『熊本、被災外国人が苦悩 言葉の壁で情報得にくく』
(2016年5月2日13時39分 日本経済新聞 ;趣旨・要約)
熊本県を中心に相次ぐ地震で、被災した外国人が困難に直面している。
言葉の問題などから避難所で孤立したり、新たな住まいが見つからなかったりするケースもある。
「クマモトに住み続けられるのか」。異国の地で不安を募らせている。
「罹災証明書はどうすればもらえるのか」。
1日、熊本市国際交流会館で、地震後に初めて開かれた外国人被災者向け生活相談会。
同市内で被災したエジプト人のバドルさん(46)は、相談会を主催した市国際交流振興事業団の担当者にたずねた。
同市内で英会話教室を開くバドルさんは、8年前に来日した。
地震発生後は、どこに避難すればよいのか分からず、余震におびえながら数日間、野宿。
外国人の友人から、同会館が外国人向け避難所になっていると聞き、たどり着いた。
日本語は片言程度で、「地震や避難に関する言葉はふだん使わないので、よく分からなかった」と話す。
同事業団によると、熊本市内では、約4500人の外国人が生活。
同会館には、一時、80人ほどの外国人が避難した。
同会館は多言語で情報発信しており、イスラム教の戒律に配慮した食事も配っている。
一般の避難所などで生活する外国人にも、動揺が広がっている。
熊本市の40代の中国人通訳の女性は、自宅近くの学校に避難したが、日本人避難者の中には、露骨に居場所を離す人もいた。
居づらくなり、公園で夜を明かしたこともあるという。
知人の中国人は、10数人が帰国した。
「マンションに(応急危険度判定の)『要注意』の紙を貼られた。引っ越したい」。
スリランカ人女性のディヌーシャさん(39)は、住まい探しを心配する。
4月に崇城大(熊本市)の教員となり、夫や小学生の子供2人と、福岡市から移り住んだばかりだった。
子供は福岡の知人に預け、夫婦は熊本市内の友人のトラックのコンテナで寝泊まりする生活。
家族4人の暮らしに戻るため安全な住居を探しているが、なかなか見つからない。「外国人だからか対応が冷たい不動産店もあった」とこぼす。
同事業団の八木事務局長(54)は、「言葉の問題などで外国人は情報が得にくい。避難生活の長期化を見据えたニーズを把握し、公営住宅の入居などを後押ししたい」と話す。
熊本県は、「事業団の調査を踏まえ、支援につなげたい」(国際課)としている。
http://www.nikkei.com/article/DGXLASDG02H0R_S6A500C1CC0000/?n_cid=NMAIL002
『言葉の壁・避難所って?… 外国人被災者、支援に課題』
(2016年5月11日9時30分 朝日新聞)
一連の地震で、熊本市国際交流会館は、異国の災害で困窮する人々のよりどころになってきた。
ただし、そのニーズは多岐にわたり、実際に被災者を受け入れたことで見えた課題もある。
同館は本来、市指定の避難所ではない。
市の地域防災計画では、在住外国人や旅行者に各言語で情報提供する「避難対応施設」の位置づけで、最寄りの避難所を案内する役割だった。
実際には、母国語での情報や同じ境遇の仲間を頼って避難してくる外国人が多く、ピーク時は約80人に上った。
同館を運営する事業団の八木事務局長は、「在住期間が短い留学生など避難所の存在を知らない人も多かった。防災訓練に参加してもらったり、災害時の対応を知ってもらったりするのが課題」と話す。
http://digital.asahi.com/articles/ASJ5935RCJ59TIPE00K.html?rm=461
その間、ずっと奥歯に挟まっていたのは、他社の事故情報がほとんど耳に入ってこなかったことです。
そこで退職を機に、有り余る時間を有効に使うべく、全国各地でどのような事故が起きているか本ブログで情報提供することにしました。
また同時に、安全に関する最近の情報なども提供することにしました。