2019年11月26日21時15分に朝日新聞から下記趣旨の記事が、使用した用具の写真付きでネット配信されていた。
神奈川県真鶴町立まなづる小学校で今月7日、体育の授業の走り高跳びの練習中に、6年生の男子児童(12)が左目を負傷し、失明したことがわかった。
担任教諭らが走り高跳びの練習のために用意した棒が目に当たって負傷したといい、町教育委員会は26日に記者会見を開いて、「学校側に責任がある」と認めた。
町教委によると、担任教諭と、授業をサポートする教諭らが7日の体育の授業前、長さ約90センチの手芸用ゴムひもを走り高跳びの「バー」として使うため、園芸用の棒2本(長さ約1・5メートル)に結びつけた。
この自作の教具を二つ用意したという。
授業は体育館で行われ、児童41人を6グループに分け、うち2グループがこの教具を使用。
ゴムひもは地面から30センチ前後の高さにし、左右に立たせる2本の棒は別々の児童が支えた。
棒を支えていた男児の1人の目に棒が当たり、負傷した。
当時、2人の教諭はこのグループから離れた所で相談していて、事故が発生した瞬間を見ていなかったという。
男児は目の出血が確認されたため救急車で東海大学付属病院(伊勢原市)へ搬送され、「左目失明」と診断された。
手術を受けて入院し、13日に退院した。
19日から小学校への登校を再開した。
担任教諭は、走り高跳びの練習にゴムひもを使うことで、「跳ぶ児童の恐怖心を軽減できる」、「跳ぶ機会をより多く持てる」と考えたという。
また、同校には走り高跳び用のバーと、それを支えるスタンドが5セットあるが、着地する際に体を受け止める厚手のマットは2点だけだったことから、正規の教具であるバーとスタンドの使用は2セットにしたという。
同校は今後、教諭の手製の教具・教材について、複数の教員で安全性を確認するという。
浜口校長は会見で、「自作の教材は各担任がそれぞれの判断で作り、管理職は把握できていなかった。教具として適しているかを確認する態勢をつくれていなかった。校長である私の責任」と述べた。
また、牧岡教育長は、「取り返しのつかない結果になった。心よりおわび申し上げます」と謝罪した。
同校は14日に保護者会を開き、再発防止への取り組みを説明。
町教委は、事故原因を調べる第三者委員会を設置するかどうか、有識者らと協議した上で決める。
https://www.asahi.com/articles/ASMCV4T51MCVULOB014.html
11月26日20時39分にNHK神奈川からは、下記趣旨の補足的記事がネット配信されていた。
小学6年生の男子児童らが体育の授業中、走り高跳びの練習をしていた際、長さ1メートル50センチ、直径1センチの支柱が児童のひとりの左目に当たりました。
学校には本来の高飛びの器具もありますが、この器具は児童の恐怖心を減らし練習の回数を増やそうと、男性教諭らが園芸用品で作ったものでした。
https://www3.nhk.or.jp/lnews/yokohama/20191126/1050008289.html
11月23日5時0分に神奈川新聞からも、下記趣旨の補足的記事がネット配信されていた。
器具は先のとがった園芸用の支柱2本を児童が支え、約30センチの高さにバーに見立てたゴムひもを張っていた。
男児が事故に遭った際、担任教諭は別グループを指導していたという。
https://www.kanaloco.jp/article/entry-210553.html
(ブログ者コメント)
担任が見ていなくても、事故が起きたグループの児童に聞き取り調査すれば、大体の状況は分かりそうなものだ。
児童のうち誰かが原因だったとか、事故時の状況を児童にフラッシュバックさせなくないためヒアリングしていないとか、そういった事情でもあるのだろうか?
再発防止のためには、まずは事故時の状況把握が不可欠だと思うのだが・・・。
その間、ずっと奥歯に挟まっていたのは、他社の事故情報がほとんど耳に入ってこなかったことです。
そこで退職を機に、有り余る時間を有効に使うべく、全国各地でどのような事故が起きているか本ブログで情報提供することにしました。
また同時に、安全に関する最近の情報なども提供することにしました。