







2016年11月19日20時41分に朝日新聞から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
11月19日21時59分に産経新聞westから、11月20日19時59分と11月21日19時50分にNHK長崎からも、同趣旨の記事がネット配信されていた。
19日午前11時45分ごろ、長崎市三京町の導水用トンネルの補修工事現場で「作業員が酸欠状態になっている」と119番通報があった。
警察などによると、30~50代の作業員4人が病院に運ばれ、東京都大田区の会社員Aさん(男性、36歳)の死亡が確認された。
ほかの3人は軽症だという。
長崎市発注の老朽化に伴う漏水対策の工事で、下請けの東京の防水工事業者が、浸水しないよう内壁に防水効果がある薬剤を注入するため、電気ドリルで穴を開ける作業などをしていた。
補修箇所を確認するため、事故前、4人とは別の作業員が様子を見に行き、戻ってきた際に「酸欠かもしれない」と、体調悪化を訴えた。
トンネル内にいた4人の体調も悪くなり、搬送された。
消防によると、発生から40分ほどで作業員の救出にあたった際、トンネル内の一酸化炭素(CO)濃度はおよそ700ppmと、中毒症状が出る高い値を示していた。
化学物質による中毒について啓発などを行う日本中毒情報センターによると、400ppm以上の濃度に数時間さらされると酸素不足などにより呼吸や循環器にも影響がでて、1000ppmを超えると非常に重い症状に陥り、5000ppmでは5分で死亡するケースがあるという。
現場では、ドリルや照明の電源としてガソリン式の発電機を使っていたといい、換気用の送風機も使われていたという。
しかし、換気が不十分な場所で発電機を使うと不完全燃焼を起こしてCOが発生する可能性があり、市上下水道局は、「坑内で発電機を使うことは、通常は考えられない」としている。
会社側が市に出していた工事の手順などが書かれた「施工計画書」にも、トンネル内で発電機を使うことは書かれていなかったという
警察は、発電機が原因のCO中毒の疑いがあるとみて、当時の状況を詳しく調べている。
一酸化炭素中毒の症状について、長崎大学病院救命救急センターの田﨑修センター長は、「まずは頭痛がひどくなって、吐き気やめまいといった症状がでてくる。症状が悪化すると意識を失ってしまう。一酸化炭素は無味無臭で気づきにくく、血液中のヘモグロビンとくっつくと体内の組織に酸素が運べなくなり、酸素不足の状態になることが一番怖い」と述べた。
そのうえで、作業員が救助されたトンネル内の現場で測定された700ppmのCO濃度について、「5分から10分の短時間なら大きな障害や中毒は起きないと思うが、2時間くらい作業をすれば700ppmに2時間をかけあわせて1400ppmの一酸化炭素にさらされたことになるので、死亡に至る濃度だった可能性がある」と指摘した。
このトンネルは、ダムから浄水場まで水を運ぶためのもので、幅1.8m、高さ2m、延長2.8km。
2005年から20年まで、ほぼ隔年で総延長300mの補修工事を行う計画で、今年度の工期は10月から来年2月まで。
10月13日から始まっていた。
現場は長崎市中心部から北西約15kmの山中で、19日は、入り口から約150mから180mにかけての30m区間で作業をしていた。
救急車など11台が出動し、周辺は一時騒然とした。
出典
『トンネル補修中に酸欠、4人搬送 1人は死亡確認 長崎』
http://www.asahi.com/articles/ASJCM4DKNJCMTIPE00G.html
『坑内で発電機が作動 CO中毒か 作業員「酸欠かもしれない」と訴え』
http://www.sankei.com/west/news/161119/wst1611190072-n1.html
『トンネル事故で警察が現場調査』
http://www3.nhk.or.jp/lnews/nagasaki/5034558661.html?t=1479673806676
『救出時CO濃度700ppm』
http://www3.nhk.or.jp/lnews/nagasaki/5034579871.html?t=1479763130379
(2016年11月28日 修正1 ;追記)
2016年11月26日8時52分に毎日新聞から、現場にはCO濃度常時計測器が置かれていなかったなど、下記趣旨の記事がネット配信されていた。 (本情報は、3日前に起きた下松市での事故とあわせた解説記事につき、別途、独立記事として掲載)
現場に空気ボンベや一酸化炭素(CO)の濃度を常時観測する機器が備えられていなかったことが、捜査関係者の話で分かった。
いずれの機器も、CO中毒を防ぐため、厚労省のガイドライン(指針)で設置が求められており、逸脱していた疑いがある。
(2017年1月14日 修正2 ;追記)
2016年11月20日付と22日付の長崎新聞紙面に、下記趣旨のやや詳しい記事が掲載されていた。
市上下水道局が施工業者に確認したところ、作業前の酸素濃度に異常はなく、送風機はトンネルの外から内に向けて回し、換気をしていたという。
同局が入札前に参加予定業者に示した現場説明書の中で「トンネル内に発電機を持ち込まない」と明記していたことが、21日、同局への取材でわかった。
現場説明書には、工事内容や現場の情報などを示しており、業者は事前に確認して入札に参加する。
同局によると、安全対策の事項では、トンネル内の発電機使用に触れていなかったが、水質事故対策として「発電機など油流出の恐れのあるものを持ち込まない」と記載していた。
トンネル内には神浦ダムから手熊浄水場に送る水が通っており、発電機から燃料が流出し事故につながる恐れがあるためという。
(2018年1月13日 修正3 ;追記)
2018年1月11日18時33分にNHK長崎から、送風機は換気用でなかったなど、下記趣旨の記事がネット配信されていた。(新情報に基づき、タイトルも修正した)
長崎労基署が調べたところ、作業員らは事故当時、トンネルの入り口から160m付近の自然の換気が不十分な場所でガソリン式の発電機を使って作業していたが、現場に置かれていた送風機が換気用ではなく粉じんなどを除くためのものだったうえ、現場から離れた場所に設置されていたという。
このため同署は、ガスによる健康障害を防ぐために必要な措置をとらなかったとして、工事を請け負っていた東京・北区の「S防水工業」と、当時、施工や安全管理を統括する立場だった42歳の現場責任者を11日、労安法違反の疑いで書類送検した。
同署によると、この責任者は調査に対し容疑を認めているという。
出典
『トンネルCO中毒事故で書類送検』
http://www3.nhk.or.jp/lnews/nagasaki/5034287401.html
2016年11月19日18時32分にNHK和歌山から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
19日午前、紀の川市の工場で29歳の男性が鉄柱に挟まれ、病院に運ばれたが死亡した。
死亡したのは、大阪・堺市中区に住む会社員の男性(29)。
