







2019年3月13日19時21分にNHK岐阜から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
消防隊員が、室内の一部で発生した火災が短時間に一気に燃え広がる「フラッシュオーバー」という現象について学ぶ講習会が、岐阜県各務原市で開かれた。
ことし1月、秋田県能代市で火事の消火にあたっていた消防隊員2人が死亡し、2人は当時、室内の一部で発生した火災が短時間に一気に燃え広がる「フラッシュオーバー」に巻き込まれた可能性があるとされている。
これを受けて岐阜県羽島市の消防本部は、13日、各務原市にある県の消防学校で、消防隊員に「フラッシュオーバー」について学んでもらう講習会を開いた。
消防隊員たちは、はじめに、住宅に見たてた箱の中で木の棒や木くずなどに火がつけられ、「フラッシュオーバー」の前兆とされる煙が白から黒に変わる様子や、黒い煙に炎がはしる現象を見学した。
箱の中では、約5分後に黒煙が充満し、火元から90cmほど離れたところに置いた布に火が燃え広がっていた。
このあと、2階建ての家屋の模型を使い、消火活動の際に火元の部屋に通じるドアや窓を開けると、火の勢いが一気に増して燃え広がる危険性があることを学んだ。
講習会に参加した消防隊員は、「フラッシュオーバーの怖さを実感した。安全で確実な消火活動を行っていきたい」と話していた。
出典
『フラッシュオーバー学ぶ講習会』
https://www3.nhk.or.jp/lnews/gifu/20190313/3080001323.html
(ブログ者コメント)
以下は、放映された実験映像の主だったシーン。
[住宅に見立てた箱]
(ナレーション)2分後、煙の色が黒く変わってきた。天井部に煙がたまっていく。
(ナレーション)5分後には箱ではなくガスが燃えているのが確認できる。
(ナレーション)そしてフラッシュオーバーが起きて一気に火が燃え広がった。
[2階建ての家屋の模型]
[フラッシュオーバーを発生させるため家屋模型の下の扉を開けているシーン。
扉を開けた1~2秒後にフラッシュオーバーが発生した]
2019年3月12日5時30分に神戸新聞から、下記趣旨の記事が写真付きでネット配信されていた。
兵庫県と同県姫路市は、鉄道の線路や高速道路の下をくぐる「アンダーパス」が集中豪雨などで冠水した場合、空気で膨らませた遮断機で迅速に通行を止める「エアー遮断機」を、同市御国野町御着の国道312号など、市内の4カ所に8基設置した。
設置は県内初といい、従来より少人数かつ短時間で道路を封鎖し、車の水没を防ぐ。
エアー遮断機は、ボタンを押すと送風機のプロペラが回転し、約20秒で円柱形の赤いバルーンが膨らみ、道路上に伸びることで通行を遮断する。
膨張時は直径約60cm、横幅約3.5~4mで、内蔵の発光ダイオード(LED)が点滅し、夜間や大雨時も対応できる。
県が設置したのは、いずれもJR山陽本線と交差するアンダーパスの手前で、国道312号のほか、県道417号と516号の計3カ所の左右車線に計6基。
市は、中国自動車道と交差する同市夢前町前之庄の市道アンダーパス手前に2基を設置した。
県道516号のアンダーパスでは、昨年7月の西日本豪雨で排水が間に合わず、最大水位約80cmの冠水を観測。
中国自動車道と交差する市道も2017年にゲリラ豪雨と台風で2度冠水し、危険性が指摘されていた。
遮断機は、車が水没してドアが開かなくなったり発進できなくなったりする前に、アンダーパスの水位が10~15cmに達すると、職員が現場で作動させる。
県の担当者は、「保管場所にバリケードを取りに行く時間や人員が省け、一刻を争う状況に対応できる。今後、導入を広げたい」と話した。
出典
『冠水時風船で通行止め 姫路に県内初エアー遮断機』
https://www.kobe-np.co.jp/news/himeji/201903/0012137684.shtml
(ブログ者コメント)
アンダーパス部にエアー遮断機を設置する動きについては、過去にも本ブログで紹介したことがあるが、今回の情報には作動させた時のエアー遮断機の写真も掲載されている。
2019年3月12日18時4分にNHK香川から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
12日午前7時半すぎ、まんのう町公文の建材会社の駐車場で、経営者の森さん(男性、71歳)がクレーンのついたトラックで建築資材の入った鉄製のかごを吊り上げて荷台に積み込んでいたところ、トラックが横転し、吊り上げていたかごが落下した。
この事故で、森さんは建築資材が入ったかごの下敷きになり、丸亀市内の病院に運ばれたが、およそ4時間後に死亡が確認された。
警察によると、落下したかごには「しっくい」が入った袋あわせて70袋、重さおよそ1.7トン分が入っていたという。
警察の調べによると、森さんは、トラックの荷台の横でクレーンのリモコンを操作していたということで、警察は、トラックがバランスを崩して横転したものとみて、会社の関係者などから話を聴き、安全管理に問題がなかったかどうか調べている。
出典
『まんのう町で労災死亡事故』
https://www3.nhk.or.jp/lnews/takamatsu/20190312/8030003245.html
(ブログ者コメント)
以下はNHK映像の1コマ。
赤いカゴの中に白い袋が満載されているように見える。
ああいったカゴを吊り上げていたのかもしれない。
2018年3月2日に掲載した第3報がプロバイダーの字数制限オーバーとなりましたので、ここに新情報を第4報修正5として掲載します。
第3報は下記参照。
http://anzendaiichi.blog.shinobi.jp/Entry/8078/
(2019年3月18日 修正5 ;追記)
2019年3月11日20時13分に神戸新聞から、裁判における被告人質問の様子が、下記趣旨でネット配信されていた。
業務上過失致死傷罪で在宅起訴された工事元請け「横河ブリッジ」(千葉県船橋市)の社員の男(45)=当時の現場所長=の公判で11日、被告人質問が神戸地裁であった。
検察側は地盤沈下が事故の一因と主張しており、地盤調査をしなかった理由を質問。
男は「認識の甘さだった」とし、「施工の難易度が高く、架設する作業計画や方法に意識を向けすぎていた」と述べた。
出典
『新名神橋桁落下事故公判 「原因、今も自問自答」元現場所長』
https://www.kobe-np.co.jp/news/jiken/201903/0012137867.shtml
(2019年4月24日 修正6 ;追記)
2019年4月23日20時20分に神戸新聞から、当時の現場所長に執行猶予付きの有罪判決が言い渡されたという、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
当時の現場所長(45)に対する判決公判が23日、神戸地裁であった。
小倉裁判長は禁錮3年、執行猶予5年(求刑禁錮3年6月)を言い渡した。
判決によると、被告は16年4月22日、橋桁(長さ約123m、重さ約1379トン)の架設工事で、国道176号上に橋桁を落下させ、作業員らを死傷させた。
事故原因については、橋桁を支える設備の地盤が不均等に沈下したためと指摘。
「必要な調査を行わず、適切な地盤改良を怠った。極めて軽率で不適切」とし、「前日や当日に沈下を知りながら工事を継続させた判断の誤りが、多数の死傷者を生じることに直結した」とした。
働き盛りで30代の2人が亡くなり、重い後遺症の人も多く、「結果は誠に重大で悲惨」とした。
一方で、事故の要因として、他部門の問題点にも言及。
「被告のみに事故の全責任を帰することには躊躇を覚える」とし、反省の態度などを踏まえて執行猶予を付けた。
判決後、小倉裁判長は「(実刑にするか)相当悩んだが、ぎりぎりの判断で刑を猶予にした」とし、贖罪の気持ちを持ち続けるよう諭した。
同社は「安全施工と事故の再発防止に全力で取り組んでまいります」とコメント。
弁護側は控訴しない意向を示した。
出典
『新名神橋桁落下事故 地裁 元現場所長に有罪判決』
https://www.kobe-np.co.jp/news/jiken/201904/0012267821.shtml
4月23日17時3分にNHK兵庫からも、同趣旨の記事がネット配信されていた。
これまでの裁判で、被告側は「規模の大きい複雑な工事で、被告1人に責任を負わすのはそぐわない」などとして、執行猶予のついた判決を求めていた。
23日の判決で裁判長は、「必要な地盤調査を行わないなど、被告の判断の誤りが多数の死傷者を出す事故に直結したが、会社の指示のあり方に相当な問題があり、被告のみに責任を負わすのには躊躇を覚える」として、禁錮3年、執行猶予5年を言い渡した。
このあと、小倉裁判長は、「重大な結果をもたらし、執行猶予にするかどうか、ぎりぎりの判断だった。遺族やけがをした人への贖罪は、これで終わりではない」と述べ、被告を諭した。
出典
『橋桁落下事故 元所長に猶予判決』
https://www3.nhk.or.jp/lnews/kobe/20190423/2020003701.html
2019年3月13日10時0分に伊勢新聞から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
三重県の尾鷲市社会福祉協議会(同市栄町)は12日、市役所で記者会見を開き、社協が運営する訪問介護事業所の登録ヘルパーの市内在住の70代女性が、個人情報が記載された業務予定一覧表を紛失したと発表した。
社協によると一覧表はA4用紙で、2枚紛失した。
介護サービスの利用者と障害者手帳を持つ利用者、計27人分の氏名や業務内容が記載されていた。
女性は11日、買い物の代行で市内のスーパーへミニバイクで訪れた。
買い物の間、一覧表11枚をクリアファイルに入れてバイクの前籠に入れて、その上から自身の手荷物を置き、さらにその上にヘルメットを置いていた。
買い物を終えて約10分後に戻ると、バイクが強風で倒れており、一覧表は風で散乱していたという。
