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                                                       本ブログでは、産業現場などで最近起きた事故、過去に起きた事故のフォロー報道などの情報を提供しています。  それは、そういった情報が皆さんの職場の安全を考える上でのヒントにでもなればと考えているからであり、また、明日は我が身と気を引き締めることで事故防止が図れるかもしれない・・・・そのように思っているからです。  本ブログは、都度の閲覧以外、ラフな事例データーベースとして使っていただくことも可能です。        一方、安全担当者は環境も担当していることが多いと思いますので、あわせて環境問題に関する情報も提供するようにしています。       (旧タイトル;産業安全と事故防止について考える)
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2013227日付で岩手日報から、2262154分に朝日新聞から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。

花巻市二枚橋のめっき加工業黒坂鍍金工業所の花巻工場で、猛毒のシアン化ナトリウムを含むニッケルめっき剥離液5~6トンが25日朝に貯蔵タンクから流出していたことが26日、分かった。
近くの油沢川への流出は確認されていないが、市は同日の目視調査で川と約100mしか離れていない花巻第一工業団地の貯水池で、微量のシアン化ナトリウムを確認。流出から丸1日以上経過した後に公表した同社や市の姿勢に、市民から疑問の声が上がった。


同社によると、事故は25日午前7時ごろに発生。工場東側に設置する貯蔵タンクのバルブに、除雪を依頼した業者が誤って除雪車をぶつけて壊し、液体が漏れたという。


剥離液の多くは敷地内の雪に吸収され、これまでに雪や土壌約30トンを回収したが、一部はコンクリート製の側溝や雨水溝をたどり、工業団地内の貯水池まで達したという。


液体には、1ℓ当たり5gのシアン化ナトリウムが含まれていた。致死量は200mgとされ、5トン漏れたとすると、12万5千人分になる。


市が25日に行った機械による詳細調査では、貯水池南側の同川でシアン化ナトリウムは検出されなかったが、工場近くの雨水溝では水質汚濁防止法が定めるシアン化合物の排水基準の約1400倍に当たる1ℓ当たり140mgを検出した。    

 

花巻工場は花巻第一工業団地内にあり、コンピューター部品の表面処理などをしている。
漏出事故のあった剥離液は、ニッケル鍍金をはがすために使用していた。


出典URL

http://www.iwate-np.co.jp/cgi-bin/topnews.cgi?20130227_3

http://www.asahi.com/national/update/0226/TKY201302260453.html




また、続報が
2272320分に朝日新聞から、下記趣旨でネット配信されていた。


水質検査の結果、近くの貯水池や油沢川からシアン化合物が検出された。
環境基準では「不検出」とされており、市は26日夜、災害対策本部を設置した。


水質検査は、県と市が25、26日に実施した。
工場北側の敷地外の集水マスの水からは、水濁法の排水基準の140倍に当たる、1ℓ当たり140mgのシアン化合物が検出された。
また、環境基本法の環境基準では「不検出」とされる場所になる、敷地外の公園貯水池と油沢川の合流地点で、1ℓ当たり0.7mg、油沢川下流では1ℓ当たり0.2mgが検出された。油沢川が合流する北上川からは検出されていない。


市では事故のあった25日から、北上川からの上水道の取水を停止。豊沢川など他の水源からの取水で対応し、市民への影響は出ていない。
県や市は水質検査を継続し、市のホームページでデータの公開を始めた。


出典URL

http://www.asahi.com/national/update/0227/TKY201302270579.html






(2013年3月9日) 修正1 ;追記)


2013
372137分にNHK盛岡から、毒性軽減措置が始まったという、下記趣旨の記事がネット配信されていた。


花巻市は、環境基準を超えるシアンが検出されている工場近くの貯水池で、毒性を低くするための応急処置を始めた。


7日、市の依頼を受けた業者が貯水池に水に溶かした塩化鉄およそ72ℓをまいた。
塩化鉄が水中に溶けたシアンと結合して沈殿するため、貯水池内の水の毒性を低くすることができるという。


市では、8日以降も作業を続けてシアンの濃度を下げながら、貯水池内の水の処理方法について検討をすすめることにしている。

市の検査では事故直後、工場の近くを流れる北上川の支流の油沢川でも環境基準を超えるシアンが検出されたが、その後の検査では検出されていないという。


出典URL

http://www.nhk.or.jp/lnews/morioka/6043007201.html?t=1362690392118

 





(2013年3月17日 修正2 ;追記)


2013
3162150分にNHK盛岡から、土壌も汚染されていたという、下記趣旨の記事がネット配信されていた。


会社側は、工場の敷地内の土から国の基準を上回る濃度のシアンが検出されたと発表した。


工場の近くを流れる川では、先月末から環境基準を超えるシアンは検出されていないが、会社側は事故の直後から敷地内の土を採取して、仮に地下水を飲んだ場合に健康への影響がないかどうか、国の基準に基づいて調べていた。


その結果、シアンは検出されないことが基準になっているが、28か所のうち11か所でシアンが検出されていたことがわかった。
また、土を直接口にした場合の別の基準については、28か所のうち7か所で基準値を超え、なかには基準の4倍を超えるところもあった。


会社側は、「土を通じて川にシアンが溶け出す可能性は否定できない」として、地下水を調べるボーリング調査も行って川に溶け出すことが無いよう注意深く監視することにしている。

 

出典URL

http://www.nhk.or.jp/lnews/morioka/6043246661.html?t=1363465110939

 






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魚田慎二
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自己紹介:
化学関係の工場で約20年、安全基準の制定、安全活動の推進、事故原因の究明と再発防止策立案などを担当しました。
その間、ずっと奥歯に挟まっていたのは、他社の事故情報がほとんど耳に入ってこなかったことです。
そこで退職を機に、有り余る時間を有効に使うべく、全国各地でどのような事故が起きているか本ブログで情報提供することにしました。
また同時に、安全に関する最近の情報なども提供することにしました。

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