2014年6月9日18時35分にNHK高松から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
ことし3月、善通寺市の自動車整備工場で、飼料運搬車のタンク型の荷台の上で作業をしていた男性社員が過って転落して死亡した事故で、丸亀労基署は、転落を防ぐための措置を怠っていたとして、工場を経営する会社と工場長を労安法違反の疑いで書類送検した。
書類送検されたのは、丸亀市にある自動車整備業の「K乗用車センター」と、この会社が経営する善通寺市大麻町の自動車整備工場の工場長を務める64歳の男。
この事故は、ことし3月、自動車整備工場で、整備を依頼された飼料運搬車のタンク型の荷台の上に乗って筒型の移送装置を点検していた当時28歳の男性社員が、高さおよそ4m下の地面に転落し死亡したもの。
同署が調べた結果、男性社員が、作業中にベルトやロープなどで転落を防ぐための措置を怠っていた疑いが強まり、同署は9日、工場を経営する会社と工場長の男を労安法違反の疑いで書類送検した。
K乗用車センターの小宮山社長は、「安全への理解が足らなかった。改善措置はすでにとっているが、今後も再発防止策を講じていきたい」と話している。
出典URL
http://www.nhk.or.jp/lnews/takamatsu/8035017891.html?t=1402346271471
(ブログ者コメント)
タンク型の荷台の上で出荷などの作業を日常的に行っている現場では、作業用の足場を設置したり、作業員に安全帯の装着を義務付けているところが多い。
それが自動車整備工場になると、そう頻繁にある作業でもないので、それほどの安全対策はとっていなかった・・・ということだったのかもしれない。
もしそうだったとすれば、日常的に頻繁に行っている作業と、たまにしか行わない作業で、安全対策をどう考えるべきか?という、リスク評価の話しになる。
ここで、JIS「安全」では、リスクは「危害の発生する確率」と「危害のひどさ」の組み合わせだと定義されている。
この定義をベースに考えてみると、現場作業などのリスクを評価する場合、甚大な被害が生じる恐れのあるものについては、その「確率」部分には目を向けず、「ひどさ」だけで評価する・・・といったやり方も、あるのかもしれない。
(甚大な被害の定義は各企業各職場で違ってこようが)
というのは、もし、そのようなやり方で評価していたら、福島第一原発事故も、あれほどの大事故にはならなかったのかもしれないと、最近になって考えるようになってきているからだ。
その間、ずっと奥歯に挟まっていたのは、他社の事故情報がほとんど耳に入ってこなかったことです。
そこで退職を機に、有り余る時間を有効に使うべく、全国各地でどのような事故が起きているか本ブログで情報提供することにしました。
また同時に、安全に関する最近の情報なども提供することにしました。