その場で拾い集めたが、そのうち2枚が見つからなかった。
女性は同日、所属先のチーフに報告。
「大変なことをしてしまった」と反省しているという。
再発防止として、個人情報に関する書類は自身で持ち、不要な書類は持ち歩かないことを徹底する。
出口会長は、「最も大切にしなければならない個人情報を紛失するという事態を招いたことを深くおわび申し上げます」と謝罪した。
出典
『風で書類散乱 個人情報27人分を紛失 尾鷲市社協の登録ヘルパー 三重』
https://this.kiji.is/478367675854537825?c=39546741839462401
2019年3月12日9時16分にYAHOOニュース(中京テレビ)から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
11日午後1時すぎ、名古屋市熱田区の熱田神宮敷地内にある下知我麻神社で、柵の設置作業をしていた男性(85)が倒れているのを同僚の作業員が見つけた。
男性は病院に運ばれたが、頭などを打っており、意識不明の重体。
警察によると、男性はヘルメットをかぶっておらず、男性の近くには長さ約6.5m、太さ約20cmの枝が落ちていたという。
同僚の作業員は「直前に音を聞いた」と話しており、警察は、折れた枝が男性に当たったとみて詳しい状況を調べている。
この日、名古屋市では午後1時前に最大瞬間風速19.6mを観測していた。
出典
『強風で折れた枝が直撃か、作業員の85歳男性重体 名古屋・熱田神宮』
https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20190312-00010001-sp_ctv-l23
2019年3月12日6時30分に西日本新聞から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
11日午前9時すぎ、長崎県諫早市や長崎市東部を中心に、「大きな爆発音がした」との通報が警察や消防に相次いだ。
窓ガラスが震えるような風圧や地響きを感じた人も多数いたが、県危機管理課によると、けが人や家屋の被害は確認されていない。
原因は依然として不明のままだという。
警察によると、両市境に近い九州新幹線西九州(長崎)ルート・平間トンネル(968m)の出入り口近くで同時刻、コンクリートの吹き付け作業中にパイプが破裂。
当初は発生源かと思われたが、事業主体の鉄道・運輸機構は、「広範囲に爆発音が広がるような破裂ではない」と関連を否定した。
近隣でも発破作業などは確認されず、警察は調査を打ち切った。
諫早市役所には午前中だけで100件以上の問い合わせがあり、「爆発音の後、飛行機の音が聞こえた」との内容も複数あった。
このため、戦闘機などが音速を超えた際に衝撃波と大音響が生じる「ソニックブーム」の可能性を指摘する声も。
これに対し、長崎空港や九州防衛局は「該当するような情報は把握していない」としている。
出典
『謎の爆発音通報多数 原因分からず 長崎、諫早』
https://www.nishinippon.co.jp/nnp/national/article/493472/
3月11日18時21分にテレビ長崎からも、同趣旨の記事がネット配信されていた。
11日午前9時半ごろ、長崎市や諫早市の住民から「ドンという音がした」「家が少し揺れた」などの通報や問い合わせが、警察や消防に相次いだ。
大きな音は、県南部の広い範囲で確認されたとみられるが、発生源はわかっていない。
音を聞いた人;
「トラックが落ちたのかなというくらい大きな音」
「ドカンとダイナマイトの爆発かと思った」
2つの市では、この時間、九州新幹線西九州ルートの建設工事や高速道路の舗装工事などが行われていたが、県やNEXCO西日本によると、大きな音や振動を伴うような工事はなかったという。
午前9時過ぎには、長崎市平間町の新幹線の工事現場でポンプ車の配管が破裂するという事故が発生したが、鉄道・運輸機構によると、「今回の音や振動との関連は無い」という。
警察などが引き続き原因を調べている。
出典
『長崎市・諫早市で爆発音?』
http://www.ktn.co.jp/news/20190311237245/
3月11日17時7分に朝日新聞からは、コンクリートポンプ車のパイプ破裂事故などに関し、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
11日午前9時半ごろ、長崎県諫早市役所などに「爆発のような大きな音がした」、「家や窓が揺れた」といった通報が相次いだ。
諫早市や地元の消防によると、通報や問い合わせは30件以上あった。
長崎市や長崎県大村市にも、同様の通報が数件ずつ寄せられた。
県や気象台なども、関係する被害や災害は確認していないという。
警察によると、同日朝、長崎市平間町の九州新幹線西九州ルート平間トンネルの工事現場で、コンクリートをまくポンプ車のパイプが破裂する事故があった。
平間トンネル出入り口の壁にコンクリートを吹き付ける作業の最中で、コンクリートを出す圧力が強すぎたことが原因とみられる。
破裂によるけが人はいないという。
工事を手がける鉄道建設・運輸施設整備支援機構九州新幹線建設局(福岡市)が、パイプの破裂の詳細を確認している。
また、パイプの破裂とは別に、現場の作業員からは「大きな音を聞いた」という話も出ているといい、警察が関連を調べている。
出典
『長崎新幹線の工事現場で爆発音 工事車のパイプが破裂か』
https://www.asahi.com/articles/ASM3C435KM3CTOLB00J.html
2019年3月10日22時5分にFNN PRIME(テレビ愛媛)から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
10日、とべ動物園(愛媛県砥部町)で、アフリカゾウが担当飼育員を顎などで押さえつけ大ケガをさせる事故があった。
この事故で、飼育員は胸や肩の骨を折るなどしている。
ケガを負ったのは、県立とべ動物園のゾウ舎担当の33歳の男性飼育員。
とべ動物園によると、10日午前10時25分頃、担当の飼育員が上下に2面ある運動場で、下面と上の面をつなぐ扉部分で作業をしていたところ、12歳のメスのアフリカゾウ『媛』が飼育員に近づき、飼育員を顎で押さえつけるなどしたという。
飼育員はその場でうずくまり、動けずにいたところを他の飼育員が発見。
緊急搬送されたが、意識はあるものの、腹に強い圧迫を受けた他、胸や肩の骨を折るなど大けがをしている。
飼育員は、別の2頭を上の面にあげた後、この上下の面をつなぐ階段にある扉が閉じないよう固定する作業を1人でしていたとみられている。
動物園によると、アフリカゾウの『媛』は階段での昇り降りが苦手だったという。
園では事故後、急きょ「臨時休園」の措置をとり、さらに当時の状況などを詳しく調べているが、開園のメドは今のところ立っていない。
とべ動物園で事故による臨時休園は初めて。
ケガをした飼育員はキーパー歴11年で、入園当初からゾウの飼育を担当していた。
出典
『とべ動物園 ゾウがあごで…飼育員に大ケガ』
https://www.fnn.jp/posts/1986EBC
3月10日19時31分に産経新聞からは、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
男性飼育員(33)がアフリカゾウに襲われ、肋骨と左肩を骨折するなど重傷を負った。
命に別条はないという。
当時は開園中で約200人の客がいたが、他にけが人はなかった。
同園は飼育員を救急搬送後、午前11時20分から臨時休園とした。
園によると、襲ったのはメスのアフリカゾウの「媛(ひめ)」(12歳)で、重さは約2トン。
男性飼育員は当時、1人でアフリカゾウ舎の運動場から、別の運動場へゾウを移動させていた。
飼育している3頭中、まず2頭を移し、次に媛を移動させようとしていたところ、媛が向かってきた。
媛は他の2頭に比べ、移動を苦手にしていたという。
男性飼育員がうずくまっているところを別の飼育員が発見。
けがをした飼育員は「上から押さえられた」という趣旨の話をしており、転倒させられ、踏まれるなどした可能性がある。
出典
『アフリカゾウに襲われ飼育員けが 愛媛県立とべ動物園』
https://www.sankei.com/affairs/news/190310/afr1903100018-n1.html
3月10日21時27分に毎日新聞からは、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
同園によると、ゾウ舎は1階と2階があり、男性はゾウ3頭を1人で1階から2階へ移動させていて、2頭が移った後、3頭目を移動させようとした際に、階段付近でゾウと接触したとみられる。
近くの建物にいた別の飼育員がゾウと男性の声で異変に気付き、うずくまっている男性を発見した。
出典
『2トンのアフリカゾウと接触、飼育員が骨折や内臓損傷も 愛媛・動物園』
https://mainichi.jp/articles/20190310/k00/00m/040/126000c
3月11日8時6分に読売新聞からは、下記趣旨の記事が現場の全景写真付きでネット配信されていた。
動物園によると、飼育員はアフリカゾウ2頭を下の運動場から上の運動場に移動させた後、残る1頭のメス「媛」(12歳、高さ3m、体重約2トン)が接触してきた。
飼育員は、「扉が動かないように固定しようとしていた時に、突然、上からゾウに押された」と話しているという。
出典
『「アフリカゾウに上から押された」飼育員が重傷』
https://www.yomiuri.co.jp/national/20190310-OYT1T50179/
(ブログ者コメント)
以下はテレビ愛媛映像の1コマ。
右端に下と上をつなぐ扉が見え、そこから階段を左方向に向けて上っていく構造になっている。
報道から推察するに、このゾウ、階段を昇るのを嫌がって・・・ということが過去にもあったのではないだろうか?
