九州電力は、石油火力の豊前発電所2号機(出力50万KW)で6日午前11時ごろ、緊急停止するトラブルがあったと発表した。
同社によると、作業員が2号機の燃料バルブを、定期検査中の1号機のものと勘違いして誤って閉め、燃料供給がストップしたことが原因で、同日午後5時過ぎに運転を再開した。
トラブルの影響で、この日の供給力は、予定していた1356万KWから1306万KWに低下。最大需要の1120万KWに対し、電力使用率は83%から86%に上昇したが、需給上の支障はなかった。
福岡市の本社で記者会見をした辻発電本部部長(火力担当)は「ご心配をおかけして申し訳ない。再発防止に努める」と頭を下げた。
燃料バルブは、燃料油タンクとボイラーを結ぶ配管に付いており、1号機の燃料バルブと区別できるようにきちんと表示されているという。
1号機と2号機の建屋は離れているが、バルブは25mしか離れておらず、辻部長は「似たようなバルブが並んでいたため、思い込みで間違った可能性がある」と話した。
誤った作業員は九電の社員で、作業は1人で行っていた。
出典URL
http://mainichi.jp/select/news/20130607k0000m020038000c.html?inb=ra
(ブログ者コメント)
バルブの閉め間違いによるトラブルといえば、40年ほど前に山口県で起きたエチレン装置火災事故を思い出す。
あの事故でも、火災の直接の原因ではなかったものの、近くにある違ったバルブを閉めたため、装置が緊急停止した。
そういった事故の再発を防止するため、バルブや配管などには流体名などが表示されるようになり、今回の発電所でも表示されていたらしいのだが、それでも間違う時には間違ってしまう。
まこと、ヒューマンエラー防止は難しい。
その間、ずっと奥歯に挟まっていたのは、他社の事故情報がほとんど耳に入ってこなかったことです。
そこで退職を機に、有り余る時間を有効に使うべく、全国各地でどのような事故が起きているか本ブログで情報提供することにしました。
また同時に、安全に関する最近の情報なども提供することにしました。