本ブログでは、産業現場などで最近起きた事故、過去に起きた事故のフォロー報道などの情報を提供しています。 それは、そういった情報が皆さんの職場の安全を考える上でのヒントにでもなればと考えているからであり、また、明日は我が身と気を引き締めることで事故防止が図れるかもしれない・・・・そのように思っているからです。 本ブログは、都度の閲覧以外、ラフな事例データーベースとして使っていただくことも可能です。 一方、安全担当者は環境も担当していることが多いと思いますので、あわせて環境問題に関する情報も提供するようにしています。 (旧タイトル;産業安全と事故防止について考える)
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2012年4月22日8時19分に朝日新聞から、4月2日に起きた事故の解説図など付きで、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
大阪府茨木市にある立体駐車場で今月2日、3歳の男児が上昇中の車載台と床面に挟まれて亡くなった。
立体駐車場はこれまでに全国で51万基以上設置されており、事故の死者は過去5年で4人目。
使い方を間違えれば惨事に至るが、安全性の審査は業界団体任せになっている。
事故があったのは、マンション敷地内の立体駐車場。
地上に1台、地下に2台収容できる3段構造で、母親が最下段の自分の車を出そうとして、地上にある操作盤のボタンを押した。
空車だった隣の駐車スペースにいた男児が上昇中の車載台に飛び降りて転倒、胸などを挟まれて死亡した。
メーカー48社が加盟する公益社団法人「立体駐車場工業会」によると立体駐車場は昨年7月現在、約51万8千基。昇降装置を備えた2段以上の駐車場が大半で、約48万6千基(約178万4千台分)ある。残りはエレベーター方式のタワー型などという。
出典URL
http://www.asahi.com/national/update/0422/OSK201204210161.html
(2012年5月22日 修正1 ;追記)
2012年5月18日7時21分に読売新聞から、事故時の詳細な状況ならびに工業会が安全基準を見直すという、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
この事故を受け、メーカーなど48社でつくる立体駐車場工業会は安全基準の見直しを始めた。
操作盤から人が離れると停止する装置の設置や、操作ボタンを押し続けられる固定器具の規制などを検討、再発を防ぐ考えだ。
府警茨木署によると、事故のあった立体駐車場は3段構造で、地上1台、地下2台駐車。
地下の車の入出庫時にはボタンで車載台を昇降させ、ボタンから手を離すとブザーが鳴って止まる。
しかし、男児の母親は、ペットボトルのキャップのようなものでボタンを固定し、操作盤から離れたため、男児が車載台で転倒した際、停止させるのが遅れた。
出典URL
http://www.yomiuri.co.jp/national/news/20120516-OYT1T01473.htm
(ブログ者コメント)
ボタンから手を離すと機械が止まるという安全設備を、この母親は解除していた由。
ボタンを固定する、そのやり方から考えると、常時そのようなことを行っていた可能性がある。
産業現場でも、しばしばあることだが、面倒だからなどと安易に安全設備を解除していると、そのうち事故に遭うということだろう。
(2012年5月27日 修正2 ;追記)
2012年4月22日付で朝日新聞大阪版(聞蔵)から、この事故に関連し、立体駐車場のボタン操作に関するより詳しい実態が、「立体駐車場 甘い点検 死者5年で4人 ボタン固定し利用 事故招く」というタイトルで、以下の趣旨でネット配信されていた。
立体駐車場は、使い方を間違えれば惨事になるが、安全性の審査は業界団体任せになっている。
メーカーによると、今回の事故のあった駐車場は操作ボタンから手を離すとブザーが鳴り、昇降が止まる仕組みで、非常停止装置の役割を担わせていた。
しかし、事故時には止まらず、チェーンもなかった。
警察によると、当時、操作盤のボタンはペットボトルのふたのようなキャップで押した状態に固定され、母親は操作盤から数m離れた場所にいた。チェーンは後日、地下部分に落ちているのが見つかった。
この駐車場では、最下段から地上に車を出すのに約1分20秒かかるという。
メーカーによると、ほかのマンションでも、操作ボタンをゴムチューブで巻きつけたり、布団ばさみで挟み込んで固定したりして、押したままの状態にしていた例があった。
「ボタンを押し続けるのが面倒」という利用者が多いため、特別の固定具がインターネット上で千数百円程度で販売されているという。
メーカーは3ケ月に1回、駐車場の動きが正常かどうか点検していたが、ボタンやチェーンが正しく使われているかはチェックしていなかった。
国交省街路交通施策課の担当者は「これまでは製造業者によって安全性の確保がはかられていると考えているが、事故が起きていることは事実。工業会に対し、原因究明と再発防止を検討するよう指示した」と述べた。
(ブログ者コメント)