もしそうだったとすれば、今回の事故は危険予知できていたかもしれない。
その際、対策の一つとして考えられるのは階段のスロープ化。
そういったヒヤリ事例は過去になかったのだろうか?
2019年3月9日18時15分に読売新聞から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
ウォーキング中に歩行者と衝突し、脳に重大な障害が残ったとして、静岡市清水区の80歳代の女性が7日、歩行中の20歳代の男性会社員に対し、約8862万円の損害賠償を求める訴訟を静岡地裁に起こした。
女性の代理人の近藤弁護士によると、女性は昨年6月、歩道をウォーキングしていた際に右側からやって来た男性と衝突し、転倒。
失語症などの障害が残った。
男性に前方不注意などの過失があったと主張している。
男性は「体調が悪くて意識をなくした状態で歩いていた」と主張しているという。
近藤弁護士は、「今後、歩きスマホなどで歩行者同士による事故の増加が予想される。その場合の被害をどう回復するべきかが問われる裁判になる」と説明した。
出典
『ウォーキングで衝突「前方不注意」歩行者を提訴』
https://www.yomiuri.co.jp/national/20190308-OYT1T50250/
2019年3月9日18時53分にNHK新潟から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
9日午後0時15分ごろ、新潟市の新潟港から佐渡市の両津港に向かっていた佐渡汽船のジェット高速船が海洋生物とみられる物体に衝突してけが人が出ていると、佐渡汽船から警察や消防に通報があった。
海保によると、乗客のうち87人が顔や腰などの痛みを訴えてけがをしていて、このうち5人は程度が重いということだが、いずれも意識はあるという。
ジェット高速船は自力で航行を続けて、予定よりおよそ1時間遅れて午後1時半ごろ、両津港に到着し、けがをした人を随時、病院に搬送したという。
海保によると、船の後方部分に15cmほどの亀裂があったほか、水中翼の一部が曲がっているのが確認されたという。
佐渡汽船によると、ジェット高速船は定員250人で、この便は121人の乗客を乗せて午前11時半に新潟港を出港し、午後0時半ごろに両津港に到着する予定だった。
警察や海保などで、さらに詳しい原因を調べている。
佐渡汽船のジェット高速船は、昭和52年に運航をはじめた。
1階と2階に座席があり、乗客の定員は最大で250人。
船体の前と後ろにある水中翼の揚力によって船体を海面から浮かせ、最高時速80kmで航行する。
新潟と佐渡の間のおよそ80kmの航路をカーフェリーの半分以下の65分で結び、観光やビジネスなどに利用されている。
今の時期は、今回事故のあった「ぎんが」と、もう1隻の「すいせい」の合わせて2隻で、1日5往復で合わせて10便運航している。
佐渡汽船によると、平成7年にも高速船がクジラとみられる海洋生物と衝突し、乗客13人がけがをする事故があったという。
佐渡汽船では、クジラなど海洋生物との衝突を防ぐため、「水中警報装置」と呼ばれる音の発生装置を船に取り付けて、海中にクジラが嫌がる音を出したり、見張りの担当者が船上から目視でクジラがいるかどうか確認したりしているという。
また、クジラが目撃された海域ではスピードを落として運航しているという。
高速船の乗客はシートベルトを着用することになっていて、佐渡汽船によると、出航前に船内放送で着用を呼びかけているほか、乗員が巡回して着用を確認しているという。
出典
『高速船衝突 乗客87人けが』
https://www3.nhk.or.jp/lnews/niigata/20190309/1030007050.html
3月11日14時6分にNHK新潟からは、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
船を運航する「佐渡汽船」は、11日午前11時から新潟市で事故のあと初めて記者会見し、はじめに小川社長が、「多くの方が負傷され、乗船されたお客さまや家族の方など関係者に心より深くおわび申し上げます」と謝罪した。
小川社長は、クジラなど海洋生物との衝突を防ぐため、平成22年に高速船の運航時間を60分から65分とし、減速区域も設けたとしたうえで、「今回の事故は、減速区間を少し外れて、船が加速したところで起きた。今後、減速区間をどこまで広げ、運航時間を見直すか検討したい」と述べ、船の運航方法を見直す考えを示した。
また、シートベルトの着用を促しても多くのけが人が出たことをふまえ、クッションを入れるなど、シートベルトの改良についても検討する考えを示した。
会見で佐渡汽船は、けが人が80人にのぼったことについて、船体の前後にあって船を浮上させる水中翼のうち、後ろ側の翼に物体が衝突したことで、船が尻もちをつくように着水し、船内に大きな衝撃がかかったためではないかと説明した。
佐渡汽船によると、けが人の多くは、後部座席に座っていたという。
海保の調べによると、高速船の船長は、衝突の際の状況について、「船の左側前方の海面下に白い大きな物体が見えて減速措置をとった。かじを右に切った記憶があるが、直後に衝突した」と話しているという。
海保は、業務上過失傷害などの疑いも視野に、乗務員の対応に問題がなかったか捜査を進めている。
出典
『高速船衝突 運航会社社長が謝罪』
https://www3.nhk.or.jp/lnews/niigata/20190311/1030007069.html
3月11日18時11分に時事ドットコムからは、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
同社では過去2回、海洋生物との接触事故で負傷者が出ているが、今回の事故は負傷者が最も多かった。
出典
『佐渡汽船社長が謝罪=高速船衝突、社内に調査委-新潟』
https://www.jiji.com/jc/article?k=2019031100856&g=soc
3月11日18時15分に産経新聞からは、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
佐渡海保は11日、乗客らに聞き取った結果、事故時にシートベルトをしていたのに負傷した人が多かったと明らかにした。
同海保によると、高速船のシートベルトは腰部分を押さえる2点式。
上半身は比較的自由で、衝撃で前方の座席にぶつかって、けがをした人が多いという。
また、軽傷とされたが病院の精密検査で症状が重いと診断された負傷者がいるとも説明した。
出典
『ベルト着用も負傷多数 新潟高速船事故』
https://www.sankei.com/affairs/news/190311/afr1903110053-n1.html
3月9日18時46分に産経新聞からは、海洋生物との衝突事故に関し、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
同様の事故は、鹿児島県・佐多岬沖や島根県の隠岐諸島周辺、福岡~韓国・釜山航路など、各地で後を絶たない。
運航各社は、クジラが嫌がる音を出す装置の導入や、クジラの多い海域を避けて航行するなど、対策を強化しているが、限界が露呈した。
国交省が平成21年にまとめた対策では、衝突回避策として、海保が入手した目撃情報の提供、運航会社によるクジラのハザードマップ作成、クジラが嫌がる音を水中に流す「アンダーウオータースピーカー」と呼ばれる装置の活用が挙げられた。
06年に佐多岬沖で起きた事故では、シートベルトを着用していたにもかかわらず、重傷者が続出。
着用義務付けを徹底するだけではなく、船への緩衝材設置が進められた。
今回、事故に遭った佐渡汽船も、スピーカーをいち早く取り入れたほか、ハザードマップを作成して迂回や減速区間を設定していた。
出典
『船舶と海洋生物、後絶たぬ水中衝突』
https://www.sankei.com/affairs/news/190309/afr1903090018-n1.html
(2/2へ続く)
(1/2から続く)
2019年3月13日8時25分に新潟日報からは、衝突時の様子に関し、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
衝突事故で重傷を負った乗客らが、12日までに入院中の病院などで新潟日報社の取材に応じ、80人が負傷した船内の惨状や緊迫した様子を語った。
「船が割れて沈むかと思った」という恐怖。
横たわる負傷者で埋まった通路。
晴れて穏やかな週末の船路は、激しい衝撃とともに一変した。
「寝返りは何とか打てるけど、せきをするだけで痛い」。
腰を圧迫骨折した会社役員男性(58)=佐渡市=は、入院先のベッドで顔をしかめた。
治療に8週間ほどかかる見込みという重傷。
コルセットを見せ、「乗り慣れた船で、こんな目に遭うなんて」と、ため息をついた。
新潟市内で仕事の会合に出席した翌9日の午後0時15分ごろ、知人の会社役員男性(65)=同=とともに、帰りの船で事故に巻き込まれた。
うとうとしていたら、「ドカン、ガー」という大きな音と「下から突き上げるような」衝撃で目が覚めた。
席は1階の12列目で、水中浮遊物とぶつかったとみられる後部寄り。
