確保する必要がある」として、調査委員会を設置した。
県や秋田市消防本部の協力を得て、当時の状況を調べている。
また、署員の惨事ストレスに対応する専門チームの派遣を総務省消防庁に依頼。
火災対応を優先するため、文化財防火デーに合わせて市内各地で予定されていた25日の防火訓練を中止とした。
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警察によると、ボイラー室は、男性の店舗兼住宅から類焼した薬局の裏手にあり、ブロックで囲われ、煙突と屋根があった。
薪を燃やして給湯器具内の水を温め、配管を通じて風呂場や台所に配湯する仕組み。
男性が日常的に使っており、火災前日の21日夕に薪を燃やした。
当日は燃やしていなかったという。
出典
『ボイラー室周辺で放水 能代火災、不明2署員含む3隊活動』
https://www.sakigake.jp/news/article/20190125AK0002/
1月26日付で秋田魁新報からは、遺体の身元が特定されたなど、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
能代署は25日、火元の焼け跡から見つかった2遺体は、消防士長の藤田さん(32)と消防副士長の佐藤さんだったと発表した。
また、死亡した2人が消火中、何らかの原因でホースの水が出なくなった可能性があることが判明。
消防は、2人が退避できなかったことと関連があるかを調べている。
消防によると、22日の活動開始後、屋内での放水時に通常1回出す「放水開始」の合図が、無線を所持していた佐藤さんから午前7時23分と7時半すぎの2回記録されていた。
水圧不足やホースが折れ曲がるといった原因で水が十分に出ない場合、複数回出すことがあるという。
火元とみられるボイラー室の周辺では7時25分ごろ、藤田さんと佐藤さんの隊を含む計3隊が合流。
その後、10~15分の間に急速に燃え広がった。
他の2隊は2人を見失ったが、濃い煙で視界が遮られたため、屋外に退避。
マスクを着け直して再び中に入ろうとした隊員が、炎の走る瞬間を目撃したという。
出典
『消火活動中、水出ず? 2遺体は消防署員と判明 能代火事』
https://www.sakigake.jp/news/article/20190126AK0002/
2019年1月22日12時40分に新潟日報から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
22日午前2時ごろ、新潟市東区江南6のJR東日本新潟支社の新潟変電所で「煙が出ている」と、JR従業員から119番通報があった。
警察によると、送電設備の一部を焼き、約3時間後に鎮火した。
けが人はいなかった。
この影響で、JR信越線の新潟~新津間など4路線の上下線で、始発から運転を見合わせた。
同日に入試が行われた県内の私立高校では、4校が試験開始時間を遅らせるなどの対応を取った。
警察によると、出火当時、電線の張り替え工事を行うため、作業員が送電を制御する機器の電源を切ったところ、火花が散り、煙が上がったという。
JR東日本新潟支社によると、ほかに運転を見合わせたのは、白新線の新潟~新発田間、羽越線の新発田~村上間、越後線の新潟~内野間。
いずれも午前8時までに運転を再開したが、各路線で大幅な遅れや運休が出た。
県内では同日、多くの私立高で入学試験が始まったが、試験開始に間に合わない受験生が相次ぐなどしたため、北越、新潟青陵、東京学館新潟は1時間、帝京長岡は10分間、それぞれ試験開始時間を繰り下げた。
敬和学園と日本文理は定刻に試験を始めたが、遅れた受験生には面接時間を繰り下げるなど、個別に対応した。
JR新潟駅の万代口改札は午前8時前、通勤通学の時間帯と重なり、運転再開を待つ利用客でごった返した。
高校2年の男子生徒(17)は、「成績に影響する小テストが受けられなくなるのが心配」と話した。
火災現場は、新潟市立江南小学校に近い住宅街。
周辺にはプラスチックが溶けたような臭いが立ちこめ、消防隊員が消火活動にあたった。
近くに住むパート従業員の女性(71)は、「消防の放水の音が大きく、目が覚めた。黒い煙が上がり、驚いた」と声を震わせた。
出典
『JRの新潟変電所で火災 電車運転見合わせで高校入試にも影響』
http://www.niigata-nippo.co.jp/news/national/20190122445952.html
1月22日15時6分にNHK新潟からは、アース線を抜いた際に火花が出たという、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
火事が起きた変電所では、22日午前9時半から、警察と消防あわせて15人が現場検証を行った。
警察の調べによると、火事がおきた当時、JR東日本の変電所では電線を張り替えるため、作業員3人が電気を止めるための作業にあたっていたという。
電源を落としたあと、「アース」の配線を抜いた際に、突然、火花が出て、電気ケーブルなどの設備が燃え、黒い煙が立ち上ったという。
警察の調べに対し、作業員は、「マニュアル通りに作業を行っていた」と話しているということで、警察と消防は、焼け跡などを詳しく検証して火事の原因を調べている。
出典
『JR変電所で警察消防が現場検証』
https://www3.nhk.or.jp/lnews/niigata/20190122/1030006560.html
1月25日19時35分に新潟日報からは、外したケーブルを高圧線に近づけてしまったという、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
JR東日本新潟支社の今井支社長は25日の定例会見で、火災の原因について、作業員が電流を止めて外したケーブルを、高圧の電気が流れる配線付近に誤って近づけたため、発火したとみられることを明らかにした。
出典
『JR新潟支社長、変電所火災を謝罪 再発防止策を徹底へ』
http://www.niigata-nippo.co.jp/news/national/20190125446888.html


















その間、ずっと奥歯に挟まっていたのは、他社の事故情報がほとんど耳に入ってこなかったことです。
そこで退職を機に、有り余る時間を有効に使うべく、全国各地でどのような事故が起きているか本ブログで情報提供することにしました。
また同時に、安全に関する最近の情報なども提供することにしました。