国交省からこの指示を受けたこともあって、工業会が安全基準を見直すことになったのかもしれない。
大阪府茨木市にある立体駐車場で今月2日、3歳の男児が上昇中の車載台と床面に挟まれて亡くなった。
立体駐車場はこれまでに全国で51万基以上設置されており、事故の死者は過去5年で4人目。
使い方を間違えれば惨事に至るが、安全性の審査は業界団体任せになっている。
事故があったのは、マンション敷地内の立体駐車場。
地上に1台、地下に2台収容できる3段構造で、母親が最下段の自分の車を出そうとして、地上にある操作盤のボタンを押した。
空車だった隣の駐車スペースにいた男児が上昇中の車載台に飛び降りて転倒、胸などを挟まれて死亡した。
メーカー48社が加盟する公益社団法人「立体駐車場工業会」によると立体駐車場は昨年7月現在、約51万8千基。昇降装置を備えた2段以上の駐車場が大半で、約48万6千基(約178万4千台分)ある。残りはエレベーター方式のタワー型などという。
出典URL
http://www.asahi.com/national/update/0422/OSK201204210161.html
(2012年5月22日 修正1 ;追記)
2012年5月18日7時21分に読売新聞から、事故時の詳細な状況ならびに工業会が安全基準を見直すという、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
この事故を受け、メーカーなど48社でつくる立体駐車場工業会は安全基準の見直しを始めた。
操作盤から人が離れると停止する装置の設置や、操作ボタンを押し続けられる固定器具の規制などを検討、再発を防ぐ考えだ。
府警茨木署によると、事故のあった立体駐車場は3段構造で、地上1台、地下2台駐車。
地下の車の入出庫時にはボタンで車載台を昇降させ、ボタンから手を離すとブザーが鳴って止まる。
しかし、男児の母親は、ペットボトルのキャップのようなものでボタンを固定し、操作盤から離れたため、男児が車載台で転倒した際、停止させるのが遅れた。
出典URL
http://www.yomiuri.co.jp/national/news/20120516-OYT1T01473.htm
(ブログ者コメント)
ボタンから手を離すと機械が止まるという安全設備を、この母親は解除していた由。
ボタンを固定する、そのやり方から考えると、常時そのようなことを行っていた可能性がある。
産業現場でも、しばしばあることだが、面倒だからなどと安易に安全設備を解除していると、そのうち事故に遭うということだろう。
(2012年5月27日 修正2 ;追記)
2012年4月22日付で朝日新聞大阪版(聞蔵)から、この事故に関連し、立体駐車場のボタン操作に関するより詳しい実態が、「立体駐車場 甘い点検 死者5年で4人 ボタン固定し利用 事故招く」というタイトルで、以下の趣旨でネット配信されていた。
立体駐車場は、使い方を間違えれば惨事になるが、安全性の審査は業界団体任せになっている。
メーカーによると、今回の事故のあった駐車場は操作ボタンから手を離すとブザーが鳴り、昇降が止まる仕組みで、非常停止装置の役割を担わせていた。
しかし、事故時には止まらず、チェーンもなかった。
警察によると、当時、操作盤のボタンはペットボトルのふたのようなキャップで押した状態に固定され、母親は操作盤から数m離れた場所にいた。チェーンは後日、地下部分に落ちているのが見つかった。
この駐車場では、最下段から地上に車を出すのに約1分20秒かかるという。
メーカーによると、ほかのマンションでも、操作ボタンをゴムチューブで巻きつけたり、布団ばさみで挟み込んで固定したりして、押したままの状態にしていた例があった。
「ボタンを押し続けるのが面倒」という利用者が多いため、特別の固定具がインターネット上で千数百円程度で販売されているという。
メーカーは3ケ月に1回、駐車場の動きが正常かどうか点検していたが、ボタンやチェーンが正しく使われているかはチェックしていなかった。
国交省街路交通施策課の担当者は「これまでは製造業者によって安全性の確保がはかられていると考えているが、事故が起きていることは事実。工業会に対し、原因究明と再発防止を検討するよう指示した」と述べた。
(ブログ者コメント)
国交省からこの指示を受けたこともあって、工業会が安全基準を見直すことになったのかもしれない。
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自己紹介:
化学関係の工場で約20年、安全基準の制定、安全活動の推進、事故原因の究明と再発防止策立案などを担当しました。
その間、ずっと奥歯に挟まっていたのは、他社の事故情報がほとんど耳に入ってこなかったことです。
そこで退職を機に、有り余る時間を有効に使うべく、全国各地でどのような事故が起きているか本ブログで情報提供することにしました。
また同時に、安全に関する最近の情報なども提供することにしました。
その間、ずっと奥歯に挟まっていたのは、他社の事故情報がほとんど耳に入ってこなかったことです。
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