前席との空間が広い席だったため、「体は前に飛んでいくようになり、ベルトの部分で『く』の字になった」。
2点式のシートベルトに押さえられた腰に圧力が集中し、激痛が走った。
立ち上がることができず、低速航行で両津港に着くまでの1時間あまり、通路に横たわって痛みをこらえ続けた。
着岸後も、シートが敷かれた船着き場とターミナルを結ぶ通路に寝かされた。
吹き込む冷たい風は、薄手のダウンジャケットと1枚の毛布ではしのげなかった。
病院に搬送されたのは、さらに約2時間後だった。
1階の前方4列目に座っていた知人の会社役員男性は、「たまたま前の席の軟らかい部分に頭がぶつかり」、大きなけがはなかった。
しかし、船内には子どもの泣き声が響き、「痛え、痛え」といううめき声が聞こえる。
後方を見ると、「眼鏡をかけた人は、ほとんどが目の周りに血がにじみ、鼻血を出す人も多かった」。
船内の乗員は船長を含め4人。
処置は限られ、乗客同士が協力して、けが人を寝かせたり、子どもの面倒をみたりしていたという。
窓から港は見えるが、なかなか着かない。
「船が沈むかも分からない。陸まで泳げるか」と感じた恐怖心は忘れられない。
通院や仕事などでジェットフォイルをよく利用する2人。
「本当に避けられない事故だったのか」
「せめて、安全策や起きたときの対応はしっかりしてほしい」。
共に島民としての複雑な心境をのぞかせた。
出典
『「船が割れる!」あの恐怖今も 佐渡Jフォイル衝突 重傷の乗客語る』
https://www.niigata-nippo.co.jp/news/national/20190313456732.html
(ブログ者コメント)
2016年1月、釜山沖でも高速船が海洋生物に衝突する事故が起きている。
当該事例は本ブログでも紹介スミ。
(2019年3月28日 修正1 ;追記)
2019年3月26日8時25分に新潟日報から、クジラなどとの衝突防止対策には限界があるという、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
事故から半月が過ぎた。
状況から、衝突したのはクジラなどの大型海洋生物とみられる。
事故を防ぐ手段として、クジラに船の接近を知らせる水中スピーカーなどの装置があるが、専門家からは限界を指摘する声が上がっている。
日本海の生物に詳しい上越市立水族博物館うみがたりの池口副館長は、衝突したのはクジラとみる。
「体長約2mのイルカだと、ぶつかった衝撃に負け、船へのダメージは少ない。マンボウやウミガメも考えられるが、時期が違う」との見方を示す。
日本海にいるクジラのうち、最も数が多いのはミンククジラだ。
体長は最大で約8m、重さ2~3トン。
春から夏にかけ、えさを求めて北上する。
国際水産資源研究所鯨類資源グループ(横浜市)の吉田グループ長は、「日本海でミンク、ナガスクジラの数が増えている可能性がある」と指摘する。
船とクジラの衝突事故は、全国で過去に何回もあった。
回避に有効と考えられるのが、水中スピーカーだ。
開発・生産する川崎重工業(東京)によると、ディーゼル音と金属音を合成した音などを発生させて船の接近を知らせるという。
ジェットフォイルは海面から船底を浮かせて航行するため騒音が少なく、装着すると一定の効果が期待できる。
佐渡汽船のジェットフォイルは同様のタイプのスピーカーを備えていた。
小川社長は11日の記者会見で、「導入した1997年以降、事故は67%減っている」と述べた。
ただ、川崎重工業の担当者は、「クジラの生態は明らかではないことが多く、どの音が有効かは分かっていない」と説明。
吉田氏も、「音が発生する方向によっては、クジラに聞こえなかったのかもしれない」と限界を指摘する。
船の周りのクジラなどの存在を確認するソナー(探知機)は、比較的波が安定している太平洋を航行するジェットフォイルに搭載されることが多いが、ぎんがは装備していなかった。
同じく日本海で運行する隠岐汽船(島根県)も、ジェットフォイルにソナーを付けていないという。
同社の担当者は、「波がある日本海では、ソナーの効果は限定的」とし、「目視を強化した方がいい」と話す。
ただ、別の船会社の担当者は「全く意味がないわけではない」と、見解は分かれる。
今回は、シートベルトを締めていても、衝撃で腰の骨を折るなどけがをした人が多かった。
ジェットフォイルなど多くの超高速船は、腰回りに巻く「2点式」が主流だ。
九州の船会社の担当者は、「2点式も国の基準を満たすが、3点式はより安全。事故を受けて佐渡汽船が3点式にすれば、各社も検討しなければならない」と、佐渡汽船の対応を注視している。
出典
『大型海洋生物との衝突、防止手段に限界 ジェットフォイル事故から半月』
https://www.niigata-nippo.co.jp/news/national/20190326459201.html
2019年3月9日21時35分に山陽新聞から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
9日午前11時25分ごろ、倉敷市水島川崎通のJFEスチール西日本製鉄所倉敷地区で、屋外のガス管を点検していた男性社員2人が体調不良を訴えて倒れた。
市内の病院へ搬送されたが、同市の森さん(男性、47歳)が死亡、同市の男性(27歳)が重傷のもよう。
警察は、管から漏れ出た一酸化炭素を吸った可能性もあるとみて原因を調べている。
警察などによると、ガス管は直径約3m。
鉄鉱石を溶かす過程で生じる一酸化炭素が主成分の混合ガスを燃料として再利用するため、高炉から送り出していた。
2人は朝から、修繕を終えたばかりのガス管を点検。
森さんの異変に気付いた男性から連絡を受け、同僚が119番した。
同僚が駆け付けた際、2人とも倒れており、装着していたガスセンサーの警告音が鳴っていた。
現場は水島コンビナートの一角。
事故を受け同社は、「遺族をはじめ、皆さまに多大なご迷惑を掛け申し訳ない。原因究明に努める」としている。
出典
『JFE倉敷でガス漏れか 1人死亡 1人重傷もよう、屋外で点検中』
https://www.sanyonews.jp/article/878499
3月9日21時50分に毎日新聞からは、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
2人は病院に搬送されたが、森さん(47歳)の死亡が確認された。
警察によると、一酸化炭素中毒となった可能性があり、もう1人の社員(27歳)は、意識はあるが重症という。
警察によると、2人は溶鉱炉付近の屋外でガス管の点検作業中だった。
重症の社員から「森さんが一酸化炭素中毒になった疑いがある」と同僚に報告したという。
出典
『JFE構内で社員1人死亡 一酸化炭素中毒か 岡山・倉敷』
https://mainichi.jp/articles/20190309/k00/00m/040/223000c
3月9日21時45分に産経新聞からは、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
もう1人の男性にも中毒症状があるが、命に別条はない。
警察によると、2人は屋外で作業しており、止めていたガスが通るかどうかの確認中に倒れたとみられる。
出典
『JFE製鉄で作業員死亡、CO中毒か 岡山・倉敷』
https://www.sankei.com/affairs/news/190309/afr1903090024-n1.html
2018年4月2日に掲載した第6報がプロバイダーの字数制限オーバーとなりましたので、ここに新情報を第7報修正12として掲載します。
第6報は下記参照。
http://anzendaiichi.blog.shinobi.jp/Entry/8207/
(2019年3月16日 修正12 ;追記)
2019年3月8日13時3分に毎日新聞から、3教諭が書類送検されたという、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
県警は8日、講習会を運営した教諭3人を業務上過失致死傷容疑で書類送検した。
送検されたのは、県高校体育連盟(高体連)登山専門部委員長だったI教諭(52)、亡くなった生徒の班を引率したS教諭(50)、登山専門部の元委員長で講習内容の変更に関わったW教諭(56)。
3人は当日朝、悪天候のため、登山の中止と雪上歩行訓練への切り替えを決めたが、生徒らは雪崩に巻き込まれた。
県教委が設置した検証委員会の報告書によると、現場の斜面は、一般的に雪崩が起きやすいとされる35°よりも険しい38°程度の傾斜だった。
事故の7年前にも近くで生徒が雪崩に巻き込まれていたほか、前日まで講習会に参加した別の教師が、「10数年前に、町か(現場近くの)スキー場の職員に『なだれたことがあるので行かないように』と言われた。降雪後は危険だという認識を持った」と証言していた。
捜査関係者によると、県警もこうした内容について捜査した結果、以前に雪崩が起きた場所と地形を比べるなどしていれば、雪崩が起きる危険を予見できたと判断。
計画段階や当日朝、計画を変更した時点で現場への立ち入りを明確に禁じるなどして危険を回避する注意義務を怠ったとみている模様だ。
S教諭が現場の斜面に出た際、積雪内の崩れやすい弱層を調べずに漫然と生徒を先に歩かせたことも問題視しているという。