警察によると、男性は19日午前9時20分ごろ、紀の川市にある鉄の柱をつくる工場で働いていて、2段重ねに並べられた鉄柱の上でワイヤーをかける作業をしていたところ、乗っていた鉄柱のバランスが崩れて転落し、その上に鉄柱が落ちて上半身をはさまれた。
男性は和歌山市内の病院に運ばれたが、胸から腰にかけて強く圧迫されていて、およそ7時間半後に死亡した。
警察は、工場の関係者から話を聞くなどして、事故の原因を調べている。
出典
『鉄柱にはさまれ男性死亡』
http://www3.nhk.or.jp/lnews/wakayama/2044557792.html?t=1479593518188
11月21日18時55分にわかやま新報からは、若干ニュアンスの異なる、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
19日午前に発生した、紀の川市の工場敷地内で作業員の男性(29)が資材に挟まれた作業事故で、警察は、意識不明の重体となっていた男性が同日夕方に死亡したと発表した。
20日の司法解剖で、死因は出血性ショックと判明した。
警察によると、男性は、他の従業員とビルに使用する鉄骨柱をクレーン移動させるため、2段に積み上げられた柱の上(高さ約2m40cm)で、ワイヤーを掛ける作業をしていた。
クレーンで柱を持ち上げる際にバランスを崩して落下し、下半身が挟まれたという。
柱1本の重さは約8トンあった。
出典
『鉄骨に挟まれた男性死亡 桃山の作業事故』
http://www.wakayamashimpo.co.jp/2016/11/20161121_65320.html
2016年11月18日21時14分にNHK金沢から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
今年8月、石川県能登町の道路の舗装工事現場で男性作業員が熱中症で死亡したことについて、穴水労基署は、男性が勤務していた土木工事会社が塩分を含む食品を提供するなどの熱中症対策を怠ったとして、この会社と会社の代表取締役の男性を労安法違反の疑いで書類送検した。
書類送検されたのは、石川県津幡町の土木工事会社「Y社」と会社の59歳の代表取締役。
同署によると、今年8月25日、能登町小木の道路の舗装工事現場で、40代の男性作業員が重機でアスファルト舗装の表面を削る作業をしていたところ、熱中症で倒れ、死亡したという。
同署は、会社の熱中症対策について調べた結果、この日は能登町に隣接する輪島市で最高気温が35℃以上の猛暑日となる暑さだったにもかかわらず、会社は、死亡した男性作業員を含む3人に塩分を含む食品やスポーツ飲料などを提供するといった熱中症対策を講じていなかったという。
このため、同署は18日、土木工事会社と会社の代表取締役の男性を、労安法違反の疑いで書類送検した。
同署によると、会社の代表取締役は、「昔はアメなどの提供をしていたこともあったが、最近は提供していなかった」と話しているという。
死亡した男性作業員は今年6月から病気で仕事を休んでいて、熱中症で死亡した日の2日前から仕事に復帰していたという。
同署によると、会社が塩分を含む食品を提供するなどの熱中症対策を怠ったとして書類送検されたのは、この20年間で、全国で8件あったという。
書類送検されたことについて、「Y社」は「作業員には現場に水筒を持参し、水分を取るよう指示していたが、塩分摂取はそれぞれに任せていた。今後は再発防止に務めたい」とコメントしている。
出典
『熱中症死亡土木工事会社を送検』
http://www3.nhk.or.jp/lnews/kanazawa/3024531811.html?t=1479502183975
2016年11月18日21時7分に日テレNEWS24から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
11月18日17時23分にTBS News iから、11月19日付で朝日新聞東京東部版(聞蔵)からも、同趣旨の記事がネット配信されていた。
18日午後2時半すぎ、葛飾区高砂の路地で、2トントラックが民家に突っ込んだ。
トラックは無人だったにもかかわらず動き出し、幅数mの道路を横切り、民家の玄関口付近にぶつかって止まった。
その際、車の外にいた50代の運転手の男性が車体の下にはさまれ、病院に運ばれたが、死亡した。
運転手がスーパーの駐車場からトラックを出す際に、なんらかの理由でトラックを降りたところ、そのまま動き出してしまったとみられていて、警察が詳しい事故の原因を調べている。
目撃者談「配達に来ていたトラックの運転手が、道を塞いでいた自転車をどかそうと車外に出たら、突然、トラックが動き出した」
目撃者談「前に男の人(運転手)がいて(トラックに)挟まれていく感じ」
出典
『無人のトラックが動き…運転手挟まれ死亡』
http://www.news24.jp/articles/2016/11/18/07346874.html
『トラックが建物に突っ込む、運転手が下敷きになり死亡』
http://news.tbs.co.jp/newseye/tbs_newseye2918640.html
(ブログ者コメント)
映像によれば、トラックは前向きで民家の玄関先に突っ込んでおり、玄関先の階段の下に血痕が残っていた。
現場はT字路になっており、民家は突き当りの正面の位置。
トラックが曲がろうとした際に、自転車が邪魔になったということかもしれない。
2016年11月19日付で大分合同新聞から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
11月19日付で毎日新聞大分版からも、同趣旨の記事がネット配信されていた。
18日午後1時半ごろ、大分市府内町のT本店地下1階の総菜売り場から出火し、同40分ごろに市消防局が火災報知機の火災信号を受信した。
さらに直後に、従業員が「地下の焼き鳥屋の天井まで火が上がっている」と通報した。
警察などによると、天井のダクト付近から出た煙が同階に充満。
館内にいた買い物客約1000人と従業員約800人が屋外に避難した。
焼き鳥店のアルバイト従業員女性2人(10代と20代)が煙を吸い、市内の病院に運ばれた。命に別条はない。
警察によると、午後3時ごろに消えた。
地下1階にいた関係者が「調理中の火がいつもより高く上がっていた」と話しており、焼き鳥店の調理場が火元とみて調べている。
調理場のダクトには50cm四方のセラミックのフィルターが付いており、「火が入らないようにしている」という。
月1回程度交換しているが、油が付着するなどして煙が出る可能性はあるという。
T本店は、地上8階、地下2階。
地下1階は、総菜などのテナントが入っている。
同社によると、午後1時半ごろに、食品売り場のテナント従業員が煙に気付いた。
ダクト付近の初期消火をし、館内の客の避難誘導をした。
地下1階は約7000m2。
火元付近の防火用シャッターを下ろしたため、煙が広がったのは「200m2くらい」との認識を示した。
客と従業員の避難が完了したのは、約30分後。
同社は、「年2回訓練をしており、無事に避難誘導できたのは何よりだった」とした。
