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                                                       本ブログでは、産業現場などで最近起きた事故、過去に起きた事故のフォロー報道などの情報を提供しています。  それは、そういった情報が皆さんの職場の安全を考える上でのヒントにでもなればと考えているからであり、また、明日は我が身と気を引き締めることで事故防止が図れるかもしれない・・・・そのように思っているからです。  本ブログは、都度の閲覧以外、ラフな事例データーベースとして使っていただくことも可能です。        一方、安全担当者は環境も担当していることが多いと思いますので、あわせて環境問題に関する情報も提供するようにしています。       (旧タイトル;産業安全と事故防止について考える)
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20116171931分と1813分に、朝日新聞から下記趣旨の記事がネット配信されていた。
 
17日午前11時10分ごろ、西鉄天神大牟田線で、走行中の普通列車(4両編成)3両目の天井から火花が発生。乗客の女児(2)が腹部にやけどを負い、全治8週間の重傷を負った。警察が原因などを調べており、国交省運輸安全委員会も18日に事故調査官を派遣する。
西鉄によると、3両目後方のパンタグラフ付近の天井に直径3cmほどの穴が開き、付近の床には直径約1mmの金属片のようなものが10個程度落ちていた。天井の周囲は焦げており、1500ボルトの電流が流れる架線と車両の屋根との間でショートが起き、穴の部分の天井が溶けて落下した可能性があるという。
同じころ、西鉄の春日原―朝倉街道間で停電が発生し、列車10本が停車しており、同社は事故と因果関係があるとみている。
女児はベビーカーの中にいた。一緒にいた両親は「パンと乾いた音がして、空調付近から火花が出た」と話しているという。
 ※上側の記事に天井に開いた穴の写真が掲載されている。



(2011年6月19日 修正1 ;追記)

 
201161915分に朝日新聞から、同日611分に読売新聞から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
 
西鉄は18日、パンタグラフを操作するための手動装置と車両の屋根のすき間(約6cm)に何かが挟まりショートした可能性が高いことを明らかにした。手動装置は金属製の棒状で、走行中は電流が流れている。
その結果、ステンレス製の屋根が焼けて穴が開き、溶けた部分が屋根と天井の間の通気口を通って、火花となって女児に落下したと推測している。
西鉄は今回の事故を受け、同日夜から全318車両の緊急点検を始めた。事故車両と同タイプの装置がある車両については、ショートしないように絶縁テープを巻くなどの対応を検討する。

(2011年8月3日 修正2 ;追記)

2011年8月2日19時48分に、NHK福岡から下記趣旨の記事がネット配信されていた。

西鉄は、同じタイプの車両53台すべてについて、手動の装置を絶縁チューブで覆う対策を講じ、完了したと発表した。

出典URL■■■
(NHKの記事は、1日か2日でアクセスできなくなりますので、御承知おきください)



(2013年3月31日 修正3 ;追記)

2013329日付で運輸安全委員会から調査報告書が公表されていた。

報告書の冒頭、事故原因について下記記載があった。

本事故は、列車の屋根上に設置されたパンタグラフ手動上昇用引き棒と屋根外板との間で発生した地絡に伴うアークにより、屋根外板及び空調ダクト上板が溶解し、高温の溶解金属が室内送風機付近を経由して客室内に飛散し、その一部が被害者に当たったものと推定され、このため被害者が火傷を負ったことにより発生したものである。

 

地絡については、空気ホースを屋根に固定するための硬質塩化ビニール製のブロック(クリート)表面の汚れが水により湿潤状態となったこと及び当該箇所付近の屋根絶縁材に生じた亀裂部や剝離部に水が吸収されたことにより絶縁状態が悪化したこと、並びに引き棒とゴムホース固定用クリートの間に飛来物が介在したことが重なったため、引き棒~クリート表面~屋根外板間で沿面放電が発生したものと推定され、続いて引き棒~屋根外板間のアーク放電に移行した可能性があると考えられる。 

出典URL

http://jtsb.mlit.go.jp/jtsb/railway/report/RA2013-2-1.pdf

 





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自己紹介:
化学関係の工場で約20年、安全基準の制定、安全活動の推進、事故原因の究明と再発防止策立案などを担当しました。
その間、ずっと奥歯に挟まっていたのは、他社の事故情報がほとんど耳に入ってこなかったことです。
そこで退職を機に、有り余る時間を有効に使うべく、全国各地でどのような事故が起きているか本ブログで情報提供することにしました。
また同時に、安全に関する最近の情報なども提供することにしました。

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