出典
『登山講習会運営の3教諭を書類送検 業務上過失致死傷容疑 那須の雪崩事故』
https://mainichi.jp/articles/20190308/k00/00m/040/086000c
(2020年2月7日 修正13 ;追記)
2020年2月7日付で毎日新聞から、防災研究所ら専門家の調査チームが人災の可能性が高いとする調査結果をまとめたという下記趣旨の記事が図解付きでネット配信されていた。
防災科学技術研究所の研究員ら専門家による調査チームが「雪崩は人為発生の可能性が高い」という見解をまとめ、学会で報告した。
講習会を運営した教諭らが漫然と歩行訓練をさせたことが雪崩発生につながった疑いが強まった。
調査チームは、雪崩発生から6日後に上空から現場を撮影した写真を解析するなどし、亡くなった8人を含むグループ(A班)と別のグループ(B班)の足跡や雪崩発生位置を調べた。
その結果、雪崩発生域は茶臼岳山腹の大岩「天狗の鼻」から数十メートル離れた場所と推定。
足跡から、A班は斜面を上方に向かって歩き、天狗の鼻直下(標高1465メートル程度)で発生推定域の近くに到達していたことが分かった。
B班もA班の近く(標高1430メートル程度)を歩いていた。
A、B班ともに発生推定域の数十メートルの地点にいたとみられることから、「登山研修中の班が斜面に入り込むことで表層雪崩が生じたと考えるのが自然」として、雪崩は人為発生の可能性が高いと結論づけた。
雪崩発生域と推定される場所は、県教委が17年に設置した検証委員会のヒアリングでA、B班の生徒らが証言した内容と矛盾がないという。
調査チームの結果は19年9月に山形市で開かれた雪氷研究大会で報告された。
雪崩の発生原因について、県教委の検証委が17年10月に公表した事故の最終報告書は、「自然発生か人為的かを特定することは難しい」としていた。
https://mainichi.jp/articles/20200207/ddm/041/040/141000c
2月6日付で毎日新聞東京版からは、1人の生徒の遺族と県の間で初の和解が成立するという、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
生徒1人の遺族が県の損害賠償に応じ、示談が成立する見通しになった。
県関係者が明らかにした。
事故で県と遺族が示談するのは初めて。
賠償額は約7000万円で、県は県議会2月通常会議に議案を提出する方針。
4日の県教委定例会で議案提出が承認された。
県教委は17年末、遺族に損害賠償に関する説明を開始。
18年2月には当時の県教育長が県議会での答弁で「学校教育の一環である部活動中の事故であり、県に賠償責任がある」と述べていた。
県は他の遺族とも協議を続けている。
https://mainichi.jp/articles/20200206/ddm/012/040/068000c
(2020年2月23日 修正14 ;追記)
2020年2月18日10時59分に下野新聞から、県教委は低い山を除き20年度から高校登山に登山アドバイザーを帯同させるという、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
県教委と知事部局が共同設置した「高校生の登山のあり方等に関する検討委員会」の2回目の会合が17日、県総合文化センターで開かれた。
県教委は、指定した一部の登山ルートに帯同を推奨していた登山アドバイザーについて、20年度から方針を改め、原則全ての高校登山に帯同させる意向を示した。
県教委が事故後の18年12月に策定した登山計画ガイドラインは、登山ルートや引率顧問の力量などに応じ、山岳ガイドの資格を持つ登山アドバイザーを登山に帯同させると定めた。
目安として帯同を推奨する登山ルートを指定。
主に県外の標高の高い山で30例の登山ルートを示していた。
事故の遺族からの意見などを踏まえ、19年度は試行的に登山アドバイザーの帯同ルートを拡大。
指定ルート以外の登山でも登山アドバイザーを帯同させたことで、安全面や技術面で効果を確認できたという。
県教委は17日の検討委の会合で、低山で著しい危険がなく、例外的に不帯同を認める登山ルートを除き、全ての高校登山に登山アドバイザーを帯同させる方針を示した。
今後、ガイドラインを改定し、20年度から実施していくという。
https://www.shimotsuke.co.jp/articles/-/279244
2月21日17時41分にNHK栃木からも、同趣旨の記事がネット配信されていた。
登山の訓練中の高校生らが死亡した雪崩事故を受けて策定された、高校生の安全登山のガイドラインについて、原則すべての学校での登山活動に、アドバイザーを帯同させるなどとする県教育委員会の改訂案が、審査会でおおむね了承され、来月中に改訂される見通しとなりました。
高校生の安全登山についてのガイドラインは、3年前の雪崩事故を受けて、県教育委員会がおととし12月に策定しましたが、より高い安全を確保するため、登山の経験者などでつくる審査会で、改訂に向けた議論が進められてきました。
21日の審査会では、県教育委員会から、改訂版の素案が示されました。
この中ではこれまで、ルートや引率者の力量などに応じて帯同させるとしていた登山アドバイザーを、原則として、すべての登山で帯同させるよう改めるとしています。
また、雪が残っている夏山の登山について、傾斜がゆるやかで滑落などの恐れがない場合は実施を認めますが、雪の状態が年によって異なるので、実施の可否についてはそのつど審査会で審査を行うとしています。
これらの改訂内容は、協議を経て、委員からおおむね了承されました。
県教育委員会は、来月、ガイドラインを正式に改訂することにしています。
https://www3.nhk.or.jp/lnews/utsunomiya/20200221/1090006393.html
(2021年7月3日 修正15 ;追記)
2021年7月2日14時25分にNHK栃木からは、県の高体連は今後、大会などの登山活動を開催しないことに決めたなどとする文書を公表したなど、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
那須町で登山の訓練中だった高校生らが雪崩に巻き込まれ、8人が死亡した事故を受け、当時、訓練を主催していた県高校体育連盟=高体連は、今後、大会などの登山活動を開催しないことを決めました。
平成29年3月、那須町の茶臼岳で登山の訓練中だった高校の山岳部が雪崩に巻き込まれ、生徒7人と教員1人のあわせて8人が死亡し、12人がけがをしました。
この訓練は当時、県高体連の登山専門部が実施したもので、事故から4年余りたった1日、当時の対応の問題点や、事故後の安全対策などをまとめた文書を公表しました。
それによりますと、これまで開催してきた高校総体の予選大会など、高体連が主催する登山活動を今後、行わないことに決めたということです。
背景として、専門的な知識を持つ指導者の確保が難しいことや、競技としての登山に対する高校生の関心が薄くなっていることなどをあげています。
一方、学校の部活動単位での登山は今後も行われるため、顧問の教員が情報交換する場を設けるなど、学校への支援は続けるとしています。
高体連登山専門部の荒井部長は、「4年あまりたって公表となったのは大変申し訳ない。内部で議論はあったが、生徒の安全を優先した結果、大会の取りやめを決めた」と話しています。
事故で、当時高校1年生の長男を亡くした奥勝さんは、「安全に開催できないものを取りやめた判断には賛成でき、こうした姿勢が学校の部活動にも波及してほしい。一方で、当時生徒を引率していた教員らへの聞き取りは行われておらず、今後も検証や総括を求めていきたい」と話しています。
https://www3.nhk.or.jp/lnews/utsunomiya/20210702/1090009999.html
7月2日10時12分にYAHOOニュース(とちぎテレビ)からは、インターハイなどへの参加予選は今後、書類審査にするなど、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
2017年3月、那須町で起きた雪崩事故では県高体連登山専門部が行った「春山安全登山講習会」に参加していた大田原高校の生徒と教諭合わせて8人が亡くなりました。
事故から4年以上が経つ中、登山専門部が大会運営や今後の組織の在り方を見直した結果をまとめ公表しました。
この中で、山に入って行う県高体連主催の大会や講習会は今後、実施しない方針を示しました。
インターハイと関東大会の県予選は2021年度から、書類審査で今までの活動実績をチェックしたり、登山の知識を問うペーパーテストを行ったりして代表校を決める方法に見直しました。
理由として「安全な大会運営を行うための登山に精通した人材の確保が難しくなっていること」などを挙げています。
これにより今後、県内の高校生の登山部の活動は主に学校単位で行っていくことになります。
那須の雪崩事故を巡っては、遺族らが登山講習会を行った登山専門部に対し、事故の原因はどこにあったのか検証を度々求めていました。
