2014年6月8日付で、あいテレビから、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
8日未明、新居浜市内の住友化学愛媛工場で、廃棄用の薬品などを置いた倉庫2棟を焼く火事があった。けが人はいなかった。
火事があったのは新居浜市惣開町の住友化学愛媛工場で、8日午前2時半頃、敷地内にある廃棄用の薬品などを置いた倉庫から出火した。
この火事で、倉庫2棟あわせておよそ500m2が全焼したほかフォークリフト1台も焼け、およそ8時間後にほぼ消し止められた。けが人はいなかった。
出火した倉庫は、住友化学が100%出資する廃棄物処理会社「E社」が所有していて、乾電池や蛍光灯の他、大学などの研究機関から廃棄用に持ち込まれた薬品が保管されていた。
調査の結果、有害物質は漏れ出していないという。
住友化学愛媛工場を巡っては、去年5月、工場内で硫酸の一種が漏れる事故が発生していて、周辺住民からは相次ぐトラブルに不安の声が上がっている。
住友化学とE社は午後の会見で、倉庫に鍵がかかっていなかった事を明らかにし管理体制の不備を陳謝したほか、度重なるトラブルには「再発防止を徹底したい」と述べるに留まった。
出典URL
http://www.itv6.jp/catch/news_detail.php?date=20140608&no=0001
6月8日18時13分にNHK松山からも、同趣旨の記事がネット配信されていた。
倉庫には、危険物に指定されている5種類の化学物質が保管されていた。
このうち、マグネシウムや水素化ナトリウムは水と反応して激しく燃える恐れがあるため消火活動は難航し、8時間後の午前10時半ごろほぼ消し止められた。
住友化学は、火事が起きた後、近くの住民に窓を閉めるよう呼びかけるなど、付近は、一時騒然とした。
住友化学によると、工場で廃棄物の処理をしていた作業員が爆発音を聞いたあと、倉庫から炎が上がっているのを発見したというが、火事の詳しい原因はわかっていない。
出典URL
http://www.nhk.or.jp/lnews/matsuyama/8005056111.html?t=1402262506436
6月10日付で朝日新聞愛媛全県版(聞蔵)からも、同趣旨の記事がネット配信されていた。
倉庫には、大学や研究機関から出た処理前の実験廃液や廃試薬などを保管。
空気中や水に触れると発火することがある危険物が含まれていた。
消火活動中、爆発のような現象が数回あったという。
6月10日23時17分にNHK松山からは、倉庫内に条例基準を超える危険物が保管されていたという、下記趣旨の記事が掲載されていた。
この子会社は、市の条例で届け出るよう定められている基準の値を上回る危険物を保管していたにもかかわらず、市に届け出ていなかったことが分かった。
10日夜、記者会見したE社によると、2つの倉庫に保管されていた危険物に指定されている化学物質は、改めて確認したところ、「第1倉庫」には3種類、およそ21kg、第2倉庫には10種類、およそ17kgあった。
新居浜市の「火災予防条例」では、危険物を一定の基準を超えて保管する場合、建物ごとに「少量危険物」として取り扱いの届け出をするよう定められているが、火災が起きた倉庫は、2棟とも基準の値を超えていたにもかかわらず、E社は市に届け出ていなかった。
E社の保田社長は、「平成20年ごろから保有する危険物が徐々に増えてきたため、数値が超えていることに気付くことができなかった。管理態勢が甘かった」と述べ、謝罪した。
出典URL
http://www.nhk.or.jp/lnews/matsuyama/8005118151.html?t=1402437291644
(ブログ者コメント)
社長の謝罪中、「徐々に増えてきたため・・・」とある件、単なる言い訳ではなく、実際、その通りだったのかもしれない。
徐々に状況が変化し、気付かないうちに危険レベルを超えてしまう・・・それは、いかにもありそうな話しだ。
そういった事態に陥ることを防ぐ一つの方法としては、しかるべき点検項目を定め、何年か毎に定期確認する、といったことが考えられる。
(2014年7月1日 修正1 ;追記)
2014年6月24日付で愛媛新聞から、出火原因に関する下記趣旨の記事がネット配信されていた。
消防は、倉庫に保管していた危険物のナフタレンや水素化ナトリウムと、雨や湿気などの水分が化学反応して発火した可能性が高いとの見方を示した。
消防によると、ナフタレンや水素化ナトリウムは、テント張りの鉄骨平屋倉庫2棟のうち第2倉庫の壁沿いに設置されていた棚に保管されていた。
棚の下部が激しく燃えており、火元とみている。
火災発生当時は雨天で、E社によると、プラスチック製の専用コンテナなどで密封保護していたが、消防は何らかの要因で密封が解けたとみている。
出典URL
http://www.ehime-np.co.jp/news/local/20140624/news20140624830.html
6月24日付で朝日新聞愛媛全県版(聞蔵)からも、同趣旨の記事がネット配信されていた。
消防は、出火の前日から強い雨が降っていたことから、「危険物が結露などの水と反応して出火したと推定される」としている。
この倉庫では、市の火災予防条例に違反し、一定量以上の危険物を無届けで保管していた。
消防は、条例に適合した保管施設なら火災を防げた可能性があるとみて、危険物の保管状況などの調査を続ける。
その間、ずっと奥歯に挟まっていたのは、他社の事故情報がほとんど耳に入ってこなかったことです。
そこで退職を機に、有り余る時間を有効に使うべく、全国各地でどのような事故が起きているか本ブログで情報提供することにしました。
また同時に、安全に関する最近の情報なども提供することにしました。