社長は、「原因を究明し、できる対策を実施する」と話した。
T本店、隣接するT会館は、火災の影響で同日の営業を中止した。
火災で営業を取りやめたのは、1936年の創業以来、初めてという。
消火活動などのため、T本店周辺の市道が最大約1時間40分、通行止めとなった。
買い物客でにぎわう昼下がりの大分市中心部は、騒然となった。
現場のT本店は火災を知らせるサイレンが鳴り続け、一帯には何かが焼けたような臭いが漂う。
店の外に避難した人たちは,不安げに肩を寄せ合った。
「白い煙は出ていたが、火が見えないので安心していた。でも、次第に黒い煙に変わり、通路をはうように周囲に広がった。焼き鳥店の調理場にいた従業員がせき込みながら出てくるのが見えた」。
火元とみられる地下1階にいた従業員女性(60代)は、こう証言した。
同階で働くアルバイトの女性(21)は、「防火シャッターが下りて火災に気付いた。お客さんを避難させた後、『レジのお金だけ持って逃げて』と言われ、みんなでお金を集めて外に出た。バッグなど持ち物は置いてきてしまった」。
館内にいた約1800人は階段から避難。
近くの無職女性(91)は、「足が悪く、従業員に抱えてもらった。火事が大ごとにならなくて良かった」と話した。
T本店周辺は、避難した人で大混雑。
社員が、「本日の営業は終了しました」とハンドマイクで知らせて回った。
火災を知らずに買い物に来た人たちは、驚いた様子で引き返していた。
大分バスは交通規制や渋滞の影響で、T本店前を発着する路線バス、高速バスが、最大約40分遅れた。
Tは、18日夕、社長らが本店で会見し、「お客さま、近隣の皆さま、関係者の皆さまに多大なご迷惑をお掛けしました」と頭を下げた。
本店は「安全確認ができた」として、19日に営業を再開する。
ただ、火災が起きた地下1階は、原因調査の結果を踏まえて判断するという。
出典
『Tデパート火災周辺騒然 1800人が避難 大分市府内町』
https://www.oita-press.co.jp/1010000000/2016/11/19/JD0055211069
『火災 T本店 2人病院搬送、買い物客ら1800人避難』
http://mainichi.jp/articles/20161119/ddl/k44/040/270000c
2016年11月16日19時44分にNHK秋田から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
老朽化が進む道路や橋などの維持管理が課題となるなか、道路の傷み具合を自動で測定する画期的な装置の実証実験が16日から仙北市で始まった。
これは、仙北市が大手精密機器メーカー「リコー」などと始めた実証実験。
この装置は、一般の車の後部に取り付ける特殊なカメラ5台で走行中の路面を撮影するもので、道路のひび割れやわだちの深さなどの測定と解析を自動的に行い、道路のいわば“通信簿”を作成する。
実証実験は市内の8区間、全長3kmあまりを対象に、1週間程度行われるほか、積もった雪が解ける来年3月にも改めて測定して、冬を越した道路の傷み具合などを調べることにしている。
市や会社によると、実用化が進めば、職員の目視などで行っていた作業の労力や時間が大幅に削減されるほか、道路の傷みを効率よく把握して早い段階で補修を行えるため、道路を長く使うことができるという。
仙北市の門脇市長は、「データをもとに補修の優先順位を決めれば、最もコストパフォーマンスの良い補修計画が立てられる」と話していた。
リコーICT研究所の中村所長は、「この装置の実用化は、大きな損傷が起きる前に小さな補修で道路を維持することにつながる。このシステムをいずれは全国に広げたい」と話していた。
※以下は、音声のみの情報
中村所長談
こちらの機材で道路の3次元のコピーをとっている。
カラー画面は道路の表面の凸凹を色で表したもの、白黒画面は通常の画像。
こうしたカラー画像と高さの情報から、道路の健康度を測るようになっている。
出典
『道路の損傷 自動測定の実験』
http://www3.nhk.or.jp/lnews/akita/6014420771.html?t=1479328789847
(ブログ者コメント)
映像によれば、トラックの最後部にヒナ段を逆にしたようなものが取り付けられており、その段にカメラなどが下向きに設置されている。
2016年11月16日22時6分にNHK山形から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
16日午後1時すぎ、川西町の造園会社の敷地内で、ショベルカーを使って運ばれていた木が近くの立ち木に接触して折れ、重さ30kgの枝が下で作業をしていた造園会社の従業員の男性(69)の顔にあたった。
男性は町内の病院に運ばれたが、意識不明の重体になっている。
警察によると、男性にあたった枝は、長さ1m20cm、重さはおよそ30kgあったという。
男性は、当時、ヘルメットをかぶってショベルカーを誘導する作業を行っていたということで、警察が当時の詳しい状況を調べている。
出典
『造園作業中に枝当たり男性重体』
http://www3.nhk.or.jp/lnews/yamagata/6024476721.html?t=1479328193302
(2017年6月25日 修正1 ;追記)
2017年6月22日17時7分にNHK山形から、敷地内の簡単な作業だったのでクレーン機能なきショベルカーで木を運んだ、被災者は死亡したという、下記趣旨の記事がネット配信されていた。(新情報に基づき、タイトルも修正した)
去年11月、川西町時田の造園会社「T緑地造苑」の敷地内で、ショベルカーで運ばれていた木が近くの立ち木に接触して折れ、重さ30kgの枝が当時69歳の男性従業員の頭にあたり、男性は死亡した。
米沢労基署のその後の調べで、作業に使われていたショベルカーにはクレーンの機能が付いておらず、荷をつり上げることが法律で禁じられていたことが分かった。
このため同署は、必要な安全対策を怠ったとして、ショベルカーを運転していた67歳の社長とこの造園会社を、労安法違反の疑いで22日、書類送検した。
同署に対し、造園会社の社長は、「会社の敷地内での簡単な作業だったので、ショベルカーを使ってしまった」と話しているという。
出典
『死亡事故で造園会社など書類送検』
http://www3.nhk.or.jp/lnews/yamagata/6024499451.html
2016年11月16日23時3分に毎日新聞から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
11月17日7時16分に中国新聞から、11月17日付で山口新聞から、11月17日付で朝日新聞山口版(聞蔵)からも、同趣旨の記事がネット配信されていた。
16日正午ごろ、山口県下松市下谷(くだたに)のトンネル工事現場で、作業員から「トンネル内に人が取り残されている」と119番があった。
トンネル内で作業していた男性8人と救助に入った男性1人の9人が、一酸化炭素(CO)中毒の疑いで病院に搬送されたが、いずれも意識はあって命に別条はない。
