東京メトロ日比谷線で4~5月、駅構内にある電飾看板から、蛍光灯の経年劣化が原因とみられるボヤが相次ぎ、東京消防庁が東京地下鉄に再発防止策を求めていたことがわかった。
照明器具メーカーの業界団体は10年での交換を推奨していたが、いずれも10年を超えていた。
東京地下鉄によると、4月21日昼、日比谷線人形町駅でホームの電飾広告(高さ1.25m、幅1.8m)から煙が出た。
5月6日にも同線茅場町駅の案内所の電飾看板(高さ0.15m、幅1.4m)から煙が出た。
けが人や運行への影響はなかった。電源を落とすと煙はおさまったという。
東京消防庁が調べたところ、2件とも蛍光灯の放電をコントロールする安定器が焦げていた。
同庁は「絶縁体の経年劣化で安定器が過熱したことが原因。類似火災の恐れがある」として5月29日付で対策を求めた。
同社では、2008年と11年にも都内の別の駅で同様のボヤが1件ずつ発生。
それまで安定器の使用期限を定めていなかったが、15年で交換することにした。
メーカーの業界団体は10年での交換を推奨していたが、同社は「30年近く正常に機能しているものも多い。定期点検もしており、10年を超えても使える」と判断した。
ところが、今回煙が出た人形町駅の電飾広告は、使用開始から14年で発煙した。
茅場町駅は22年が過ぎていたが、広報担当者は「案内所では発煙が起きていなかったため、15年での交換の対象外だった。甘かった」と説明した。
同社は全9路線170駅の約5300カ所の電飾看板のうち、安定器を12年以上交換していない計約1890カ所について5月末までに消灯。交換時期を早める方向で検討を始めた。
担当者は「火災に発展する危険性もあり、申し訳ない。交換時期を再検討し、再発防止に努めたい」としている。
出典URL
http://www.asahi.com/national/update/0602/TKY201306020094.html
(ブログ者コメント)
蛍光灯の安定器は10年、20年使うと発煙する?
PCB入り安定器の話は聞いたことがあるが、発煙という話は聞いたことがない。もしそうなら大変だ。
そこで調べたところ、電飾用の蛍光灯は家庭用とは違う、といった以下のような記事が見つかった。
電飾スタンド看板や、小型の袖看板に使われる蛍光灯も、家電量販店で販売されている家庭用の蛍光灯とは違います。 交換される際には看板専用の蛍光灯を選びましょう。
一般的な蛍光灯を使った電飾看板は8年~10年で安定器の寿命が訪れます。
http://www.trade-sign.com/lighting/
その間、ずっと奥歯に挟まっていたのは、他社の事故情報がほとんど耳に入ってこなかったことです。
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