https://news.yahoo.co.jp/articles/70159708e6639db58bf9ac013a72a1e5ac67b15a
2019年3月8日10時14分に山陽新聞から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
総務省中四国管区行政評価局は7日、岡山、広島、山口県の公園で行った遊具の安全確保に関する行政評価・監視結果を公表した。
岡山、福山市などで、事故の恐れから使用不可とされながら放置するなど、管理が不適切な事例があった。
昨年6、7月に、計81公園の遊具315基を抽出して現地調査を実施した。
岡山市の公園では、タイヤをくぐるなどする遊具2基について、2017年度の業者による安全点検でタイヤをつるした支柱との間に頭を挟み込む危険があるとされたのに、未対応だった。
同評価局による現地調査を受け、市は今年1月、安全対策を講じたという。
福山市は7公園のブランコなど13基、庄原市は国営公園の滑り台など2基で、同様に対策が取られていなかった。
調査は、全国的に公園遊具の事故が相次いでいることから実施。
この日、同評価局は、管理する自治体に助言する立場にある国交省中国整備局に再発防止を求める意見を通知した。
出典
『使用不可の遊具、岡山などで放置 中四国行政評価局が調査』
https://www.sanyonews.jp/article/877910/
※以下は、平成31年3月7日付で総務省中国四国管区行政評価局から発表された
報道資料。
総務省中国四国管区行政評価局は、都市公園の遊具の安全確保を図るため、国土交通省中国地方整備局と岡山・広島・山口各県内の公園管理者 (県・市町村)を対象に、公園遊具の管理状況、事故対策の実施状況を調査しました。
本日、国土交通省中国地方整備局に対し、必要な改善措置について通知しましたので、公表します。
・・・・・
『「都市公園における遊具の安全確保に関する行政評価・監視」の結果』
http://www.soumu.go.jp/main_content/000604702.pdf
(ブログ者コメント)
公園遊具の不具合事例は、本ブログでも過去に多数紹介スミ。
2019年3月8日5時0分に下野新聞から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
交通事故死の約2倍ともいわれる転倒死。
大半は65歳以上だが、厚労省の統計によると、30~64歳でも年間約800人が転倒などで命を失っている。
身体機能の低下は20歳ごろから始まるため、「まだ若いから大丈夫」といった油断や過信は禁物だ。
国際医療福祉大理学療法学科講師で転倒予防指導士の小林薰さん(理学療法士)は、「食事や運動で、早いうちから筋肉や骨などの機能を維持することが大切」と話す。
ガクッ。
隣を歩く同僚の顔が、突然、視界から消えた。
崩れ落ちる記者。
道路の小さな段差を踏ん張れなかったのだ。
40代の若さで、こんなに派手に転ぶなんて・・・。
膝を打ち、できた痣は、しばらく消えなかった。
「20歳をピークに、筋力やバランス機能は、ゆっくりと確実に落ちていく。自覚するのは50代以降だが、30、40代でも十分に転倒のリスクはある」と小林さん。
記者の転倒は、偶然ではなく、必然だったようだ。
【命に関わる】
転倒は、「高齢者の4大骨折」といわれる手首、肩、太ももの付け根、背骨の骨折のほか、頭部外傷など重大な障害を招き、命に関わることもある。
同省が公表した2017年の人口動態統計。
不慮の事故による死亡者数のうち、「転倒や転落」は9673人で、交通事故5004人の約2倍に上った。
年齢別に見ると、65歳以上が9割を占めるが、30~44歳が158人、45~64歳になると629人と4倍に増え、中年期からリスクが高まっていることが分かる。
体の衰えを確認する方法の一つに「片足立ちテスト」がある。
目を開いたまま腰に手を当て、片足を前に軽く上げる。
サンダルやヒールが高い靴は避け、ふらつきに備えて、壁やテーブルに手がつける環境で行う。
「15秒以上維持できなければ転倒の危険がある」という。
立ったままズボンなどの着脱が難しい、靴下を座って履く機会が増えた人は黄色信号。
つまずきが頻回な人、つまずいた後、とっさの一歩が出にくい人も要注意という。
【毎日筋トレ】
「少しずつで良いので、毎日、筋力トレーニングを続けましょう」と小林さん。
転倒予防に役立つというスクワット、かかと上げを、記者も実践してみた(イラスト参照)。
地味に見えるが、ふくらはぎや太ももに、じわじわとくる。
日々の運動に加え、大切なのは食事。
「お薦めは、カルシウムと、カルシウムの吸収を助けるビタミンDが豊富なサンマ、イワシ、シャケなどの魚類やキクラゲ、シイタケなどのキノコ類」(小林さん)。
ビタミンDは油との相性も良いという。
今日のおかずはシャケとキノコのバター包み焼きにしようか。
出典
『交通事故死の2倍 「転倒死」に注意 高齢者に限らず、リスク知り早期対策を
食事や運動で機能維持』
https://www.shimotsuke.co.jp/articles/-/142388
※ちょっと前、2018年10月17日付でNHK解説アーカイブスからも、転倒死は交通事故の2倍という記事がネット配信されていた。
転倒などが主な原因で亡くなった人は、平成17年はおよそ1万人。
交通事故で亡くなった人の、実に2倍近くに上っています。
どうすれば転倒死を防げるのでしょうか。
・・・・・
出典
『「交通事故の2倍!知ってますか?『転倒死』」(くらし☆解説)』
http://www.nhk.or.jp/kaisetsu-blog/700/307537.html
(ブログ者コメント)
上記の情報は、家庭内や職場、外出先などで起きる転倒・転落死にスポットを当てたものだが、本ブログでは過去に、家庭内での事故死にスポットを当てた情報も紹介している。
当該情報によれば、家庭内での転倒死は、溺死、窒息に次いで3番目に多いとのことだった。
2019年3月8日に追記修正した第2報がプロバイダーの字数制限オーバーとなりましたので、ここに新情報を第3報修正5として掲載します。
第2報修正4は下記参照。
http://anzendaiichi.blog.shinobi.jp/Entry/9318/
(2019年3月16日 修正5 ;追記)
2019年3月8日付で中日新聞福井版から、衣服規定を削除することに関する警察記者会見時の様子が下記趣旨でネット配信されていた。
県内の僧侶が僧衣を理由に交通反則切符を切られた問題は、県警側が規則の不備を認めて改正することとなった。
「法事に行けない」、「死活問題だ」と、全国の僧侶を巻き込んだ論争に発展したが、結局、僧衣を着て運転していいのか・・・。
県警が7日夕に開いた会見での主なやりとりは、以下の通り。
Q.「ガイドラインで具体事例を例示してほしい」との意見もあったが、なぜ削除なのか。
A.「個々のケースを例示しても抜け落ちる。全てのケースを網羅しようと思うと一般的な表現にならざるをえず、全ての人に納得されるものを作成するのは困難と考えた」
Q.略装は運転に支障はないが、「黒衣(こくえ)」などの正装での運転は危険との議論もある。そういったものも取り締まれなくなるのか。
A.「施行細則では、衣服に特化した規定はなくなる。規則上の規定はなくなるが、運転操作への支障を及ぼす恐れがない衣服で運転していただくように広報啓発には努めていく」
Q.服が引っ掛かって事故が起きた場合、どの法令を根拠に取り締まるのか。
A.「道交法の安全運転義務違反に当たる」
Q.道交法では衣服を理由に取り締まることはある、と。
A.「道交法の解釈については、警察庁が判断すること。
ただ、交通事故を起こした場合や、他の車に急ブレーキを掛けさせるなど、明らかな危険行為があった場合など、運転操作に具体的な支障が生じない限り、取り締まられることはない」
Q.改正の議論はいつから。
A.「報道があって以降」
Q.履物の規定はなぜ残したのか。
A.「特段の問題を把握していないから」
Q.これまで規定が残っていたのはなぜか。
A.「必要性が全くなくなったという判断に至ってこなかったから」
出典
『僧衣で運転、結局OK? 県警規則改正一問一答』
https://www.chunichi.co.jp/article/fukui/20190308/CK2019030802000020.html
3月8日7時20分に福井新聞からは、他県での青切符発行状況に関し、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
運転に支障を及ぼす衣服を禁じている規則(細則)は、福井県以外に、東北地方や東海地方を中心として14県にある。
福井県警は2018年に男性の僧衣で2件、女性の着物で2件、交通反則告知書(青切符)を切ったが、福井新聞が14県警に取材したところ、近年、青切符を切った例は確認できなかった。
「過去3年間に衣服の違反で青切符を切った事例は何件あるか」との質問に、9県警が「ない」と回答。
5県警は、「統計を取っておらず不明」「見たことがない」とした。
衣服の規定ができた時期は、多くが道交法ができた昭和30年代。
「衣服の規定はなぜできたか」と経緯を尋ねたところ、記録が残っていないなどの理由で、14県警すべてが「不明」と回答した。