作業員たちは「息苦しい」、「動けなくなった」などの症状を訴えており、工事を発注した県や警察が、事故原因などを調べている。
この日は午前8時ごろから作業員10人がトンネルに入り、凹凸があったコンクリートの底面を平らにする作業をしていた。
途中で2人が外に出たが、残る19~58歳の8人が、地表に戻る予定だった午前11時半を過ぎても帰ってこなかったため、不審に思った別の作業員(43)がトンネル内に入り、8人が倒れているのを見つけた。
この作業員が1人をトンネルの外に連れ出し、さらに4人が作業用の運搬車に乗って自力で外に出てきたところを消防隊が救助した。
取り残された3人も、午後3時過ぎまでに救助された。
様子を見に行った作業員も救急搬送された。
現場は、作業用のトンネル入り口から約1.5km進んだ地点。
県企業局などによると、酸欠防止のため、作業前の酸素濃度の測定や送風機を設置するなどの対策を講じていた。
トンネル内では、換気用の送風機1台が動いて空気が送られていたというが、警察によるとCOの濃度が高かった。
工事関係者によると、現場では軽トラック10台、発電機12台、コンプレッサー5台、ポンプ13台が持ち込まれており、それらの排ガスが十分に換気されていなかった可能性があるという。
この日は午前9時に作業を始め、CO濃度は、同10時の測定の際は異常はなかったという。
県によると、トンネルは同県周南市の水越ダムから沿岸部のコンビナート企業に工業用水を送るための導水路。
全長15km、幅2.3m、高さ2.3mのかまぼこ型で、貫通している。
2017年度までの補修事業として、県企業局周南工業用水道事務所が工事を発注し、山口市の建設会社が受注。
今月11日から水を止め、特殊なコンクリートで床を覆って補強するために、老朽化したコンクリートをはがしていた。
同市と周南市の下請け3社の作業員が工事に従事していた。
厚労省によると、CO中毒で4日以上の休業を余儀なくされた労働災害は、2014年までの過去3年間で85件発生し、死傷者は136人。
その約半数を建設業が占めており、換気が不十分な場所でガソリンエンジンで動く発電機などを使ったのが主な原因だった。
出典
『トンネル工事 作業員9人を搬送、CO中毒か 山口』
http://mainichi.jp/articles/20161116/k00/00e/040/252000c
『トンネル工事、9人搬送 下松、一酸化炭素中毒か』
http://this.kiji.is/171746295691314683
『CO中毒か 下松の工業用水トンネル工事中9人重軽症』
http://www.minato-yamaguchi.co.jp/yama/news/digest/2016/1117/1p.html
11月19日付の朝日新聞山口版(聞蔵)からは、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
警察によると、CO中毒の症状を訴えた作業員9人のうち、8人までが18日までに退院。
残る1人も、週明けには退院できる見通しという。
県によると、15日までの2日間で発電機や軽トラックなどが運び込まれたとみられ、無限軌道に荷台がついた作業車も持ち込まれていた。
これらの機械や車両は、クレーンでトンネル入り口から降ろし、現場付近まで移動させていたという。
事故当日は、コンクリートの床面を平らにする機械に圧縮空気を送り込むコンプレッサー5台も持ち込まれていた。
事故当時、トンネルでは、内部の空気を吸い出し、外に送り出すことで、空気の循環を生み出す送風機が作動していたとみられる。
(ブログ者コメント)
詳細不明だが、19日付の朝日新聞(聞蔵)記事が正だとすれば、空気を吸いだすダクト口とCO発生源の位置関係が不適切だった可能性も考えられる。
というのは、ブログ者の手持ち情報に以下のような事例があるからだ。
(2010年8月24日掲載、2011年4月16日転載)
換気方法不適切で軽度の溶剤中毒
http://anzendaiichi.blog.shinobi.jp/Entry/278/
(2016年11月28日 修正1 ;追記)
2016年11月22日付で朝日新聞山口版(聞蔵)からは、事故時のやや詳しい状況が、下記趣旨でネット配信されていた。
前日の15日も水がトンネル内に流れ込んでいる状態で、作業員はポンプを使って、水の汲み上げ作業をした。
この際、複数の作業員が目の痛みを訴えたという。
ある作業員の家族は「『両目に尋常じゃない痛みがあった』と聞いた。この時、きちんと対策がとられていれば」と話した。
こうした作業員の体調もあり、事故当日は、トンネル内の換気を促す送風機が大型のものに換えられたというが、事故は起きた。
また、2016年11月26日8時52分に毎日新聞からは、現場にはCO濃度常時計測器が置かれていなかったなど、下記趣旨の記事がネット配信されていた。(本情報は、3日後に起きた長崎市での事故とあわせた解説記事。長崎事例は、別途、独立記事として掲載予定)
現場に空気ボンベや一酸化炭素(CO)の濃度を常時観測する機器が備えられていなかったことが、捜査関係者の話で分かった。
いずれの機器も、CO中毒を防ぐため、厚労省のガイドライン(指針)で設置が求められており、逸脱していた疑いがある。
出典
『トンネル工事事故 CO中毒防止の指針逸脱か 山口・長崎』
http://mainichi.jp/articles/20161126/k00/00m/040/155000c
2016年11月15日7時8分にNHK徳島から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
徳島県警察本部が、満月や新月といった月の満ち欠けと交通事故の発生状況に関して初めて調査した結果、月明かりのある満月の日は、事故が少なくなっていたことがわかった。
警察では、月明かりのない日の夜間は、車のライトをハイビームにするなどして、とくに注意してほしいと呼びかけている。
この調査は、夜間の事故への注意を高めようと徳島県警察本部が行ったもので、月の満ち欠けと、県内で過去5年間に起きた人身事故2万3000件余りを照らし合わせた。
その結果、事故は、月明かりのない新月の日が802件で最も多く、次いで、午前0時から夜明け前まで、月明かりがない上弦の月の日が787件だった。
また、事故による死亡者は、日没から午前0時にかけて、月明かりがない下弦の月の日が15人で、最も多かったという。
一方で、満月の日は、事故が721件で死者の数は3人と、ほかの日と比べて最も少なかったという。
この結果について、警察は「月明かりで見通しが良くなったためではないか」と分析していて、月明かりがない日の夜間は、車のライトをハイビームにしたり、歩く際は反射材を身につけるなどして、とくに注意してほしいと呼びかけている。
出典
『満月の日 交通事故少ない』
http://www3.nhk.or.jp/lnews/tokushima/8024388251.html?t=1479241798795
(ブログ者コメント)
本件、これもハイビーム推奨活動の一環かもしれないと感じたので、参考までに紹介する。
ただ、ブログ者はこれまで、満月の夜は事故多し、という俗説を耳にしたことがあり、今回の情報はそれとは真逆だ。
