『外国人もHELP 案内不足に増す孤独感』
(2016年4月20日12時22分 毎日新聞 ;趣旨・要約)
地震が相次ぐ熊本、大分両県のほとんどの避難所で、日本語以外の案内がなかった。
急増する外国人観光客の安全確保のため、政府は、外国人を障害者と同様、「災害時要援護者」と位置付けるよう求める。
だが、実際は意思疎通できず、孤独を感じながら避難所に身を寄せるのがやっとの人も。
災害時の外国人支援の課題が浮き彫りとなった。
「どう寒さをしのいだらいいのか分からず、眠れなかった」。
外国人にも人気の由布院温泉で知られる大分県由布市の小学校。
本震翌日の17日、タイから来たソンさん(54)は戸惑いを隠せずにいた。
一家8人で熊本城を観光後、由布市に。
在日タイ大使館に連絡、避難所に向かうよう指示された。
だが、英語を話せる人は見当たらない。
大分県別府市の避難所では、ディランさん(21)がスマートフォンに見入っていた。
3月に米国から短期留学で来たばかり。
フェイスブック上で友人に翻訳を頼んでいた。
「滞在先が海に近く、津波が怖くて帰れない」と不安そうだった。
特に、観光客の場合、日本に不慣れな上、地震を経験していない人もいる。
観光庁は、2014年、訪日客の安全確保手引を作成、各自治体に通訳ボランティアを避難所に派遣できる体制をつくるよう求めた。
一部では、防災無線を多言語で伝えるなど、積極的な動きもみられる。
ただ、多くの自治体の防災計画は、「日本人優先となりがち」(政府関係者)だ。
別府市は立命館アジア太平洋大などがあり、約3300人の留学生を抱え、外国人も加わって防災訓練を実施する。
災害時には、4カ国語で簡単な意思疎通を図るのを手助けする「多言語シート」の使用を決めていたのに、今回、十分活用されなかった。
熊本、大分両県いずれも、外国人への配慮を防災計画でうたいながら、国籍や避難者数を正確に把握できずにいる。
多くで外国人への対応が後手に回る中、熊本市国際交流会館では入り口に5カ国語の案内を表示し、スタッフが英語で対応した。
中国や英国からの外国人約50人が避難。
バングラデシュからの研究生ワリウルさん(26)はイスラム教徒で、食べ物に宗教上の制限があり、調理のため帰宅する。
だが、「全然ストレスを感じない。ここは安心できる」と語る。
会館を統括する勝谷さん(47)は、「外国人のほとんどは自分が避難所に行っていいのかなという気持ちを抱えている。できるだけストレスがかからない言語で対応できるようにしたい」と話す。
その国の文化も把握してサポートすることが必要と指摘する。
政府は、20年時点の外国人誘客目標を2000万人から4000万人に引き上げたばかり。
観光庁幹部は、「今回の地震をしっかり検証する」と述べ、防災担当の他省庁や自治体への呼び掛けを強める考えを示した。
http://mainichi.jp/articles/20160420/k00/00e/040/192000c
その間、ずっと奥歯に挟まっていたのは、他社の事故情報がほとんど耳に入ってこなかったことです。
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