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                                                       本ブログでは、産業現場などで最近起きた事故、過去に起きた事故のフォロー報道などの情報を提供しています。  それは、そういった情報が皆さんの職場の安全を考える上でのヒントにでもなればと考えているからであり、また、明日は我が身と気を引き締めることで事故防止が図れるかもしれない・・・・そのように思っているからです。  本ブログは、都度の閲覧以外、ラフな事例データーベースとして使っていただくことも可能です。        一方、安全担当者は環境も担当していることが多いと思いますので、あわせて環境問題に関する情報も提供するようにしています。       (旧タイトル;産業安全と事故防止について考える)
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20116181259分に、NHK青森から下記趣旨の記事がネット配信されていた。
 
18日午前0時ごろ、八戸市の「八戸製錬所」で、50代の作業員1人と20代の作業員2人のあわせて3人が次々に意識を失って倒れ、救急車で市内の病院に運ばれた。
警察などによると、手当てを受けた結果、3人とも意識が回復し、命に別状はないという。

事故当時、製錬所は操業中で、3人はガスが流れる配管を修理していた。
警察では何らかの原因で配管から一酸化炭素を含んだガスが漏れ、3人が中毒を起こしたとものとみて、原因を調べている。

八戸製錬所は、亜鉛や鉛の製錬を行う工場で、東日本大震災の津波によって電気関連の設備と亜鉛の純度を上げる施設に大きな被害を受け、今月13日に操業を再開したばかりだった。
八戸製錬所では先月2日にも工場の復旧作業をしていた60代の男性作業員が、機械から外れた鉄製のホースの直撃を受け、死亡する事故が起きている。
 
 

(ブログ者コメント)
 
上記記事にある「先月2日の事故」に関しては、2011年5月3日付の朝日新聞秋田版(聞蔵)に下記趣旨の記事が掲載されていた。
 
油圧機械の鉄製ホースが何らかの原因で外れて吹き飛び、近くで作業していた嘱託社員(64)の頭を直撃。約3時間後に死亡が確認された。
 


(2011年7月3日 修正1 ;追記)
 
2011619日付の東奥日報に、下記趣旨の記事が掲載されていた。
 
17日夜から、十数人で、屋外にある配管の補修工事をしており、何らかの原因で廃ガスが漏れたとみられる。
作業員のうち3人が呼吸困難を訴え、意識がもうろうとした状態になったため、119番通報した。



(2012年1月16日 修正2 ;追記)
 
2012年1月11日付の毎日新聞青森版から、また10日18時51分にNHK青森から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
 
八戸労基署は10日、「八戸精錬」と、当時の現場責任者の男性(59)を労安法の特定化学物質障害予防規則違反(特定化学物質作業主任者の職務)の疑いで書類送検した。

同署によると、作業長は昨年6月18日午前0時20分ごろ、溶錬工場の溶鉱炉排ガス配管からガス漏れを発見したため、7人に粘土でガス漏れ箇所を埋める補修作業をさせたが、配管のさびた部分が崩れ落ち大量にガスが漏れ、作業長と従業員2人が一酸化中毒で病院に運ばれ、4日間の入院をした。

同規則では、会社が選任する特定化学物質作業主任者が、一酸化炭素を吸引しないよう作業方法を決めて補修作業を指揮しなければならない。
事故では、会社などが主任者に職務をさせなかったとしている。


出典URL
http://mainichi.jp/area/aomori/archive/news/2012/01/11/20120111ddlk02040046000c.html
 

※NHKからは、若干ニュアンスの異なる、下記趣旨の記事も掲載されていた。
 
八戸労基署が調べた結果、現場の責任者が配管から漏れたガスに一酸化炭素が多量に含まれていることを知りながら、従業員に排気ガスを吸わないように指導しなかったという。

このため、同署は、従業員の安全対策を十分にとらなかったことが事故につながったとして、労安法違反の疑いで「八戸製錬」と当時の現場責任者の59歳の男性を10日、書類送検した。

同署によると、県内では去年1年間に、このほかにむつ市や五所川原市などの4か所の工事現場で、一酸化炭素中毒の事故が起きたという。

 
 
 
(ブログ者コメント)
 
両方の記事から推測すると、ガス漏れが拡大した場合に備えた安全対策を講じていなかった模様だ。
現に漏れている場所を補修するのに、漏れ拡大を想定するのは当たり前のことだと思うのだが、どこがどうなっていたのだろうか?

 
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魚田慎二
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自己紹介:
化学関係の工場で約20年、安全基準の制定、安全活動の推進、事故原因の究明と再発防止策立案などを担当しました。
その間、ずっと奥歯に挟まっていたのは、他社の事故情報がほとんど耳に入ってこなかったことです。
そこで退職を機に、有り余る時間を有効に使うべく、全国各地でどのような事故が起きているか本ブログで情報提供することにしました。
また同時に、安全に関する最近の情報なども提供することにしました。

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