福井県以外に、服装について規定している14県は次の通り。
青森、岩手、秋田、宮城、山形、福島、茨城、栃木、群馬、静岡、愛知、滋賀、三重、岡山
出典
『衣服で交通反則告知書、確認できず 福井県以外の衣服規制ある14県警』
https://www.fukuishimbun.co.jp/articles/-/810768
2019年3月8日18時44分に朝日新聞から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
8日午前9時50分ごろ、愛知県武豊町の町立中央公民館の講堂で緞帳(どんちょう)が落下し、舞台にいた町立竜宮保育園の園児ら8人がけがをする事故があった。
警察や町などによると、園児らは10日にある町福祉まつりで披露する健康体操のリハーサルをしていた。
町職員が電動のボタンを操作し、緞帳を最上部まで上げた際に異音がして、緞帳が閉まるように一気に落下したという。
緞帳を巻き上げるチェーンが切れており、上部から緞帳をつるすワイヤの一部も切れたという。
舞台にいた34人のうち、園児6人と保育士2人が頭や体を打つなど軽いけがをし、うち園児4人が病院に運ばれた。
多くは緞帳の裏側にいて直撃は免れたが、驚いて舞台から落ちたり、泣いたりした子もいたという。
町教育委員会生涯学習課によると、緞帳は長さ約11m、高さ約5.5m、重さ約350kg。
公民館が完成した1976年5月から使われていた。
1年に1度、保守点検をしており、昨年12月22日の点検でも異常はなかったという。
同課の伊藤課長は、「小さなお子さんにけがをさせ、精神的なダメージを与えてしまい申し訳ない。各家庭を回っておわびしたい」と話した。
出典
『公民館の緞帳が落下、舞台にいた園児ら8人けが』
https://www.asahi.com/articles/ASM384W77M38OIPE00Y.html
3月8日19時0分に日本経済新聞からは、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
警察によると、緞帳を支えるワイヤ5本のうち、2本が切れていた。
町によると、舞台の設備の点検は年1回で、直近の2018年12月の点検時に異常はなかった。
出典
『緞帳下がり園児6人けが 愛知・武豊町の公民館』
https://www.nikkei.com/article/DGXMZO4220990008032019CN8000/
3月8日13時1分に中日新聞からは、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
町によると、緞帳は公民館が建設された1976(昭和51)年に設置され、その後、ワイヤは適宜交換されているというが、直近の交換時期は不明。
年1回の保守点検を実施しており、昨年末の点検では異常がなかったという。
出典
『緞帳が落ち園児4人搬送 愛知・武豊の公民館』
https://www.chunichi.co.jp/s/article/2019030890122757.html
(ブログ者コメント)
定期点検項目に「ワイヤーの健全性」といった項目は入っていたのだろうか?
(2020年1月12日 修正1 ;追記)
2020年1月10日19時29分にNHK東海から、巻き上げチェーン1本が切れていた、開館した昭和51年以降、部品交換などの対策がとられていなかったなど、下記趣旨の記事がネット配信されていた。(新情報に基づき、タイトルも修正した)
どんちょうは重さが約350キロあり、巻き上げるための金属製のチェーン1本が切れていたため、警察は、安全対策に問題がなかったか捜査してきましたが、公民館が開館した昭和51年以降、部品を交換したりチェーンを二重にしたりするなどの対策が取られていなかったことがわかったということです。
このため、警察は、年1回の定期点検の実施で事故は起きないと考え、十分な落下防止対策を怠っていたことが事故につながったとして、10日、公民館の58歳の館長を業務上過失傷害の疑いで書類送検しました。
調べに対し、館長は容疑を認めているということです。
武豊町は、「今後、町内の施設の安全点検を徹底し、町民の皆様に安心して利用していただけるよう努めていきます」と話しています。
https://www3.nhk.or.jp/tokai-news/20200110/3000008474.html
1月11日7時30分に朝日新聞からは、緞帳の落下事故は全国で起きているなど、より詳しい下記趣旨の記事がネット配信されていた。
愛知県武豊(たけとよ)町の町立中央公民館で昨年3月、重さ約350キロの緞帳(どんちょう)が落下して保育園児らがけがをした事故で、愛知県警は10日、公民館長の男性(58)=武豊町=を業務上過失傷害の疑いで書類送検し、発表した。
容疑を認め、「定期点検をすれば事故は起きないと考えていた」と説明しているという。
事故は昨年3月8日に発生。
町職員が電動ボタンを操作して講堂の緞帳を最上部まで上げた際に緞帳を巻き上げるチェーンが切れ、閉まるようにして落下した。
舞台上にいた保育士4人と園児6人が肩を打つなど、軽傷を負った。
書類送検容疑は、緞帳の安全対策を怠り、落下事故で園児らにけがをさせたというもの。
緞帳を巻き上げるチェーンは1本だけで、チェーンを複数付けるなどの対策を講じる必要があったと判断した。
半田署によると、1976年に開館してから部品などを交換しておらず、経年劣化で切れた可能性があるという。
町によると、緞帳は幅約11メートル、高さ約5・5メートル。
裾には重りの鉄の棒が入っていた。
点検は年1回実施しており、事故前年の18年12月時点は異常がなかった。
緞帳(どんちょう)が落下する事故は、各地で起きている。
全国公立文化施設協会(東京)などによると、2010年以降、今回の武豊町の事故を含めて全国で5件発生。
群馬県伊勢崎市の文化センターでは13年、緞帳の鉄パイプを包む布が破れて緞帳が落下し、風圧で倒れた幼稚園児4人が軽傷を負った。
横浜市でも18年、公会堂の緞帳をつり下げる部品が経年劣化で破損して落下した。
部品交換の目安は、チェーンを含むモーター部分が約20年、緞帳をつり下げるワイヤが約10年とされる。
同協会の松本辰明専務理事は、「点検で大丈夫でも、目に見えない部分の劣化が進んでいる。定期的な部品交換は必要だ」と指摘する。
課題はコストだ。
舞台装置の大手メーカーによると、緞帳を含む舞台の設備機材は、小規模な公民館でも1千万円かかる。
モーターを交換すれば、300万円ほどするという。
文部科学省の調べでは、全国にある約1万3千カ所の公民館のうち、30年以上前に建てられた公民館は約6割に上り、施設の老朽化が進んでいる。
公共施設マネジメントに詳しい東洋大の根本祐二教授(公共政策)は、「経年劣化による事故のリスクは日に日に高まる。財政事情が厳しく修繕が難しければ、施設の統廃合も視野に入れるべきだろう」と話す。
https://www.asahi.com/articles/ASN1B4TP6N1BOIPE013.html
(ブログ者コメント)
以下は、NHK映像の1コマ。
両記事中、切れたワイヤーに言及されていないことから考えると、緞帳の重みを支えていたのはチェーンだけだったということかもしれない。
2018年3月6日に掲載した第1報がプロバイダーの字数制限オーバーとなりましたので、ここに新情報を第2報修正1として掲載します。
第1報は下記参照。
http://anzendaiichi.blog.shinobi.jp/Entry/9417/
(2019年3月15日 修正1 ;追記)
2019年3月8日付で信濃毎日新聞から、原因に関するやや詳しい記事が、下記趣旨でネット配信されていた。
県諏訪建設事務所は7日、諏訪市で記者会見し、老朽化により更新した「操作盤」の回路設計ミスが原因だったと明らかにした。
この結果、ゲートをワイヤで固定する「接続器」が機能せず、ゲートが自由に動く状態になったという。
県は、ゲートが固定できなくなるような事態を想定せず、事故時の備えもしていなかった。
会見では、今回のような工事の前に、業者とともにリスクを洗い出して共有するとともに、下流域には事前にパトロール車で工事があることを伝えたりサイレンを鳴らしたりする、といった再発防止策も公表。
大雨などに備えた既存の連絡態勢とは別に、今回のような突発事故時の連絡態勢も新たにつくるとした。
県は現在、操作盤の更新工事を中止しているが、回路の不具合を修正し、再発防止策を行った上で再開したい考え。
職員を処分するかどうかは未定としている。
今回更新した操作盤は、工事の請け負い業者が製作した。
同建設事務所によると、ゲートを開閉する操作盤に組み込むさまざまな制御回路のうち、接続器に関する回路はメーカーにも図面が残っていなかった。
このため、業者はメーカーの助言を受けて独自に設計したという。
県側も回路の設計段階で目を通し、水門への設置前には操作盤全体の動作確認もした。
しかし事故当日、操作盤1基を入れ替えて動作を確認したところ、接続器を通じてゲートに動力が伝わらない状態になり、ゲートが天竜川の方向に倒れたという。
県諏訪建設事務所の丸山所長は、接続器の制御回路について「本来の動きと違った設計になってしまった」と説明。
