本ブログでは、産業現場などで最近起きた事故、過去に起きた事故のフォロー報道などの情報を提供しています。 それは、そういった情報が皆さんの職場の安全を考える上でのヒントにでもなればと考えているからであり、また、明日は我が身と気を引き締めることで事故防止が図れるかもしれない・・・・そのように思っているからです。 本ブログは、都度の閲覧以外、ラフな事例データーベースとして使っていただくことも可能です。 一方、安全担当者は環境も担当していることが多いと思いますので、あわせて環境問題に関する情報も提供するようにしています。 (旧タイトル;産業安全と事故防止について考える)
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2011年5月20日17時16分にmsn産経ニュース香川から、18時6分に朝日新聞から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
昨年8月、海保のヘリコプターが香川県沖で墜落し乗員5人が死亡した事故を受けて、同庁は、20日、乗組員の連携が不十分だったとの反省から、航空機に携わる全職員を対象に乗組員同士の情報共有しながら飛行する訓練の実施などを盛り込んだ中間報告書を公表した。
その他の主だった対策は下記。
①長官を委員長とする「航空安全推進委員会」を新たに設置。定期的に開催して安全に係る重点方針や施策などを審議、決定する。
②定期的に安全監査を実施する。
③各地で起きた「ヒヤリハット」の事例を本庁に集約し、専門家の協力も得つつ、事故防止に役立てる。
④衝突防止警報装置など、安全装備面を充実させる。
③各地で起きた「ヒヤリハット」の事例を本庁に集約し、専門家の協力も得つつ、事故防止に役立てる。
④衝突防止警報装置など、安全装備面を充実させる。
事故をめぐっては運輸安全委員会による調査が行われており、海保は運輸安全委の調査報告書公表を受けて、委員会の最終報告書をとりまとめる方針。
http://sankei.jp.msn.com/region/news/110520/kgw11052017400003-n1.htm
http://www.asahi.com/national/jiji/JJT201105200112.html
http://www.asahi.com/national/jiji/JJT201105200112.html
(ブログ者コメント)
□以下が中間報告書。上記記事には報告書の内容も、一部、追記している。
□朝日新聞の記事の「従来は事故ごとに臨時の委員会が再発防止策を検討してきたが、終われば解散し、安全対策が形骸化していた」というくだり、違和感があったので確認した結果、報告書では以下の表現になっていた。これなら納得できる。
「臨時の委員会は検討終了をもって解散しているため、安全管理体制や安全対策を平素から検証・評価し、改善する体制が必ずしも十分ではなかった。」
(2012年4月4日 修正1 ;追記)
2012年3月30日12時37分にNHK高松から、事故原因に関する調査結果がまとまったという下記趣旨の記事がネット配信されていた。
国の運輸安全委員会は、パイロットが送電線への注意を払わずに飛行したことや、送電線があることを知らせるフラッシュライトが木で見えにくかったことなどが事故につながったとする調査報告書をまとめた。
報告書によると、事故機は、瀬戸内海の島の周囲を低空で飛行して不法に捨てられている船がないか調査していたが、送電線は、事故の直前に近づいた2つの島の間にだけに張ってあった上、この2つの島は、もともとの調査予定には入っていなかった。
また、乗組員が行った飛行前の打ち合わせでも送電線に注意するという話が出なかったことから、報告書は、機長と副操縦士が送電線の存在を完全に忘れ、注意を払わずに飛行していて、接触した可能性があるとしている。
一方、島の鉄塔には送電線があることを知らせるフラッシュライトがあるが、電力会社の管理が不十分なため、近くの木が伸びて角度によっては、見えにくい状態になっていた。
報告書は、このことも機長と副操縦士が送電線に気づかなかったことにつながったとも指摘している。
一方、この事故は、船に乗った司法修習生に飛行の様子を見せるデモンストレーション飛行の合間に起きたが、運輸安全委員会は、このことと事故は関係なかったと話している。
出典URL
http://www.nhk.or.jp/lnews/takamatsu/8033978091.html
また、3月30日21時47分に朝日新聞からは、若干違う内容の記事がネット配信されていた。
運輸安全委員会は、機長らが前をよく見ていなかったため、機体を送電線に引っかけた可能性が高いとする調査報告を公表した。
安全委が調べたところ、墜落現場の手前から、前方に送電線の存在を知らせる鉄塔のライトの光が見えたはずだった。
また、この海域を管轄する第6管区海上保安本部のパイロットの間では、離島間に多くの送電線があることは広く知られていたという。
出典URL
http://www.asahi.com/national/update/0330/TKY201203300195.html
また同日付の朝日新聞夕刊(聞蔵)からは、上記とも違う内容の記事がネット配信されていた。
安全委は、事故の直前、近くに未調査の島があることに気付いた機長が急遽、飛行ルートを変更したとみられると指摘。
当初のルートに送電線がなかったため、変更後も送電線がないと思い込んでいた可能性が高いと結論づけた。
(ブログ者コメント)
朝日新聞夕刊の記事によれば、典型的なヒューマンエラーによる事故だったようだ。
しかし、これは単なる「思い込み」ではなく、認知心理学でいうところの「記憶検索の失敗」が原因だったのではないか?
そのように思ったブログ者は、そのメカニズムについて、以下のように考察した。
□脳の中には、変更前ルートの記憶エリアと変更後ルートの記憶エリアが形成されていた。
□変更前ルートの記憶エリアには、事前に飛行ルートを検討した際に、このルートに送電線はないという情報が収納されていた。
□一方、変更後ルートの記憶エリアには、十分に飛行ルートを検討することなく急に変更したため、送電線に関する情報は収納されていなかった。
□そして、変更後の飛行ルートを飛ぶ際、変更後ルートの記憶エリアから情報を検索したのだが、そこには当然、送電線に関する危険情報は含まれていなかったので、危険がない、イコール安全と判断してしまった。
□あるいは、「飛行ルート」、「送電線」というキーワードで検索した結果、飛行前ルートの記憶エリアにたどりつき、そこから「このルートに送電線はない」という情報を引き出してしまった。
事前に練り上げられた計画を、状況が変わったなどの理由で、当初ほどには検討することなく変更して事故に至る。これは、過去にも数多くみられたパターンだ。
事前に計画を練る時は、時間もあり、資料も確認でき、多くの人の意見も反映できる。そうやって出来上がった計画を、安易に変更することは事故のもとだ。
この事例は、ヒューマンエラーに対する警鐘であるとともに、変更管理の重要さをも教えてくれている。
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プロフィール Profile
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魚田慎二
性別:
男性
自己紹介:
化学関係の工場で約20年、安全基準の制定、安全活動の推進、事故原因の究明と再発防止策立案などを担当しました。
その間、ずっと奥歯に挟まっていたのは、他社の事故情報がほとんど耳に入ってこなかったことです。
そこで退職を機に、有り余る時間を有効に使うべく、全国各地でどのような事故が起きているか本ブログで情報提供することにしました。
また同時に、安全に関する最近の情報なども提供することにしました。
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