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                                                       本ブログでは、産業現場などで最近起きた事故、過去に起きた事故のフォロー報道などの情報を提供しています。  それは、そういった情報が皆さんの職場の安全を考える上でのヒントにでもなればと考えているからであり、また、明日は我が身と気を引き締めることで事故防止が図れるかもしれない・・・・そのように思っているからです。  本ブログは、都度の閲覧以外、ラフな事例データーベースとして使っていただくことも可能です。        一方、安全担当者は環境も担当していることが多いと思いますので、あわせて環境問題に関する情報も提供するようにしています。       (旧タイトル;産業安全と事故防止について考える)
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201552378分に朝日新聞から、下記趣旨の記事が写真と図解付きでネット配信されていた。

 

一歩間違えれば大惨事になる可能性もあった。

佐賀県白石町のJR長崎線肥前竜王駅で22日起きた特急同士のすれ違いミス。

同一線路上で向かい合って停車した2本の特急の距離はわずか93mしかなかった。

JR九州は同日夜、記者会見で謝罪し、運転士と指示を出すJR九州指令との間の情報伝達ミスがトラブルにつながったことを明らかにした。


「(重大事故につながりかねない)インシデントを発生させてしまいました。それによりお客様に多大な迷惑をおかけして、深くおわび申し上げます」。トラブルから約7時間半後の午後8時、福岡市のJR九州本社で始まった会見には報道陣約40人が詰めかけ、冒頭、松本・安全推進部長は深々と頭を下げた。


同社によると、博多発長崎行きの「かもめ19号」と長崎発博多行きの「かもめ20号」は、一駅長崎寄りの肥前鹿島駅ですれ違うはずだった。

しかし、19号の運転士が肥前竜王駅に入る直前に異音に気付いたため、駅の手前の信号機のほぼ横で停車した。

この間に20号が一駅進み、肥前竜王駅ですれ違うことになった。


20号が肥前竜王駅の待避線に入ったことを受けて、JR九州指令が19号の運転再開を指示した。

この時点で、ポイントは両方向とも待避線側になっていたが、19号の運転士は自分の側は直進方向になっていると誤解。

約120m先のポイントを時速約35kmで通過して待避線に進入して初めて気付き、急ブレーキをかけた。

列車は、2両目まで待避線に入って停車した。


誤解が生じた理由が、19号の停車位置だった。

19号の運転士は、目視で既に信号機を越えていると認識していたが、信号機のセンサーを感知する車輪はまだセンサーを越えておらず、実際は信号機のわずか手前で止まっている状態だった。

一方、運転士は停車位置について指令に「鳥栖から49km地点」と伝えた。

だが厳密には、信号機は鳥栖から49.16kmの場所にあり、指令側は信号機の160m手前で停車していると理解した。

 

出典URL

http://mainichi.jp/select/news/20150523k0000m040111000c.html

 

 

524118分に産経新聞からは、より詳しい状況が、下記趣旨でネット配信されていた。

 

異音トラブルにより停止した特急の運転士が運転席のモニターに表示された位置情報を過度に信頼し、指令側に正確な停止位置の情報が伝わっていなかったことが、23日、JR九州への取材で分かった。


JR九州によると、特急かもめ20号が停車中の待避線に、本線から進入して衝突直前に緊急停止した特急かもめ19号は、現場の肥前竜王駅手前で異音トラブルにより停止していた。


この停止位置は、19号の運転席部分が駅側への進入の可否を伝える信号を通り過ぎた辺りだった。

 

運転士はトラブル時、指令に停止位置を伝えることになっており、19号の運転士も、運転席に表示される起点駅からの距離を報告。

しかし、車輪の回転から距離を計算するため厳密ではなく、報告された数字は実際の停止位置より約160m手前だった。

司令は、そうした認識のまま、運行再開を許可した。


指令は、19号を信号の手前まで進めて赤信号で一旦止め、待避線への進入に設定されていたポイントを切り替えた上で、本線を走らせようとしていた。

しかし、実際には19号の運転席部分は信号を通過しており、運転士が赤信号に気付くことはなく、指令の許可に従って運行を再開したため、待避線に進入してしまった。


一方、指令側にも車輪の位置から列車の大まかな位置を把握するシステムがあるが、19号の車両が信号を越えたと判定する位置まで届いておらず、指令のモニター上では、列車が信号手前の区間で停止していると表示されていたため、停止位置を正確に把握できていなかった。


運転席に表示される距離は、車輪の回転数に応じたものだが、車輪の摩耗などで誤差が生じることは知られていたという。

同社は今後、電柱や踏切など周囲の視覚情報から現在位置を判断するようマニュアルに盛り込むことも検討する。

 

出典URL

http://www.sankei.com/affairs/news/150524/afr1505240005-n1.html

 

 

 

関連URL

http://digital.asahi.com/articles/ASH5Q577SH5QTTHB00L.html?iref=comkiji_txt_end_s_kjid_ASH5Q577SH5QTTHB00L

 

 

 

(2015年6月13日 修正1 ;追記)

 

20156121533分に朝日新聞から、再発防止に関する、下記趣旨の記事がネット配信されていた。

 

JR九州は、同様の事故の再発を防ぐため、在来線に新たな標識を設置する方針を固めた。

不備のあった運行ルールはすでに改善したが、再発防止には設備面の対策も必要だと判断した。

 

同社によると、現場では、信号機の2.5m先の線路に電気を通さない絶縁箇所があり、一番前の車輪がそこまで進まないと、総合指令は列車が信号機を超えたことを認識できない。

こうした場所は、各地にあるという。


緊急対策として、絶縁箇所にペンキで印をつけたが、運転士が気づきやすくするため、標識のような看板を設置することにした。設置する区間は、今後、検討する。


今回のトラブルでは、直前に特急がすれ違う駅を変更したことを、総合指令が下り列車の運転士に伝えていなかった。

緊急停止してから再出発する場合、総合指令が運転士にすべての重要事項を伝えるなど、意思疎通を徹底するよう、運行ルールも見直す。

 

出典URL

http://www.asahi.com/articles/ASH6C6CYQH6CTIPE03N.html

 

 

 

関連記事

 

612日 毎日新聞

衝突回避トラブル:乗務員マニュアルを改正 JR九州

http://mainichi.jp/select/news/20150613k0000m040079000c.html

 

612日 NHK佐賀

長崎線トラブルでJRが対策

http://www3.nhk.or.jp/lnews/saga/5085513061.html?t=1434142878625

 

 

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化学関係の工場で約20年、安全基準の制定、安全活動の推進、事故原因の究明と再発防止策立案などを担当しました。
その間、ずっと奥歯に挟まっていたのは、他社の事故情報がほとんど耳に入ってこなかったことです。
そこで退職を機に、有り余る時間を有効に使うべく、全国各地でどのような事故が起きているか本ブログで情報提供することにしました。
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