2016年11月15日23時1分にNHK札幌から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
15日夕方、北見市留辺蘂町の浄水場の水道水が水質基準を満たしていないことがわかり、市は、この浄水場から水を送っている地域では飲み水として利用しないよう呼びかけるとともに、給水所を設置している。
北見市によると、15日午後5時ごろ、北見市留辺蘂町にある金華浄水場で、水道水に含まれる塩素の濃度が、飲み水として使用できる基準の半分以下に下がっていることが確認されたという。
このため市では、金華浄水場から水を送っている北見市留辺蘂町の大部分と西相内地区の一部、あわせて2700戸に対し、水道水を飲み水として利用しないよう呼びかけるとともに、留辺蘂町中央公民館、留辺蘂町民会館、留辺蘂町体育館、それに留辺蘂町西区住民センターの4か所に給水所を設置している。
市によると、これまでのところ、健康被害などの情報は寄せられていないが、復旧の見通しは立っていないという。
市によると、畑などにまかれた肥料に含まれていたアンモニアが、14日に降った雨で浄水場の水源となる川に流れ込んだことが原因とみられるという。
出典
『北見 水道水が基準満たさず』
http://www3.nhk.or.jp/sapporo-news/20161115/4444301.html
11月17日7時0分に北海道新聞からは、下記趣旨の続報的記事がネット配信されていた。
北見市留辺蘂自治区と西相内地区で15日、水道水の水質が基準を満たさず、市が住民に飲用しないよう呼びかけた問題は、16日昼すぎに対象の全世帯で水質が回復し、飲み水として使えるようになった。
ただ、給水所に行列ができるなど、市民生活に影響。
市は、畑の肥料などに含まれるアンモニアが水源に流れ込んだことが原因とみて、浄水場にアンモニアの計測機器の設置を検討する考えを示した。
市上下水道局によると、対象となったのは金華浄水場(留辺蘂)から給水する計2766世帯。
水道水の異常は15日午後から16日正午すぎまで続き、1ℓ当たりの塩素濃度が最大で0.04mgと、基準の0.1mgの半分以下だった。
市は16日会見し、原因について、15日午後に浄水場の取水口で水源のポン無加川の水質を調べたところ、通常はほぼ検知されないアンモニアが検出されたと説明。
同川の流域には農家が点在していることから、雪解けとともに畑の肥料などに含まれるアンモニアが通常より多く水源に流れ込み、塩素濃度に影響したとの見方を示した。
市民からは、不満の声が上がった。
市は、15日午後8時半ごろから、広報車やチラシ配布などにより、水道水を飲用しないよう呼びかけを始めたが、友人から水質異常の情報を聞いたという女性(58)は「広報車の音は聞こえなかった」と話した。
また、飲料水を求めて16日、留辺蘂町中央公民館の給水所を訪れ、夫婦で約100ℓの水を受け取ったMさん(男性、68歳)は、「給水は(2007年の)大規模断水以来。本当に不便だ」。
Iさん(男性、78歳)は、「車がなく、脚の悪い高齢者は給水所まで来るのが大変では」と話した。
水道水の異常を受け、留辺蘂、温根湯、瑞穂の小中学校は、16日、給食と午後の授業の中止を決めた。
出典
『北見の水道水異常 肥料のアンモニア流入か 水質は回復』
http://dd.hokkaido-np.co.jp/news/area/doto/1-0338919.html
11月17日付で毎日新聞北海道版からも、同趣旨の記事がネット配信されていた。
これまでの調査で、浄水場の水源であるポン無加川でアンモニアが検出された。
市上下水道局は、「今月上旬の季節外れの積雪とその後の気温上昇、降雨で畑の土の成分などを含んだ雪解け水が流れ込んだのでは」と推測。
今後も原因の特定を進めるとともに、アンモニアを常時検査できる仕組みの導入などを検討する。
出典
『水道水 水質一時悪化し飲用制限 健康被害なし 北見』
http://mainichi.jp/articles/20161117/ddl/k01/040/179000c
従業員の方が機械に巻き込まれ悲惨な死に方をした会社の方から、今年10月、下記趣旨のメールを頂戴しました。
事故を起こしたことは深く反省している。
悔やんでも悔やみきれない。
ただ、ブログを見た人からの問い合わせが後を絶たず、通常の業務に支障をきたしている。
従業員の中には、個別に嫌がらせの電話を受けているものもおり、精神的苦痛を訴えている。
記事の削除あるいは社名を非表示にすることは可能か?
こんなことになっている会社があるなど、全く知りませんでした。
予想だにしなかった事態です。
問い合わせ程度ならまだしも、本ブログが原因で嫌がらせの電話まであったとは・・・。
ただちにお詫びメールを返信し、当該記事から社名などを削除しました。
※これまで、たまに2チャンネル的なコメントが書き込まれることがあり、それらは全て非公開扱いにしてきましたが、今になって思えば、その時点で、こういった事態を予測しておくべきだったのかもわかりません。
本件、ブログ者は記事作成上、『忘れられる権利』についても配慮してきたつもりであり、それゆえ個人名は、有識者などを除き、匿名あるいは名字だけを記載するようにしてきました。
ただ、会社名は、それほどのこともあるまいと思い、実名報道のまま紹介してきたのですが、それでは甘かったようです。
よって、10月以降の記事はもちろんのこと、過去記事についても、関係者に迷惑をかけそうなものについては、想定される迷惑のグレードに応じ、以下などの対応をとることにしました。
・社会的責任や影響の大きい大会社、公的機関などを除き、会社名は秘す。
・会社名が特定されそうな地名も削除する。
・名字だけ記載してきた名前も、アルファベット記載に変える。
できるだけ具体的に記された情報のほうが事例を身近に感じることができ、再発防止に有用だ・・・そう思う気持ちに変わりはありませんが、背に腹は代えられないということです。
ただ、記事数が多いので、過去記事の見直し・修正には、あと数ケ月はかかりそうです。
ブログ者の対応はそういうことですが、読者の方にもお願いがあります。
それは、記事を見たからといって、発災会社などに問い合わせしないでいただきたいということです。
気になる事故について、もう少し詳細な状況や原因などを知りたい・・・・その気持ちは大いにわかるのですが、問い合わせるほうは一人でも、受けるほうは大勢を相手にすることになり、特に、規模の小さい事業所では業務妨害になってしまう恐れがあります。
事情、お汲み取りの上、よろしくご配慮のほど、お願い申し上げます。
※本ブログに繰り返しアクセスいただいている方に、そのような方はいらっしゃらないとは思いますが、念のため。
追記)
以前から、なぜ表に出る事故情報は少ないのだろう?と思っていましたが、今回のようなことも、その一因になっているのかもしれません。
(2018年5月13日 修正1 ;追記)
2018年5月12日にmasayukiさんから、本記事に関し、以下のコメントを頂戴しました。
無条件に、社名を隠すのは良くないのではないでしょうか?
