2016年5月8日付で読売新聞鹿児島版から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
昨年6月施行の改正道路交通法で定められた信号無視、酒酔い運転など、自転車運転に関する14項目の「危険行為」について、全国の摘発件数が1万件を超えたことが、警察庁のまとめで分かった。
鹿児島県内でも自転車が人をはねて重傷を負わせた事例があり、警察庁や県警は、「自転車は車両だと認識し、ルールを順守してほしい」と呼びかけている。
危険行為の摘発対象は14歳以上。
3年以内に2回以上摘発されると、シミュレーターを用いた危険性の疑似体験などの特別講習を受けることが義務づけられている。
3か月以内に受講命令に従わない場合、5万円以下の罰金が科せられる。
警察庁によると、昨年6月から今年2月にかけての摘発件数は延べ1万582件で、11人が特別講習の受講命令を受けた。
摘発の内訳は、「信号無視」が4481件で全体の4割に上る。次いで「遮断踏切立ち入り」が2655件、傘さし運転やイヤホンの装着などの「安全運転義務違反」が1363件など。
年代別では、20歳代が全体の24%にあたる2538件と目立っている。
都道府県別でみると、大阪3563件、東京2609件の順で、九州の中では、福岡が406件と突出して多い。
鹿児島では、男子高校生も摘発された。
県警によると、高校生は昨年12月、自転車で夜道を走行中、前方を歩いていた60歳代男性をはね、外傷性くも膜下出血など約1か月の重傷を負わせたという。
県警交通企画課の西理事官は、「鹿児島は火山灰の影響で地面が滑りやすい上、特に鹿児島市内については坂が多く、スピードが出やすい。自転車が凶器にもなり得ることを自覚して、安全運転を常に心がけてほしい」と指摘する。
警察庁も、「車道の左側通行、交差点の安全確認の徹底など基本的な交通ルールを守ってほしい」としている。
自転車事故の多発を受け、各自治体は対策に乗り出している。
兵庫県は、昨年10月、自転車利用者に対し、歩行者らを死傷させた場合に備える損害賠償保険への加入を、全国で初めて義務づけた。
県内の自転車と歩行者の事故が、2013年までの10年で2倍近く増加したことなどを受けた措置。
事故で後遺症が残った歩行者が自転車を運転していた人を相手取って訴訟を起こし、約9520万円の賠償命令が下されたことも、義務化を判断する要因の一つになったという。
福岡市は、13年4月に条例を施行、自転車利用者に押し歩きの努力義務を課している。
「押し歩き推進区間」は、同市の繁華街・天神のメインストリートである渡辺通りの西側歩道約400m。午前8時から(休日は午前10時から)午後7時まで乗車を規制しているが、罰則規定はない。
出典
『自転車「危険行為」摘発1万件超』
http://www.yomiuri.co.jp/local/kagoshima/news/20160507-OYTNT50028.html
(2016年6月4日 修正1 ;追記)
2016年6月2日3時47分に朝日新聞からも、同趣旨の記事がネット配信されていた。
自転車で信号無視や一時不停止などの「危険行為」を繰り返した人に有料の講習を義務づける制度が昨年6月にスタートして1年。
この間に講習を受けたのは24人だったことが、警察庁のまとめでわかった。
全国の警察が確認した危険行為は、1万5131件に上った。
講習を受けたのは、大阪府11人、東京都4人、兵庫県3人、岡山県2人で、愛知、京都、愛媛、福岡各府県が1人。
10~30代が17人を占め、その多くがブレーキのない「ピストンバイク」など、ブレーキ不良の自転車を運転していた。
警察が確認した危険行為では信号無視が最も多く、遮断機を無視して踏切内に入る違反、携帯電話を使いながら運転して事故を起こすなどの安全運転義務違反、一時不停止と続いた。
10~30代で半数を超え、大阪府(5126件)、東京都(3581件)、兵庫県(2054件)がワースト3だった。
制度は14歳以上が対象で、危険行為に該当する違反をし、刑事処分の対象になる「赤切符」を切られるか、交通事故を起こして検挙されると、警察のシステムに氏名や違反内容などが登録される。
これを3年間で2回繰り返すと、3時間の有料講習を受けなければならない。
従わないと、5万円以下の罰金が科される。
出典
『自転車危険運転1万5千件 講習制度1年、受講は24人』
http://www.asahi.com/articles/ASJ615K1QJ61UTIL04D.html
その間、ずっと奥歯に挟まっていたのは、他社の事故情報がほとんど耳に入ってこなかったことです。
そこで退職を機に、有り余る時間を有効に使うべく、全国各地でどのような事故が起きているか本ブログで情報提供することにしました。
また同時に、安全に関する最近の情報なども提供することにしました。