2016年5月10日7時45分に朝日新聞から、下記趣旨の記事が図解付きでネット配信されていた。
東京メトロで、レールの破損が相次いでいる。
銀座線渋谷駅で、9日、レール1本が完全に破断しているのが見つかった。
6日には、東西線東陽町駅で、亀裂が見つかったばかり。
メトロは、原因究明を急ぐとともに、全線のポイント部分720カ所を緊急点検する予定だ。
銀座線渋谷駅では、9日午前8時ごろ、駅から車庫に約70m向かったところにあるポイント部分のレール(幅63.8mm、高さ138mm)が破断して左右にずれ、1~2cmの隙間があるのが見つかった。
2009年に交換したもので、4月18日に実施した年1回の超音波を使った定期点検と、5月6日実施の月3回程度の目視検査の際には、異常は見つからなかったという。
東京メトロは、午後0時40分まで5時間近く、渋谷~溜池山王間で上下線の運転を見合わせ、約9万9千人に影響が出た。
6日には、東西線東陽町駅(東京都江東区)のポイントでも、レールに約15cmの亀裂が入っているのが見つかった。
ここも、09年に交換したものだという。
東京メトロによると、レールの交換時期は決まっておらず、検査で異常があった場合などに随時交換しているという。
関西大社会安全学部の安部誠治教授(公益事業論)は、「製造不良、メンテナンス不足、荷重の負荷、気温の寒暖差などが原因として考えられる。09年の交換なので経年劣化には早い。レールの破損は重大な事故につながりかねないし、他でも起こりえる。早急に原因を突き止めるべきだ」と話す。
出典
『銀座線レール、完全に破断し隙間 3日前は東西線で亀裂』
http://www.asahi.com/articles/ASJ595KB5J59UTIL04R.html
5月9日18時8分に産経新聞からも、同趣旨の記事がネット配信されていた。
レールは年に1~2回、測定車を走らせて検査しており、今回の現場は4月18日に超音波を使って検査したが、異常は見つからなかった。
レールの破損は、一般的に、漏水や経年劣化、車輪との摩耗などで生じるとされるが、6日の亀裂と今回の破損の原因は分かっていない。
工学院大学の曽根悟特任教授(鉄道工学)は、「気温の低い冬季はレールが縮んでいるが、この時期は気温が急に上がり、レールが伸びることによるトラブルが相次ぐ傾向にある」。
鉄道アナリストの川島令三氏は、「銀座線は運転本数が多いので、ポイントのレールにストレスがかかりやすい。十分な点検ができていなかった可能性もある」と指摘している。
出典
『東京メトロ銀座線のレール破損、専門家「十分な点検ができていなかった可能性」 3日前にも東西線でレールに亀裂』
http://www.sankei.com/affairs/news/160509/afr1605090017-n1.html
一方、東西線のトラブルについては、5月7日0時29分に産経新聞から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
東京メトロ東西線東陽町駅(東京都江東区)で、6日未明、レールに長さ約15cmの亀裂が入っているのが見つかった。
同社は、同日午後4時ごろから茅場町-葛西駅間の運転を一時見合わせ、JRなどが振り替え輸送を行った。
このトラブルの影響で、約11万6千人に影響が出た。
同社によると、6日午前3時半ごろ、夜間作業中の社員がレール1カ所に長さ約15cmの亀裂が入っているのを発見した。
レールがたわまないように、地面との間に板を入れるなどして沈み込みを防ぐ応急処置をした上で、職員が監視していたという。
当初は、運行に支障がないと判断し、終電後の7日未明にレールを交換する予定だった。
しかし、午後1時55分ごろに同社総合指令所に亀裂が広がっているとの連絡があり、午後4時ごろから同6時15分ごろまで、茅場町~葛西間の運転を見合わせ、緊急でレールの交換作業を行った。
同社は、亀裂が入った原因について調べている。
出典
『地下鉄東西線レールに亀裂、一時運転見合わせ交換 11万人超に影響』
http://www.sankei.com/affairs/news/160506/afr1605060022-n1.html
その間、ずっと奥歯に挟まっていたのは、他社の事故情報がほとんど耳に入ってこなかったことです。
そこで退職を機に、有り余る時間を有効に使うべく、全国各地でどのような事故が起きているか本ブログで情報提供することにしました。
また同時に、安全に関する最近の情報なども提供することにしました。