会社が 原因を考えて改善したのなら隠すとか、そういうふうにしないと、何も改善されないと思います。
被害者の方が報われません
無条件に会社名を隠していたら、被害者のかたは無駄死にですよ。
逆に改善した ということがまた、明記されれば、「この会社はちゃんと改善してる」と印象は良くなると思います。
以下は返信。
チト長文になりましたので、コメント欄ではなく、この記事に追記することにしました。
(返信)
ブログ者は、ほぼ毎日、以下のネット情報を閲覧しています。
朝日、読売、毎日、産経の全国紙社会面
共同通信の地方版とNHK47地方局
そして気になった事例については、図書館に行き地方紙の記事に目を通すなどして、より詳しい情報の入手にも努めています。
そういった事例・情報収集作業を行ってきて感じたこと。
それは、メディアでは、事故が起きたことは報じられても、大きな事故とか世間に注目された事故でない限り、その後のフォロー報道はさほどされないということです。
したがって、事故を起こした会社が深く反省し、十分な安全対策をとったとしても、そのことが報道されることはほとんどなく、その会社は事故を起こしたことだけが事実として、いつまでもネット上に残っている・・・これが現状です。
事故を起こしても反省せず、再発防止策もとらない・・・。
そのような会社もあるかもしれませんが、あっても、それは、ほんの一握りでしょう。
ほとんどの会社は、消防や労基などの指導・命令のもと、事故の再発防止に真摯に取り組んでいる・・・ブログ者はそのように考えています。
今回ご意見いただいた趣旨は、改善した会社としていない会社を区別し、後者については会社名を明記すべき、ということだと解釈しました。
しかしながら、どの会社が改善していないかは、よほどのことがない限り、報道されることはありません。
そういった理由がありますので、今後とも、原則、会社名は匿名のまま続けることにいたします。
ご意見、有難うございました。
2016年11月14日23時18分に朝日新聞から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
14日午後6時48分ごろ、名古屋市中区のデパートから「煙が出てにおいがする」と、119番通報があった。
けが人はおらず、店内にいた約25人を避難させたという。
警察とデパートによると、午後6時38分ごろ、7階催事場にある分電盤とブレーカーをつなぐコード3本から、高さ10cmほどの火が出た。
その場に居合わせた社員が消火器で消した。
催事場の一角と近くの階段を通じて、8階の一部に煙が広がったという。
この日は物産展が開かれ、出火時は撤収作業をしていた。
当時、催事場は閉場していたが、隣の子供服売り場と8階にいた客約25人を、安全のために別の場所に誘導したという。
出典
『催事場で出火、消火器で消す 名古屋のデパート』
http://www.asahi.com/articles/ASJCG6GZJJCGOIPE041.html
11月14日20時57分に共同通信からは、若干ニュアンスの異なる下記趣旨の記事がネット配信されていた。
警察などによると、7階催事場で同日夕まで開催していた物産展「あいちの農林水産フェア」の片付け中に電化製品のアースがショートし、電気設備から煙が出たとみられる。
電気設備の近くに客はおらず、7階の別の売り場にいた人たちに避難を呼び掛けたという。
出典
『名古屋のデパートで発煙騒ぎ けが人なし』
http://this.kiji.is/170865384180811259?c=39546741839462401
2016年11月14日21時50分に朝日新聞から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
11月14日18時50分に毎日新聞から、11月15日2時6分に共同通信から、11月18日6時49分にNHK福岡NEWS WEBから、11月21日5時30分に朝日新聞からも、同趣旨の記事がネット配信されていた。
14日午後2時50分ごろ、福岡市南区の認可保育園「K」から、「男の子が溺れたようだ」と119番通報があった。
警察によると、園に通う市内の1歳7カ月の男児が敷地内の排水溝に頭を突っ込んで動かなくなっているのを保育士が見つけ、病院に搬送されたが、意識不明の重体という。
警察によると、排水溝は雨水を流すためのもので、直径約30cm、深さ約35cmの円筒形。
地下の排水管とつながっていて、雨水を流すため地面に縦に埋め込まれており、水が7cmほどたまっていた。
通常はプラスチック製の蓋がかぶせてあるが、発見時は外れた状態で、男児のそばにあったという。
この蓋に関し、園が「少なくとも1年ほど前から、排水溝のふたが危ないと思っていた」と警察に説明したことが、捜査関係者への取材でわかった。
警察は、園が危険性を認識していたのに適切に対応しなかった疑いがあるとみて、業務上過失致傷容疑で調べている。
園や捜査関係者によると、現在の園の施設は3年前に建てられ、園庭には排水溝が約10カ所作られた。
排水溝は当初、子どもが入れないような大きさで、はめ込み式で外れにくいふたがついていた。
ところが、水はけが悪かったため、現在の円筒形の排水溝に変え、ふたは置くだけのものになったという。
子どもでも開けられる重さのプラスチック製で、園児がふたを外すなどしていたため、危険だと思った保育士らが、状況に応じてふたの上に土囊を置いていた。
だが、つまずくおそれがあったため、最近になって土囊は取り除かれていた。
男児は0歳児クラスに所属。
自力で歩くことができ、この日は、昼食後に1階の保育室で昼寝をする姿が確認されていた。
午後2時ごろから園児らが順次起きて遊んでおり、発見10分前の14日午後2時40分ごろに、男児が1階の保育室から部屋の前の園庭に出ようとしていたのを、保育士が確認している。
保育士が見ていなかった約10分間に、男児が園庭に出て排水溝に落ちた可能性が高いという。
捜査関係者によると、男児が見つかった排水溝は保育室からは死角になっていて、見えにくいという。
園の説明では、当時は0歳児クラスの園児9人に対し、3人の保育士が対応していた。
市によると、同園は2003年に市の認可を受けた。
出典
『保育園で1歳男児が意識不明 福岡、園内の排水溝で発見』
http://www.asahi.com/articles/ASJCG5V9RJCGTIPE03F.html
『福岡保育園 1歳男児が排水溝に頭の状態で見つかり重体』
http://mainichi.jp/articles/20161115/k00/00m/040/026000c
『排水溝に頭、男児意識不明 福岡の保育園、溺れたか』
http://this.kiji.is/170823357564157954?c=39546741839462401
『排水溝のふた以前も危険性指摘』
http://www3.nhk.or.jp/fukuoka-news/20161118/4503051.html
『「排水溝、危ないと認識」男児重体の保育園が説明』
http://www.asahi.com/articles/ASJCN4DKJJCNTIPE009.html
11月20日19時17分にNHK福岡NEWS WEBから、他に危険個所がないか安全点検したという、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
