2015年3月20日19時28分にNHK京都から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
京都工芸繊維大学の下水から法律の基準値を超える濃度の水銀が検出された問題で、大学は20日、水銀を不適切に取り扱っていたとして、男性教授を停職6か月の懲戒処分とした。
処分を受けたのは、大学院工芸科学研究科の男性教授。
大学によると、水銀は法律などによって鍵のかかる場所に保管し、処理せずに下水に流すことを禁止しているが、この教授は、平成3年ごろから水銀を保管庫の外に放置したり、水銀を含む廃液を下水にそのまま流したりするなどの不適切な取り扱いをしていたという。
また、健康被害を心配した学生に対し、「お前らの健康なんて知ったことではない」などの不適切な発言もしていたという。
大学では、職務上の義務に違反する行為で、大学の信用を傷つけたとして、男性教授を20日付で停職6か月の懲戒処分とした。
大学の調べに対し男性教授は、「使う頻度が多くなかった上、量もそれほど多くなかったので水で薄めれば下水に流しても大丈夫だと思った。反省しています」と話しているという。
京都工繊大の森迫理事は、「学生や社会に対し深くお詫び申し上げます。全力で信頼の回復に努めてまいります」と話している。
出典URL
http://www3.nhk.or.jp/lnews/kyoto/2013342991.html?t=1426886164478
3月20日18時40分に産経新聞westから、3月21日9時27分に読売新聞からも、同趣旨の記事がネット配信されていた。
京都工繊大は20日、実験に使う水銀を実験室の流し台に捨てた上、処理方法の不備を指摘した大学院の女子学生に暴言を吐いたとして、大学院工芸科学研究科の60代の男性教授を停職6カ月の懲戒処分にした。
大学によると、男性教授は1991年ごろから実験に水銀を使用。大学に無届けだった上、処理の際には学内の専用施設に持ち込むことが内規で定められていたが、水銀を含む廃液を流し台に捨てていた。
また、2013年6月、教授の研究室に所属していた女子大学院生が問題を指摘したが、「おまえの健康なんて知ったこっちゃない」などと暴言を吐いた。
大学院生は教授の暴言にショックを受け、その後、別の研究室に移ったという。
大学は、「被害を受けた学生だけでなく、社会に対してもおわび申し上げる」とした。
男性教授は、「配慮が足らなかった」と反省しているという。
出典URL
http://www.sankei.com/west/news/150320/wst1503200058-n1.html
http://www.yomiuri.co.jp/national/20150320-OYT1T50142.html?from=ysns_ycont
(2016年10月29日 修正1 ;追記)
2016年10月28日8時9分に読売新聞から、大学が教授に排水管撤去費用などの損害賠償を求めて提訴していたという、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
同大学が、教授を相手取り、排水管の撤去費用など約1550万円の損害賠償を求めて、京都地裁に提訴していたことがわかった。11日付。
訴状では、教授は1991~2014年、大学の内規に反して、水銀を含んだ廃液を実験室の流し台から捨てたり、除染せずに水銀を放置したりし、排水管や排水溝、実験室などを汚染させたと主張。
大学は、排水管の除染や撤去、実験装置の廃棄などで受けた損害約2500万円のうち、約1400万円の負担を教授に求めている。
問題は14年9月に発覚。
教授は15年3月、停職6か月の懲戒処分を受けた。
教授の代理人弁護士は、「排水管の入れ替えの必要性などに疑問があり、裁判の中で反論していきたい」としている。
出典
『流し台から水銀捨てた教授…大学が賠償求め提訴』
http://www.yomiuri.co.jp/national/20161028-OYT1T50001.html
(2018年12月28日 修正2 ;追記)
2018年12月26日18時50分に京都新聞から、元教授に賠償金支払い命令が出たという、下記趣旨の記事がネット配信されていた。(新情報に基づき、タイトルも修正した)
実験で使用した水銀を排水に流すなどの不適切な扱いを続けていたとして、京都工芸繊維大が、同大学の60代の元教授の男性に水銀除去費用を求めた訴訟の判決が26日、京都地裁であった。
井上裁判官は、「水銀を拡散させない措置や、学生への健康配慮がなかった」として、元教授に1550万円の支払いを命じる判決を言い渡した。
判決によると、元教授は1991~2014年まで、同大学の実験室で水銀を使用。
07年以降は水銀を取得・使用した際に大学に報告せず、実験で水銀がこぼれ落ちることを認識しながら、学生に保護具を装着させるなどの指導を行わなかった。
残留水銀は流し台から排出され、「少なくとも4kg、推計分も含めると約40kgの水銀を流出させた」と認定。
キャンパス内の排水路や最終貯留槽を水銀で汚染したとして、汚泥の撤去費用の賠償を命じた。
大学側は、14年に行った学内のアンケート調査で、「水銀を水道に廃棄してよいと指導している教授がいる」との記載から問題を把握。
元教授から汚泥の撤去費用の支払いがなかったため、16年に提訴した。
出典
『実験で使った水銀、そのまま流す 京都工繊大元教授に賠償命令』
https://this.kiji.is/450600016425190497?c=39546741839462401
その間、ずっと奥歯に挟まっていたのは、他社の事故情報がほとんど耳に入ってこなかったことです。
そこで退職を機に、有り余る時間を有効に使うべく、全国各地でどのような事故が起きているか本ブログで情報提供することにしました。
また同時に、安全に関する最近の情報なども提供することにしました。