「万一の際にゲートが倒れるリスクを認知できず、備えもできていなかった」と述べた。
操作盤の更新を請け負った業者は取材に対し、接続器は特殊な構造で、約30年前に設置した当時の資料を県に要求したが、残っていないとの回答だったと説明。
「資料がない中で最善を尽くした。間違った工事はしていない」とした。
出典
『釜口水門の誤放流、操作盤の回路設計ミスが原因』
https://www.shinmai.co.jp/news/nagano/20190308/KT190307FTI090018000.php
3月9日付で信濃毎日新聞からは、知事が設計資料の保存方法にも言及したという、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
阿部知事は8日の記者会見で、「多くの人に迷惑と心配をかけ、大変申し訳ない」と陳謝した。
今回は、大雨などとは別に、誤放流など突発事態での連絡態勢の必要性が浮き彫りになり、知事は他のダムなどについて「不測の事態が発生した際の連絡態勢を、改めて確認しなければならない」と述べた。
県河川課によると、洪水に備えて、河川管理者が市町村長に水位の変化や今後の見通しなどを電話で直接伝える「ホットライン」がある。
同課は、「劇物が流出した際なども含め、伝える内容や手段など、連絡態勢の在り方を整理したい」としている。
釜口水門の誤放流は2月27日に発生。
老朽化により更新した「操作盤」の回路に関する図面が残っておらず、回路設計ミスがあり、誤放流が起きたとされる。
知事は、「建設設計当時の資料をどのような形で保管していくべきかも考えなければならない」とした。
出典
『釜口水門の誤放流 知事が陳謝 「連絡態勢改めて確認」』
https://www.shinmai.co.jp/news/nagano/20190309/KT190308FTI090035000.php
(2019年4月25日 修正2 ;追記)
2019年4月24日付で信濃毎日新聞から、工事再開時は湖側に仕切り板を入れるという、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
県諏訪建設事務所は23日、同市で開いた釜口水門連絡調整会議で再発防止策を明らかにした。
事故後に中断しているゲートの操作盤更新工事を再開する際は、あらかじめゲートの湖側を仕切りで遮断し、万一の際も天竜川に水が流出しないようにするという。
誤放流は、回路の設計ミスでゲートをワイヤで固定する「接続器」が機能しなかったのが原因。
ゲートが自由に動く状態になり、天竜川の方向に倒れて大量の湖水が流出した。
同事務所は、更新工事の際は高さ5.5m、幅20mの板状の仕切りをゲートの湖側に設け、突然ゲートが開いても水が下流側に流れないようにすると説明した。
水門の操作盤は3つのゲートそれぞれにあり、最初の1カ所を更新する際にトラブルが起きた。
未着手の2カ所も含め、工事を再開する際は1カ所ずつ仕切りを設け、工事が終わるたびに外すという。
同事務所は回路の不具合を修正した上で、工事の再開時期について「5月の大型連休明けから6月の出水期までの間が目標」とした。
会議には諏訪、上伊那地方の行政や消防、漁業関係者ら約20団体が参加。
県は突発事故の際の連絡態勢を示したほか、工事開始前に内容や行程を関係機関に周知し、下流域にはパトロール車で伝えるとした。
出席者からは、「異常が起きた場合は内容を具体的に知らせてほしい」、「釣り客など、一般の人にも直接情報提供できる仕組みを」といった意見が出た。
出典
『釜口水門ゲートに仕切り 操作盤更新時 誤放流防止策』
https://www.shinmai.co.jp/news/nagano/20190424/KT190423FTI090004000.php
(2019年5月15日 修正3 ;追記)
2019年5月14日付で信濃毎日新聞から、仕切り板を設置して工事が再開されたという下記趣旨の記事が写真付きでネット配信されていた。
県諏訪建設事務所は13日、問題発生後中断していた3カ所のゲートの操作盤更新工事を再開した。
ゲートの諏訪湖側に横幅20m、厚さ1.2m、高さ5.5mの金属製の赤い仕切りを設置し、工事中にゲートが開いても天竜川に水が流れ込まないようにする。
更新工事は28日まで行う。
ゲートの工事は1カ所ずつ行い、その都度、該当のゲートに仕切りを設ける。
仕切りの設置費用は総額約3500万円。
同建設事務所は、「安全対策のために仕切りが必要と判断した」としている。
出典
『釜口水門 操作盤の工事再開 誤放流対策の仕切り設置』
https://www.shinmai.co.jp/news/nagano/20190514/KT190513FTI090004000.php
2019年3月9日5時0分に北海道新聞から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
7日午前11時20分ごろ、改良工事を行っていた美国漁港の岸壁の一部が崩れ、クレーン車(70トン級)が海中に転落した。
小樽海保によると、クレーン車を運転していた男性(47)は脱出し、無事だった。
クレーンのワイヤが岸壁に停泊していた漁船の船首に接触したが、けが人はいなかった。
工事を発注した小樽開建小樽港湾事務所によると、岸壁に鉄板を打ち込む作業を1月から行っていた。
崩れた原因は調査中。
出典
『クレーン車が海中に転落 美国漁港 けが人なし』
https://www.hokkaido-np.co.jp/article/284383/
2019年3月7日19時19分にYAHOOニュース(静岡放送)から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
硫黄のような異臭が沼津市戸田の温泉街を騒然とさせた。
現場からは有毒の硫化水素が検出され、宿泊客らが一時、避難した。
カメラマン;
「異臭騒ぎのある沼津市市戸田です。現在も交通規制が敷かれています」
3月7日午前6時前、沼津市戸田の温泉旅館で火災報知器が鳴り、駆け付けた消防が硫黄のような臭いに気付いた。
消防が調べたところ、現場付近から有毒の硫化水素が検出されたため、警察が周辺の道路を規制し、宿泊客や周辺住民に避難を呼びかけた。
近所の人;
「(旅館の)となりのお兄さんが、昨日から硫黄のにおいがしてた。たまごが腐ったようなにおいがしてたと言ってましたね」
近所の人;
「1人で避難しました」「心配はしたけど」
一般的に、硫化水素は10ppmで目の粘膜に刺激を及ぼすとされる。
消防によると、今回検出された硫化水素は、旅館の周辺で7ppmだったのに対し、旅館に設置された浄化槽付近では16ppmだった。
浄化槽に酸素を送り込んで微生物を活性化させる装置が動いておらず、浄化できなくなったことで硫化水素が発生した恐れが高いという。
出典
『温泉旅館で硫化水素 宿泊客が避難 沼津市戸田』
https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20190307-00010003-sbsv-l22
3月7日11時50分にFNN PRIME(テレビ静岡)からは、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
【仲田記者】
私の後ろに見える建物で騒ぎは起きました。
現在は、全く異臭は感じられません。
旅館の関係者によりますと、この建物はほとんど使っていなかったということです。
消防によりますと、建物の1階部分で7ppmの硫化水素が検知されました。
これまでのところ、アワビなど海産物を入れておく水槽の浄化槽に何らかの原因があるとみられ、詳しい調査が続けられます。
出典
『温泉旅館で異臭騒ぎ 宿泊客など21人が一時避難もケガ人なし 有毒の硫化水素を検知 静岡・沼津市』
https://www.fnn.jp/posts/2019030700000002SUT
3月7日12時41分にNHK静岡からは、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
警察などによると、硫化水素が検出されたのは旅館の別館で、当時、宿泊客はいなかったが、近くにある旅館の本館に宿泊していた客17人と付近の住民2人に対し、警察が避難を呼びかけたという。
また、現場への立ち入りを禁止するため、午前6時半ごろから、周辺の道路を規制したという。
宿泊客らにけがなどはなく、硫化水素の検出が収まったことから、警察は午前9時すぎに避難の呼びかけや道路の規制を解除した。
出典
『沼津市の温泉旅館 硫化水素検出』
https://www3.nhk.or.jp/lnews/shizuoka/20190307/3030002195.html
(ブログ者コメント)
硫化水素で火災報知器が発報したとすれば、ブログ者にとって初耳事例だ。


















その間、ずっと奥歯に挟まっていたのは、他社の事故情報がほとんど耳に入ってこなかったことです。
そこで退職を機に、有り余る時間を有効に使うべく、全国各地でどのような事故が起きているか本ブログで情報提供することにしました。
また同時に、安全に関する最近の情報なども提供することにしました。