今回の事故を受け、保育所を運営する社会福祉法人では、施設の設計者などとともに安全委員会を設け、20日、施設内にほかにも危険なところがないか確認するための安全点検を行った。
点検には、建築士や保護者などあわせておよそ30人が参加し、2時間あまり保育室やホールなどをまわって点検したあと、参加者からは、排水溝のふたを簡単にはあけられないように変える必要があるとか、園児の手の届く位置に備品を入れる物入れの鍵があるので場所を変えるべきだ、といった意見が出たという。
社会福祉法人の理事長は、「二度とこのような事故を起こさないためにも、20日の意見を踏まえて、できるところから再発防止策を講じていく」と話している。
出典
『保育所の安全委員会が点検』
http://www3.nhk.or.jp/fukuoka-news/20161120/4546481.html
(ブログ者コメント)
NHKの映像によれば、土でできた園庭の中に一つだけポツンと、保育園の建屋から1m程度離れた場所にマンホールのようなものが設置されている。
そこの蓋を外して、頭を突っ込んだ模様。
(2016年11月30日 修正1;追記)
2016年11月29日18時59分にNHK福岡NEWS WEBから、男児は意識が回復したという記事がネット配信されていた。
出典
『排水溝事故 男児の意識回復』
http://www3.nhk.or.jp/fukuoka-news/20161129/4809651.html
(2017年6月2日 修正2 ;追記)
2017年5月31日19時30分にNHK福岡から、園長らが書類送検されたという、下記趣旨の記事がネット配信されていた。(新情報に基づき、タイトルも若干修正した)
警察によると、保育所では以前にも「雨水升」のふたが外れ、職員から危険だという指摘が出ていたという。
警察は、56歳の園長が危険性を認識していながら升のふたが開けられないよう対策をとっていなかったうえ、30代から60代の保育士3人も男の子の見守りを怠ったとして、業務上過失傷害の疑いで書類送検した。
警察によると、園長は調べに対し「業務が多忙で、対策を後回しにしてしまった」と供述し、容疑を認めているという。
これについて保育園では、「責任者が不在でコメントできない」としている。
出典
『保育所事故で園長ら書類送検』
http://www.nhk.or.jp/fukuoka-news/20170531/3871011.html
2016年11月14日16時43分に共同通信から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
14日午後1時10分ごろ、東京都中野区中央の工事現場で「クレーン車が倒れて、下敷きになっている人がいる」と、110番があった。
警察が駆け付けると、くい打ち機が倒れており、40代の男性作業員の足が挟まれていた。
意識はあり、重傷とみられる。
警察によると、この日は午前8時から、男性を含めた作業員3人がくい打ち機で穴を掘り、セメントを流し込む作業をしていた。
男性は、くい打ち機を操作するため、そばで作業していたといい、警察が詳しい原因を調べている。
現場は、東京メトロ新中野駅から北に約400mの住宅街。
出典
『くい打ち機倒れ男性けが、東京 中野の工事現場』
http://this.kiji.is/170783341805520379?c=39546741839462401
11月14日18時13分にTBS News iからも、同趣旨の記事がネット配信されていた。
午後1時10分ごろ、中野区中央の住宅の工事現場で、「作業車が倒れて下敷きになっている」と110番通報があった。
警察などによると、杭を打つ作業車が横転して、近くにいた作業員の40代の男性が下敷きになり、病院に運ばれたが、骨盤骨折の重傷。
事故が起きた時、男性はリモコンを使って作業車を操縦し、地面に穴をあけていたということで、警察が当時の状況を詳しく調べている。
『中野の住宅工事現場で作業車横転、作業員挟まれ重傷』
http://news.tbs.co.jp/newseye/tbs_newseye2914664.html
2016年11月14日18時38分にNHK札幌から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
14日午後0時半ごろ、小樽市花園3丁目の工事現場で、「足場の上で20代の男性作業員が意識を失った」と、別の作業員から消防に通報があった。
警察によると、倒れていたのは札幌市白石区の建設作業員の男性(26歳)で、心肺停止の状態で病院に運ばれたが、まもなく死亡が確認された。
現場は国道5号線沿いにある3階建ての空きビルで、男性は、ビルを解体するため外壁に足場を組む作業をしていて、当時、高さ8mほどの4段目の足場の上にいたという。
4段目の近くには電線があることや、同僚が、バチバチッという音を聞いていることから、警察は、男性が電線に触れて感電したとみて、詳しい状況を調べている。
出典
『作業員死亡 電線に触れ感電か』
http://www3.nhk.or.jp/sapporo-news/20161114/4389691.html
(ブログ者コメント)
映像では、電線から数cmしか離れていない場所に足場が組まれているようにも見える。
2016年11月14日17時12分にNHK新潟から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
11月14日19時15分にBSN新潟放送;gooニュースから、11月14日19時44分にテレビ新潟;日テレNEWS24からも、同趣旨の記事がネット配信されていた。
14日午前9時40分ごろ、長岡市黒津町の信濃川で、測量をしていた作業員から「同僚1人の姿が見えなくなった」と警察に通報が入った。
行方がわからなくなったのは長岡市の測量会社の作業員の男性(28)で、警察などが捜索した結果、およそ1時間半後に250mほど下流で見つかったが、病院で死亡が確認された。
警察によると、男性は14日朝から同僚2人とともに、川にかかる北陸自動車道の橋の下で水深を測る作業を行っていたという。
当時、男性は測量用のポールを持ち、川に入って水深を測っていたが、川岸にいた別の作業員によると、突然姿が見えなくなったという。
ライフジャケットは着用していなかったという。
作業を委託した信濃川河川事務所によると、現場の信濃川は川幅がおよそ1kmほどあり、流れも比較的穏やで、雨も降っていなかったため、水量もふだんと変わらなかったという。
作業現場の水深はひざ丈ぐらいだが、場所によっては深い所もあるということで、警察は、男性が川の深みにはまり溺れたとみて、詳しく調べている。
河川事務所は、「二度とあってはいけない事故で、警察などに協力して原因を究明したい」としている。
出典
『信濃川で測量作業員流され死亡』
http://www3.nhk.or.jp/lnews/niigata/1034383702.html?t=1479154782889
『測量中に川に流され男性死亡』
http://news.goo.ne.jp/article/bsn/region/bsn-kennai20161114-7207961.html
