2014年6月8日19時35分にNHK富山から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
6月9日11時20分にmsn産経ニュースからも、同趣旨の記事がネット配信されていた。
8日午前9時40分ごろ、南砺市五箇山にある「菅沼合掌造り集落」の近くで、国道156号沿いの斜面に生えていたブナの巨木が根元近くから折れ、9m下の国道を横切るように倒れた。
巨木は、通りかかったスポーツカーの名車「トヨタ2000GT」のボンネットを直撃し、車は幹や枝で押しつぶされて大破した。
運転していた28歳の会社員の男性が腕や脚などに軽いけがをして、病院に運ばれた。同乗者はいなかった。
男性は、友人3人と車2台で観光に訪れていたという。
事故当時、雨は降っていなかった。
警察によると、巨木は高さ30m、直径は最も太いところで1m90cmあり、中が腐り、空洞になっていたという。
この影響で、現場の国道は事故のあと3時間にわたって通行止めになり、木を取り除く作業が行われた。
菅沼世界遺産保存組合によると、木が生えていた斜面は「雪持林」と呼ばれる雪崩を食い止めるための林で、木の伐採が禁じられていたという。
保存組合の事務所に勤める男性は「木が割れる音とドーンというすごい音がした。林の木は結構、年数がたっていて倒れている木もあり、以前から落ちてくるのではと心配していました」と話していた。
出典URL
http://www.nhk.or.jp/lnews/toyama/3065058051.html?t=1402262238243
http://sankei.jp.msn.com/affairs/news/140609/dst14060911200005-n1.htm
(ブログ者コメント)
このところ、街路樹などの樹木が倒れ、たまたま通りかかった人が死傷したという事故の報道が目立つ。
6月9日0時50分から放映された日本テレビのドキュメンタリー番組(制作;広島テレビ)でも、「街角の凶器 樹木に潜む危険」というタイトルで、以下のように取り上げられていた。
3月、広島県三原市の公共施設でポプラの大木が倒れた。通行人を直撃し、2人が死傷。
安全点検は職員による目視だけで、腐食は見抜けなかった。
同様の事故は大分市、川崎市でも発生。やはり目視のみの点検で異常に気付けなかった。
一方、東京都では過去の倒木の教訓から68億円の予算を充て、街路樹を専門家が診断。
京都市では行政と市民が組んで、街路樹の安全と景観を守っている。
街路樹の景観と安全は両立できるのか検証する。
http://www.ntv.co.jp/program/detail/21831466.html
ちなみに、三原市と川崎市の事例は本ブログでも紹介スミ。
(2016年4月18日 修正1 ;追記)
2016年4月11日19時29分に産経新聞westから、車の所有者が道路管理者の県に損害賠償を求め提訴したという、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
4月14日16時5分に朝日新聞から、4月12日11時53分に毎日新聞からも、同趣旨の記事がネット配信されていた。
倒木は道路管理者である富山県の責任として、車を所有していた男性と運転していた男性が11日までに、車の代金など約3900万円の損害賠償を求め、奈良地裁に提訴した。
請求額には、運転していた男性の治療費も含まれる。
訴状によると、事故は平成26年6月8日、富山県南砺市の国道156号で発生。
男性は、事故の3カ月前に車を約3500万円で購入していた。
国内では、100台程度しか流通していないという。
原告側は、「事故後、現場周辺で根元に空洞がある木が複数見つかった。事故前から地元住民が現場周辺の倒木対策を要望していた」ことなどを指摘し、道路管理者の予見可能性は十分にあったと主張している。
原告代理人によると、原告側は、昨年11月、県が加入している道路賠償責任保険を活用した賠償を要望。
県は、今年1月、「道路管理者にとって予見することが出来ない不可抗力の事故だった」として拒否した。
富山県道路課は、「訴状が届いておらずコメントできない」としている。
出典
『「倒木でトヨタ2000GT大破」と提訴 道路管理者の県に3900万円の賠償求める』
http://www.sankei.com/west/news/160411/wst1604110060-n1.html
『トヨタ2000GT大破「倒木のせい」 男性が県を提訴』
http://www.asahi.com/articles/ASJ4D04F5J4CPUZB00X.html
『高級車 倒木で大破 奈良の男性、管理の富山県を提訴』
http://mainichi.jp/articles/20160412/k00/00e/040/180000c
(2018年3月11日 修正2 ;追記)
2018年3月10日9時43分に毎日新聞から、和解が成立する見通しだという下記趣旨の記事がネット配信されていた。
訴訟が和解する見通しになった。
県が約1787万円を支払う和解案が23日の2月議会で可決されれば、富山地裁で28日、成立する見込み。
県によると、富山地裁が今年1月、和解案を示していた。
原告側の代理人弁護士は、「請求額の半分が認められ、県の道路管理態勢に問題があったことを、地裁が認めたと受け止める」としている。
県道路課は、「適切に道路を管理しており、責任を認めたわけではない。不幸にして起きた事故であり、地裁の和解案に従った」としている。
出典
『富山県 トヨタ2000GT大破訴訟 「半額」で和解へ』
https://mainichi.jp/articles/20180310/k00/00e/040/210000c
その間、ずっと奥歯に挟まっていたのは、他社の事故情報がほとんど耳に入ってこなかったことです。
そこで退職を機に、有り余る時間を有効に使うべく、全国各地でどのような事故が起きているか本ブログで情報提供することにしました。
また同時に、安全に関する最近の情報なども提供することにしました。