本ブログでは、産業現場などで最近起きた事故、過去に起きた事故のフォロー報道などの情報を提供しています。 それは、そういった情報が皆さんの職場の安全を考える上でのヒントにでもなればと考えているからであり、また、明日は我が身と気を引き締めることで事故防止が図れるかもしれない・・・・そのように思っているからです。 本ブログは、都度の閲覧以外、ラフな事例データーベースとして使っていただくことも可能です。 一方、安全担当者は環境も担当していることが多いと思いますので、あわせて環境問題に関する情報も提供するようにしています。 (旧タイトル;産業安全と事故防止について考える)
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2011年5月20日付で毎日新聞富山から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
魚津市の片貝川上流の工事現場で、昨年7月、岩盤が崩落し作業員2人が死亡した事故で、警察は、19日、崩落する可能性を予見できたのに防止措置をとらなかったとして、工事を担当した建設会社「I建設」の取締役(56)と、同社員の現場責任者(37)の2人を、業務上過失致死容疑で書類送検した。
容疑は、重機を使う工事では振動で岩盤崩落が引き起こされる危険性があったのに、現場責任者は事前に岩盤の調査をせず、昨年7月の崩落で作業員を死亡させた、としている。また、取締役も工事の内容を把握する立場だったにもかかわらず安全対策を怠った、としている。
容疑は、重機を使う工事では振動で岩盤崩落が引き起こされる危険性があったのに、現場責任者は事前に岩盤の調査をせず、昨年7月の崩落で作業員を死亡させた、としている。また、取締役も工事の内容を把握する立場だったにもかかわらず安全対策を怠った、としている。
崩落は、昨年7月21日午前9時20分ごろ発生。山の斜面の岩盤が崩れ、同社社員のAさん(当時69歳)とBさん(当時58歳)が重機ごと生き埋めになり、死亡した。
警察は、地質学の専門家らに現場の調査などを依頼。「大規模な崩落の予見は難しいが、その前兆となる小規模な落石や崩落は予見できた」との結果が得られたため、「わずかにでも崩落を予見できた可能性があった」と判断し、立件に踏み切った。
警察は、地質学の専門家らに現場の調査などを依頼。「大規模な崩落の予見は難しいが、その前兆となる小規模な落石や崩落は予見できた」との結果が得られたため、「わずかにでも崩落を予見できた可能性があった」と判断し、立件に踏み切った。
(ブログ者コメント)
事故時の状況について、朝日新聞「聞蔵」で調べた結果を下記する。
「2011年1月29日 富山版」
重機で川底を掘る作業をしていたところ、山の斜面が突然崩れ、下敷きになった2人が死亡した。
「2011年2月9日 富山版」
労基署は、建設会社と現場責任者を、資格のない作業員に解体用重機を運転させ、岩盤の掘削作業を行なわせた疑いで書類送検した。解体用重機の運転用資格の取得は1990年に追加されたが、同社は知らず、掘削用重機の資格で運転できると勘違いしていたという。労基署は、「重機でたたいたことによる振動が崩落を招いた可能性は否定できず、運転者が無資格だったことは看過できない」と判断した。
⇒建設関係に限らず、社員数名といった小規模な会社には、なかなか法改正とか安全関係などの情報が入らないのかもしれない。はてさて対応は・・・・?
(2011年8月7日 修正1 ;追記)
2011年8月5日付で、朝日新聞富山版(聞蔵)から下記趣旨の記事がネット配信されていた。
富山地検は、書類送検された2人を、事故を予見できたとはいえないと判断して、嫌疑不十分で不起訴処分にした。
労基署も、今年2月、労安法違反の疑いで2人を書類送検したが、地検が起訴猶予にしている。
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魚田慎二
性別:
男性
自己紹介:
化学関係の工場で約20年、安全基準の制定、安全活動の推進、事故原因の究明と再発防止策立案などを担当しました。
その間、ずっと奥歯に挟まっていたのは、他社の事故情報がほとんど耳に入ってこなかったことです。
そこで退職を機に、有り余る時間を有効に使うべく、全国各地でどのような事故が起きているか本ブログで情報提供することにしました。
また同時に、安全に関する最近の情報なども提供することにしました。
その間、ずっと奥歯に挟まっていたのは、他社の事故情報がほとんど耳に入ってこなかったことです。
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