『信濃川で測量作業員が流され死亡』
http://www.news24.jp/nnn/news88210736.html
2016年11月13日に掲載した第1報がプロバイダーの字数制限オーバーとなりましたので、ここに新情報を第2報修正1として掲載します。
第1報は下記参照。
(1/2)
http://anzendaiichi.blog.shinobi.jp/Entry/6464/
(2/2)
http://anzendaiichi.blog.shinobi.jp/Entry/6463/
(2016年11月21日 修正1 ;追記)
2016年11月13日7時1分にNHK関西NEWS WEBから、消防が白熱球におがくずをかける再現実験を行ったという、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
東京・新宿区のイベント会場で、11月6日、木くずを敷いたジャングルジムのような木製の展示物が焼け、男児(5)が死亡した。
これを受けて大阪市消防局は、11月10日に市内の施設で白熱灯の燃焼実験を行った。
実験では、500Wの白熱灯におがくずをかけて変化を確かめた。
3分後には白い煙があがり始め、6分30秒後には、おがくずが炭に変わって火が出て、一気に炎が大きくなった。
大阪市消防局によると、大阪市内では平成23年以降、白熱灯などの照明器具の熱が原因で周りのものが燃える火事が毎年5件程度起きていて、ことしは先月末までに6件起きている。
このため、消防局は、白熱灯などの照明器具の取り扱いには十分注意するよう、呼びかけている。
出典
『照明器具原因の火事に注意を』
http://www3.nhk.or.jp/kansai-news/20161113/4333161.html
(ブログ者コメント)
大阪市のHPには、実験映像ならびに以下の火災事例が掲載されている。
・倉庫の天井に設置されているダウンライトの熱により、荷物が出火
・クローゼットのダウンライトの熱で布団圧縮袋が溶けて、圧縮していた布団が膨張し、ダウンライトに布団が接触し出火
・白熱電球の照明を点けたまま眠っている間に、白熱電球と布団が接触したままの状態となり、布団が出火
出典
『照明器具による火災に注意してください』
http://www.city.osaka.lg.jp/shobo/page/0000381677.html
2016年11月13日付で沖縄タイムスから、下記趣旨の記事が写真付きでネット配信されていた。
沖縄県の米軍普天間飛行場でことし6月に起きた航空燃料の流出事故は、壊れた安全装置を修理せず放置していたことが原因だったことが分かった。
本紙が証拠の写真を入手した。
写真を提供した内部の専門家は、海兵隊の事故防止対策について、「怠慢で、ばかげている」と厳しく批判した。
事故は6月15日、飛行場北東部の燃料貯蔵地区で発生し、航空燃料6908ℓが流出したことが既に判明している。
本紙が情報公開請求で入手した内部文書によると、燃料を移し替える先のタンクを間違え、あふれさせていた。
本来、タンクにはバルブで燃料の流れを遮断する安全装置があり、作動すれば、注ぎ過ぎてもあふれることはない。
だが、写真では安全装置に結束バンドが巻かれ、無効化されている。
写真は、普天間などの在日米軍基地で10年以上働いてきた専門家が提供した。
「安全装置は壊れていた。海兵隊員は、修理ではなく迂回することを選んだ」と批判する。
この事故について在日米軍は、沖縄防衛局に、安全装置故障の放置ではなく「バルブの誤調整」が原因だったと伝えていた。
通報内容が事実と異なっていたことも、浮き彫りになった。
本紙は今回、12秒のビデオも入手。
芝生に覆われ、内部に燃料タンクがある山のような構造物が写る。
斜面の排出口からは多量の燃料があふれて白く見え、地面を経て排水口に流れ込んでいる。
専門家によると、監視要員がいなかったことも事態を悪化させた。
「普天間の海兵隊員にとっては、典型的な事故だ。安全基準を無視し、過去の教訓にも学ばない。率直に言って彼らの仕事は怠慢で、ばかげた行動を取る」と語った。
同タンクでは、2009年3月にも燃料757ℓの流出事故が起きており、専門家は兵員教育の欠陥を指摘。
さらに、燃料貯蔵地区の火災への備えが「とても貧弱」と懸念を表明した。
これらの指摘や「政治的に注意を要する事故」は日本側に通報しないと命じていた過去の本紙報道について、海兵隊は取材に回答していない。
出典
『普天間飛行場で燃料6908リットル流出 故障放置が原因だった』
http://www.okinawatimes.co.jp/articles/-/70768
2016年11月17日21時17分に朝日新聞から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
11月18日12時9分に神戸新聞からも、同趣旨の記事がネット配信されていた。
「Hバス」宝塚営業所(兵庫県宝塚市)の50代の男性運転手が、路線バスで終点に到着後、寝ている客を乗せたまま、喫煙しながら営業所まで運転していたことがわかった。
さらに、車庫に入れたバスに乗客を置き去りにして帰宅したという。
県と国交省によると、路線バス内での喫煙は県の受動喫煙防止条例で禁止され、乗客がいる場合は、国の規則にも違反する。
同社は、運転手を「厳正に処分する」としている。
同社が車内を映すドライブレコーダーなどを調べたところ、バスは12日午後11時15分ごろ、宝塚市内の終点の停留所に到着。
運転手は、車内点検を怠ったため乗客に気づかず、営業所までの10数分間、たばこを吸いながら、制限速度を最大14km上回って走行していたという。
車庫に入れた際も、車内を点検せずに扉を施錠して帰宅。
約5分後、見回りの営業所員が扉をたたく客に気づいた。
運転手は、「少しでも早く帰りたかった。たばこは1本ならいいだろうと思った。生活態度を直す」と話しているという。
同社は「業務手順を徹底的に周知させ、再発防止に努める。運転手を厳正に処分する」としている。
出典
『寝ていた乗客に気付かず喫煙、車庫に置き去り』
http://www.asahi.com/articles/ASJCK5FYCJCKPTIL020.html
『乗客置き去り、喫煙、速度超過・・・Hバス運転手』
http://www.kobe-np.co.jp/news/shakai/201611/0009676889.shtml
(ブログ者コメント)
このトラブルの3日前、11月9日にも、広島市で、車内確認を怠り寝ていた乗客をバス内に置き去りにしたトラブルが起きたばかりだ。(本ブログでも紹介済)
ただ、その報道は11日の夕方。
仮に、今回トラブルを起こしたH社が、他社のトラブル情報を自社での再発防止に役立てるシステムを持っていたとしても、時間的に、広島の情報は現場までは伝わっていなかっただろう。
そこまでのシステムを持っているかどうかは別にして、フト、そんなことを考えてしまった。


















その間、ずっと奥歯に挟まっていたのは、他社の事故情報がほとんど耳に入ってこなかったことです。
そこで退職を機に、有り余る時間を有効に使うべく、全国各地でどのような事故が起きているか本ブログで情報提供することにしました。
また同時に、安全に関する最近の情報なども提供することにしました。